次のトピックでは、Oracle Toplinkの新機能と変更された機能およびこのガイドで説明する主な変更について紹介し、その他の参考資料へのリンクを示します。このドキュメントは、旧名『Oracle TopLinkの理解』の新版です。
Oracle TopLink 12c (12.1.3)には、このドキュメントで説明する次の新機能と変更された機能が含まれています。
MOXyの拡張機能
XMLおよびJSONへのコレクション・マッピングの改善: @XmlElementWrapper
注釈をJSONキーとして使用し、コレクションをXMLおよびJSONの両方にマップできるようになりました。詳細は、6.4.1項「XMLおよびJSONへのコレクション・マッピング」を参照してください。
属性のサブセットのマーシャリングおよびアンマーシャリング: ディスクリプタに属性グループを設定することにより、マーシャリングおよびアンマーシャリングするオブジェクト属性のサブセットを構成できるようになりました。詳細は、6.3.3項「MOXyでの属性のサブセットのマーシャリングとアンマーシャリング」を参照してください。
双方向に書込み可能な@XmlInverseReference: MOXyの@XmlInverseReference
注釈により、アンマーシャル操作の間、バック・ポインタをマップできます。マーシャル操作の間にポインタをマップするには、@XmlInverseReference
注釈を@XmlElement
注釈と組み合せます。詳細は、6.3.4項「双方向に書込み可能な@XmlInverseReference」を参照してください。
JAX-RS (REST)の拡張機能
パディング付きJSON: パディング付きJSONは、一般的なWebブラウザでは同一生成元ポリシーにより禁止されている、異なるドメインのサーバーからデータを要求する方法を提供します。詳細は、6.5項「パディング付きJSONについて」を参照してください。
JAX-RS実装に対するサポートの改善: MOXyJsonProvider
クラスはEclipseLink JAXB (MOXy)をJSONプロバイダとして使用できます。JAX-RS統合をより容易にするため、このクラスは拡張可能になりました。詳細は、6.6項「JAX-RS実装の拡張」を参照してください。
TopLinkの最適化
異機種間バッチ書込み: 複数書込みのあるトランザクションを最適化するため、新しい永続性ユニット・プロパティが追加されました。詳細は、7.9項「異機種間バッチ書込みについて」を参照してください。
バイナリ形式オブジェクトの永続性: 7.10項「シリアライズ・オブジェクト・ポリシーについて」
自動チューニング: テンプレートのチューニング構成を容易にするため、SessionTuner
インタフェースが強化されました。アプリケーションを本番および開発用に、または様々なデプロイメント構成に対して簡単に調整できるようになりました。詳細は7.11項「自動チューニングについて」を参照してください。
TopLinkのデータ・サービス
TopLink Data Servicesのライブ・データ: TopLink Data Services (TLDS)では、エンタープライズJava Persistenceへのアクセスを提供するリッチなRESTインタフェースを公開することにより、モダンHTML5, JavaScript、およびモバイル・クライアント・アプリケーションにおけるデータ・アクセスを容易にします。TLDSにより、サーバー側キャッシング、検証およびセキュリティを使用して、拡張可能な永続性を持つデータ・ストア、リレーショナルまたはNoSQLを公開できます。詳細は、7.12項「TopLink Data Servicesのライブ・データについて」を参照してください。
このガイドは12c (12.1.3)でいくつかの点が更新されました。次の表に、追加または変更された項を示します。
新機能に関する説明を第1章からこの章に移動しました。
アプリケーション開発に関する章を削除しました。
アプリケーション・サーバーとの統合に関する項を削除しました。
第2章「マッピングの理解」の章タイトルを第2章「オブジェクト・リレーショナルおよびMOXyの理解」に変更しました。
永続性ユニットの詳細を、第5章から独自の章、第3章「永続性ユニットの理解」に移動しました。
4.8項「拡張可能なエンティティ」を追加し、外部からマッピングを追加または変更することにより、JPAエンティティおよびJAXB Beanを拡張可能にできることを記載しました。
ディスクリプタの詳細を、第5章「ディスクリプタの理解」に記載しました。
マッピングの詳細を第6章「マッピングの理解」に記載しました。
7.8項「テナント分離について」を追加し、EclipseLinkがテナントを分離する機能の設計および実装を柔軟に行えることを記載しました。
8.7項「データベース・イベント通知およびOracle CQN」を追加し、データベースがデータベースの変更をEclipseLinkに通知できるAPIについて記載しました。
8.10項「クラスタリングおよびキャッシュ・コーディネーション」のキャッシュ・クラスタリングの情報を統合しました。
問合せの詳細を第9章「問合せの理解」に移動しました。標準JPAの一部である、JPQL問合せ句に関する詳細は削除しました。
式フレームワークの詳細を第10章「EclipseLinkの式の理解」に移動しました。標準JPAの一部である、データベース関数および演算子に関する詳細は削除しました。
NoSQLの詳細を、第11章「非リレーショナル・データ・ソースの理解」に記載しました。
「パフォーマンスのモニタリングおよびプロファイリングの理解」の章を削除しました。