Oracle Fusion Middleware製品をインストールするときは、Oracleホーム・ディレクトリを入力する必要があります。
このディレクトリは、同じマシンにインストールされた複数のFusion Middleware製品で使用される共通ファイルのリポジトリです。このため、Oracleホーム・ディレクトリは、システムにインストールされたすべてのOracle Fusion Middleware製品のセントラル・サポート・ディレクトリとして見ることができます。
Oracleホーム・ディレクトリ内のファイルは、Fusion Middlewareがシステム上で正しく動作するために必要です。これらによって、インストール時の製品間の依存関係のチェックが容易になります。
Oracleホーム・ディレクトリは、Fusion MiddlewareドキュメントでORACLE_HOME
と呼ばれています。
Oracleホームの考慮事項
Oracleホーム・ディレクトリを作成し、Fusion Middleware製品をインストールするときに、次の点に注意してください。
Oracleホーム・ディレクトリの名前に空白を含めないでください。Oracleホーム・ディレクトリのパスに空白が含まれていると、エラー・メッセージが表示されます。
単一のOracleホーム・ディレクトリには、Oracle Fusion Middlewareの各製品に1つのインスタンスのみインストールできます。異なるバージョンの製品を同じマシンにインストールするには、それぞれのバージョンを専用のOracleホーム・ディレクトリに格納する必要があります。
単一のOracleホームに複数の異なる製品をインストールすることもできますが、Oracleホームには各製品で1つのバージョンのみをインストールできます。
複数のホーム・ディレクトリ
ほとんどの場合、Oracleホームは1つで十分ですが、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する場合もあります。たとえば次の場合に、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する必要があります。
それぞれ製品のスタックが別々の開発と本番環境を別々に管理する場合。2つのディレクトリを使用するこのにより、準備ができるまで本番環境を変更せずに、開発環境を更新できるようになります。
2つのバージョンのFusion Middleware製品を同時に保持する場合。たとえば製品の既存のバージョンを残したまま新しいバージョンをインストールする必要がある場合。この場合、製品の各バージョンを専用のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。
相互に互換性のない複数の製品をインストールする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性の理解』を参照してください。
注意:
複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する場合は、各製品の構成段階で重複しないポート範囲を指定する必要があります。