ホストの監視と管理を開始する前に、資格証明を設定し、必要なソフトウェアをインストールすることをお薦めします。この章では、次について説明します。
注意: YASTのインストールは、Linuxオペレーティング・システムの場合のみ行います。 |
注意: これらの必須インストールは、Oracle Linux、Red Hat LinuxおよびSUSE Linuxのオペレーティング・システム(x86およびx64アーキテクチャのみ)が動作しているホストに対してのみ適用されます。
Enterprise Managerを通してホストを管理するには、スクリプトをインストールする必要があります。ホストにインストールする必要のあるスクリプトを判別するには、次の手順に従います。
「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」または「ホスト」を選択します。
「検索」フィールドに希望するホスト名を入力するか、「名前」列でそのホスト名までスクロール・ダウンします。
ホスト名をクリックします。
「ホスト」メニューから「管理」を選択し、「サービス」を選択します。
「必須インストール」ページが表示され、「管理」メニューで使用可能な任意のタスクを実行する前に、Linuxマシンにインストールする必要のあるソフトウェアのアプリケーションがリストされます。
たとえば、Linuxホストの場合、Yet Another Setup Tool (YAST)ラッパー・スクリプトおよびEMラッパー・スクリプトをインストールする必要があります。
YASTは、SUSE Linuxディストリビューションの一部と同様の標準的なツールによる、オペレーティング・システムの設定および構成ツールです。Linuxの管理機能では、YASTを使用してスクリプトを実行します。Oracle LinuxおよびRHEL4 (Red Hat)では、YAST rpmに、Enterprise Managerのスクリプトが含まれています。そのため、次の場所からYAST rpmをインストールすると、Enterprise Managerのスクリプトもインストールされます。
http://oss.oracle.com/projects/yast
SUSEでは、次の場所から、Enterprise Managerのスクリプトおよびリモート・アクセス・モジュールをダウンロードする必要があります。
http://oss.oracle.com/projects/yast/files/sles9
YASTをインストールする前に、次の項目を確認します。
マシンのLinuxのバージョンを確認します。たとえば、uname -aコマンドを実行すると、RHEL (RedHat)、Oracle LinuxまたはSUSEのバージョンおよびコンピュータのビット(例: 32ビットまたは64ビット)がリストされます。YASTは、RHEL4以上およびOracle Linuxでサポートされます。
root権限を所有していることを確認します。
YASTをインストールするには、次の手順を実行します。
http://oss.oracle.com/projects/yast
にアクセスします。Project: Yastページが表示されます。
「ここ」リンクをクリックします。プロジェクトのダウンロード: Yastページが表示されます。お使いのLinuxのバージョン(EL5など)と一致するリンクをクリックします。
EL5のページで、マシンのビット数に関連したリンクをクリックします。32ビットではi386、64ビットではx86-64です。
yast_el5_x86_64.tarをクリックして、tarファイルをダウンロードします。
tarファイルがダウンロードされると、tarファイルが使用可能なディレクトリに移動します。
tar -xvf yast_el5_x86_64.tarを使用して、ファイルを解凍します。
yast_el5_x86_64ディレクトリに移動します。
sudo ./install.shを入力します。
YASTがインストールされたことを検証するには、/sbin/yast2を入力します。これにより、YASTコントロール・センターが表示されます。表示されない場合、YASTのインストールは失敗しています。
「管理」メニューに戻ると、使用可能なLinux管理機能が「オプション」に表示されます。
YASTのインストール方法を説明するデモは、YouTubeのビデオ「Oracle Enterprise Manager 12c: Install YAST」(http://www.youtube.com/watch?v=7ZiwmxZVmAw
)を参照してください。
ターゲット・インスタンスを管理するには、資格証明が必要です。
様々な資格証明を設定するには、UIページの右上にある「設定」メニューを選択し、「セキュリティ」を選択します。次のオプションを使用できます。
管理エージェントのインストールでは、名前付き資格証明を使用します。名前付き資格証明は、ホストに対する権限を明示的に付与します。
ターゲットに優先資格証明が設定されている場合、そのターゲットにログインするアプリケーションは自動でその優先資格証明を使用します。優先資格証明を使用すると、管理対象ターゲットへのアクセスが簡易化されます。
デフォルトの資格証明を、各ターゲット・タイプに対して設定できます。デフォルトの資格証明は、優先資格証明が明示的に設定されていないすべてのターゲットで使用されます。
権限委任設定を設定すると、SudoまたはPowerBrokerを使用するように管理エージェントを設定でき、結果として権限付きスクリプトを実行できます。
詳細は、オンライン・ヘルプを参照してください。
ホストの監視を開始する際には、どのメトリックを監視できるかを知る必要があります。また、ターゲット・インスタンスに対するモニタリング資格証明を設定することが必要な場合もあります。
この項では、これらのタスクで必要な手順について説明します。
「モニタリング構成」ページには、選択したホストで可能なモニタリングがレポートされます。
「モニタリング構成」ページにアクセスするには、次の手順を実行します。
「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」または「ホスト」を選択します。
「検索」フィールドに希望するホスト名を入力するか、「名前」列でそのホスト名までスクロール・ダウンします。
ホスト名をクリックします。
「ホスト」メニューから「ターゲット設定」、「モニタリング構成」の順に選択します。
「モニタリング構成」ページが表示されます。「詳細」には、たとえば、ディスク・アクティビティ・メトリック収集の最大行アップロードが含まれることがあります。
また、「モニタリング・ステータス」も表示されます。たとえば、Oracleは、このターゲットの可用性およびパフォーマンスの監視を自動で有効にしているため、それ以上の監視構成は不要です。
モニタリング資格証明を使用すると、様々なターゲットの機能を監視したり、それらの機能にアクセスすることができます。モニタリング資格証明を使用することにより、様々なターゲット・タイプの既存の資格証明を管理できます。
モニタリング資格証明を編集するには、次の手順を実行します。
「Enterprise Manager」ページで、ページ右上にある「設定」メニューを見つけます。
「設定」メニューから「セキュリティ」を選択し、「モニタリング資格証明」を選択します。
「モニタリング資格証明」ページで、「ホスト」を選択して、「モニタリング資格証明の管理」をクリックします。
ホストのモニタリング資格証明ページで、行を選択し、「資格証明の設定」をクリックして資格証明を編集します。
デフォルトでは、ホストには次の資格証明セットが定義されています。
リアルタイム構成変更モニタリングのホスト資格証明
ホストSNMP資格証明
ホストWBEM資格証明
特権ホストの監視資格証明
emcli create_credential_set動詞を-monitoringオプションとともに使用することにより、資格証明セットを追加できます。