Oracle® Fusion Middleware Business Intelligence Mobileアプリ・デザイナ・ユーザーズ・ガイド 11gリリース1 (11.1.1) E70086-01 |
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この付録には、Oracle BI Mobileアプリ・デザイナの設定および保守を行う管理者向けの情報が掲載されています。
次のトピックが含まれます:
この項では、Appsライブラリについて説明します。内容は、次のとおりです。
Appsライブラリは、ユーザーがモバイル・デバイスから公開されたアプリを表示、管理およびサブスクライブする場所です。ユーザーがブラウザからAppsライブラリURLに移動する場合は、アクセスする権限があるアプリへサブスクライブすることを選択できます。
管理者の視点からは、Appsライブラリはライブラリとして動作するように構成されたカタログ内のフォルダです。アプリ・デザイナがアプリを公開する場合、アプリは、Appsライブラリのフォルダへコピーされます。コンシューマがブラウザのAppsライブラリURLを開く場合は、フォルダに公開されているアプリと相互作用することができます。
アプリへサブスクライブすると、「Appsライブラリ」からカタログ内のユーザーの「マイ・フォルダ」フォルダへアプリがコピーされます。これはユーザーのAppsライブラリでアプリを公開します。
アプリ・デザイナが自分のアプリを公開するAppsライブラリとなるように、ローカル・インスタンス上のフォルダを構成できます。また、別の(リモート)インスタンス上のAppsライブラリに接続し、公開するようにインスタンスを構成することもできます。
たとえば、開発インスタンスと本番インスタンスがあると仮定します。両方のインスタンスでローカルAppsライブラリが定義されています。開発インスタンスには、リモート・ライブラリとして構成された本番インスタンスがあります。開発インスタンスを使用するアプリ・デザイナは、テストとレビューを行う設計時にローカル(開発)インスタンスにアプリを公開します。アプリが本番に対する準備が整ったら、開発インスタンスから「公開」オプションを使用し、リモートのAppsライブラリ・オプションを使用して、本番インスタンスにアプリを公開できます。
図A-4は、公開するAppsライブラリの場所を選択するために使用可能な「リモート」および「ローカル」オプションを示しています。
次の項では、Appsライブラリの設定、およびリモート・サーバーに公開する接続の有効化について説明します。
同一インスタンス上にAppsライブラリを作成するようにローカルAppsライブラリを設定するには、次の操作を実行します。
カタログにフォルダを作成するには:
「カタログ」ページで、「共有フォルダ」を選択します。
「カタログ」ツールバーで、「新規」をクリックし、「フォルダ」を選択します。
A-5に示すように、フォルダ名を入力し、「OK」をクリックします。
「Appsライブラリ」フォルダに対して権限を設定します。フォルダにアプリを公開するアプリ・デザイナには、書込み権限が必要です。ライブラリにアプリを表示するアプリ・コンシューマには、読取り権限が必要です。
Appsライブラリとして指定したカタログにフォルダを登録するには、xmlp-server-config.xml
構成ファイルにプロパティ・エントリを追加します。
構成ファイルを設定するには:
xmlp-server-config.xml
ファイルを開きます。このファイルは、<DOMAIN_HOME>/config/bipublisher/repository/Admin/Configuration
の下にあります。
xmlp-server-config.xml
に次のプロパティを追加します。
プロパティ: APPS_LIBRARY_FOLDER_LOCAL
説明: Appsライブラリとして動作するようにカタログのフォルダを指定します。前のステップで作成した「共有フォルダ」の下にあるフォルダへのパスを入力します(パスに「共有フォルダ」は含めないでください)。
サンプル構成ファイルのエントリ:
<property name="APPS_LIBRARY_FOLDER_LOCAL" value="/Apps Library"/>
WebLogic Server管理コンソールでbimad
(BI Mobileアプリ・デザイナ)アプリケーションを再起動します。
あるインスタンスに存在するアプリを別のインスタンスのカタログに存在するAppsライブラリに公開する場合は、リモート・アプリケーショ・ライブラリ接続を設定します。リモートAppsライブラリへの接続を有効化するには、接続するインスタンスの構成ファイルに接続情報を登録します。
リモートAppsライブラリへの接続を有効化するには:
xmlp-server-config.xml
ファイルを開きます。このファイルは、<DOMAIN_HOME>/config/bipublisher/repository/Admin/Configuration
の下にあります。
xmlp-server-config.xml
に次のプロパティを追加します。
プロパティ | 説明 | サンプル構成ファイルのエントリ |
---|---|---|
APPS_LIBRARY_FOLDER_REMOTE |
リモート・サーバー上のカタログに「Appsライブラリ」フォルダを指定します。 | <property name="APPS_LIBRARY_FOLDER_REMOTE" value="/Apps Library"/> |
MOBILE_APP_REMOTE_SERVER |
APPS_LIBRARY_FOLDER_REMOTE が存在するリモート・サーバーを指定します。このプロパティを設定すると、リモートAppsライブラリにアプリを公開するためのアプリへの接続が有効になります。 |
<property name="MOBILE_APP_REMOTE_SERVER" value="http://example.com:7001/mobile/"/> |
次のサンプルは、ローカルおよびリモート両方のAppsライブラリが定義されている場合のエントリ例を示しています。
<property name="APPS_LIBRARY_FOLDER_REMOTE" value="/Apps Library"/>
<property name="MOBILE_APP_REMOTE_SERVER
" value="http://example.com:7001/mobile/"/>
<property name="APPS_LIBRARY_FOLDER_LOCAL" value="/Apps Library Test"/>
WebLogic Server管理コンソールからbimad
(BI Mobileアプリ・デザイナ)アプリケーションを再起動します。
AppsライブラリのURLは、次の形式です。
http://<hostname>:<port>/mobile/appstore/
Appsライブラリを構成した後で、ユーザーにこのURLを提供し、デバイス・ブラウザや後でブックマークで開けるようすることができます。
ユーザーは、「参照/管理」リージョンの下のOracle Business Intelligenceのホーム・ページからAppsライブラリのURLにアクセスすることもできます。
通常、アプリを実行しているすべてのユーザーがアクセスできるようにAppsライブラリを構成します。ユーザーが自分のロールに適したアプリのみ実行できるようにするには、各アプリに固有の権限を適用します。公開機能を使用して、Appsライブラリにアプリをプロモートする場合は、公開する前にアプリに権限を適用することをお薦めします。アプリがAppsライブラリにプロモートされると、元の権限設定が維持されます。
カタログの権限設定の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイドのOracle BIプレゼンテーション・カタログのオブジェクトの管理に関する項を参照してください。
BI Authorロールに割り当てられたデフォルトの権限により、Mobileアプリ・デザイナを使用できるようになります。特定のフォルダにアプリを保存するには、ユーザーのロールに、ターゲット・フォルダの書込み権限も必要です。
BI Consumerロールに割り当てられたデフォルトの権限により、アプリを表示できるようになります。
カスタム・ロールを作成する場合は、次のことが必要です。
表A-1 Mobileアプリ・デザイナに必要な権限
機能 | 必要な権限 | 包含元 |
---|---|---|
アプリの作成 |
oracle.bi.publisher.developReport |
BI Author |
BIサブジェクト領域またはExcelスプレッドシートをデータ・ソースとして使用するアプリの作成 |
oracle.bi.publisher.developLightDataModel |
BI Author |
アプリの表示 |
oracle.bi.publisher.runReportOnline |
BI Consumer |
アプリのコンシューマはアプリのデータ・ソースに対しても適切な権限が必要です。たとえば、データ・ソースがBI Publisherデータ・モデルの場合、そのデータ・ソースに対して実行されるアプリを表示するには、ロールでそのデータ・ソースに対するアクセス権が付与される必要があります。
開発環境、テスト環境および本番環境の間でアプリを移動するには、BIプレゼンテーション・カタログから使用可能なアーカイブおよびアンアーカイブ機能を使用します。この機能の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイドを参照してください。
アーカイブを使用すると、カタログ全体、特定のフォルダ、またはマルチコンポーネント・オブジェクトを.catalog
ファイルにまとめ、その.catalog
ファイルをアップロードして、カタログ内のデータを別の場所にアンアーカイブできます。この処理によって、特定のデータをある環境から別の環境へ転送することができます。
アーカイブ・ファイルを作成する手順:
「カタログ」で、アーカイブするフォルダまたはアプリに移動します。
「詳細」→「アーカイブ」の順に選択します。
「アーカイブ」ダイアログで、フォルダまたはオブジェクトの権限およびタイムスタンプを保持するか、削除するかを指定します。
権限の保持: このオプションを使用して、オブジェクトまたはフォルダの既存の権限を維持します。このオプションを選択しない場合、アーカイブ・プロセスには権限が含まれません。アンアーカイブ時には、システムによって親フォルダの権限がすべてのオブジェクトおよびフォルダに割り当てられます。
タイムスタンプの保持: このオプションを使用して、オブジェクトまたはフォルダに割り当てられているCreationTime、LastModifiedおよびLastAccessedタイムスタンプを維持します。アンアーカイブ時には、オブジェクトまたはフォルダがアンアーカイブされた時点の時刻を示すようにLastModifiedタイムスタンプが更新されます。このオプションを選択すると、「プリファレンス」ダイアログの「概要の貼付け」領域の「古い」オプションが、アンアーカイブ時に使用可能になります。「古い」オプションを使用して、アーカイブ内にあるカタログ項目より古い既存のカタログ項目を上書きします。
このオプションを選択しない場合、アーカイブ・プロセスにタイムスタンプ情報は含まれず、「プリファレンス」ダイアログの「概要の貼付け」領域の「古い」オプションは使用できません。
「OK」をクリックして、アーカイブ・ファイルを保存します。
アーカイブ・ファイルをアンアーカイブする手順:
カタログで、アーカイブ・ファイルのアップロード先を選択します。
「詳細」→「アンアーカイブ」の順に選択します。
「アンアーカイブ」ダイアログで、アーカイブ・ファイルを参照して選択します。
置換: 同じ名前の既存のフォルダまたはオブジェクトを置換するかどうか、また、その方法を指定します。次のオプションに注意してください。
すべて: このオプションを選択すると、既存のフォルダまたはオブジェクトが、アップロードするアーカイブ・ファイルに含まれる同じ名前のフォルダまたはオブジェクトに置き換えられます。
古い: このオプションを選択すると、すでに存在するもの以外のフォルダまたはオブジェクトが置換されます。ただし、これらがソースより古い場合を除きます。
なし: このオプションを選択すると、新規のフォルダまたはオブジェクトが追加されますが、既存のフォルダまたはオブジェクトは保持されます。
強制: このオプションを選択すると、すべてのフォルダまたはオブジェクトが追加および置換されます。
ACL: アンアーカイブ時の、アクセス・コントロール・リスト(ACL)を介したフォルダまたはオブジェクトへの権限の割当て方法を指定します。次のオプションに注意してください。
継承 - フォルダまたはオブジェクトの権限(ACL)を、新規親フォルダから継承します。
保存 - 必要に応じて元のマッピング・アカウントで保持されていた、フォルダまたはオブジェクトの権限(ACL)を保持します。
作成 - 必要に応じて元の作成およびマッピング・アカウントで保持されていた、フォルダまたはオブジェクトの権限(ACL)を保持します。
「OK」をクリックします。
マップ・コンポーネントでは、カスタムの地域の定義がサポートされます。カスタムのgeoJSON形式ファイルを介してカスタムの地域定義を提供し、構成ファイルを更新してMobileアプリ・デザイナのマップ・コンポーネントで使用できるようにします。
地域定義をgeoJSON形式ファイルに定義します。ファイルは.json
拡張子を使用して保存する必要があります。(http://geojson.org/">>を参照してください)
geoJSONファイルをBI Mobileアプリ・デザイナ・リポジトリのMapディレクトリにコピーします。
<DOMAIN_HOME>/config/bipublisher/repository/Admin/Map
geoJSONファイルが認識されるようmap-config.xmlファイルを更新します。
map-config.xmlファイルも次の場所にあります。
<DOMAIN_HOME>/config/bipublisher/repository/Admin/Map
map-configファイルのサンプル・エントリを次に示します。
<?xml version="1.0"?> <map-config> <geojson-list> <geojson file="world_countries.json" display-name="World Countries" label-column="NAME"> <matcher type="property" name="NAME" case-sensitive="false"/> <matcher type="property" name="ISO2" case-sensitive="true"/> <matcher type="property" name="ISO3" case-sensitive="true"/> </geojson> <geojson file="usa_states.json" display-name="U.S. States" label-column="STATE_ABRV" projection="AlbersUSA"> <matcher type="id" case-sensitive="false"/> <matcher type="property" name="STATE_ABRV" case-sensitive="false"/> </geojson> <geojson file="usa_counties.json" display-name="U.S. Counties" label-column="DISPLAY_NAME" projection="AlbersUSA" outline-file="usa_states_line.json"> <matcher type="id" case-sensitive="false"/> </geojson> </geojson-list> </map-config>
map-configファイルに別の<geojson>要素を追加して、カスタムgeoJSONファイルの属性を定義します。構成ファイル内の各<geojson>要素には少なくとも1つの<matcher>子要素が必要です。<matcher>要素では、データ・ソースからgeoJSONファイル内の場所定義へのデータのマッチング方法を指定します。
<geojson>要素には、次の属性が含まれます。
表A-2 <geojson>要素の属性
属性 | 説明 |
---|---|
file |
必須。Admin/Mapフォルダ内のカスタムgeojsonファイル名。例: "world_regions.json" |
display-name |
必須。アプリ・デザイナ内の選択リストに表示されるマップの名前。例: "World Regions" |
label-column |
オプション。マップ上の場所の表示ラベルとして使用するgeoJSONファイル内の属性を指定します。表示ラベルは、マップの「ラベルの表示」プロパティが有効な場合に表示されます。例: ここに"STATE_ABRV"と入力すると、マップ上の各州に州の略称が表示されます。 |
projection |
オプション。米国のマップにのみ適用されます。有効な値は、"Mercator"および"AlbersUSA"です。指定されない場合、米国のマップではMercator図法が使用されます。 |
outline-file |
オプション。米国のマップにのみ適用されます。outline-fileでは、米国の州境界を強調した図が提供されます。 |
子<matcher>要素の属性を次に示します。複数の<matcher>要素を使用して、データ・フィールドをgeoJSONファイルに定義された場所にマップする複数の方法を指定できます。
表A-3 子<matcher>要素の属性
属性 | 説明 |
---|---|
type |
必須。有効な値は、"id"および"property"です。データ・ソースのデータ・フィールドをgeojsonファイルに定義された場所にマッチングさせる方法を指定します。 "id"に設定した場合、geoJSONオブジェクトに対して定義された一般的に使用される識別子を使用して、データ・フィールドと場所定義がマッチングされます。 "property"に設定した場合、"name"属性を指定して、マッチングさせるgeoJSONファイル内のプロパティを指定する必要もあります。 |
name |
typeが"property"の場合は必須です。 typeが"id"の場合は必須ではありません。 データ・フィールド値をマッチングさせるgeoJSONファイル内のプロパティの名前。 |
case-sensitive |
値は"true"または"false"です。マッチャのフィールドで大/小文字を区別するかどうかを指定します。 |
例:
geoJSONファイル「World Countries」では、各国について一般的に使用される識別子(_id)は3文字の国コード(USA、JPN、FRAなど)です。マップ構成ファイルには、"id"タイプのマッチャ要素が含まれるため、データにも国を識別するための3文字の国コードが含まれているかぎり、データは適切にマップされます。
geoJSONファイルを詳細に確認すると、データ値を地理的ポリゴンに関連付けるためのオプションがさらに含まれていることがわかります。具体的には、"NAME"、"ISO2"、"ISO3"、"CONTINENT"、"ALT_REGION"です。
マップ構成ファイルには、「World Countries」マップに対する3つの"property"マッチャ・タイプ・エントリも含まれています。対応する"name"属性は、"ISO2"、"ISO3"および"NAME"です。これらによって、データを「World Countries」マップにマッピングするために有効な値がさらに提供されます。このため、データに各国を識別するための対応するISO2コード、ISO3コードまたは名前が含まれる場合も、データは適切にマップされます(JP、JPN、日本など)。
ディメンション名やメジャー名などのBIサブジェクト領域メタデータはサーバーにキャッシュされ、デザイナを開くとき、またはアプリを実行する際のパフォーマンスを改善します。デフォルトでは、このキャッシングは、アプリを設計または実行するためにMobileアプリ・デザイナで初めてサブジェクト領域が使用される際に行われます。サブジェクト領域が大きい場合、初期ロードにユーザーが許容できないほど時間がかかることがあります。
この初期ロード時間の問題は、メタデータ起動キャッシュをアクティブにすることで回避できます。メタデータ起動キャッシュがアクティブな場合、Mobileアプリ・デザイナ・サーバーの最初の起動時にすべての(指定した)サブジェクト領域メタデータがキャッシュにロードされます。キャッシュは、ユーザーがアプリを実行または設計する前にロードされているため、ユーザーは初期ロード時間の問題を回避できます。
起動時にメタデータ・キャッシュをアクティブ化するには、構成ファイルxmlpserver-config.xml
を手動で更新します。
次の場所にあるxmlpserver-config.xml
ファイルを移動します。
<DOMAIN_HOME>/config/bipublisher/repository/Admin/Configuration/
表A-4の3つのプロパティを見つけ、説明のように更新します。
注意: リリース11.1.1.7のMobileアプリ・デザイナからアップグレードした場合、これらのプロパティをxmlpserver-config.xml ファイルに追加する必要があります。 |
表A-4 ビジネス・ビュー・キャッシュ・プロパティ
プロパティ | 説明 |
---|---|
BVCACHE_ALLOW_LOADING_AT_STARTUP |
value="true"に設定し、サブジェクト領域メタデータ・キャッシングを有効にします。デフォルトは"false"です。 |
BVCACHE_LIST_OF_SUBJECT_AREAS |
起動時にキャッシュするサブジェクト領域をリストします。サブジェクト領域をカンマで区切ります。例: <property name="BVCACHE_LIST_OF_SUBJECT_AREAS" value="Sales,Target Sales,Offices"/> すべてのサブジェクト領域をキャッシュするには、次のように"*"を使用します。 <property name="BVCACHE_LIST_OF_SUBJECT_AREAS" value="*"/> このプロパティは、BVCACHE_ALLOW_LOADING_AT_STARTUPがtrueに設定されている場合にのみ有効です。 |
BVCACHE_DEFAULT_BIEE_USERNAME |
Oracle BIEEシステムに接続するユーザー名を入力します。このユーザーには管理権限は必要ありませんが、サブジェクト領域に対する読取り権限は必要です。 このプロパティは、BVCACHE_ALLOW_LOADING_AT_STARTUPがtrueに設定されている場合にのみ有効です。 |
次の例に、xmlpserver-config.xmlファイル内のプロパティの表示を示します。
<!-- Turn on/off the automatic subject area metadata cache loading at the system startup time. Value can be true or false. The default is false. -> <property name="BVCACHE_ALLOW_LOADING_AT_STARTUP" value="true"/> <!-- List of subject areas to load automatically at the startup time. Separated by comma, or simply '*' to load all subject areas. -> <property name="BVCACHE_LIST_OF_SUBJECT_AREAS" value="*"/> <!-- The default username to connect to BIEE system to load subject areas. This is mandatory for the automatic subject area business view loading. -> <property name="BVCACHE_DEFAULT_BIEE_USERNAME" value="username"/>
使用上のヒント
初期起動時間とその後のパフォーマンスとの兼ね合いを十分に検討してください。システムに何百ものサブジェクト領域がある場合、'*'を使用するのではなくサブジェクト領域のリストを定義することを検討してください。そうしないと、Mobileアプリ・デザイナ・アプリケーションの起動に非常に時間がかかる可能性があります。エンド・ユーザーのパフォーマンスの改善に最も役立つ表およびメジャーを多く含むサブジェクト領域に絞ってリストします。
キャッシュされたサブジェクト領域メタデータはクリアするまでキャッシュにあります。列の追加や削除などRPDのサブジェクト領域に変更を加えた場合、次の手順に従ってMobileアプリ・デザイナに変更が反映されるようにします。
キャッシュのクリアは2ステップのプロセスです。Oracle BIの「管理」ページからキャッシュをリフレッシュし、BI Mobileアプリ・デザイナの「管理」ページからもキャッシュをクリアします。
サブジェクト領域メタデータ・キャッシュをクリアするには:
Oracle Business Intelligenceヘッダーで「管理」をクリックします。
「管理」ページの「メンテナンスとトラブルシューティング」で「ファイルとメタデータの再ロード」をクリックします。
次に、BI Mobileアプリ・デザイナ・アプリケーションをURLから直接起動します。
http://<host>:<port>/mobile/
管理者資格証明を使用してログインします。
「管理」をクリックします。
「管理」ページで「Oracle BIプレゼンテーション・サービス」をクリックします。
「BIサブジェクト領域メタデータ・キャッシュ」で「クリア」をクリックします。
Oracle BI Enterprise Editionがシングル・サインオン用に構成されている場合、BI Mobileアプリ・デザイナを保護リソースとして追加する必要があります。また、サービスの保護を解除し、他のBIリソースと通信できるようにする必要もあります。
シングル・サインオン・プロバイダの特定の要件については、シングル・サインオン・プロバイダ・ドキュメントを参照してください。『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド』も参照してください。
Oracle Access Managerでシングル・サインオンを設定するには:
Oracle Access Managementコンソールに移動します。
biドメイン下で次のBI Mobileアプリ・デザイナURLを追加し、「保護レベル」を「保護」に設定します。
/mobile* /mobile/.../*
Mobileアプリ・デザイナとBIスイートの他のコンポーネントとの間の内部通信を可能にするには、次のURLを追加し、「保護レベル」を「非保護」に設定します。
/mobile/services/* /mobile/services/.../* /mobile/report_service/* /mobile/report_service/.../*
シングル・サインオフURLをBI Mobileアプリ・デザイナの「管理」: 「セキュリティ構成」ページで設定します。
重要: BI Mobileアプリ・デザイナは、この設定をOracle BI Publisherと共有します。シングル・サインオフURLをBI Publisherですでに設定してある場合は、この手順を省略できます。 |
「管理」ページで、「セキュリティ構成」をクリックします。「認証」リージョンで、次を実行します。
「シングル・サインオンの使用」を選択します。
「シングル・サインオン・タイプ」リストで、「Oracle Access Manager」を選択します。
シングル・サインオフURLを入力します。
図A-9に、「セキュリティ構成」ページの例を示します。
「適用」をクリックします。アプリケーションを再起動します。
認証および認可が外部データベース表に対してOracle BI EE 10gスタイルの初期化ブロック(Init Block)を使用して構成されている場合、次の説明のようにbimad.ear内のweb.xmlファイルを手動で更新する必要があります。
bimad.ear内のweb.xmlファイルを更新するには、次のようにします。
ステージング・ディレクトリで既存のbimad.earファイルをバックアップします。
[MW_HOME]/Oracle_BI1/bifoundation/jee/bimad.ear
bimad.earからbimad.warを抽出します。
bimad.warファイル内のWEB-INF/web.xmlを次のように更新します。
SAW_AUTH_INIT_BLOCK_ONLYを見つけ、値を"true"から"false"に変更します
<servlet> <servlet-name>xdo</servlet-name> <servlet-class>oracle.xdo.servlet.MobileXDOServlet</servlet-class> <init-param> <param-name>SAW_AUTH_INIT_BLOCK_ONLY</param-name> <param-value>false</param-value> <!-- <description>True to tell BIEE executing auth init block only. False otherwise </description> --> </init-param> <load-on-startup>2</load-on-startup> </servlet>
変更したbimad.warを使用してbimad.earを再パッケージ化します。
Oracle WebLogic Server管理コンソールから、次のようにして変更したbimad.earファイルでbimad.earデプロイメントを更新します。
Oracle WebLogic Serverの管理コンソールを開きます。
管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「ロックして編集」をクリックします。
コンソールの左のペインで 「デプロイメント」を選択します。すべてのデプロイ済のエンタープライズ・アプリケーションとアプリケーション・モジュールを示す表が右ペインに表示されます。
表で、bimadを選択します。
「更新」をクリックします。
「終了」をクリックします(ソース・パスを変更しないでください)。
管理コンソールの「チェンジ・センター」で、「変更のアクティブ化」をクリックします。
BI Mobileアプリ・デザイナには、過量のデータを生成するアプリのリクエストをブロックすることでメモリー不足エラーから保護するためのプロパティのセットが用意されています。プロパティ・セットで、データ・サイズおよび使用可能な空きメモリーが制限されます。アプリが設定された制限を超えると、アプリの処理が終了し、次のエラー・メッセージがユーザーに返されます。
実行しようとしているレポートは、このサーバーに設定されたデータ制限を超えています。
メモリー・ガードに含まれているデフォルト設定は、システムに適していない可能性があります。システムに適した設定を見つけるには、試行錯誤を要する場合があります。メモリー・ガードの制限を編集する場合、設定値が高すぎると、システム全体のヘルスに影響を及ぼす可能性があることに注意してください。
メモリー・ガードは、データ・セット・サイズに最大限度を設定し、使用可能なメモリーに最小限度を設定することでシステムを保護します。
アプリの処理に許容されるデータ・サイズを制限すると、システムで処理できるよりも多くのデータが返される場合のメモリー不足エラーを防ぐことができます。
オンライン処理の最大許容データ・サイズの指定
プロパティ: オンライン・レポート用の最大レポート・データ・サイズ
デフォルト値: 300MB
このプロパティでは、オンライン・レポート(またはアプリ)の表示に許容されるデータ・サイズを制限します。この制限は次のように適用されます。
ユーザーがアプリをタップ(またはクリック)します。
データ・エンジンがアプリに対するデータを取得します。
データのサイズが検査されます。
生成されるデータが最大設定を超える場合、アプリの処理は終了します。ユーザーに次のメッセージが表示されます。
実行しようとしているレポートは、このサーバーに設定されたデータ制限を超えています。
このアプリを実行できるようにするには、ユーザーは、データを制限するパラメータを設定して(レポートで使用できる場合)オンラインで再送信するか、BI Publisherスケジューラを使用してレポートを送信します。
この一連のプロパティにより、最低許容空きメモリー領域を確立してメモリー不足エラーから保護することができます。この一連のプロパティを使用すると、空きメモリーの可用性をシステムで自動的に保護できます。また、この可用性に基づいた大きなデータ・セットのあるレポートを高度に処理できます。
アプリの処理のための最小空きメモリーしきい値の指定
プロパティ: 空きメモリーしきい値
デフォルト値: 500MB
このプロパティでは、現在の使用量とレポート・データのサイズといった2つの要因に基づいてシステムでアプリを実行できるかを評価し、JVM領域の最小量を保護します。この機能では、組み合せて使用する複数のプロパティを設定する必要があります。JVM領域のしきい値、JVMがしきい値を下回った場合の最大許容アプリ・サイズ、およびアプリを一時停止して使用可能なJVMの空き領域が増加するのを待つ最大待機時間を指定します。
これらの制限は次のように適用されます。
ユーザーがアプリをタップ(またはクリック)します。
データ・エンジンがアプリ用のデータを生成します。
JVMメモリーが検査されます。使用可能なJVMメモリーが「空きメモリーしきい値」プロパティ値を上回る場合、アプリは通常どおり処理され、システムの介入は行われません。
使用可能なJVMメモリーがしきい値を下回る場合、アプリ・データのサイズが検査され、「空きメモリーしきい値未満の最大レポート・データ・サイズ」のプロパティ設定と比較されます。アプリのデータがこのしきい値を下回る場合、アプリの処理は続行します。
アプリ・データ・サイズがしきい値を超えている場合、アプリは一時停止して、空きメモリーが使用可能になるのを待機します。アプリは、「空きメモリーがしきい値を超えて回復するまでの最大待機時間」プロパティで指定した長さの時間待機します。指定された待機時間内に空きメモリーが最小値を超えて回復しない場合、アプリのリクエストは拒否されます。
空きメモリーしきい値未満の最大アプリ・データ・サイズの指定
プロパティ: 空きメモリーしきい値未満の最大レポート・データ・サイズ
デフォルト値: (「空きメモリーしきい値」の値)/10
空きJVMメモリーが「空きメモリーしきい値」に設定されている特定のしきい値を下回る場合の最大許容アプリ・データ・サイズ。たとえば(デフォルトの設定の場合)、アプリのために生成されたデータが「空きメモリーしきい値」に設定された値の1/10を超える場合、処理は終了します。したがって、「空きメモリーしきい値」が100MBに設定され、アプリ・データの抽出が10MBを超える場合、レポート処理は終了します。
このプロパティが有効になるのは、「空きメモリーしきい値」が正の値に設定されている場合のみです。
「ガベージ・コレクション実行間隔の最小時間範囲」の設定
2つの連続するガベージ・コレクション実行間隔の最小時間範囲(秒単位)。この値を設定して、JVMガベージ・コレクションのオーバーランを回避します。サーバーでは120秒の最小時間が強制されるので、値がこの最小時間を下回っていると120秒にリセットされます。
デフォルトは300秒です。
「空きメモリーがしきい値を超えて回復するまでの最大待機時間」の設定
空きJVMメモリーがしきい値を超えて回復するまで、アプリの実行リクエストが待機する最大時間(秒単位)。このプロパティ値が有効になるのは、正の値の「空きメモリーしきい値」が指定されている場合のみです。
指定された時間内に空きメモリーが使用可能になると、リクエストがすぐに処理されてアプリを生成します。指定した時間の後、空きメモリーが依然としてしきい値を下回っている場合、リクエストは拒否されます。
このプロパティのデフォルト値は、30秒です。
メモリー・ガードのプロパティに移動するには、次のようにします。
BI Mobileアプリ・デザイナ・アプリケーションをURLから直接起動します。
http://<host>:<port>/mobile/
「管理」をクリックします。
「管理」ページの「システム・メンテナンス」で「ランタイム構成」をクリックします。
デフォルト値が表示されます。サーバーに対する値を変更するには、「サーバー値」列に新しい値を入力します。プロパティの詳細は、表A-5を参照してください。
重要: これらの設定はOracle BI Publisherと共有されます。ここで設定を更新すると、BI Publisherの設定も更新されます。 |
表A-5 メモリー・ガードのプロパティおよび説明
プロパティ | 説明 |
---|---|
オンライン・レポート用の最大レポート・データ・サイズ |
デフォルト値: 300MB アプリのデータの最大許容サイズを設定します。この値は、GB、MBまたはKBで設定できます。たとえば、1GB、200MBまたは1500KBです。 アプリのリクエストは、データ・モデルから返されたデータ・サイズがこのプロパティの値を超えると即座に拒否されます。 このプロパティを使用しない場合は、0または負の数値を入力します。 |
オフライン(スケジュール済)レポート用の最大レポート・データ・サイズ |
BI Mobileアプリ・デザイナでは使用されません。 |
空きメモリーしきい値 |
デフォルト値: 500MB アプリのリクエストの拒否を判定する、空きJVMメモリーのしきい値。この値は、GB、MBまたはKBで設定できます。たとえば、1GB、200MBまたは1500KBです。 ランタイムから返されたJVM空きメモリーがこのプロパティの値を下回ると、サーバーはレポート・データ・サイズをチェックして、リクエストを受け入れるか拒否するかを決定します。このプロパティは、次の3つのプロパティと組み合せて使用します。
このプロパティ値が0または負の数値の場合、この条件は無視されます。 |
空きメモリーしきい値未満の最大レポート・データ・サイズ |
デフォルト値: (「空きメモリーしきい値」の値/10) 空きJVMメモリーが「空きメモリーしきい値」に設定されている特定のしきい値を下回る場合の最大許容アプリ・データ・サイズ。リクエストのデータ・サイズがこのプロパティの値を超えると、リクエストは拒否されます。 このプロパティが有効になるのは、「空きメモリーしきい値」が正の値に設定されている場合のみです。 この値は、GB、MBまたはKBで設定できます。たとえば、1GB、10MBまたは1500KBです。排他的に値を設定しない場合、デフォルト値は「空きメモリーしきい値」に設定した値を10で割った値に計算されます。「空きメモリーしきい値」を100MBに設定した場合、このプロパティのデフォルト値は10MBです。 |
ガベージ・コレクション実行間隔の最小時間範囲 |
デフォルト値: 300(秒) 2つの連続するガベージ・コレクション実行間隔の最小時間範囲(秒単位)。この値を設定して、JVMガベージ・コレクションのオーバーランを回避します。サーバーが自動的に最小値の120秒で実施するため、120秒よりも小さい値を入力すると、サーバーはそれをオーバーライドします。 |
空きメモリーがしきい値を超えて回復するまでの最大待機時間 |
デフォルト値: 30(秒) 空きJVMメモリーがしきい値を超えて回復するまで、アプリのリクエストが待機する最大時間(秒単位)。このプロパティ値が有効になるのは、正の値の「空きメモリーしきい値」が指定されている場合のみです。「空きメモリーがしきい値を超えて回復するまでの最大待機時間」の値未満の時間内に空きメモリーが回復すると、リクエストはただちにアプリの生成を続行します。このプロパティに設定した時間の後、空きメモリーが依然としてしきい値を下回っている場合、リクエストは拒否されます。 |