backup

bdd-adminスクリプトをbackupコマンドとともに実行することによって、クラスタのデータおよびメタデータをバックアップできます。

注意: startstoprestartまたはrestoreが現在実行中の場合、backupを実行することはできません。
これにより、次のデータが単一のtarファイルにバックアップされ、後でクラスタの復元に使用できます。
  • Studioデータベース
  • Studioで作成されるHive表のスキーマおよびデータ
  • Dgraph索引
  • HDFSのサンプル・ファイル
  • 構成ファイル

一時的なデータ(Studioでの状態など)は、バックアップに含まれないことに注意してください。この情報は、クラスタを復元すると失われます。

クラスタをバックアップするには、次を管理サーバーから実行します。
./bdd-admin.sh backup [option <arg>] <file>
backupを実行する前に、次の事項を確認してください。
  • BDD_STUDIO_JDBC_USERNAMEおよびBDD_STUDIO_JDBC_PASSWORD環境変数が設定されている。設定されていない場合、実行時にスクリプトでこの情報が要求されます。
  • データベース・クライアントは、管理サーバーにインストールされています。MySQLデータベースの場合、これはMySQLクライアントになります。Oracle Databaseの場合、これはOracle Database Clientであり、管理者タイプでインストールする必要があります。インスタント・クライアントはサポートされていないことに注意してください。
  • Oracleデータベースを所有している場合、ORACLE_HOME環境変数は、sqlplus実行可能ファイルがある/binディレクトリより1つ上のディレクトリに設定されます。たとえば、sqlplus実行可能ファイルが/u01/app/oracle/product/11/2/0/dbhome/binにある場合、ORACLE_HOME/u01/app/oracle/product/11/2/0/dbhome/binに設定されます。

次のオプションを指定できます。

オプション 説明
-o, --offline コールド・バックアップを実行します。クラスタが停止している場合、このオプションを使用します。このオプションが指定されない場合、スクリプトはホット・バックアップを実行します。

ホット・バックアップとコールド・バックアップの詳細は、後述の説明を参照してください。

-r, --repeat <num> 検証が失敗した場合にスクリプトがバックアップ・プロセスを繰り返す回数。これは、ホット・バックアップでのみ使用されます。

このオプションが指定されない場合、スクリプトはクラスタのバックアップの試行を1回のみ行います。失敗した場合、これを再実行する必要があります。

検証の詳細は、後述の説明を参照してください。

-v, --verbose デバッグ・メッセージを有効にします。

どのオプションも指定しない場合、スクリプトは、ホット・バックアップの実行の試行を1回行い、デバッグ・メッセージを出力しません。

<file>引数を指定する必要があります。これは、スクリプトによるクラスタのバックアップ先となるtarファイルへの絶対パスを定義します。このファイルは存在してはならず、その親ディレクトリは書込み可能である必要があります。

クラスタのバックアップの詳細は、「Big Data Discoveryのバックアップ」を参照してください。

ホット・バックアップとコールド・バックアップ

backupはホット・バックアップとコールド・バックアップの両方を実行できます。
  • ホット・バックアップはクラスタの実行中に実行されます。特に、これは最初の管理対象サーバー(bdd.confMANAGED_SERVERSで定義)で実行され、そのノード上のコンポーネントが実行中である必要があります。これは、backupのデフォルトの動作です。
  • コールド・バックアップはクラスタの停止中に実行されます。コールド・バックアップを実行するには、backup-oオプションを含める必要があります。

検証

ホット・バックアップがクラスタの実行中に実行されるため、データベース、索引およびサンプル・ファイルのバックアップのデータに一貫性がなくなる可能性があります。たとえば、データベースのバックアップ後に索引に何かが追加されると、2つの場所に異なるデータが含まれていることになります。

このことを回避するために、backupは、3つのすべてのバックアップのデータに一貫性があることを検証します。一貫性がない場合、操作は失敗します。

デフォルトでは、backupはデータのバックアップと検証を1回のみ行います。ただし、-r <num>オプションを指定することによって、このプロセスを繰り返すように構成できます。<num>は、バックアップおよび検証ステップを繰り返す回数です。これにより、バックアップ操作が成功する可能性が高くなります。

注意: 最初に検証が失敗する可能性は低いため、プロセスを1、2回より多く繰り返す必要はありません。

次のコマンドは、ホット・バックアップをデバッグ・メッセージとともに実行します。
./bdd-admin.sh backup -v /tmp/bdd_backup1.tar
次のコマンドは、コールド・バックアップを実行します。
./bdd-admin.sh backup -o /tmp/bdd_backup2.tar