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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイド
12c (12.2.1)
E70036-01
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7 レポートの管理

この章では、BI Publisherフォルダ内のレポート・コンポーネントを管理する方法について説明します。権限の設定、レポートとフォルダのダウンロードやアップロード、およびカタログにおけるレポート・コンポーネントの移動も含まれます。

この章の内容は次のとおりです。

7.1 BI Publisherフォルダの概要


注意:

この章の説明は、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionと統合されていないBI Publisherのインストールに適用されます。統合されたOracle BIプレゼンテーション・カタログの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイドを参照してください。

Oracle BI Publisherフォルダには、Oracle BI Publisherを使用して作成される、レポート、データ・モデル、スタイル・テンプレートなどが格納されます。本人および他のすべてのユーザーには、それぞれの個人フォルダがあります(マイ・フォルダ)。個人フォルダ内のレポートには、コンテンツを作成してそのフォルダに保存したユーザーのみがアクセスできます。ユーザーは自分の「マイ・フォルダ」にサブフォルダを追加し、自分にとって最も理にかなった方法でコンテンツを編成できます。

他のユーザーやグループがレポートにアクセスできる共有フォルダに、レポートを保存することもできます。各ユーザーが使用できるフォルダは、ユーザーの権限によって決定されます。権限はオブジェクトレベルで割り当てられ、そのフォルダ内のレポートを表示、編集およびスケジュールできるユーザーを決定します。管理者は、共有フォルダ構造の作成および保守を行います。

7.2 カタログ内に格納されたコンポーネントのレポート

次のレポート・コンポーネントがカタログ内に表示されます。

  • フォルダ

  • レポート

  • データ・モデル

  • スタイル・テンプレート

  • サブ・テンプレート

図7-1に示すように、各レポート・コンポーネントには、それが何かを示すアイコンが付けられ、作成時と変更時の情報が表示されています。各アイテムの隣は、実行可能なアクションのリストです。

図7-1 レポート・コンポーネントおよびそのアイコン

カタログのオブジェクトとそのアイコン

詳細は、第7.4項「カタログのオブジェクトに対するタスクの実行」を参照してください。

7.3 フォルダまたはサブフォルダの作成

次の手順を使用して、「マイ・フォルダ」内にサブフォルダを作成したり、必要な権限ががある場合は共有フォルダ内にサブフォルダを作成したりします。

フォルダを作成するには:

  1. 「フォルダ」ペインで目的の場所に移動します。

  2. カタログ・ツールバーで、「新規」をクリックし、「フォルダ」を選択します。「新規フォルダ」ダイアログが表示されます。

  3. フォルダ名を入力し、オプションで説明を入力します。「作成」をクリックします。

7.4 カタログのオブジェクトに対するタスクの実行

オブジェクトに対していくつかのタスクを実行できます。タスクを実行する方法は、オブジェクトの横のリンクやカタログ・ツールバーを使用したり、オブジェクトを選択して「タスク」リージョンでタスクを選択するなど、複数用意されています。図7-2を参照してください。

図7-2 タスクを実行する複数の方法

タスクを実行する複数の方法

これらのアクションを実行できるかどうかは、管理者によって付与される権限によって異なります。

タスクのオプションは、次のとおりです。

  • 編集 - 適切なエディタまたはビルダーでオブジェクトを開きます。

  • コピー - フォルダまたはオブジェクトを複製します。オブジェクトを別のフォルダに貼り付ける場合は、目的のフォルダの場所に移動して「貼付け」をクリックすると、コピーしたアイテムがそのフォルダに配置されます。コピーしたアイテムを同じフォルダ内に貼り付ける場合は、「貼付け」をクリックします。コピーされたオブジェクトの名前は変更され、名前の前に"Copy_of_"が付きます。(注意: 同じ場所に貼り付けることができるのは、1つの"Copy_of_"のアイテムのみです。同じオブジェクトのコピーをさらに貼り付ける場合は、その前に名前を変更してください。)

  • 切取り - 現在の場所からアイテムを切り取ります。オブジェクトを別のフォルダに貼り付ける場合は、目的のフォルダの場所に移動して「貼付け」をクリックすると、アイテムがそのフォルダに配置されます。

  • 削除 - フォルダまたはオブジェクトをカタログから削除します。

  • ダウンロード - 選択した場所に保存できる、オブジェクトのアーカイブ・ファイルを作成します。第7.5項「カタログのオブジェクトのダウンロードとアップロード」を参照してください。

  • 名前の変更 - フォルダまたはオブジェクトの名前を変更します。

  • 権限 - オブジェクトレベルの権限を設定します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド』のカタログの権限に関する項を参照してください。

  • カスタマイズ - このオプションは、カスタム・フォルダの使用を含むカスタマイズ・プロセスを企業で実施している場合にのみ使用します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド』のレポートのカスタマイズに関する項を参照してください。

フォルダにも、次のようなタスクがあります。

  • 拡張 - フォルダのコンテンツを表示します。

  • 貼付け - 切り取ったオブジェクトやコピーしたオブジェクトを選択したフォルダに貼り付けます。

  • アップロード - アーカイブしたオブジェクトをフォルダにアップロードします。詳細は、第7.5項「カタログのオブジェクトのダウンロードとアップロード」を参照してください。

  • プロパティ - フォルダの説明を更新できます。

7.5 カタログのオブジェクトのダウンロードとアップロード

BI Publisherカタログのダウンロード機能を使用すると、アーカイブ・ファイルにマルチコンポーネント・オブジェクト(レポートなど)をバンドルしてダウンロードできます。その後、アップロード機能を使用して、カタログ内の別の場所へデータをアンアーカイブします。この処理によって、オブジェクトをある環境から別の環境へ転送することができます。たとえば、この機能を使用して、BI Publisherのオブジェクトを開発環境から本番環境に転送することができます。

表7-1に、ダウンロード時に各タイプのアーカイブされたオブジェクトに割り当てられるファイル拡張子を示します。

表7-1 アーカイブされたオブジェクトの拡張子

カタログのオブジェクト ダウンロード・ファイルに割り当てられる拡張子

データ・モデル

.xdmz

フォルダ

.xdrz

レポート

.xdoz

スタイル・テンプレート

.xssz

サブ・テンプレート

.xsbz



注意:

BI PublisherがBusiness Intelligence Enterprise Editionと統合されている場合は、BIプレゼンテーション・カタログのアーカイブおよびアーカイブ解除機能を使用してこの操作を実行してください。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド 』の「Oracle BIプレゼンテーション・カタログでのオブジェクトの管理」を参照してください。

7.6 レポートで参照されているオブジェクトにアクションを実行した場合の影響の理解

レポートのリソースとして使用されているデータ・モデル、サブ・テンプレートまたはスタイル・テンプレートについて移動、切取り、名前変更または削除を実行すると、そのリソースへの参照が壊れ、レポートは想定どおりに動作しなくなります。

たとえば、My Data Modelsという名前のフォルダにあるデータ・モデルを使用して作成されたレポートがある場合、このデータ・モデルを別のフォルダに移動すると、レポートは動作しなくなります。これは、レポート定義ではデータ・モデルがMy Data Modelsにあると想定されているためです。

リソース・オブジェクトの移動がどうしても必要な場合は、そのオブジェクトを参照する各レポートを編集して、新しい場所のオブジェクトを参照するようにする必要があります。

7.7 カタログ翻訳ファイルのエクスポートおよびインポート

管理者権限を持つユーザーの場合は、図7-3に示すように、カタログ・ツールバーに「XLIFFのエクスポート」および「XLIFFのインポート」の各機能が表示されます。

図7-3 「XLIFFのエクスポート」および「XLIFFのインポート」オプション

「XLIFFのエクスポート」および「XLIFFのインポート」オプション

この機能を使用すると、管理者は、カタログの選択したオブジェクトまたはオブジェクトのグループの翻訳文字列を含むXLIFFファイルをエクスポートできます。その後、XLIFFの文字列を、目的のターゲット言語に翻訳できます。XLIFFファイルの翻訳後に、管理者は、そのXLIFFファイルを再びカタログにインポートし、適切なロケールを割り当てることができます。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド』のBI Publisherのカタログとレポートの翻訳の追加に関する項を参照してください。