Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server動的クラスタの拡張度の構成 12c (12.2.1) E70079-01 |
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この章では、WebLogic Server 12.2.1における拡張度を実現する2つのエラスティック・アクション、スケール・アップおよびスケール・ダウンを導入し、説明します
この章の内容は次のとおりです。
スケール・アップおよびスケール・ダウン・アクションは、スケーリング操作時に、動的クラスタで、実行中の動的サーバー・インスタンスを追加または削除するために使用されます。
エラスティック・アクションは、ポリシーに関連付けることができます。ポリシーの条件が満たされると、エラスティック・アクションが起動され、スケーリング操作が始まります。このタイプのスケーリングは、ポリシー・ベースのスケーリングと呼ばれます。ポリシー・ベースのスケーリングの詳細は、第7章「ポリシー・ベースのスケーリング」を参照してください。
1つのポリシーには、1つのエラスティック・アクションのみ割り当てることができます。ただし、非スケーリング・アクションは1つのポリシーにいくつでも割り当てることができ、エラスティック・アクションは非スケーリング・アクションと組み合せて使用できます。
WLDFのポリシーおよびアクション・コンポーネントに関する情報は、『Oracle WebLogic Server診断フレームワークの構成と使用』の、ポリシーとアクションの構成に関する項を参照してください。
関連付けられたポリシーが起動されると、スケール・アップ・アクションが、指定された動的クラスタに、実行中の動的サーバー・インスタンスを追加します。
例5-1は、実行中の1つの動的サーバー・インスタンスにより動的クラスタをスケール・アップするスケール・アップ・アクションを示しています。
例5-1 スケール・アップ・アクションのサンプル構成(DIAG_MODULE.xml内)
<wldf-resource> <name>ClusterManager</name> <watch-notification> <!-- One or more policy configurations --> <scale-up-action> <name>scaleUp</name> <cluster-name>DynamicCluster</cluster-name> <scaling-size>1</scaling-size> </scale-up-action> <!-- Other action configurations --> </watch-notification> </wldf-resource>
例5-2は、例5-1に示したスケール・アップ・アクションを、WLSTを使用して作成、構成する方法を示しています。このスケール・アップ・アクションは、ポリシー・ベースのスケーリング例で、ポリシー・ベースのスケーリングのデモの一部として使用されます。
関連付けられたポリシーが起動されると、スケール・ダウン・アクションが、指定された動的クラスタで実行中の動的サーバー・インスタンスを停止します。
例5-3は、1つの動的サーバー・インスタンスにより動的クラスタをスケール・ダウンするスケール・ダウン・アクションを示しています。
例5-3 スケール・ダウン・アクションのサンプル構成(DIAG_MODULE.xml内)
<wldf-resource> <name>ClusterManager</name> <watch-notification> <!-- One or more policy configurations --> <scale-down-action> <name>scaleDown</name> <cluster-name>DynamicCluster</cluster-name> <scaling-size>1</scaling-size> </scale-down-action> <!-- Other action configurations --> </watch-notification> </wldf-resource>
例5-4は、例5-3に示したスケール・ダウン・アクションを、作成および構成する方法を示しています。このスケール・ダウン・アクションは、ポリシー・ベースのスケーリング例で、ポリシー・ベースのスケーリングのデモの一部として使用されます。
例5-4 スケール・ダウン・アクションの構成
startEdit() scaleDown=wn.createScaleDownAction('scaleDown') scaleDown.setScalingSize(1) scaleDown.setClusterName(DynamicCluster) save() activate()
スケール・ダウン操作中にサーバー・インスタンスを停止すると、たとえばレプリケートされていないセッションがある場合、長い時間がかかることがあります。それらがタイムアウトするまで、サーバー・インスタンスは停止しません。
スケール・ダウン操作を完了するためにかかる時間を短縮するために、次のDynamicServersMBean
属性が使用されます。
DynamicClusterShutdownTimeoutSeconds
IgnoreSessionsDuringShutdown
WaitForAllSessionsDuringShutdown
タイムアウト期間を指定するか、サーバー停止時にセッションを無視することによって、停止時間を制限できます。ただし、残りのセッションが失われる場合があります。これらの属性の説明は、表3-1を参照してください。
WebLogic Server管理コンソールまたはFusion Middleware Controlを使用してスケール・アップおよびスケール・ダウン・アクションを作成、構成することもできます。詳細は、表5-1を参照してください。
表5-1 エラスティック・アクションのロードマップ
詳細の参照先 | 参照先 |
---|---|
WebLogic Server管理コンソールでのアクションの作成 |
Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプの診断システムにおけるポリシーに対応するアクションの作成に関する項を参照してください |
WebLogic Server管理コンソールでのエラスティック・アクションの作成 |
Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプの「スケール・アップ・アクションの作成」および「スケール・ダウン・アクションの作成」 |
WebLogic Server管理コンソールでのエラスティック・アクションの構成 |
Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプの「スケール・アップ・アクションの構成」および「スケール・ダウン・アクションの構成」 |
Fusion Middleware Controlでのエラスティック・アクションの作成 |
『Fusion Middleware ControlによるOracle WebLogic Serverの管理』の、スケール・アップまたはスケール・ダウン・アクションの作成に関する項 |
Fusion Middleware Controlでのエラスティック・アクションの構成 |
『Fusion Middleware ControlによるOracle WebLogic Serverの管理』のスケール・アップ・アクションの構成およびスケール・ダウン・アクションの構成に関する項 |