チャートフィールド継承の使用
チャートフィールド継承を使用および設定するには、チャートフィールド継承コンポーネント (CF_INHERIT) と 明細元帳グループ コンポーネント (DETAIL_LEDGER_GROU) を使用します。
ページ名 |
定義名 |
用途 |
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CF_INHERIT |
継承グループの継承オプションの管理に使用します。 |
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元帳グループ - 貸借一致ページ |
LEDGER_GROUP3 |
[ユニット内貸借一致入力] を使用する場合に選択し、元帳グループの貸借一致チャートフィールドと関係会社を選択します。 にアクセスします。 詳細については、「チャートフィールド継承ページ」を参照してください。 |
チャートフィールド継承では、それ自体で取引を完了するための追加入力の作成を行いません。代わりに、取引で通常作成されるシステム作成入力について、どのようにチャートフィールドを判断するかを行っています。多くの場合、これは AP (買掛金) 伝票などの相殺で、ユーザーが配布行に入力してシステムで顧客債務を作成します。継承は、GL (一般会計) 仕訳に生成された消費税入力のように、相殺ではない他のシステム作成入力にも適用されます。
注: チャートフィールドの値を継承しない場合でも、チャートフィールド継承 ページにアクセスし、継承オプションを [継承しない] に設定して各セットID の継承グループを設定する必要があります。
チャートフィールド継承では、チャートフィールド相殺貸借一致方法を使用して、完全な会計入力を作成するために一部入力、会計行または伝票行からチャートフィールドの値を継承することにより、取引を完了します。これは教育や政府期間の会計で幅広く使用されており、頻度は減りますが商業会計でも使用されています。
これにより、特定のチャートフィールドの値のソースを自動的に選択して、継承グループで事前定義されている指定数のシステム作成会計入力の一部入力を完了できます。
継承機能は、必ずしもユニット間およびユニット内処理に関連するわけではありません。これは、ユニット間またはユニット内取引が含まれる場合と含まれない場合があり、また継承処理はユニット間およびユニット内処理を必要とする前に相殺勘定科目に届くように、売掛金管理や買掛金管理などの個々の一般会計供給システムによって実行されるためです。
たとえば、買掛金伝票を転記する場合、伝票配布行、GL ビジネス ユニット定義チャートフィールド デフォルト、または会計入力テンプレートから取得される取引先債務入力に資金コードを入れるように選択できます。
ビジネス ユニット以外のチャートフィールドの貸借一致を行う場合、およびチャートフィールドの値をシステム作成相殺入力に継承する場合、取引は自己貸借一致になることがあり、追加のユニット内貸借一致入力が必要になります。このため、ユニット間およびユニット内プロセッサを呼び出す前にアプリケーションでは継承機能を使用します。
以下の用語と概念は、チャートフィールド継承と提示した例を理解するうえで重要です。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
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資金 |
資金は、現金およびその他の財務リソースを記録する自己貸借一致勘定科目セットと、関連する全ての債務および残存資本または残高を伴う財務会計実体です。継承は、このチャートフィールドと共に使用されることがときどきありますが、全てのチャートフィールドに対しても使用できます。 |
プール銀行口座 |
プールは教育や政府期間の会計で使用される用語で、複数の資金に使用される単一の銀行口座です。プール銀行口座を定義する場合は、特定の資金に関連付けません。代わりに、支払済のアイテムまたは伝票が現金入力に繰越し (継承) されます。 PeopleSoft でプール銀行口座に相当するものは、資金チャートフィールドの継承オプションで、[常に継承] または [ユニット内で継承] に設定されています。 |
非プール銀行口座 |
非プールは教育や政府期間の会計で使用される用語で、銀行口座定義で特定される単一の資金用の銀行口座です。非プール銀行口座を他の資金に属するアイテムまたは伝票の支払に使用する場合は、取引の貸借一致に資金内入力を作成する必要があります。 PeopleSoft で非プール銀行口座に相当するものは、資金チャートフィールドの継承オプションで、[継承しない] に設定されています。 |
相殺継承貸借一致 |
システム作成入力 (相殺入力) を含む取引の場合、システム作成入力を取引 (入力した配布行など) の他の入力からチャートフィールドの値を継承するように定義して、必要に応じて取引の貸借一致と配布相殺を行います。 たとえば、2 つの異なる資金に経費を記録する伝票に入力するとします。相殺継承を使用すると、相殺する入力が、2 つの資金の適切な買掛金勘定科目にシステムによって正しく配布されます。 |
チャートフィールド継承ページ (CF_INHERIT) を使用して、継承グループの継承オプションを管理します。
ナビゲーション
画像: チャートフィールド継承ページ
次の例では、チャートフィールド継承 ページのフィールドおよびコントロールを説明します。このページのフィールドおよびコントロールの定義は後で説明します。

フィールドまたはコントロール |
定義 |
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継承グループ |
これは、セットID と共にテーブルのキー フィールドです。PeopleSoft では、さまざまな製品に対して次の事前定義済継承グループを提供しています。
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チャートフィールド |
このページは、勘定科目、代替勘定科目および関係会社以外の完全および一部構成可能チャートフィールドに事前入力されています。 勘定科目および代替勘定科目は継承できず、関係会社の値は自動的にシステムにより入力されます。 |
継承オプション |
次のチャートフィールド継承オプションは、全ての継承グループに適用されます。
一部の継承グループには、チャートフィールドが貸借一致であるかどうかなどに応じて、各チャートフィールドでどの継承オプションを有効にするかを制限する編集があります。詳細については、次のセクションを参照してください。 |
さまざまな機能や製品固有の情報については、各製品のチャートフィールド継承のドキュメントを参照してください。
一部の継承グループでは、チャートフィールドが貸借一致チャートフィールドであるかどうかに応じて、継承オプションが制限されています。このため、継承オプション テーブルは、元帳グループ定義と同じレコード グループ コントロールを共有します。指定のセットID に複数の元帳グループが定義されている場合があります。これらの元帳グループのいずれかに [標準] または [換算] の元帳グループ タイプがある場合は、チャートフィールドは継承オプションの検証で貸借一致と見なされ、チャートフィールドは貸借一致と定義されます。
この相互検証は、チャートフィールド継承ページまたは明細元帳グループ ページを保存する際に実行されます。元帳グループに対してチャートフィールドを貸借一致から貸借不一致へ、またはその逆に変更する場合、システムでは既存のチャートフィールド継承グループが変更によって無効になったかどうかをチェックします。継承グループの継承オプションを選択する場合、システムは選択したオプションを無効にする貸借一致チャートフィールドをチェックします。
個々の製品継承グループの特定の検証条件は、貸借一致または貸借不一致チャートフィールドが含まれるかどうかだけでなく、買掛金の場合は転記方法がサマリ コントロールか明細行相殺かに応じて異なります。
チャートフィールド継承ページまたは明細元帳グループ - ユニット間/ユニット内ページのいずれかを保存する際にエラー メッセージが表示された場合は、次のテーブルを参照し設定が正しいか確認します。
継承グループ |
貸借一致チャートフィールドに有効なオプション |
貸借不一致チャートフィールドに有効なオプション |
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買掛金管理 (転記方法がサマリ コントロールの場合) |
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APCA - コントロール |
ユニットのデフォルトを使用 |
ユニットのデフォルトを使用、継承しない |
APEA - 経費 |
常に継承 |
4 つのオプションのいずれか |
APVN - 回収不能消費税額 |
常に継承、ユニット内で継承 |
4 つのオプションのいずれか |
買掛金管理 (転記方法が明細行相殺の場合) |
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APCA - コントロール |
常に継承、ユニット内で継承 |
4 つのオプションのいずれか |
APEA - 経費 |
常に継承 |
4 つのオプションのいずれか |
APVN - 回収不能消費税額 |
常に継承、ユニット内で継承 |
4 つのオプションのいずれか |
購買管理 |
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POCA - コントロール |
常に継承 |
4 つのオプションのいずれか |
POEA - 経費 |
常に継承 |
4 つのオプションのいずれか |
POVN - 回収不能消費税額 |
常に継承 |
4 つのオプションのいずれか |
売掛金管理 |
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ARRE - 評価替損益 |
常に継承 |
4 つのオプションのいずれか |
損益換算 |
常に継承 |
4 つのオプションのいずれか |
プロモーション マネジメント |
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TDAC - プロモーション マネジメント勘定科目 |
常に継承 |
4 つのオプションのいずれか |