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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentでの開発
12c (12.2.1)
E70070-01
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25 環境へのWebCenter Contentの統合のスタート・ガイド

この章では、Oracle WebCenter Contentとエンタープライズ・アプリケーションの統合方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

25.1 統合方法について

Oracle WebCenter Contentとエンタープライズ・アプリケーションの統合では、アプリケーション・サーバー、カタログ・ソリューション、パーソナライズ・アプリケーション、エンタープライズ・ポータル、クライアント側ソフトウェアなど、いくつかの方法を使用できます。一般に、これらの統合方法は、既存のOracle WebCenter Content Serverサービスを実行するためのメソッドおよび関連パラメータの変換と受け渡しを行います。

コンテンツ・サーバー・サービスは、Oracle WebCenter Content内のコンテンツおよびコンテンツ管理機能にアクセスするためのウィンドウとしての役割を果たします。たとえば、単純な統合オプションとしては、WebCenter Content内で管理されているコンテンツを永続URLによって参照するオプションがあります。他のいくつかの統合オプションは、Java API、Microsoft Component Object Model (COM)インタフェース、またはActiveXコントロールの使用を可能にします。

この章の主眼は、使用可能な統合オプションを示し、実行の方法(IdcCommand Xか、永続URLか、SOAPかなど)を提示し、その方法についての詳細ドキュメントの入手先に関する情報を提供することです。特に、この章では、様々なプロトコル、インタフェースおよびマッピング・サービスを使用しているネットワーク・システム環境内でのOracle WebCenter Contentの統合に関する基本概念について説明します。

IdcCommandユーティリティを使用して他のアプリケーションからコンテンツ・サーバー・サービスにアクセスする方法については、第28章「IdcCommandユーティリティを使用したコンテンツ・サーバーへのアクセス」を参照してください。

COMインタフェースについては、第29章「統合のためのCOM APIの使用」を参照してください。

Remote Intradoc Client (RIDC)統合については、第30章「RIDCを使用したコンテンツ・サーバーへのアクセス」を参照してください。

25.2 Webサービスの概要

Webサービスは、アプリケーション・サーバー、.NETサーバー、コンテンツ・サーバーなどの既存のソフトウェア・システムの上のレイヤーとして存在します。通信のためのモデルとしてインターネットに適応したWebサービスは、デフォルトのネットワーク・プロトコルとしてHyperText Transfer Protocol (HTTP)に依存します。Webサービスを、異種オペレーティング・システムまたはプログラミング言語間の架け橋として使用して、コンポーネントを組み合せてアプリケーションを作成できます。


注意:

このドキュメント内のWebサービスに関する情報は、Oracle WebLogic Serverに適用されます。IBM WebSphereのWebサービスについては、Oracle Fusion Middlewareサードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドを参照してください。

WebCenter Contentは、Webサービスを使用してコンテンツ・サーバーと統合されたアプリケーションを作成するための2つの方法をサポートしています。

  • WebCenter Content WebサービスとOracle WebLogic Server Webサービスの併用。セキュリティ構成およびSecurity Assertion Markup Language (SAML) (WebCenter Content 11gで導入されました)がサポートされます。

    コンテンツ・サーバーは、コア製品に組み込まれたいくつかのWebサービスを提供します。Oracle WebLogic Serverは、SOAP機能を提供し、コンテンツ・サーバーは、Oracle WebLogic Serverを通じて複数のSOAPリクエストをサポートします。詳細は、第26章「統合のためのWebCenter Content Webサービスの構成」を参照してください。

  • Web サービス記述言語(WSDL)およびSOAP (Simple Object Access Protocol)ファイル。コンテンツ・サーバーのWSDLジェネレータ・コンポーネント(Oracle Universal Content Management 10gで導入されました)がある場合もない場合もあります。

    WSDLジェネレータ・コンポーネントWsdlGeneratorは、コンテンツ・サーバーの機能にアクセスするための統合テクノロジを提供します。このコンテンツ・サーバー・システム・コンポーネントは、デフォルトでインストールされ、有効化されます。WSDLジェネレータは、コンテンツ・サーバーのサービスのためのWSDLを作成できます。または、サービス・コールをSOAPで記述することが可能です。詳細は、第33章「WSDL、SOAPおよびWSDLジェネレータを使用したWebサービスの構成」を参照してください。

Webサービスをいずれの方法で使用した場合でも、セキュリティのためにOracle Web Services Manager (Oracle WSM)を使用することができます。Oracle WSMの詳細は、第26章「統合のためのWebCenter Content Webサービスの構成」および『Oracle Fusion Middleware Webサービスのためのセキュリティおよび管理者ガイド』を参照してください。

25.3 フォルダ、コントリビューション・フォルダおよびWebDAV統合

Oracle WebCenter Content Serverには、従来のファイル・システムと同様に、リポジトリ内の一部またはすべてのコンテンツを編成および管理するための階層フォルダ・インタフェースを提供するコンポーネントがあります。

  • フォルダ: このコンポーネント(FrameworkFoldersコンポーネント)は、従来のファイル・システムと同様に、リポジトリ・コンテンツおよびコンテンツ・アイテム・メタデータを編成、検索および管理するための階層フォルダ・インタフェースをブラウザ内に提供します。Folders機能はデフォルトでインストールされますが、無効化されています。フォルダはスケーラブルな企業ソリューションで、以前のコントリビューション・フォルダ・インタフェースに置き換わるコンポーネントです。

  • コントリビューション・フォルダ: このオプション・コンポーネント(Folders_gコンポーネント)は、従来のファイル・システムと同様に、リポジトリ・コンテンツを編成するための階層フォルダ・インタフェースをブラウザ内に提供します。コントリビューション・フォルダはデフォルトでインストールされていますが、無効化されています。新しいフォルダ・コンポーネントは、コントリビューション・フォルダに置き換わることを意図したものです。


    注意:

    フォルダとコントリビューション・フォルダの両方を実行する構成はサポートされていません。コントリビューション・フォルダ内のコンテンツは、フォルダ・インタフェースに移行する必要があります。コントリビューション・フォルダのコンテンツを移行する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理』を参照してください。

    WebCenter Portal 11.1.1.8.0以前では、folders_gコンポーネントのみをサポートしています。WebCenter Portalを使用したコンテンツ・サーバーの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』を参照してください。


  • WebDAV (Web-Based Distributed Authoring and Versioning): 両方のフォルダ・コンポーネントはコンテンツ・サーバーの組込みのWebDAV機能と連動するため、ユーザーはWebDAVプロトコルをサポートしているクライアントを使用して、コンテンツをリモートで管理および作成できます。WebDAVインタフェースにはブラウザ・インタフェースで使用可能なオプションのサブセットが提供されます。通常は、フォルダとコンテンツ・アイテムの作成、削除、移動およびコピーと、コンテンツ・アイテムの変更およびチェックインができます。WebDAVインタフェースを通じてコンテンツ・アイテムをチェックアウトするには、ファイルを開くことのできるWebDAVクライアントを使用する必要があります。メタデータ値の指定または伝播などの他の管理タスクを実行するには、標準のブラウザ・インタフェースを使用する必要があります。

フォルダまたはコントリビューション・フォルダの構成方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのインストールと構成』を参照してください。

フォルダまたはコントリビューション・フォルダをWebDAVとともに使用する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの使用』のコンテンツ・フォルダの操作に関する項を参照してください。

フォルダ、コントリビューション・フォルダおよびWebDAVの管理方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのマネージング』コンテンツの編成に関する項を参照してください。

「フォルダ移行」ユーティリティを使用してコントリビューション・フォルダからフォルダ・インタフェースにフォルダおよびファイルを移行する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理』のFolders_gのフォルダへの移行に関する項を参照してください。

Oracle WebCenter Contentには、フォルダおよびコントリビューション・フォルダをカスタマイズするためのサービスがあります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentサービス・リファレンス』のフォルダ・サービスに関する項またはコントリビューション・フォルダ・サービスに関する項を参照してください。

25.3.1 仮想フォルダ

コントリビューション・フォルダ・コンポーネントは、コンテンツ・サーバーへのインタフェースを仮想フォルダ(階層フォルダとも呼ばれる)の形式で設定します。仮想フォルダを使用すると、マルチレベル・フォルダ階層を作成できます。

仮想フォルダには、次のような2つの主な利点があります。

  • ユーザーは、使い慣れたフォルダ・タイプのインタフェースでドリルダウンし、コンテンツを検索できます。

  • ユーザーは特定のフォルダからコンテンツ・アイテムをチェックインすることで、デフォルト・メタデータをコンテンツ・アイテムに適用できます。

コントリビューション・フォルダ・コンポーネントには、次の構造が使用されます。

  • 各コンテンツ・サーバー・インスタンスには、仮想フォルダの共通セットがあります。フォルダへの変更はシステム全体に適用されます。

  • コントリビューション・フォルダというシステムレベルのデフォルト・フォルダが1つあります。カスタム・フォルダ・インタフェースを使用している場合、それらの製品のフォルダは、システム・レベルのフォルダ階層にも表示される可能性があります。

  • システム管理者はシステムレベル・フォルダの名前を変更できますが、システムレベル・フォルダを削除したり、システムレベルのカスタム・フォルダを追加するには、データベースへの変更が必要です。(システムレベルのフォルダを削除すると、そのフォルダは無効になりますが、システムからは除去されていません。)

  • 階層内の各フォルダには、フォルダの作成時に自動的に割り当てられた値と同じフォルダ値(数値)のコンテンツ・アイテムが含まれています。コンテンツ・アイテムの「フォルダ」フィールドの値を変更すると、そのコンテンツ・アイテムは別のフォルダに配置されます。

  • システム管理者は、仮想フォルダの機能がシステム・パフォーマンスに影響を与えないように、フォルダ数と各フォルダ内のファイル数を制限できます。

WebDAV統合に対するコンテンツ・サーバーの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのマネージング』WebDAVのマネージングに関する項を参照してください。

25.3.2 WebDAV統合

WebDAVは、WebDAVプロトコルをサポートするクライアントを使用してコンテンツをリモートで作成および管理する手段を提供します。たとえば、Webブラウザ・インタフェースを使用するのではなく、Microsoft Windowsエクスプローラを使用して、リポジトリ内のコンテンツをチェックイン、チェックアウトおよび変更できます。

WebDAVはHTTP/1.1プロトコルの拡張機能で、クライアントがリモートWebコンテンツのオーサリング操作を実行できるようにします。WebDAVプロトコルはRFC 2518.0で規定されています。

詳細は、次のWebDAV Resources Webサイトを参照してください。

http://www.webdav.org

WebDAVは、次のオーサリング機能およびバージョニング機能をサポートしています。

  • バージョン管理

  • 上書き防止用のロック

  • Webページのプロパティ

  • Webリソースの収集

  • ネームスペース管理(Webサーバー上でのページのコピーまたは移動)

  • アクセス制御

コンテンツ・サーバーなどのコンテンツ管理システムでWebDAVを使用すると、WebDAVクライアントは、コンテンツ・リポジトリ内のネイティブ・ファイルへの代替ユーザー・インタフェースとして機能します。作成者がコンテンツ・サーバーのWebブラウザ・インタフェースとWebDAVクライアントのいずれを使用しても、同じバージョニングとセキュリティ制御が適用されます。

コンテンツ・サーバーのWebDAVインタフェースは、階層フォルダ・インタフェースに基づいています。詳細は、第25.3.1項「仮想フォルダ」を参照してください。

25.3.2.1 WebDAVクライアント

WebDAVクライアントは、WebDAVプロトコルを使用してリクエストを送信し、レスポンスを受信できるアプリケーションです(Microsoft Windowsエクスプローラ、Word、Excel、PowerPoint)。サポートされているバージョンについては、最新のWebDAVクライアントのドキュメントを確認してください。WebCenter Content WebDAVクライアントは、コンテンツ・サーバーへのWebDAVインタフェースを拡張する別の製品です。

WebDAV以外のクライアントで作成されたファイルを、WindowsエクスプローラでWebDAV仮想フォルダを使用して管理できますが、ネイティブ・アプリケーションを使用して、コンテンツ・サーバー・リポジトリとの間でコンテンツのチェックインやチェックアウトを行うことはできません。

デスクトップ・ソフトウェア・パッケージには、WebDAVクライアント・コンポーネントと、チェックアウトおよびオープン・コンポーネントも含まれています。

25.3.2.2 WebDAVサーバー

WebDAVサーバーは、WebDAVプロトコルを使用してリクエストの受信とレスポンスの送信を行うことができ、オーサリング機能およびバージョニング機能を提供するサーバーです。WebDAVリクエストはHTTPプロトコル経由で送信されるため、WebDAVサーバーは通常、標準のWebサーバーに対するアドオン・コンポーネントとして作成されます。コンテンツ・サーバーでは、WebDAVサーバーは、クライアントとコンテンツ・サーバー間のインタプリタとしてのみ使用されます。

25.3.2.3 WebDAVアーキテクチャ

WebDAVは、WebDAVコンポーネントによってコンテンツ・サーバーに実装されます。WebDAVリクエストのアーキテクチャは、次のようなものです。

  1. コンテンツ・サーバーへのリクエストがWebDAVクライアントで作成されます。

  2. メッセージは、(IISのDLLを介して)Webサーバーで処理されます。

  3. コンテンツ・サーバーで、WebDAVコンポーネントは次の機能を実行します。

    • クライアント・リクエストをWebDAVと認識する。

    • クライアント・リクエストをコンテンツ・サーバーの該当するWebDAVサービス・コールにマップする。

    • クライアント・リクエストをWebDAVリクエストから該当するコンテンツ・サーバー・リクエストに変換する。

    • コアのコンテンツ・サーバーに接続し、コンテンツ・サーバー・リクエストを実行する。

  4. WebDAVコンポーネントによってコンテンツ・サーバー・レスポンスがWebDAVレスポンスに変換され、WebDAVクライアントに返されます。