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ユニット間およびユニット内プロセッサの実行

システム取引コンポーネント (IU_SYS_TRAN)、システム取引マップ コンポーネント (IU_TRAN_MAP)、および取引コード コンポーネント (IU_TRAN_CD) を使用してページを表示します。

ページ名

定義名

用途

システム取引ページ 1 ページ

IU_SYS_TRAN

このページは変更しないでください。

このページに対して行う変更は、全てシステムのカスタマイズになります。

このページへは情報提供のみを目的としてアクセスするか、まれにシステムにカスタマイズを実装する目的でアクセスします。

システム取引は事前定義されており、ユニット間およびユニット内入力を作成可能な取引について、システムで提供されます。

システム取引ページ 2 ページ

IU_SYS_TRAN2

このページは変更しないでください。

このページに対して行う変更は、全てシステムのカスタマイズになります。

このページへは情報提供のみを目的としてアクセスするか、まれにシステムにカスタマイズを実装する目的でアクセスします。

PeopleSoft では、設定と共にユニット間取引およびユニット内取引用の処理が提供されています。プロセッサの主な機能は、ユニット間またはユニット内 (あるいはその両方) の視点でまだ貸借一致になっていない取引の、借勘定および貸勘定貸借一致入力を作成することです。

通常、個々の PeopleSoft 製品におけるプロセスでは、機能が完結している一方、ビジネス ユニットまたはその他の貸借一致チャートフィールドの貸借一致がまだ済んでいない会計入力 (システムで作成された全ての入力と、チャートフィールド相殺継承プロセスによって作成された入力など) の初期セットが作成されます。一般会計でエンティティ間オンライン仕訳入力を直接作成することもできます。

ユニット間/ユニット内プロセス (IU_PROCESSOR) の実行は、製品によって異なります。たとえば、一般会計ではユニット間およびユニット内プロセッサは仕訳編集 (GL_ JEDIT) プロセスの一部として呼び出されますが、買掛金管理では、伝票転記 (AP_PSTVCHR) および支払転記 (AP_PSTPYMENT) でプロセッサが呼び出されてユニット間およびユニット内貸借一致会計入力が作成されます。

プロセッサでは、システム取引とそのインターフェイス定義によって定義される製品固有のテーブルから直接読み取ることにより、入力が評価されます。取引コードの値および基準チャートフィールドの値などの追加情報は、これらの製品固有テーブルによってプロセッサに渡されます。

プロセッサでは、貸借一致を行うチャートフィールドや取引が貸借一致であるかどうかが判断され、貸借不一致の場合は必要な借勘定および貸勘定貸借一致行が作成されます。プロセッサは、貸借一致行を製品の会計入力テーブルまたは製品インターフェイス定義で指定したインターフェイス テーブルに直接書き込みます。供給アプリケーションの場合は、後で仕訳作成するために貸借一致会計行がアプリケーションに戻され、一般会計に最終転記される前に編集が行われます。

ユニット間およびユニット内プロセッサの実行に関するアプリケーション固有の情報は、個々の製品のドキュメントを参照してください。

PeopleSoft の各アプリケーションでは、ユニット間およびユニット内入力を作成可能な主なアクティビティのタイプについて、システム取引が提供されています。提供されているさまざまなシステムでは、AP (売掛金) 伝票、AP (買掛金) 支払、GL (一般会計) 仕訳および経費レポートなど、取引のタイプ別にユニット間およびユニット内売掛金と買掛金勘定科目を区分できます。

システム取引は、さまざまなアプリケーション プロセス間および PeopleSoft 共通のユニット間/ユニット内ユニット プロセッサ間のインターフェイスをサポートするために必要な情報を、システムに提供します。

注: 提供されるシステム取引は変更できません。提供されるシステム取引に対する全ての変更は、カスタマイズになります。システム取引ページにアクセスしたり、変更する必要はありません。提供された状態で使用します。次の情報は、カスタマイズを実装する場合に備えて、情報提供目的のみまたは MIS 人事またはコンサルタントに使用する目的で提供します。

システム取引ページ 1 ページ (IU_SYS_TRAN) は、ユニット間およびユニット内取引のカスタマイズに使用します。このプロセスをカスタマイズする場合以外は、このページを変更しないでください。

このページに対して行う変更は、全てシステムのカスタマイズになります。このページへは情報提供のみを目的としてアクセスするか、まれにシステムにカスタマイズを実装する目的でアクセスします。システム取引は事前定義されており、ユニット間およびユニット内入力を作成可能な取引について、システムで提供されます。

画像: システム取引ページ 1

次の例では、システム取引ページ 1 のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

システム取引ページ 1

注: カスタマイズを実装する目的以外では、システム取引ページを変更しないでください。

フィールドまたはコントロール

定義

複数取引可

提供時点では、このチェック ボックスはオンになっており、一般会計に対してのみ適用可能です。追加の取引コードを定義し、それらを提供されている一般会計製品のシステム取引に関連付けるかマッピングできます。

勘定残高グループ使用

提供時点では、このチェック ボックスはオンになっており、一般会計に対してのみ適用可能です。入力レコードの会計入力に、デフォルト値以外の属性を持つ勘定科目を含めることができることをプロセッサに示します。

取引処理完了

このオプションは、対応する基準外のビジネス ユニットに別の基本通貨がある場合に、基準ビジネス ユニットのユニット間貸借一致入力の基本通貨金額を計算する方法を決定します。

このオプションが [手動入力相殺] に設定されている場合、プロセッサは市場レート テーブルから取得した為替レートを使用し、外貨金額を換算して基本通貨金額を計算します。

このオプションが [システム作成相殺] に設定されている場合、プロセッサは元の入力が機能上貸借一致であると想定します。次に、基準ユニットの全ての元の入力にある基本通貨合計金額の配賦を使用して、基準ユニットの貸借一致入力の基本通貨金額を計算します。

基準ユニット間チャートフィールド

次の 3 つの値が可能です。

  1. [サインに基づくチャートフィールド使用] 正のサインがある貸借一致入力は買掛金入力タイプに記帳され、負のサインがある貸借一致入力は売掛金入力タイプに記帳されます。

  2. [買掛金チャートフィールドを使用] 入力のサインに関係なく、基準エンティティの貸借一致入力は買掛金入力タイプに記帳され、基準外のエンティティの貸借一致入力は売掛金入力タイプに記帳されます。

  3. [売掛金チャートフィールドを使用] 入力のサインに関係なく、基準エンティティの貸借一致入力は売掛金入力タイプに記帳され、基準外のエンティティの貸借一致入力は買掛金入力タイプに記帳されます。

ヘッダー レコードおよび明細行レコード

プロンプト表示用のみの名前です。実際のレコードおよび行の名前は、実行時にユニット間およびユニット内プロセッサに渡されます。

画像: システム取引ページ 2 (1/4)

次の例では、システム取引ページ 2 (1/4) のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

システム取引ページ 2 (1/4)

フィールドまたはコントロール

定義

連番フィールド

該当する場合、この明細行レコードのフィールド名は、プロセッサによって作成された新規貸借一致入力に対して増分更新する必要があります。

連番

[連番] フィールドが空白の場合、または各ドキュメント グループに対して元の入力で使用した最後の連番に基づいてプロセッサによる採番を続行する場合に、このフィールドを空白のままにします。ユニット間およびユニット内貸借一致入力で常に固定値で連番を開始する場合は、値を指定します。

プロセッサで割り当てられる連番は、通常連続しています。ただし、複数帳簿の元帳グループ行の場合は、通常連番にギャップがあります。

画像: システム取引ページ 2 (2/4)

次の例では、システム取引ページ 2 (2/4) のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

システム取引ページ 2 (2/4)

フィールドまたはコントロール

定義

ユニット間貸借一致行 ID

該当する場合、入力のタイプを表す明細行レコードのフィールド名です。

ユニット間買掛金値

プロセッサにより生成される、ユニット内 (または法人間および法人内) 買掛金貸借一致入力の [ユニット間貸借一致行 ID] フィールドに入力される値です。

ユニット間売掛金値

プロセッサにより生成される、ユニット内 (または法人間および法人内) 売掛金貸借一致入力の [ユニット間貸借一致行 ID] フィールドに入力される値です。

ユニット内買掛金値

プロセッサにより生成される、ユニット内買掛金貸借一致入力の [ユニット間貸借一致行 ID] フィールドに入力される値です。

ユニット内売掛金値

プロセッサにより生成される、ユニット内 (または法人間および法人内) 売掛金貸借一致入力の [ユニット間貸借一致行 ID] フィールドに入力される値です。

ドキュメント ロック フィールド

処理中の取引を論理的にロックするために使用するフィールドの名前です。

ロック後にコミット

選択した場合、ドキュメント ロック フィールドを更新後にデータをコミットします。

Where 句

選択基準の静的部分です。Where 句は、明細行レコードとオプションのヘッダー レコードの両方のフィールドを参照できます。明細行レコードのフィールドに対する全ての参照ではレコードの別名 LN_A を使用し、ヘッダー レコードの全ての行ではレコードの別名 HDR を使用します。

ドキュメント グループ フィールド

一般会計仕訳や買掛金伝票など、一意のドキュメントを定義するフィールドのリストです。オプションのヘッダー レコードを使用する場合、ドキュメント グループ フィールドはヘッダー レコードから取得されたフィールドである必要があります。それ以外の場合は、明細行レコードからフィールドが取得されます。

取引グループ フィールド

ドキュメント内の一意の取引グループを指定するフィールドのリストです。取引グループ フィールドは、取引レベル ステータスを使用する場合以外はオプションです。このセクションのドキュメント グループ フィールドは繰り返しません。

画像: システム取引ページ 2 (3/4)

次の例では、システム取引ページ 2 (3/4) のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

システム取引ページ 2 (3/4)

フィールドまたはコントロール

定義

ヘッダー/行結合フィールド

システム取引でオプションのヘッダー レコードを利用する場合は、ヘッダー レコードと対応する明細行レコードをリンクするために使用するフィールドをリストします。

ヘッダー ステータス フィールド

ドキュメントのステータス値を保持するヘッダー レコードのフィールドです。さまざまなステータスの値 [有効]、[エラー] (設定関連のエラーなど) または [貸借不一致] (設定関連ではない貸借不一致エラー) を指定できます。[有効] の値はオプションで、この値を呼出アプリケーションに指定すると、プロセッサの効率が向上します。

ドキュメント ステータス フィールド

ドキュメントのステータス値を保持する明細行レコードのフィールドです。さまざまなステータスの値 [有効]、[エラー] (設定関連のエラーなど) または [貸借不一致] (設定関連ではない貸借不一致エラー) を指定できます。プロセッサで作成される元の入力および貸借一致入力の両方で、ドキュメントの会計入力行が同じステータス値で全て更新されます。[有効] の値はオプションで、この値を呼出アプリケーションに指定すると、プロセッサの効率が向上します。

取引ステータス フィールド

ドキュメント内の取引グループのステータス値を保持する明細行レコードのフィールドです。さまざまなステータスの値 [有効]、[エラー] (設定関連のエラーなど) または [貸借不一致] (設定関連ではない貸借不一致エラー) を指定できます。

プロセッサで作成される元の入力および貸借一致入力の両方で、取引グループの会計入力行が同じステータス値で全て更新されます。

[有効] の値はオプションで、この値を呼出アプリケーションに指定すると、プロセッサの効率が向上します。

その他残高フィールド

その他の貸借一致フィールドを指定できますが、これらの値を呼出アプリケーションに設定すると、プロセッサの効率が向上します。

画像: システム取引ページ 2 (4/4)

次の例では、システム取引ページ 2 (4/4) のフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

システム取引ページ 2 (4/4)

フィールドまたはコントロール

定義

その他入力フィールド

このページ以外では定義されていない明細行レコードのフィールドをリストし、プロセッサで作成された新しいユニット間およびユニット内貸借一致入力でのフォーマット方法を指定します。

フィールド名

入力されるフィールドの名前です。

ここにリストされないフィールドには、次に示すようにシステム取引の他の場所で指定される全てのフィールドが含まれます。

  • GL (一般会計) ビジネス ユニット

  • 外貨および金額

  • 基本通貨および金額

  • 説明

  • 会計処理日

  • レート タイプ

  • レート乗数および除数

  • 連番フィールド

  • ユニット間貸借一致行 ID

  • ドキュメント ロック フィールド

  • ドキュメント グループ フィールド

  • 取引グループ フィールド

  • ステータス フィールド (ドキュメントおよび取引)

  • チャートフィールド (標準サブレコードと部門 ID およびプロジェクト ID のチャートフィールド)

    注: プロジェクト ID は、有効な例外である PCADJ システム取引に含まれています。

  • プロセス インスタンス

  • 元帳グループ

  • 元帳

  • IU 基準フラグ

  • IU システム取引

  • IU 取引コード

注: [通貨有効日] は、[会計処理日] と同じフィールドの場合以外は [その他入力フィールド] 定義で指定できます。

フィールドまたはコントロール

定義

フィールド ソース

フィールドの入力方法を指定します。有効値は次のとおりです。

  • 定数値 - このページの [フィールド値] フィールドに入力されている値を使用します。

  • 日付スタンプ - 現在のシステム日付を使用します。

  • 日時スタンプ - 現在のシステム日付と時間を使用します。

  • 全ての行から継承 - 基準貸借一致入力を記述する場合は元の基準入力の値を使用し、基準外の貸借一致入力を記述する場合は元の基準外の入力の値を使用します。

  • ヘッダーから継承 - 基準または基準外貸借一致入力を記述する場合に、対応するヘッダー レコードの値を使用します。

  • 基準外から継承 - 基準または基準外貸借一致入力を記述する場合に、元の基準外入力の値を使用します。

フィールド値

フィールド ソースが定数値の場合、フィールドに入力する値を指定します。

次のセクションでは、プロセスの実行前に選択する可能性のあるサンプル パラメータについて説明します。

ユニット間およびユニット内プロセッサを呼び出すための技術的な要件

カスタマイズを実装してユニット間/ユニット内プロセッサを利用する場合は、次の要件を考慮します。

ユニット間プロセッサの呼出し

ユニット間/ユニット内プロセッサ (IU_PROCESSOR) は、アプリケーション エンジン プログラムです。多くの場合、AP 伝票転記や GL 仕訳編集などの別のアプリケーション エンジン プログラムから呼び出されます。CallAppEngine ビルトイン関数を使用して、PeopleCode から直接呼び出す場合もあります。

プロセッサを呼び出す場合は、次のセクションで説明するように、まずステート レコード (IU_PROCESS_AET) のフィールドに入力する必要があります。別のアプリケーション エンジン プログラムからプロセッサを呼び出す場合は、使用しているプログラムのステート レコードのリストにあるユニット間/ユニット内プロセッサ ステート レコードを指定する必要があります。

ユニット間およびユニット内プロセッサでは、一部の内部処理に一時テーブル (IU_TRAN_TAO) を使用します。別のアプリケーション エンジン プログラムからプロセッサを呼び出す場合は、一時テーブルのリストにあるこのレコードを指定して、アプリケーション エンジン プログラムを呼び出します。この方法で、専用インスタンスがプロセスの最初に割り当てられます。一時テーブルの割当に関するその他の情報は、『PeopleTools Application Engine』ドキュメントを参照してください。

プロセッサからアプリケーションにコントロールを戻す場合、ステート レコードのプロセッサ ステータス フィールド (IU_STATUS) の値を確認して、処理中にプロセッサでエラーが発生していないかどうかを判断します。

ユニット間プロセッサ ステート レコード (IU_PROCESS_AET)

ユニット間/ユニット内プロセッサ ステート レコードは、呼出プログラムとユニット内およびユニット間プロセッサとの間でパラメータを渡す際に使用されます。次のフィールドを含むには、レコードに表示される順序でリストされます。

プロセス インスタンス (PROCESS_INSTANCE)

プロセス インスタンスは、各アプリケーション エンジン ステート レコードで必須です。このフィールドは PeopleSoft ツールによって自動的に入力されます。

ビジネス ユニット (BUSINESS_UNIT)

ユニット間およびユニット内プロセッサでビジネス ユニット専用の貸借一致入力を作成する場合に、このフィールドに一般会計ビジネス ユニットの値を挿入します。

ヘッダー (入力) レコード (HEADER_RECORD)

ヘッダー レコードは、未処理の会計入力の関連データを、貸借一致を行うユニット間およびユニット内プロセッサに送信するために使用します。これは、SQL テーブル、SQL ビューまたは一時テーブルです。

ヘッダー更新レコード (UPDATE_HEADER_REC)

ヘッダー更新レコードは、[ヘッダー ステータス] フィールドの更新に使用します。これは SQL テーブルまたは一時テーブルで、ヘッダー (入力) レコードが SQL ビューである場合以外は、多くの場合ヘッダー (入力) レコードと同じです。

明細行 (入力) レコード (LINE_RECORD)

明細行レコードは、未処理の会計入力の関連データを、貸借一致を行うユニット間およびユニット内プロセッサに送信するために使用します。これは、SQL テーブル、SQL ビューまたは一時テーブルです。次のフィールドが含まれている必要があります。

  • GL (一般会計) ビジネス ユニット

  • 外貨

  • 外貨金額

  • 会計処理日 (明細またはオプション ヘッダーに記載)

  • レート タイプ (明細またはオプション ヘッダーに記載)

  • 通貨有効日 (明細またはオプション ヘッダーに記載、会計処理日と同じ日付の可能性あり)

  • チャートフィールド (標準サブレコードと部門 ID およびプロジェクト ID のチャートフィールド)

  • 元帳グループ (LEDGER_GROUP)

  • 元帳 (LEDGER)

  • IU 基準フラグ (IU_ANCHOR_FLG)

  • IU システム取引 (IU_SYS_TRAN_CD)

  • IU 取引コード (IU_TRAN_CD)

注: フィールド名が指定されていない場合、フィールド名はシステム取引定義に定義されているため、任意のフィールド名が使用されます。

明細行更新レコード (UPDATE_LINE_REC)

明細行更新レコードは、元の会計入力の [ドキュメント ステータス] フィールドと [取引ステータス] フィールドの更新に使用されます。これは SQL テーブルまたは一時テーブルで、明細行 (入力) レコードが SQL ビューである場合以外は、多くの場合明細行 (入力) レコードと同じです。

明細行挿入レコード (INSERT_LINE_REC)

明細行挿入レコードは、プロセッサが作成したユニット間およびユニット内貸借一致入力を挿入するレコードです。これは SQL テーブルまたは一時テーブルで、多くの場合明細行 (入力) レコードまたは明細行更新レコードと同じです。

ユニット間およびユニット内貸借一致入力を会計入力テーブルに挿入する前に、それらに対して呼出アプリケーションで別の操作を実行する必要がある場合は、別の明細行挿入レコードを使用できます。たとえば、連番の採番に関して呼出アプリケーションに標準以外のルールがある場合、プロセッサで連番を割り当てるよりも、プロセッサが貸借一致入力を作成後にこの機能を実行することをお勧めします。

明細ワーク レコード (LINE_WRK_REC)

明細ワーク レコードは、ユニット間/ユニット内プロセッサで内部的に使用されます。これは、SQL テーブルまたは一時テーブルです。ここには、明細行レコードと同じフィールドが全て含まれる他に、次のフィールド (まだ明細行レコードにない場合) も含まれます。

  • プロセス インスタンス (PROCESS_INSTANCE)

  • ユニット間行タイプ (IU_LINE_TYPE)

  • システム取引の勘定残高グループ オプションが選択されている場合、ワーク レコードにも勘定残高グループ (ACT_BAL_GRP) フィールドが含まれている必要があります。

注: PeopleTools のデフォルト値 (レコード定義に指定したデフォルト、または文字フィールドが空白で数値フィールドがゼロ) が常に入力されている必要のある明細行挿入レコードにフィールドがある場合、明細ワーク レコードにこれらのフィールドを含める必要はありません。明細ワーク レコードのフィールドを省略するように選択した場合は、システム取引定義のセクションを入力する際に、これらを指定しないようにします。

明細ワーク レコード 2 (LINE_WRK2_REC)

明細ワーク レコード 2 は、ユニット間/ユニット内プロセッサで内部的に使用されます。これは、SQL テーブルまたは一時テーブルです。ここには、明細ワーク レコードと同じフィールドが全て含まれる他に、次のフィールド (まだ明細行レコードにない場合) も含まれます。

最大連番 (MAX_SEQ_NBR)

エラー メッセージ セットおよび番号 (MESSAGE_SET_NBR and MESSAGE_NBR)

プロセッサで返されるステータスが [完了 - エラーあり] (IU_STATUS = 1) の場合、これらのフィールドには該当するエラー メッセージのメッセージ セットとメッセージ番号が表示されます。

ユニット間/ユニット内プロセッサ ステータス (IU_STATUS)

IU プロセッサ ステータスには次の有効な値があります。

0 - 完了 - エラーなし。

1 - 完了 - エラーあり。

2 - 未完了。

ユニット間/ユニット内プロセッサを呼び出す前にステート レコードを入力する場合は、ステータスを [2 - 未完了] に設定するのがベスト プラクティスです。プロセッサが呼出プログラムにコントロールを戻す場合、ステータスは [0 - 完了 - エラーなし] または [1 - 完了 - エラーあり] に設定されます。

動的 Where 句、パート 1 (SQL_STMT_254)

動的 Where 句は、プロセッサが呼び出されるたびに変更する選択条件を指定するために使用します。定数または静的の選択条件は、通常システム取引定義で定義されますが、必要な場合はここに含めることもできます。

Where 句は、明細行レコードとオプションのヘッダー レコードの両方のフィールドを参照できます。明細行レコードのフィールドに対する全ての参照ではレコードの別名 LN_A を使用し、ヘッダー レコードの全ての行ではレコードの別名 HDR を使用します。

Where 句が 254 文字を超える場合、このフィールドの代わりまたはこのフィールドに加えて次の IU_WHERE_SQL フィールドを使用できます。

システム取引コード (IU_SYS_TRAN_CD)

明細行 (入力) レコードの全ての取引が、同じユニット間システム取引コードの取引である場合、またはシステム取引専用の入力を処理する場合は、ステート レコードにあるこのフィールドのシステム取引コードを指定します。これにより、プロセッサの効率が向上します。

明細行 (入力) レコードに 2 つ以上のシステム取引が含まれており、1 呼出でプロセッサに処理させる場合は、このフィールドを空白のままにします。

動的 Where 句、パート 2 (IU_WHERE_SQL)

前述の動的 Where 句の続きです。Where 句が 254 文字を超える場合、前述の SQL_STMT_254 フィールドの代わりまたはこのフィールドに加えて、この長い文字列のフィールドを使用できます。

ユニット間/ユニット内プロセッサの基準値の指定

ユニット間/ユニット内プロセッサでは、ユニット間基準 (IU_ANCHOR_FLG) が Y に設定されている会計入力行を探し、各取引グループ (または取引グループ化フィールドが使用されていない場合はドキュメント グループ) について、他の貸借一致チャートフィールドの基準ビジネス ユニットと基準値を決定します。

各取引グループ (または取引グループ化フィールドが使用されていない場合はドキュメント グループ) に、元帳ごとの基準入力として指定される会計入力が 1 つのみであることが重要です。

基準行 (IU_ANCHOR_FLG = Y) とマーク付けされている行は、借勘定および貸勘定明細のフォーマット方法に影響を与えます。たとえば、ユニット間およびユニット内プロセッサを呼び出して次の明細を処理するとします。

BUSINESS_UNIT

金額

IU_ANCHOR_FLG

関係会社

US001

−100

Y

 

US002

60

N

 

US003

40

N

 

前の情報の処理に基づいて、プロセッサで次の明細が作成されます。

BUSINESS_UNIT

金額

IU_ANCHOR_FLG

関係会社

US002

−60

N

US001

US001

60

N

US002

US003

−40

N

US001

US001

40

N

US003

ただし、最初の行ではなく 2 番目の行に Y の値と基準が入るように元の想定を変更する場合は、プロセッサで作成された借勘定明細および貸勘定明細は次のように表示されます。

BUSINESS_UNIT

金額

IU_ANCHOR_FLG

関係会社

US001

100

N

US002

US002

−100

N

US001

US003

−40

N

US002

US002

40

N

US003

次の例では、IU_ANCHOR_FLG によって通貨間取引の借勘定明細と貸勘定明細の取引 (外貨) 通貨と金額がどのようにして決定されるかを説明します。このプロセッサ ルールは、借勘定および貸勘定明細に基準外明細の取引通貨と金額があるというルールです。たとえば、次の取引明細に対してプロセッサを実行するとします。

BUSINESS_UNIT

FOREIGN_AMOUNT

BASE_AMOUNT

IU_ANCHOR_FLG

関係会社

US001

−100 USD

−100 USD

Y

 

US002

150 CAD

100 USD

N

 

次の明細は、前の想定に従ってプロセッサが作成した明細です。

BUSINESS_UNIT

FOREIGN_AMOUNT

BASE_AMOUNT

IU_ANCHOR_FLG

関係会社

US002

−150 CAD

−100

N

US001

US001

150 CAD

100 USD

N

US002

複数帳簿入力およびユニット間/ユニット内プロセッサ

呼出アプリケーションで PeopleSoft 複数帳簿処理がサポートされている場合、アプリケーションでは通常、プロセッサを呼び出す前に主元帳と補助元帳の両方に対して会計入力を作成します。この場合、主元帳の 1 入力と対応する補助元帳の全ての入力が、各取引グループ (または取引グループ化フィールドが使用されていない場合はドキュメント グループ) の基準入力として全てフラグ付されます。

次の例では、ユニット間/ユニット内プロセッサを呼び出すときに、実行時に指定される一般会計のパラメータのタイプを説明します。

フィールドまたはコントロール

定義

JRNL_HEADER

ヘッダー レコード名

JRNL_HEADER

ヘッダー更新レコード名

JRNL_HEADER と結合した JRNL_LN

明細行レコード名

JRNL_LN

明細行更新レコード名

JRNL_LN または JRNL_LN_TMP

明細行挿入レコード名

追加操作が必要な場合は JRNL_LN_TMP を使用します。たとえば、JRNL_LN に挿入する前に仕訳行番号を再割当します。

仕訳のその他の WHERE 句

動的選択条件

ビジネス ユニット処理

一度に 1 つのビジネス ユニットを処理します。

次のフィールドの JRNL_IU_ANCHOR テーブルでは、ユニット間およびユニット内基準値が管理されます。

フィールドまたはコントロール

定義

BUSINESS_UNITJOURNAL_IDJOURNAL_DATEおよび UNPOST_SEQ

これらのフィールドは、複数の仕訳を 1 つにリンクするキーを提供します。これらのフィールドにより提供される一意のキー セット内の仕訳は、仕訳入力ページにプルされます。

IU_TRAN_GRP_NBR

ユニット間仕訳のセット下にある、一意のユニット間およびユニット内取引グループをリンクするキー。

BUSINESS_UNIT_IU

主要基準ビジネス ユニット。

設定可能チャートフィールド

ACCOUNT、ALTACCT、CURRENCY_CD、STATISTICS_CODE などを除外します。

ユニット間でない仕訳ではこのテーブルに入力されていないため、このテーブルはユニット間およびユニット内仕訳の特定にも使用されます。

JRNL_HEADER テーブルの次のフィールドでは、ユニット間プロセッサの呼出しがサポートされています。

フィールドまたはコントロール

定義

IU_SYS_TRAN_CD

ユニット間システム取引コード。例: GLJ

IU_TRAN_CD

ユニット間システム取引コード。例: JOURNAL および EXPALLOC

ユニット間およびユニット内プロセッサを呼び出す前に、JRNL_LN テーブルの次のフィールドに正しく入力する必要があります。

フィールドまたはコントロール

定義

IU_ANCHOR_FLG

どの仕訳行に基準ビジネス ユニットの値または基準チャートフィールドの値が含まれるかを示します。

IU_TRAN_GRP_NBR

ユニット内取引のセットとして仕訳行のセットをグループ化します。