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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorの管理
12c (12.2.1)
E69922-01
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5 データ・サービスの設定

この章では、Oracle Data Integratorを使用してデータ・サービスを構成する方法について説明します。データ・サービスを使用すると、Webサービス・インタフェースを介してデータにアクセスできます。また、データ・サービスを使用すると、Oracle Data Integratorのチェンジ・データ・キャプチャ機能を使用して取得した変更にアクセスすることもできます。チェンジ・データ・キャプチャの詳細は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』の「ジャーナル化の使用」を参照してください。

この章の内容は次のとおりです。


関連項目:

『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』の「Webサービスの使用」を参照してください。

5.1 データ・サービスの設定

データ・サービスは、Webサービス・コンテナ(Webサービス・スタックがインストールされているアプリケーション・サーバー)にデプロイします。このWebサービス・コンテナは、JAX-WSテクノロジに関連付けられたトポロジにデータ・サーバー形式で宣言する必要があります。

データ・サービスをアプリケーション・サーバーにデプロイする際は、そのアプリケーション・サーバーのデータにアクセスするために、データ・ソースもトポロジに定義してデプロイするか、そのアプリケーション・サーバーに作成する必要があります。

データ・サービスを設定するには、次の各項で説明する手順を実行します。

5.1.1 Webサービス・コンテナの構成

Oracle Data Integratorでデータ・サービスをWebサービス・コンテナにデプロイするには、そのWebサービス・コンテナをトポロジ内でデータ・サーバーとして宣言する必要があります。


注意:

Webサービス・コンテナとデータを格納するサーバーを混同しないように注意してください。どちらもOracle Data Integratorではデータ・サーバーとして宣言されますが、前者はデータを格納しません。それらはデータ・サービスを公開する目的にのみ使用されます。

Oracle Data Integratorで宣言されたWebサービス・コンテナでは、次の3つのモードのいずれかを使用してWebサービスをデプロイします。

  • ファイルをサーバーに直接コピーします(サーバーに対するファイル・アクセス権がある場合)。

  • FTPを使用してサーバーにアップロードします。

Webサービス・コンテナを構成するための次の手順は、使用するWebサービス・コンテナのタイプおよびデプロイ・モードによって異なります。

Webサービス・コンテナを構成するには:

  1. トポロジ・ナビゲータで、「物理アーキテクチャ」パネルの「テクノロジ」ノードを展開します。

  2. 「JAX-WS」テクノロジを右クリックして、「新規データ・サーバー」を選択します。

  3. 「定義」タブで、次のフィールドに値を入力します:

    • 名前: Oracle Data Integratorに表示されるデータ・サーバーの名前。

      データ・サーバーの名前を付ける場合は、命名標準の<TECHNOLOGY_NAME>_<SERVER_NAME>を使用することをお薦めします。

    • 公開されたサービスのベースURL: Webサービスを使用できるベースURLを入力します。Oracle WebLogic Serverの場合は、http://<host>:<HTTP Port>/です。

  4. 次のいずれかのデプロイ・オプションを選択します。

    • Webサービスをディレクトリへ保存: Webサービスを作成するディレクトリ。Webサービスを個別にコンテナにデプロイする場合は、アプリケーション・サーバー上のネットワーク・ディレクトリまたはローカル・ディレクトリを使用できます。

    • WebサービスをFTPによりアップロード: 生成されたWebサービスをコンテナにアップロードする場合にこのオプションを選択します。アップロード操作を実行するには、「FTP URL」、および「ユーザー名」「パスワード」を入力する必要があります。

  5. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。データ・サーバーが物理アーキテクチャに表示されます。

  6. このデータ・サーバーを選択し、右クリックして「新規物理スキーマ」を選択します。新しい物理スキーマ・エディタが表示されます。「コンテキスト」タブで、コンテキストを使用して新規の物理スキーマを既存の論理スキーマに関連付けます。最初に、JAX-WSテクノロジの新規論理スキーマを作成する必要があることがあります。論理スキーマを作成する手順は、「トポロジの設定」を参照してください。

  7. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

必要なことは、Webコンテナの物理スキーマを1つ構成することです。デプロイするコンテナの条件をコンテキストで設定するため、ここでは論理スキーマ/コンテキスト/物理スキーマの関連付けが重要です。

5.1.2 データ・ソースの設定

Oracle Data Integratorで生成するデータ・サービスには、ソースおよびターゲットの接続情報が含まれていません。かわりに、データ・サービスは、Webサービス・コンテナ内またはアプリケーション・サーバー上に定義されているデータ・ソースを使用します。これらのデータ・ソースには、データへのアクセスに必要な接続プロパティが含まれています。各データ・ソースは、Oracle Data Integratorトポロジ内にすでに定義されているデータ・サーバーに対応している必要があります。

データ・ソースを設定するには、次のいずれかを実行します。

  • アプリケーション・サーバー・コンソールからデータ・ソースを構成します。詳細は、アプリケーション・サーバーのドキュメントを参照してください。

  • コンテナがOracle WebLogic Serverの場合は、Oracle Data Integratorからデータ・ソースをデプロイします。データソースのデプロイの詳細は、「トポロジの設定」を参照してください。

5.1.3 モデルの構成

データ・サービスを構成するには、最初にモデルを作成して移入する必要があります。詳細は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』の「データ・モデルおよびデータストアの作成および使用」を参照してください。

適切なサービス・ナレッジ・モジュール(SKM)をプロジェクトの1つにインポートしておく必要があります。SKMには、データ・サービスを生成するコード・テンプレートが含まれています。KMのインポートの詳細は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』の「統合プロジェクトの作成」を参照してください。

データ・サービスのモデルを構成するには:

  1. デザイナ・ナビゲータの「モデル」ツリーで、モデルを選択します。

  2. そのモデルをダブルクリックし、編集します。

  3. 「サービス」タブで、次の各フィールドに値を入力します。

    • アプリケーション・サーバー: すでに定義したコンテナに対応する論理スキーマを選択します。

    • ネームスペース: WebサービスWSDLで使用するネームスペースを入力します。

    • パッケージ名: Webサービスを格納するために生成するJavaパッケージの名前。通常、この名前の形式はcom.<company name>.<project name>です。

    • データソースの名前: コンテナに定義されている名前。使用するアプリケーション・サーバーに応じて、データ・ソースはローカルまたはグローバルになります。

      • データ・ソースがグローバルの場合は、「データソース名」フィールドにデータ・ソース名のみ入力する必要があります。

      • データ・ソースがローカルの場合は、データ・ソース名の前にjava:/comp/env/を付ける必要があります。

      OC4Jはデフォルトでグローバル・データ・ソースを使用し、Tomcatはローカル・データ・ソースを使用します。詳細は、アプリケーション・サーバーのドキュメントを参照してください。

    • データ・サービスの名前: この名前は、モデル・レベルでのデータ・サービス操作に使用されます。後でデータストアごとにデータ・サービス名を定義することもできます。

  4. リストからサービス・ナレッジ・モジュール(SKM)を選択し、そのオプションを設定します。このKMとそのオプションの詳細は、『Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド』を参照してください。プロジェクトにインポートされたSKMのみがこのリストに表示されます。

  5. 「デプロイ済データストア」タブに移動します。

  6. データ・サービスとともに公開するすべてのデータストアを選択します。データストアごとに、「データ・サービス名」および「公開済エンティティ」の名前を入力します。

  7. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

必要に応じて、生成されたデータ・サービスの構成をデータストア・レベルおよび属性レベルで微調整することもできます。

たとえば、許可する操作を属性ごとに指定できます。これの重要な用途の1つは、データ・サービスを介した属性に対する書込みをロックすることです。

データ・サービス・オプションをデータストア・レベルで構成するには:

  1. デザイナ・ナビゲータの「モデル」ツリーで、データストアを選択します。

  2. このデータストアをダブルクリックし、編集します。

  3. 「サービス」タブを選択します。

  4. データストアをデプロイする場合は、「データ・サービスとしてデプロイ」を選択します。

  5. データストアの「データ・サービス名」および「公開済エンティティ」の名前を入力します。

  6. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

データ・サービス・オプションを属性レベルで構成するには:

  1. デザイナ・ナビゲータの「モデル」ツリーで、属性を選択します。

  2. この属性をダブルクリックして、編集します。

  3. 「サービス」タブを選択します。

  4. 許可する操作を「選択」、「挿入」、「削除」から選択します。「挿入」アクションには、「更新」アクションが含まれます。

  5. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。