oracle_emdターゲットは、Oracle Management Agentを表しています。Oracle Management Agentは、Oracle Enterprise Managerで使用される管理エージェントです。このターゲット・タイプは、管理エージェントのパフォーマンスを監視するために必要な有益な情報を提供します。
「エージェント・プロセス統計」は、管理エージェント・プロセスのパフォーマンスおよびリソース使用量に関する情報を提供します。
このメトリックは、管理エージェントとそのすべての子プロセスによって使用される常駐メモリーの容量(KB単位)を表します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 15分ごと |
データ・ソース
各種。UNIXプラットフォームでは、psコマンドから導出されます。
ユーザーの処理
デフォルトでは、このメトリックの警告のしきい値およびクリティカルのしきい値が、通常必要と考えられる値より高く設定されています。管理エージェントで監視しているターゲットの数とタイプによっては、警告のしきい値およびクリティカルのしきい値を低く設定できます。
このメトリックは、管理エージェントとそのすべての子プロセスによって使用される仮想メモリーの容量(KB単位)を表します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 15分ごと |
データ・ソース
各種。UNIXプラットフォームでは、psコマンドから導出されます。
ユーザーの処理
デフォルトでは、このメトリックの警告のしきい値およびクリティカルのしきい値が、通常必要と考えられる値より高く設定されています。管理エージェントで監視しているターゲットの数とタイプによっては、警告のしきい値およびクリティカルのしきい値を低く設定できます。
「CPU使用率(%)」メトリックは、任意の時点のCPU消費量をCPU時間の割合として提供します。この数値は、管理エージェント・プロセスおよびその子プロセス(およびさらにその子プロセスなど)のCPU消費量の合計です。メトリックの評価中またはジョブの実行中に、管理エージェントによって子プロセスが作成されることがあります。
表1-5 メトリック・サマリー表
ターゲットのリリース | 評価および収集頻度 | デフォルトの警告のしきい値 | デフォルトのクリティカルのしきい値 | アラート・テキスト |
---|---|---|---|---|
すべてのリリース |
15分ごと |
定義なし |
定義なし |
エージェントのCPU消費率は%value%%%です |
データ・ソース
このメトリックのソースは、UNIXのpsコマンドです。
ユーザーの処理
CPUを大量に消費すると、システム全体が遅くなります。これは、管理エージェント・プロセスまたはその子プロセスが原因となることがあります。問題の原因を分析するために、Solarisのtopシステム・コマンドを使用して、CPU(%)を過剰に消費していると考えられるPerlまたはJavaプロセスを探します。
このメトリックは、管理エージェント・プロセスが現在開いているファイル数を記録します。この数値に含まれるファイル・タイプは、通常のファイル、リンク、ソケット、ディレクトリおよびネーム・パイプです。
表1-6 メトリック・サマリー表
ターゲットのリリース | 評価および収集頻度 | デフォルトの警告のしきい値 | デフォルトのクリティカルのしきい値 | アラート・テキスト |
---|---|---|---|---|
すべてのリリース |
15分ごと |
定義なし |
定義なし |
エージェントによって開かれるファイル数は%value%です |
データ・ソース
この情報のソースは、UNIXのpfileコマンドです。UNIX以外のプラットフォームでは、このメトリックは収集されません。Windowsプラットフォームでは、「開いているファイル・ハンドラ」メトリックを参照してください。
このメトリックは、管理エージェント・プロセスが現在開いているファイル・ハンドル数を記録します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 15分ごと |
データ・ソース
このメトリックは、Windowsプラットフォームでは収集されますが、UNIXプラットフォームでは収集されません。UNIXの場合、「開いているファイル数」をかわりに使用します。これはエージェントAPIによって収集されます。
ユーザーの処理
なし。
このメトリックは、管理エージェント・プロセスによって現在作成されているスレッド数を表示します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 15分ごと |
データ・ソース
このメトリックのソースは、UNIXのpsコマンドです。
ユーザーの処理
なし
「プロセスID」は、管理エージェントのプロセスIDです。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 15分ごと |
データ・ソース
このソースは、Perl getppid関数です。
ユーザーの処理
なし
「常駐メモリー使用率(%)」は、物理メモリー使用量を使用可能な全メモリーに対する割合で表します。
表1-7 メトリック・サマリー表
ターゲットのリリース | 評価および収集頻度 | デフォルトの警告のしきい値 | デフォルトのクリティカルのしきい値 | アラート・テキスト |
---|---|---|---|---|
すべてのリリース |
15分ごと |
定義なし |
定義なし |
エージェントの常駐メモリー使用率は%value%%%です |
データ・ソース
この情報のソースは、UNIXのpsシステム・コマンドです。
ユーザーの処理
なし
このメトリックは、管理エージェント・プロセスおよびそのすべての子プロセスが使用する物理メモリーの使用量をKB単位で表します。
表1-8 メトリック・サマリー表
ターゲットのリリース | 評価および収集頻度 | デフォルトの警告のしきい値 | デフォルトのクリティカルのしきい値 | アラート・テキスト |
---|---|---|---|---|
すべてのリリース |
15分ごと |
定義なし |
定義なし |
エージェントの常駐メモリー使用量は%value%です |
データ・ソース
このデータのソースは、UNIXのpsシステム・コマンドです。
ユーザーの処理
デフォルトでは、このメトリックの警告のしきい値およびクリティカルのしきい値が、通常必要と考えられる値より高く設定されています。管理エージェントが監視しているターゲットの数およびタイプに合せて、警告のしきい値およびクリティカルのしきい値を低く設定します。
このメトリックは、収集間隔を超えて遅延しているスケジュール実行の割合を表します。
表1-9 メトリック・サマリー表
ターゲットのリリース | 評価および収集頻度 | デフォルトの警告のしきい値 | デフォルトのクリティカルのしきい値 | アラート・テキスト |
---|---|---|---|---|
すべてのリリース |
15分ごと |
定義なし |
定義なし |
スケジュール実行の割合は%value%%%です。 |
データ・ソース
なし。
ユーザーの処理
この列にアラートが発生している場合、収集頻度が高すぎるか、エージェントがビジー状態のため一部のメトリックで収集スケジュールを維持できません。影響を受けるメトリックの収集スケジュールを変更する必要があります。
「仮想メモリー使用量(VMU)」メトリックは、管理エージェントおよびそのすべての子プロセス(およびさらにその子プロセスなど)の仮想メモリー使用量の合計です。メトリックの評価中またはジョブの実行中に、管理エージェントによって子プロセスが作成されることがあります。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 15分ごと |
データ・ソース
この情報のソースは、UNIXのpsシステム・コマンドです。
ユーザーの処理
仮想メモリーの使用量が多いと、システムも遅くなります。UNIXマシンでは、topコマンドを使用して、このメモリーを消費しているプロセスを確認します。明らかなemdaemonプロセス(管理エージェント・プロセス)に加え、PerlおよびJavaプロセスにも注意します。
「仮想メモリー使用増加率(%)」は、管理エージェント・プロセスによる仮想メモリー使用量の増加率を示します。たとえば、時刻t1(t1<t2)での使用率がa%で時刻t2での使用率がb%の場合、増加率は((b-1)/a)%です。
表1-10 メトリック・サマリー表
ターゲットのリリース | 評価および収集頻度 | デフォルトの警告のしきい値 | デフォルトのクリティカルのしきい値 | アラート・テキスト |
---|---|---|---|---|
すべてのリリース |
15分ごと |
定義なし |
定義なし |
エージェントの仮想メモリーの増加率は%value%%%です |
データ・ソース
この生情報のソースは、UNIXのpsコマンドです。ここから4期間の平均を計算し、比較率として使用(増加した仮想メモリー使用量をこの平均に対する割合として算出)します。
ユーザーの処理
なし。
このメトリック・カテゴリは、管理エージェントのパフォーマンス、リソースおよび使用状況に関する追加情報を提供します。
このメトリックは、CPU負荷の割合を表します。CPU負荷は、直前の1分間にCPUリソースを待機するようにスケジュールされたプロセスの平均数を表します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 毎分 |
このメトリック・カテゴリは、管理エージェントのパフォーマンス、リソースおよび使用状況に関する情報を提供します。
このメトリックは、管理エージェントが収集ごとに費やした時間の平均を、宣言された収集間隔の割合として表します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 毎分 |
このメトリックは、Oracle Management Service (OMS)へのpingレスポンス時間をミリ秒単位で表します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 毎分 |
このメトリック・カテゴリは、インシデントに関する情報を提供します。
このメトリックは、Enterprise Managerの使用中に管理エージェント・プロセスで発生した問題(クリティカル・エラー)の1回の発生である診断インシデントを表します。
表1-14 メトリック・サマリー表
ターゲットのリリース | 評価および収集頻度 | デフォルトの警告のしきい値 | デフォルトのクリティカルのしきい値 | アラート・テキスト |
---|---|---|---|---|
すべてのリリース |
1 |
定義なし |
.* |
内部エラーが検出されました: %adr_problemKey%。 |
データ・ソース
診断インシデントを説明するテキストは、データベース・メッセージおよびエラーの発生順のリストを格納する自動診断リポジトリ(ADR)に格納されるXMLファイルのデータベース・アラート・ログから抽出されます。
ユーザーの処理
診断インシデントは通常ソフトウェア・エラーを示し、Enterprise Managerサポート・ワークベンチを使用してOracleに報告する必要があります。
実行コンテキストID(ECID)は、アプリケーション・サーバーを介して移動する場合のリクエストを追跡します。この情報は、単一のタスクを実行する単一のユーザーに検出された関連する問題の関連付けに使用できるため、診断目的に役立ちます。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 毎分 |
データ・ソース
ECIDは、データベース・アラート・ログから抽出されます。
ユーザーの処理
診断インシデントは通常ソフトウェア・エラーを示し、Enterprise Managerサポート・ワークベンチを使用してOracleに報告する必要があります。サポート・ワークベンチを使用して問題をパッケージ化する場合、追加の問題をパッケージに関連付けて含めるため、サポート・ワークベンチでECIDを使用します。
「レスポンス」メトリックは、管理エージェントの可用性をレポートします。
このメトリックは、UNIX固有のものです。管理エージェントは、setuidビットがnmoで設定されているかどうかを確認します。
Enterprise Manager 12c (12.1.0.4.0)では、管理エージェントはアラート(クリアまたはクリティカル)の生成を、起動から15分経過した後、およびその後、アラートがクリアされるまで、30分ごとに行います。アラートがクリアされると、管理エージェントは、nmoがsetuid rootではないためにジョブが失敗したときのみ、アラートを生成します。
Enterprise Manager 12c (12.1.0.4.0)より前のすべてのリリースでは、管理エージェントは、nmoがsetuid rootではないためにジョブが失敗したときのみ、アラートを生成します。起動時にアラートは生成されません。
表1-15 メトリック・サマリー表
ターゲットのリリース | 評価および収集頻度 | デフォルトの警告のしきい値 | デフォルトのクリティカルのしきい値 | アラート・テキスト |
---|---|---|---|---|
すべてのリリース |
Foot 1 起動してから15分後 |
定義なし |
0 |
NMO setuid-rootではありません(Unixのみ)。root.shスクリプトを実行して、この問題を解決してください。次に発行されるOSコマンド・ジョブにより、このアラートはクリアされます。 |
Footnote 1 Enterprise Manager 12c (12.1.0.4.0)のみ
データ・ソース
なし。
ユーザーの処理
nmoにsetuidビットを設定する必要があります。
「アップロード統計」メトリックは、アップロード・マネージャの状態およびそのパフォーマンスに関する情報を提供します。
このメトリックは、リポジトリへのアップロードを待機している、$ORACLE_HOME/sysman/emd/uploadディレクトリ内のXMLファイルの数を表示します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 10分ごと |
データ・ソース
この情報のソースは、管理エージェントそのものです。
ユーザーの処理
このディレクトリ内のファイル数が多い場合は、リポジトリへのファイルのアップロードに問題があると考えられます。emd.trcファイルでアップロード・エラーがないかを調べ、適切な処理をします。ネットワークまたはリポジトリ・エンドに問題があることが原因の可能性もあります。
「アップロードするファイルのサイズ」メトリックは、管理エージェントのアップロード・ディレクトリにあるすべてのXMLファイルのサイズの合計を表します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 10分ごと |
データ・ソース
この情報のソースは、管理エージェントそのものです。
ユーザーの処理
このメトリックの値が大きい場合は、アップロード・ディレクトリを調べます。このディレクトリにファイルがほとんど存在しない場合は、ファイルのサイズが大きい可能性があります。多数のファイルが存在する場合は、リポジトリへのデータのアップロードに問題がある可能性があります。これは、ネットワーク、リポジトリまたは管理エージェントに問題があることが原因で発生します。ログ・ディレクトリにあるemd.trcファイルでアップロード・エラー・メッセージを調べます。
このメトリック・カテゴリは、システム・モニターのアップロードのメトリックに関する情報を提供します。
このメトリックは、OMSの停止、バックオフまたは速度低下などの問題のために、管理エージェントがアップロード・システムからのファイルをパージすることが必要になった最後の時刻を表します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 10分ごと |
このメトリックは、ローダーがバックオフを宣言した、つまり、エージェントが、一定期間、アップロードを停止した最後の時刻を表します。(OMSは、バックオフが期限切れになり、再開する時刻を示します)。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 10分ごと |
これらのメトリックは、管理エージェントを実行しているユーザーに関する情報を提供します。
管理エージェントが稼働中のグループ名です。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 168時間ごと |
データ・ソース
このメトリックのソースは、UNIXのidコマンドです。
ユーザーの処理
なし。
「場所」メトリックは、管理エージェントのディレクトリ・ホームを示します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 168時間ごと |
データ・ソース
この情報のソースは、ORACLE_HOME環境変数です。
「ユーザー制限情報」カテゴリのメトリックは、管理エージェントで使用できるシステム・リソースに関する情報を提供します。
「コアダンプ(ブロック)」メトリックは、コアダンプ・ファイルの最大サイズを512KBブロック単位で表します。この値が無制限の場合は、制限はファイル・システムの制限のみです。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 168時間ごと |
データ・ソース
この情報のソースは、UNIXのulimitコマンドです。
ユーザーの処理
このメトリックは、コアダンプ・ファイルの最大サイズを512KBブロック単位で表します。この制限の増減には、UNIXのulimitシステム・コマンドを使用します。
このメトリックは、管理エージェントのヒープの最大サイズをKB単位で表示します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 168時間ごと |
データ・ソース
この情報のソースは、UNIXのulimitシステム・コマンドです。
ユーザーの処理
このメトリックは、管理エージェントで使用できる最大ヒープ・サイズをKB単位で表します。この制限の増減には、UNIXのulimitシステム・コマンドを使用します。
「ファイル」メトリックにより、管理エージェントを実行中のシステムで許可された単一のファイルの最大サイズを確認できます。単位は、512KBブロックです。この値がunlimitedの場合は、制限はファイル・システムの制限です。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 168時間ごと |
データ・ソース
この情報のソースは、UNIXのulimitシステム・コマンドです。
ユーザーの処理
このメトリックは、管理エージェントを実行中のシステムで許可された最大ファイル・サイズをブロック単位で表します。この制限の増減には、UNIXのulimitシステム・コマンドを使用します。
「ファイルなし(記述子)」メトリックは、プロセスが所有できるファイル記述子の最大数を示します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 168時間ごと |
データ・ソース
この情報のソースは、UNIXシステム・コールulimitです。
ユーザーの処理
この制限が小さい(オペレーティング・システムの最大値と比較して)場合は、管理エージェント・プロセスのために変更できます。
このメトリックは、管理エージェントのスタックの最大サイズをKB単位で表示します。
ターゲットのリリース | 収集頻度 |
---|---|
すべてのリリース | 168時間ごと |
データ・ソース
この情報のソースは、UNIXのulimitコマンドです。
ユーザーの処理
このメトリックは、管理エージェントのスタックの最大サイズをKB単位で表示します。この制限の増減には、UNIXのulimitシステム・コマンドを使用します。