このマニュアルでは、Java EEリソース・アダプタを含むアプリケーションの開発方法とWebLogic Serverへのデプロイ方法について説明します。これは、リソース・アダプタのユーザー、デプロイヤおよびソフトウェア開発者を対象としています。また、WebLogic Serverを評価するビジネス・アナリストや、特定のアプリケーションでWebLogic Serverリソース・アダプタの使用を考えているシステム設計者にとって便利な情報も掲載されています。
次の項では、『Oracle WebLogic Serverリソース・アダプタの開発』の内容と構成について説明します。
このドキュメントのトピックでは、ソフトウェア・プロジェクトの設計および開発段階に関連する情報を提供します。また、プロジェクトのテストおよび本番前の段階で見つかるアプリケーションの問題を解決するうえで便利なトピックもあります。
このドキュメントでは、本番段階での管理、モニター、パフォーマンス・チューニングについては扱いません。これらのトピックに関するWebLogic Serverのドキュメントとリソースへのリンクについては、「関連ドキュメント」を参照してください。
このマニュアルは、Java EEおよびリソース・アダプタの概念に精通している読者を対象としています。リソース・アダプタ開発の基礎となるドキュメントは、『JSR 322: Java EE Connector Architecture 1.7』です。http://jcp.org/aboutJava/communityprocess/final/jsr322/index.html
を参照してください。リソース・アダプタの開発者は、Java EEコネクタ・アーキテクチャ1.7仕様をよく理解する必要があります。このドキュメント『Oracle WebLogic Serverリソース・アダプタの開発』では、WebLogic Serverリソース・アダプタの付加価値機能と、WebLogic Server機能を使用してリソース・アダプタを起動および実行する方法についての主要な情報を重点的に扱います。
この項、第1章「概要とロードマップ」では、このドキュメントの構成を紹介します。
第2章「リソース・アダプタの理解」では、Java EEコネクタ・アーキテクチャのOracle WebLogic Server実装と、リソース・アダプタの種類やXMLスキーマについて紹介します。
第3章「リソース・アダプタの作成と構成」では、Java EEコネクタ・アーキテクチャのOracle WebLogic Server実装を使用してリソース・アダプタを作成する方法について説明します。
第4章「プログラミング・タスク」では、リソース・アダプタのプログラミング・タスクについて説明します。
第5章「リソース・アダプタでのContexts and Dependency Injectionの使用」では、リソース・アダプタBeanでのContexts and Dependency Injection (CDI)に対するWebLogic Serverのサポートについて説明します。
第6章「接続管理」では、リソース・アダプタの接続管理について紹介します。
第7章「トランザクション管理」では、リソース・アダプタのトランザクション管理について紹介します。
第8章「メッセージ・インフローとトランザクション・インフロー」では、リソース・アダプタのメッセージング・インフローとトランザクション・インフローについて説明します。
第9章「セキュリティ」では、リソース・アダプタのセキュリティの構成方法について説明します。
第10章「リソース・アダプタのパッケージ化とデプロイ」では、リソース・アダプタのパッケージ化とデプロイの要件について説明し、これらのタスクを実行する手順を示します。
付録A「weblogic-ra.xmlスキーマ」は、WebLogic Server固有のデプロイメント記述子weblogic-ra.xml
のスキーマに関する詳細なリファレンスです。
付録B「リソース・アダプタのベスト・プラクティス」では、リソース・アダプタ開発者向けのベスト・プラクティスを示します。
リソース・アダプタ開発の基礎となるドキュメントは、『JSR 322: Java EE Connector Architecture 1.7』です。『Oracle WebLogic Serverリソース・アダプタの開発』では、読者がJava EEコネクタ・アーキテクチャ仕様を理解していることが前提です。この仕様には、WebLogic Serverリソース・アダプタの開発に固有の設計や開発の情報が含まれます。
WebLogic Serverアプリケーションを開発、デプロイ、およびモニターするための包括的なガイドラインについては、以下のドキュメントを参照してください。
『Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発』は、WebLogic Serverアプリケーションの開発ガイドです。
『Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』は、WebLogic Serverアプリケーションのデプロイメントについての主要な情報源です。
『Oracle WebLogic Serverのパフォーマンスのチューニング』は、WebLogic Serverアプリケーションのパフォーマンスをモニターして改善するための情報を提供します。
このマニュアルに加えて、ソフトウェア開発者向けにリソース・アダプタのサンプルが用意されています。WebLogic Serverでは、オプションでAPIサンプル・コードがORACLE_HOME
/wlserver/samples/server/examples/src/examples
ディレクトリにインストールされます。WebLogic Serverのサンプル・コードの詳細は、『Oracle WebLogic Serverの理解』のサンプル・アプリケーションとサンプル・コードに関する項を参照してください。
WebLogic Serverのこのリリースで提供されるリソース・アダプタの例は1.7コネクタ・アーキテクチャに準拠しています。独自のリソース・アダプタを開発する前に、このリソース・アダプタ・サンプルを検討および実行して理解しておくことをお薦めします。
WebLogic Serverのこのリリースに追加された新機能の一覧については、『Oracle WebLogic Serverの新機能』を参照してください。