Oracle® Fusion Middleware Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIX 12c (12.2.0.1) E70112-04 |
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適用対象
Manager
説明
Managerパラメータ・ファイルのPURGEOLDEXTRACTS
パラメータでは、Oracle GoldenGateがトレイル・ファイルの処理を完了したときにトレイル・ファイルをパージします。PURGEOLDEXTRACTS
を使用しない場合、パージは実行されないため、トレイル・ファイルが大量のディスク領域を消費する可能性があります。
ExtractまたはReplicat用のPURGEOLDEXTRACTS
を使用するよりもPURGEOLDEXTRACTS
をManagerパラメータとして使用することをお薦めします。ManagerパラメータとしてPURGEOLDEXTRACTS
を使用すると、一元的にトレイル・ファイルを管理し、複数のプロセスを考慮できます。
Manager用PURGEOLDEXTRACTSを使用する方法
パージを制御するには、次のルールに従います。
USECHECKPOINTS
は、すべてのプロセスがファイルの処理を完了したことがチェックポイントによって示されたときにパージをトリガーします。パージの基準をチェックポイントにすると、すべてのプロセスがデータの処理を終了するまでManagerはデータを削除しません。これはデータ整合性を保証するために本番環境で不可欠です。USECHECKPOINTS
では、パージを実行する前に、ExtractおよびReplicat両方のチェックポイントが考慮されます。USECHECKPOINTS
はデフォルトであるため、PURGEOLDEXTRACTS
文に指定する必要はありません。Managerは、明示的なNOUSECHECKPOINTS
エントリがないかぎりUSECHECKPOINTS
に従います。
MINKEEP
ルールでは、データを保持する最小時間を設定します。
MINKEEPHOURS
またはMINKEEPDAYS
では、n
時間または日間データを保持します。
MINKEEPFILES
では、少なくともn
個のトレイル・ファイル(アクティブなファイルを含む)を保持します。保持するファイル数のデフォルトは1
です。
MINKEEP
オプションは1つのみ使用します。このオプションが複数使用されている場合、Oracle GoldenGateは次に基づいてそのうち1つを選択します。
MINKEEPHOURS
およびMINKEEPDAYS
両方が指定されている場合、最後のオプションを受け付け、もう一方を無視します。
MINKEEPHOURS
またはMINKEEPDAYS
がMINKEEPFILES
とともに使用されている場合、MINKEEPHOURS
またはMINKEEPDAYS
を受け付け、MINKEEPFILES
を無視します。
Managerは、CHECKMINUTES
パラメータに設定された値に基づいて、潜在的なメンテナンス・タスクについて評価します。その値に到達すると、Managerは、ローカル・システムで構成されているExtractおよびReplicatプロセスに基づいて、どのファイルをパージするかを決定します。少なくとも1つのプロセスがトレイル・ファイルを読み取っている場合、Managerは指定されているルールを適用しますが、それ以外の場合はルールは有効になりません。指定できるPURGEOLDEXTRACT
ルールの組合せとManagerが実行するアクションを次に示します。
USECHECKPOINTS
(MINKEEP
ルールを含まない): ファイルが完全に処理されたことがチェックポイントによって示される場合、そのファイルは、少なくとも1つのファイルを保持するというデフォルトのルールに違反しないかぎりパージされます。
USECHECKPOINTS
(MINKEEP
ルールを含む): ファイルが完全に処理されたことがチェックポイントによって示される場合、そのファイルは、MINKEEP
ルールに違反しないかぎりパージされます。
NOUSECHECKPOINTS
(MINKEEP
ルールを含まない): チェックポイントは考慮されません。ファイルは、少なくとも1つのファイルを保持するというデフォルトのルールに違反しないかぎりパージされます。
NOUSECHECKPOINTS
(MINKEEP
ルールを含む): ファイルは、MINKEEP
ルールに違反しないかぎりパージされます。
Manager用PURGEOLDEXTRACTSの詳細なガイドライン
同一のManagerパラメータ・ファイル内では、500を超えるPURGEOLDEXTRACTS
パラメータ文を使用しないでください。
このパラメータを使用する場合は、ユーザーおよびOracle GoldenGate以外のプログラムにトレイル・ファイルの削除を許可しないでください。それにより、PURGEOLDEXTRACTS
が正常に機能しなくなります。
トレイルがNFSに格納されている場合、NFSドライブとManagerが実行中のローカル・システムの間に、システム時間差があります。トレイルはNFS時間で作成されますが、トレイル内のレコードのタイムスタンプはローカル・システム時間で比較され、パージするかどうかを決定します。MINKEEP
ルールを作成すると、すべての時間差を考慮します。
デフォルト
USECHECKPOINTS
構文
PURGEOLDEXTRACTS trail [, USECHECKPOINTS | NOUSECHECKPOINTS] [, MINKEEP_rule] [, frequency]
trail
パージするトレイル名。相対名または完全修飾名を使用します。
USECHECKPOINTS
指定されているMINKEEP
ルールに従い、すべてのExtractおよびReplicatプロセスが処理を終了したことがチェックポイントによって示された後、データのパージを許可します。USECHECKPOINTS
を使用するときは、USERID
またはUSERIDALIAS
パラメータをManagerパラメータ・ファイルで使用できるため、必要ではありませんが、ManagerがReplicatチェックポイント表を問い合せてチェックポイント情報を取得できます。
NOUSECHECKPOINTS
少なくとも1ファイルを保持するデフォルト・ルール(MINKEEP
ルールが使用されない場合)、またはMINKEEP
ルールで指定されるファイル数に基づいて、チェックポイントを考慮せずにパージを許可します。
MINKEEP_rule
アクティブでないファイルの最小保持時間を設定する次のいずれかのルールを使用できます。
frequency
アクティブでないトレイル・ファイルをパージする間隔を設定します。Managerが潜在的なメンテナンス・タスクについて評価するデフォルトの間隔は10分です。CHECKMINUTES
パラメータによって指定されます。Managerは、この間隔でPURGEOLDEXTRACTS
の間隔を評価し、指定のfrequency
の後でパージを実行します。
frequency
には、次のいずれかを指定できます。
Managerのメンテナンス・チェックの間隔を制御する方法の詳細は、CHECKMINUTESを参照してください。
例
状況:
トレイル・ファイルとしてAA000000
、AA000001
およびAA000002
が存在します。Replicatは4時間にわたって停止しており、いずれのファイルの処理も完了していません。Managerパラメータには、次が含まれています。
PURGEOLDEXTRACTS /ggs/dirdat/AA*, USECHECKPOINTS, MINKEEPHOURS 2
結果:
ファイルを保持しておく必要がある時間が過ぎても、ファイルはパージされません。Replicatでファイルの処理が完了していないことがチェックポイントによって示されるためです。
状況:
トレイル・ファイルとしてAA000000
、AA000001
およびAA000002
が存在します。Replicatは4時間にわたって停止しており、いずれのファイルの処理も完了していません。Managerパラメータには、次が含まれています。
PURGEOLDEXTRACTS /ggs/dirdat/AA*, NOUSECHECKPOINTS, MINKEEPHOURS 2
結果:
ファイルの最小保持時間のルールが満たされているため、すべてのトレイル・ファイルがパージされます。パージの前にチェックポイントは考慮されません。
状況:
ReplicatおよびExtractはデータの処理を完了しています。過去5時間にわたってトレイル・ファイルへのアクセスは発生していません。トレイル・ファイルとしてAA000000
、AA000001
およびAA000002
が存在します。Managerパラメータには、次が含まれています。
PURGEOLDEXTRACTS /ggs/dirdat/AA*, USECHECKPOINTS, MINKEEPHOURS 4, & MINKEEPFILES 4
結果:
これは、MINKEEP
オプションの使用を1つのみにする理由を示す例です。USECHECKPOINTS
の要件は満たされているため、AA000002
をパージするかどうかを決定するときにMINKEEP
ルールが考慮されます。AA000002
がパージされると、残りのファイルが2つになり、MINKEEPFILES
ルール違反になります。しかし、MINKEEPFILES
およびMINKEEPHOURS
両方が指定されているため、MINKEEPFILES
は無視されます。5時間アクセスされておらず、かつMINKEEPHOURS
の4時間の条件も満たすため、このファイルはパージされます。