この章では、WebLogic Server MTの構成の概観について説明します。この章では、適宜追加情報について、Fusion Middleware、CoherenceおよびOracle Traffic Directorのドキュメント・セットおよびオンラインを参照します。
次の4つのツールのいずれかを使用して、WebLogic Server MTを管理できます。
Fusion Middleware Control (推奨されるグラフィカル・ユーザー・インタフェース)。
WebLogic Server管理コンソール
WLST
REST
このドキュメントでは、各タスクに関して次のことを示します。
所定のタスクを達成するための主な手順(関連するFusion Middleware Controlオンライン・ヘルプ・トピックへのリンクが含まれます)。
WLSTの例
一部のインスタンスでは、Fusion Middleware ControlとWLS管理コンソールで機能の提供方法が異なることがあります。このドキュメントでは、これらのインスタンスを呼び出し、必要に応じてWLS管理コンソール・オンライン・ヘルプへのリンクを記載しています。
この項では、WebLogic Server MTを構成する主要な手順について説明します。
図3-1に示されているWebLogic Server MTの概観を考えてみます。この図は、ドメイン・パーティション、Oracle Traffic Director、WebLogic ServerドメインおよびCoherenceの関係を示しています。
図3-1のWebLogic Server MTを構成するには、次のようにします。
『Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールと構成』のWebLogic Server MT用のOracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールに関する項の説明に従い、MT用のWebLogic Serverをインストールします。
注意: Oracle Traffic Director (OTD)を使用して、パーティションで実行中のアプリケーションへのトラフィックを管理する予定の場合、管理対象サーバーが実行されるリモート・ホスト上の同じパスにWebLogic Serverをインストールする必要があります。新しいライフサイクル管理機能では、管理サーバー・ホストにインストールされたものと同じ相対パスで使用できる必要があるプラグインJARにアクセスする必要があります。 |
Oracle Traffic Director (OTD)を使用してパーティションへのトラフィックを管理するには、『Oracle Traffic Directorインストレーション・ガイド』の説明に従い、コロケート・モードでOTDをインストールします。
OTDとWebLogic Serverは、(図3-1に示すように)異なるシステム上の異なるOracle_Home
の場所にインストールすることも、単一システム上の同じOracle_Home
にインストールすることもできます。
OTDを使用してパーティションへのトラフィックを管理するには、構成ウィザードを使用してOTDドメインを作成します。
Oracle Traffic Director - Restricted JRF
テンプレートを使用して、ドメインを作成します。このテンプレートによって、他の必要なテンプレートの多くが自動的に含められます。
『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のWebLogicドメインの作成に関する項の説明に従い、新しいドメインを作成します。
『Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールと構成』のWebLogic Server MultitenantのためのOracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールに関する項の説明に従い、Oracle Enterprise Manager - Restricted JRF
テンプレートを使用してドメインを作成します。このテンプレートによって、他の必要なテンプレートの多くが自動的に含められます。
WebLogic Serverのライフサイクル・マネージャ機能を使用して、パーティション構成の変更をOTDと調整するには、WLSTを使用して、WebLogic Serverドメインでライフサイクル・マネージャを有効にします。
edit() startEdit() cd("/") lcmConfig=cmo.getLifecycleManagerConfig(); lcmConfig.setDeploymentType("admin") lcmConfig.setOutOfBandEnabled(true)
ドメイン・パーティションで使用する必要があるクラスタおよび管理対象サーバーを作成します。
Fusion Middleware ControlまたはWLS管理コンソールを使用する場合は、クラスタの作成時にパーティション固有の事項はありません。『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のWebLogicクラスタの設定に関する項を参照してください。
ただし、WLSTを使用して管理対象サーバーを作成する場合は(手動構成か動的かを問わない)、必要なJRFテンプレートが適用されません。Fusion Middleware Controlでは、ドメインのモニタリングを有効にするために、JRFテンプレートが必要です。
したがって、WLSTを使用する場合は次のようにします。
WLSTを使用してクラスタまたは管理対象サーバーを作成します。
applyJRFコマンドを使用して、JRFテンプレートを管理対象サーバーに適用します。詳細は、『インフラストラクチャ・コンポーネントWLSTコマンド・リファレンス』を参照してください。
「仮想ターゲットの構成」の説明に従い、1つ以上の仮想ターゲットを作成します。
「リソース・グループ・テンプレートの構成」の説明に従い、リソース・グループ・テンプレート(RGT)を作成して構成します。
オプションで、「アプリケーションのデプロイ」の説明に従い、アプリケーションをリソース・グループ・テンプレートにデプロイします。パーティション固有のデータベース接続がアプリケーションで必要となる場合があります。
「セキュリティの構成」の説明に従い、新しいセキュリティ・レルムを作成します。
OTDを使用してパーティションへのトラフィックを管理するには、Fusion Middleware Controlを使用してOTDインスタンスを作成します。
「ドメイン・パーティションの構成」の説明に従い、ドメイン・パーティションを作成します。
「リソース・オーバーライドの構成」の説明に従い、JDBC接続などのリソースをオーバーライドします。
オプションで、「Coherenceの構成」の説明に従い、Coherenceを構成します。
オプションで、「リソース消費管理の構成」の説明に従い、リソース・マネージャを構成します。
「パーティションのモニタリングおよびデバッグ」の説明に従い、ドメイン・パーティションをモニターします。