後任ツリーの管理

後任ツリーは、組織の後任計画を階層図形式で表したものです。後任ツリーによって、どの従業員が重要ポジションに現在就いているかや、このポジションへの異動候補が誰であるかを把握できます。

後任ツリーを作成するには、ツリー マネージャ (PSTREEMGR) コンポーネント、ツリー ストラクチャ (PSTREESTRCT) コンポーネント、ツリーのオーディット (RUN_TREE_AUDITS) コンポーネント、ツリーの表示 (PSTREEVIEWER) コンポーネントを使用します。

注: 後任ツリーを作成する前に、後任計画を作成し、後任候補を特定する必要があります。

後任ツリーの作成、表示、変更を行ったり、アクセスを制御するには、PeopleSoft ツリー マネージャを使用します。ポジションを階層構造で表すには、各重要ポジション間の直属関係を指定してから、後任ツリーを作成します。

後任ツリーには有効日が付いているので、複数のツリーを作成して、組織の後任計画の履歴を管理し、計画した変更と実際の変更を追跡することができます。また、「別名保存」をクリックすると、既存のツリーをコピーして階層プロパティを変更することができます。

『PeopleTools 8.52: PeopleSoft Tree Manager』を参照してください。

「組織図の作成」 (「アプリケーションの基礎」) を参照してください。

セキュリティ アクセス権の指定

後任ツリーへのユーザーのアクセス権タイプを指定できます。アクセス対象は、ツリー自体、重要ポジション、後任計画、キャリア プランなど、多レベルで存在します。

たとえば、重要ポジション、後任計画、キャリア プランのデータを後任ツリーから更新する権限は多数のユーザーに与え、後任ツリー自体を変更するためのアクセス権は少数のユーザーにしか与えない、といったことが可能になります。また、一部のユーザーに対して、重要ポジション、後任計画、およびキャリア プランのデータを表示専用に指定することもできます。さらに、ユーザーまたはユーザー グループのアクセス権や更新権限のレベルを指定することにより、ツリー内に様々なレベルの管理サブセットを設定できます。

オブジェクト セキュリティを使用すると、ツリーにアクセスできるユーザーを指定できる他に、ツリー ユーザーのアクセス権を参照のみに限定することも可能です。ユーザー セキュリティでは、ユーザーがノードや詳細値からページにアクセスできるかどうかを選択できる他に、これらのページを表示専用にするかどうかを指定できます。また、従業員データ セキュリティを使用して、特定のノードや詳細値に関連付けられているページのデータにユーザーがアクセスできるかどうかを指定できます。

『PeopleTools 8.52: Security Administration』を参照してください。

候補者リスト付きの後任計画を作成すると、後任候補者のキャリア プランとそれに関連する従業員データを表示できます。この情報を使用して、特定の候補者の決定、後任計画での候補者の再ランク付け、候補者リストからの候補者の削除を行います。

『PeopleTools 8.52: PeopleSoft Tree Manager』を参照してください。

後任ツリーの詳細値の表示

ツリー マネージャの詳細値機能を使用して、後任候補のキャリア プランを表示および更新できます。また、給与履歴、技能、語学、入社前の職歴などの関連従業員データが含まれている一部のページも、詳細値機能によって表示および更新できます。

次の図は、後任ツリーを示しています。

画像: 後任ツリーの図

次の例では、後任ツリーの図のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

後任ツリーの図

後任ツリーの詳細値の追加

後任ツリーに詳細値を追加するには、詳細値の挿入ボタンをクリックします。このボタンをダブルクリックすると、そのポジションの後任計画の候補者リストが表示されます。キャリア プランまたは関連従業員データを参照する候補者を、リストから選択します。

注: キャリア プランとその他の従業員データを表示するためには、あらかじめ重要ポジションの後任計画を作成し、それに後任候補を入力しておく必要があります。このようなページは、ツリー マネージャでは後任候補についてのみ使用可能です。

後任ツリーに詳細値を追加するには、次の手順に従います。

  1. ツリー マネージャから後任ツリーを開き、詳細値を追加する重要ポジションを選択します。

  2. 詳細値の挿入をクリックします。

  3. 詳細値の範囲ページの動的フラグ チェック ボックスを選択して、「追加」をクリックします。

詳細値がプランの中でツリーの 1 つ低いレベルの位置に配置されます。たとえば、CEO レベルでのポジション 1 に対する詳細値は、EVP レベルの下に表示されます。

後任ツリーの詳細値を非表示にするには、次の手順に従います。

  1. 「表示オプション」をクリックします。

  2. ユーザー オプション設定ページのノード説明を表示チェック ボックスの選択を解除します。

その後、詳細値を強調表示してから「データの編集」をクリックすると、その重要ポジションの後任計画の候補者リストが表示されます。候補者は、まず後任計画日の古い順に並べられ、同じ日付の場合はランク順に、同じランクの場合は準備期間の短い順にリストされます。1 人の候補者が複数の後任計画に入っている場合、その候補者がリストされるのは、最新の後任計画についてのみです。追加情報を表示する候補者の行の「更新」ボタンをクリックします。コンポーネントの最初のページである「キャリア プラン」が表示されます。ツリー マネージャから他のページにアクセスしたい場合は、ツリー マネージャと該当ページの間のリンクを変更できます。

注: ツリー オブジェクトで詳細を表示することを選択したときにどのページが表示されるかは、「詳細」メニューでページを選択することによって指定できます。