この後の各項では、Oracle ADFのWLSTカスタム・コマンドおよび変数を詳細に説明します。内容は次のとおりです。
構成またはランタイムBeanの階層の移動、およびプロンプト表示の制御を行うには、ADFベースのURL接続WLSTコマンドを使用します。ADFMArchiveConfig
オブジェクトの管理には、getADFMArchiveConfig
コマンドを使用します。
注意: ADF固有のWLSTコマンドをオンライン、オフライン、またはその両方でWLSTとともに使用することができます。オフラインのWLSTコマンドはMavenからはサポートされません。 |
表5-1のコマンドを使用して、URLベースの接続を管理します。
表5-1 WLST構成用の参照コマンド
使用するコマンド | 目的 | WLST使用 |
---|---|---|
|
新しいADFファイル接続を作成します。 |
オンラインまたはオフライン |
|
新しいADF URL接続を作成します。 |
オンラインまたはオフライン |
adf_setURLConnectionAttributes |
新たに作成されたADF接続または既存のADF接続の属性を設定または編集します。 |
オンラインまたはオフライン |
|
新しいURL接続をリストします。 |
オンラインまたはオフライン |
|
指定されたアーカイブの |
オンラインまたはオフライン |
|
JARバージョンのCSV形式を現在の |
オフライン |
|
指定されたアプリケーションのランタイムJARバージョンのCSV形式を指定された場所にエクスポートします。 |
オンライン |
exportApplicationSelectedJarVersions |
|
オンライン |
|
ADFアプリケーションのWebサービス接続を作成します。 |
オンライン |
|
ADFアプリケーションのWebサービス接続をリストします。 |
オンライン |
|
ADFアプリケーションのWebサービス接続を削除します。 |
オンライン |
|
アプリケーションのすべてのアップグレード・ハンドラをリストします。 |
オンライン |
|
アプリケーションの登録済ADFメタデータをアップグレードします。 |
オンライン |
|
アプリケーションの、選択した登録済ADFメタデータをアップグレードします。 |
オンライン |
|
すべてのアプリケーションのすべての登録済ADFメタデータをアップグレードします。 |
オンライン |
|
すべてのアプリケーションの、選択した登録済ADFメタデータをアップグレードします。 |
オンライン |
WLST使用: オンラインまたはオフライン
WLST使用: オンラインまたはオフライン
構文
adf.createHttpURLConnection (appName, name, [URL], [authenticationType], [realm], [user], [password]
引数 | 定義 |
---|---|
appName |
接続を作成するアプリケーション名。 |
name |
新しい接続の名前。 |
url |
(オプション) この接続に関連付けられるURL。 |
authenticationType |
(オプション) デフォルトはbasicです。 |
realm |
(オプション) この接続が認証を処理する場合は、これを設定する必要があります。デフォルトは「基本」モードです。 |
user |
(オプション) |
password |
(オプション) |
WLST使用: オンラインまたはオフライン
WLST使用: オンラインまたはオフライン。
説明
指定されたアーカイブのADFMArchiveConfig
オブジェクトにハンドルを戻します。戻されるADFMArchiveConfig
オブジェクトのメソッドを使用して、アーカイブ内のアプリケーション構成を変更できます。
ADFMArchiveConfig
オブジェクトは、次のメソッドを提供します。
setDatabaseJboSQLBuilder([value])
- データベースのjbo.SQLBuilder
属性を設定します。
getDatabaseJboSQLBuilder()
- jbo.SQLBuilder
属性の現在の値を返します。
setDatabaseJboSQLBuilderClass([value])
- データベースのjbo.SQLBuilderClass
属性を設定します。値は、カスタム・ビルダー・クラスのフルネームです。
getDatabaseJboSQLBuilderClass()
- jbo.SQLBuilderClass
属性の現在の値を返します。
setDefaultRowLimit([value])
- デフォルトのrowLimit
属性を設定します。値は、行の長さ制限を指定します(デフォルトは-1)。
getDefaultRowLimit()
- rowLimit
属性の現在の値を返します。
save([toLocation])
- toLocation
を指定する場合、変更はターゲットのアーカイブ・ファイルに保存され、元のファイルは変更されません。これを指定しない場合、変更は元のファイル自体に保存されます。
構文
archiveConfigObject = ADFMAdmin.getADFMArchiveConfig(fromLocation)
引数 | 定義 |
---|---|
|
完全パスを含むearファイルの名前。 |
setDatabaseJboSQLBuilder([value])
の構文は次のとおりです。
archiveConfigObject.setDatabaseJboSQLBuilder([value])
引数 | 定義 |
---|---|
|
jbo.SQLBuilder 属性の値。有効な値は、Oracle(デフォルト)、OLite、DB2、SQL92、SQLServer、Customです。Customを指定した場合は、jbo.SQLBuilderClass 属性も設定する必要があります。 |
getDatabaseJboSQLBuilder()
の構文は次のとおりです。
archiveConfigObject.getDatabaseJboSQLBuilder()
setDatabaseJboSQLBuilderClass([value])
の構文は次のとおりです。
archiveConfigObject.setDatabaseJboSQLBuilderClass([value])
引数 | 定義 |
---|---|
|
jbo.SQLBuilderClass 属性の値。 |
getDatabaseJboSQLBuilderClass()
の構文は次のとおりです。
archiveConfigObject.getDatabaseJboSQLBuilderClass()
setDefaultRowLimit([value])
の構文は次のとおりです。
archiveConfigObject.setDefaultRowLimit([value])
引数 | 定義 |
---|---|
|
rowLimit 属性の値。 |
getDefaultRowLimit()
の構文は次のとおりです。
archiveConfigObject.getDefaultRowLimit([value])
save([toLocation])
の構文は次のとおりです。
archiveConfigObject.save([toLocation])
引数 | 定義 |
---|---|
|
変更を保存するファイル名および絶対パス。 |
例
次の例では、jbo.SQLBuilder
属性がDB2に設定されています。
wls:/offline> archive = ADFMAdmin.getADFMArchiveConfig(fromLocation='/tmp/testArchive.ear') wls:/offline> archive.setDatabaseJboSQLBuilder(value='DB2') wls:/offline> archive.save()
次の例では、jbo.SQLBuilder
属性が削除されており、アプリケーションのデフォルトが使用されます。
wls:/offline> archive = ADFMAdmin.getADFMArchiveConfig(fromLocation='/tmp/testArchive.ear') wls:/offline> archive.setDatabaseJboSQLBuilder() wls:/offline> archive.save(toLocation='/tmp/targetArchive.ear')
次の例では、jbo.SQLBuilder
属性がCustomに、jbo.SQLBuilderClass
属性がクラスcom.example.CustomBuilderに設定されています。
wls:/offline> archive = ADFMAdmin.getADFMArchiveConfig(fromLocation='/tmp/testArchive.ear') wls:/offline> archive.setDatabaseJboSQLBuilder('Custom') wls:/offline> archive.setDatabaseJboSQLBuilderClass('com.example.CustomBuilder') wls:/offline> archive.save(toLocation='/tmp/targetArchive.ear')
次の例では、rowLimit
属性が100に設定されています。
wls:/offline> archive = getADFMArchiveConfig(fromLocation='/tmp/testArchive.ear') wls:/offline> archive.setDefaultRowLimit(100) wls:/offline> archive.save(toLocation='/tmp/targetArchive.ear')
WLST使用: オフライン。
WLST使用: オンライン。
WLST使用: オンライン。
構文
exportApplicationSelectedJarVersions(applicationName, path, jarsLocation)
引数 | 定義 |
---|---|
applicationName |
JARバージョンをエクスポートするアプリケーション名。 |
path |
JARバージョンを抽出する場所。 |
jarsLocation |
選択したJARのオプションのリスト。指定しない場合、%WLSDOMAIN%/config/fmwconfig/Versions.xml のデフォルトのJARランタイム・バージョンのリストがエクスポートされます。
|
例
この例は、Versions.xml
ファイルのselectedJars
プロパティを使用してJARバージョンを/tmp/export-MyApp-Versions.csv
にエクスポートする方法を示します。この場合、jarsLocation
パラメータが指定されていないため、Versions.xml
ファイルのselectedJars
プロパティにリストされているライブラリがエクスポートされます。CSVファイルのR/W
権限を確認する必要があります。
wls:/offline>exportApplicationSelectedJarVersions('MyApp', '/tmp/export-MyApp-Versions.csv') Versions.xml <Diagnostics xmlns="xmlns.oracle.com/adf/diagnostics"> <Versions xmlns="xmlns.oracle.com/adf/diagnostics/versions" exportVersionsOnApplicationStartup="true" selectedJars="$ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.model_11.1.1/adfm.jar; $ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.view_11.1.1/adf-richclient-impl-11.jar; $ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.controller_11.1.1/adf-controller.jar; $ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.pageflow_11.1.1/adf-pageflow-impl.jar; $ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.share_11.1.1/adf-share-support.jar; $ORACLE_HOME$/modules/oracle.mds_11.1.1/mdsrt.jar" /> </Diagnostics>
この例は、jarsLocation
パラメータを使用してJARバージョンを/tmp/export-MyApp-Versions.csv
にエクスポートする方法を示します。この場合、jarsLocation
パラメータで明示的に渡されるライブラリがエクスポートされます。CSVファイルのR/W
権限を確認する必要があります。
wls:/offline>exportApplicationSelectedJarVersions('MyApp', '/tmp/export-MyApp-Versions.csv', '$ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.model_11.1.1/adfm.jar;$ORACLE_HOME$/modules/oracle.adf.view_11.1.1/adf-richclient-impl-11.jar')
WLST使用: オンライン。
説明
ADFアプリケーションのWebサービス接続の作成に使用します。
{serviceName
: List of portName
}形式でサービス名とポート名のセットを返します。
例: {'PolicyReferenceEchoBeanService': array(java.lang.String,['PolicyReferenceEchoBeanPort'])}
WLST使用: オンライン。
WLST使用: オンライン。
WLST使用: オンライン。
ADF固有のWLSTコマンドは、Mavenとともに使用できます。
一連のADF固有のカスタムWLSTコマンドをロードするには、次に示すように、com.oracle.adf
groupIDおよびadf-wlst-dependencies
artifactIdをweblogic-maven-pluginのPOMの<build>セクションで指定する必要があります。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <project xsi:schemaLocation="http://maven.apache.org/POM/4.0.0 http://maven.apache.org/xsd/maven-4.0.0.xsd" xmlns="http://maven.apache.org/POM/4.0.0" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"> <modelVersion>4.0.0</modelVersion> <groupId>com.test</groupId> <artifactId>wlst-test</artifactId> <version>1.0-SNAPSHOT</version> <build> <plugins> <plugin> <groupId>com.oracle.weblogic</groupId> <artifactId>weblogic-maven-plugin</artifactId> <version>12.1.4-0-0</version> <executions> <execution> <phase>compile</phase> <goals> <goal>wlst-client</goal> </goals> <configuration> <fileName>${project.basedir}/misc/test.py</fileName> </configuration> </execution> </executions> <dependencies> <dependency> <groupId>com.oracle.adf</groupId> <artifactId>adf-wlst-dependencies</artifactId> <version>12.1.4-0-0</version> </dependency> </dependencies> </plugin> </plugins> </build> </project>