用語集

この用語集では、Oracle HSM ソフトウェアおよびファイルシステムに固有の用語に焦点を当てています。業界標準の定義については、Storage Networking Industry Association が保守している辞書 (http://www.snia.org/education/dictionary/) を参照してください。

アドレッサブルストレージ

Oracle HSM のファイルシステムを通じてユーザーが参照する、オンライン、ニアライン、オフサイト、およびオフラインストレージを包含するストレージ領域。

管理セット ID

共通の特性を共有するユーザーやグループについて、ストレージ管理者が定義したセット。通常、管理セットは、複数のグループからのユーザーが関与し、複数のファイルおよびディレクトリにまたがっているようなプロジェクトのストレージを管理するために作成されます。

アーカイブメディア

アーカイブファイルの書き込み先であるメディア。アーカイブメディアには、リムーバブルなテープカートリッジまたは光磁気カートリッジと、アーカイブ処理用に構成されたディスクファイルシステムの両方が含まれます。

アーカイブストレージ

アーカイブメディアに作成されるデータストレージ領域。

アーカイブセット

アーカイブセットは、アーカイブされるファイルのグループを識別し、ファイルは、サイズ、所有権、グループ、またはディレクトリの場所に関する共通の条件を共有します。アーカイブセットは、任意のファイルシステムグループ間で定義できます。

アーカイバ

リムーバブルカートリッジへのファイルのコピーを自動制御するアーカイブプログラム。

結合ステージング

グループのいずれかのメンバーに書き込まれるときに、関連ファイルのグループが書き込まれること。ファイルが同じディレクトリにあり、一緒に使用されることがよくある場合、ファイル所有者は Oracle HSM 結合書き込みファイル属性を設定することで、これらを関連付けることができます。その後、グループ内のいずれかのファイルがアプリケーションからアクセスされるときに、グループ内にオフラインのファイルがある場合、Oracle HSM は、グループ全体をアーカイブメディアからディスクキャッシュに書き込みます。これにより、すべての必要なファイルが同時に再度使用可能になります。

監査 (完全)

カートリッジをロードしてカートリッジの VSN を検証する処理。光磁気カートリッジの容量と領域に関する情報が確認され、自動ライブラリのカタログに入力されます。ボリュームシリアル番号 (VSN)を参照してください。

自動ライブラリ

オペレータが処置を必要としない、リムーバブルメディアカートリッジを自動的にロードしたりロード解除したりするように設計された、ロボット制御の装置。自動ライブラリには、1 つまたは複数のドライブと、ストレージスロットとドライブの間でカートリッジを移動するトランスポートメカニズムとが含まれています。

バックアップ

不注意によるファイルの消去を防ぐことを目的とした、ファイル群のスナップショット。バックアップには、ファイルの属性と関連データの両方が含まれます。

ブロック割り当てマップ

ディスク上のストレージの利用可能な各ブロック。また、これらのブロックが使用中か空いているかを示す、ビットマップです。

ブロックサイズ

ブロックデバイス (ハードディスク、磁気テープカートリッジなど) 上の最小のアドレッサブルデータ単位のサイズ。ディスクデバイスでは、これはセクターサイズ (通常 512 バイト) と同等です。

カートリッジ

データストレージメディア (磁気テープ、光学メディアなど) の容器。ボリュームテープ、またはメディアとも呼ばれます。ボリュームボリュームシリアル番号 (VSN)を参照してください。

カタログ

自動ライブラリにあるリムーバブルメディアボリュームのレコード。1 つの自動ライブラリにつき 1 つのカタログがあり、1 つのサイトの自動ライブラリすべてにつき 1 つの履歴があります。ボリュームは、ボリュームシリアル番号 (VSN) を使用して識別および追跡されます。

クライアントサーバー

あるサイトのプログラムが、別のサイトのプログラムに要求を送って応答を待つ、分散システムにおける対話モデル。要求側のプログラムをクライアントと呼びます。応答を行うプログラムをサーバーと呼びます。

接続

信頼性の高いストリーム配信サービスを提供する、2 つのプロトコルモジュール間のパス。TCP 接続は、1 台のマシン上の TCP モジュールと他方上の TCP モジュールをつなぎます。

データデバイス

ファイルシステムで、ファイルデータが格納されるデバイスまたはデバイスグループ。

DAU

ディスク割り当て単位 (DAU)を参照してください。

デバイスロギング

Oracle HSM ファイルシステムをサポートするハードウェアデバイスの特定のエラー情報を提供する、構成可能な機能。

デバイススキャナ

手動でマウントされたリムーバブルデバイスの有無を定期的にモニター監視し、ユーザーやほかのプロセスによって要求されることのある、マウント済みのカートリッジの存在を検出するソフトウェア。

直接アクセス

ニアラインファイルをアーカイブメディアから直接アクセスすることができるのでディスクキャッシュに取り出す必要がないことを指定する、ファイル属性 (stage never)。

直接接続ライブラリ

SCSI インタフェースを使用してサーバーに直接接続された自動ライブラリ。SCSI 接続のライブラリは、Oracle HSM ソフトウェアによって直接制御されます。

直接入出力

大型ブロック整合逐次入出力に使用される属性の 1 つ。setfa コマンドの -D オプションは、直接入出力のオプションです。このオプションは、ファイルやディレクトリの直接入出力の属性を設定します。ディレクトリに対して設定した直接入出力の属性は、継承されます。

ディレクトリ

ファイルシステム内のそのほかのファイルとディレクトリを指す、ファイルデータ構造。

ディスク割り当て単位 (DAU)

Oracle HSM ファイルシステムにおいて、書き込まれるデータ量とは関係なく各入出力操作で消費される連続領域の最小量。つまり、ディスク割り当て単位によって、指定サイズのファイルを転送するときに必要な入出力操作の最小回数が決まります。これはディスクデバイスのブロックサイズの倍数にする必要があります。

ディスク割り当て単位は、選択された Oracle HSM デバイスタイプおよびユーザー要件によって異なります。md デバイスタイプでは、デュアル割り当て単位が使用されます。DAU は、ファイルへの最初の 8 回の書き込みでは 4K バイト、後続の書き込みではユーザー指定の 16K、32K、または 64K バイトになるため、小さいファイルは相応の小さいブロックで書き込まれ、大きいファイルは大きいブロックで書き込まれます。mr およびストライプ化グループのデバイスタイプでは、[8-65528]K バイトの範囲内で 8 の単位で調整可能な DAU が使用されます。そのため、ファイルは大きな均一ブロックで書き込まれることになり、大きな均一サイズのファイルのサイズにきわめて近くなります。

ディスクバッファー

SAM-Remote 構成において、クライアントからサーバーにデータをアーカイブするときに使用するサーバーシステム上のバッファー。

ディスクキャッシュ

オンラインディスクキャッシュとアーカイブメディアとの間でデータファイルの作成と管理に使用する、ファイルシステムソフトウェアのディスクに格納されている部分。個々のディスクパーティションまたはディスク全体で、ディスクキャッシュとして使用できます。

ディスク領域しきい値

管理者が定義した、ディスクキャッシュ利用率の最大レベルと最小レベル。リリーサは、これらの事前定義ディスク容量しきい値に基づいて、ディスクキャッシュ利用率を制御します。

ディスクのストライプ化

アクセスパフォーマンスの向上と全体的なストレージ憶領域の容量の増大を図るため、1 つのファイルを複数のディスクに記録すること。ストライプ化も参照してください。

ドライブ

リムーバブルメディアボリューム間でデータを転送するためのメカニズム。

イーサネット

パケット交換ローカルエリア網のテクノロジ。

外部配列

ファイルに割り当てられた各データブロックのディスク上の位置を定義する、ファイルの i ノード内の配列。

ファミリデバイスセット

ファミリセットを参照してください。

ファミリセット

ディスクの集合や、自動ライブラリ内のドライブなど、独立した物理デバイスの論理グルーピング。ストレージファミリセットも参照してください。

FDDI

Fiber-Distributed Data Interface の略で、最大 200 km (124 マイル) まで延長可能な、ローカルエリアネットワークでのデータ転送規格。FDDI プロトコルは、トークンリングプロトコルが基礎になっています。

ファイバチャネル

デバイス間の高速シリアル通信を規定する ANSI 標準。ファイバチャネルは、SCSI-3 におけるバスアーキテクチャーの 1 つとして使用されます。

ファイルシステム

階層構造によるファイルとディレクトリの集まり。

ファイルシステム固有ディレクティブ

archiver.cmd ファイル内のグローバルディレクティブのあとのアーカイバディレクティブとリリーサディレクティブは特定のファイルシステム専用であり、fs = から始まります。ファイルシステム固有ディレクティブは、次の fs = ディレクティブ行まで、またはファイルの終わりに到達するまで有効です。1 つのファイルシステムを対象としたディレクティブが複数存在する場合、ファイルシステム固有ディレクティブがグローバルディレクティブをオーバーライドします。

ftp

File Transfer Protocol の略で、2 つのホスト間でファイルを転送するためのネットワークプロトコル。よりセキュアな代替方法については、sftpを参照してください。

グローバルディレクティブ

すべてのファイルシステムに適用され、最初の fs= 行の前に位置する、アーカイバーディレクティブとリリーサディレクティブ。

猶予期間

割り当てにおいて、ファイルシステムで特定のユーザー、グループ、管理セット ID などに属するファイルの合計サイズが割り当てで指定された弱い制限値を超えてもかまわない時間。

強い制限値

割り当てにおいて、指定されたユーザー、グループ、管理セット ID などが消費可能なストレージリソースの最大の絶対量。弱い制限値を参照してください。

高位境界値

  1. アーカイブファイルシステムにおいて、Oracle HSM ファイルシステムでリリーサプロセスを開始して、以前にアーカイブされたファイルをディスクから削除するときのディスクキャッシュ利用率 (パーセント)。高位境界値が適切に構成されることで、ファイルシステムには新しいファイルや新しく書き込まれるファイル用に使用可能な領域が常に十分あります。詳細については、sam-releaser および mount_samfs のマニュアルページを参照してください。低位境界値と比較してください。

  2. アーカイブファイルシステムの一部であるリムーバブルメディアライブラリにおいて、リサイクラプロセスを開始するときのメディアキャッシュ使用率 (パーセント)。リサイクルすると、現在のデータのフルボリュームの一部が空になるため、新しいメディアと交換したりラベルを付け替えたりすることができます。

ヒストリアン

Oracle HSM ヒストリアンは、/etc/opt/SUNWsamfs/mcf ファイルで定義されている自動メディアライブラリからエクスポートされたボリュームのカタログです。デフォルトでは、Oracle HSM ファイルシステムホストの /var/opt/SUNWsamfs/catalog/historian にあります。詳細については、Oracle HSM historian のマニュアルページを参照してください。

ホストファイル

共有ファイルシステム内のすべてのホストの一覧からなるファイル。ファイルシステムを Oracle HSM 共有ファイルシステムとして初期化している場合、ファイルシステムが作成される前にホストファイル /etc/opt/SUNWsamfs/hosts.fs-name を作成する必要があります。sammkfs コマンドは、ファイルシステムを作成するときにホストファイルを使用します。samsharefs コマンドを使用すると、あとでホストファイルの内容を置換または更新できます。

間接ブロック

ストレージブロックのリストが入っているディスクブロック。ファイルシステムには、最大 3 レベルの間接ブロックがあります。第 1 レベルの間接ブロックには、データストレージに使用されるブロックのリストが入っています。第 2 レベルの間接ブロックには、第 1 レベルの間接ブロックのリストが入っています。第 3 レベルの間接ブロックには、第 2 レベルの間接ブロックのリストが入っています。

i ノード

索引ノード。ファイルシステムがファイルを記述するときに使用するデータ構造です。i ノードは、名前以外のファイル属性をすべて記述します。ファイル属性には所有権、アクセス、アクセス権、サイズ、およびディスクシステム上におけるファイルの場所などが含まれます。

i ノードファイル

ファイルシステムに常駐しているすべてのファイルの i ノード構造を含む、ファイルシステム上の特殊ファイル (.inodes)。i ノードは長さ 512 バイトです。i ノードファイルは、ファイルシステムのファイルデータから分離されたメタデータファイルです。

カーネル

基本的なオペレーティングシステム機能を提供するプログラム。UNIX カーネルは、プロセスの作成と管理を行い、ファイルシステムにアクセスする機能を提供し、一般的なセキュリティーを提供し、通信機能を用意します。

LAN

ローカルエリアネットワーク。

リース

特定の期間中、ファイルを操作するアクセス権をクライアントホストに与える機能。メタデータサーバーは、各クライアントホストに対してリースを発行します。ファイル操作を続行するため、必要に応じてリースが更新されます。

ライブラリ

自動ライブラリを参照してください。

ライブラリカタログ

カタログを参照してください。

ローカルファイルシステム

Solaris Cluster システムの 1 つのノードにインストールされたファイルシステム。ほかのノードからは、あまり利用されません。サーバーにインストールされたファイルシステムのことも指します。

低位境界値

アーカイブファイルシステムにおいて、Oracle HSM ファイルシステムでリリーサプロセスを停止して、以前にアーカイブされたファイルをディスクから削除することを停止するときのディスクキャッシュ利用率 (パーセント)。低位境界値が適切に構成されることで、ファイルシステムでは最高のパフォーマンスを得られるようにできるだけ多くのファイルがキャッシュに保持される一方、新しいファイルや新しくステージングされるファイル用に使用可能な領域を確保します。詳細については、sam-releaser および mount_samfs のマニュアルページを参照してください。高位境界値と比較してください。

LUN

論理ユニット番号。

mcf

マスター構成ファイル。ファイルシステム環境内のデバイス (トポロジ) 間の関係を定義する、初期化時に読み取られるファイル。

メディア

テープまたは光磁気ディスクカートリッジ。

メディアリサイクリング

アクティブファイルのあまりないアーカイブメディアをリサイクルまたは再利用するプロセス。

メタデータ

データに関するデータ。メタデータは、ディスク上のファイルの正確なデータ位置を確認するために使用される索引情報です。ファイル、ディレクトリ、アクセス制御リスト、シンボリックリンク、リムーバブルメディア、セグメントに分割されたファイル、およびセグメントに分割されたファイルのインデックスに関する情報から構成されます。

メタデータデバイス

ファイルシステムのメタデータを保存するデバイス (ソリッドステートディスクやミラーデバイスなど)。ファイルデータとメタデータを別のデバイスに格納すると、パフォーマンスが向上します。メタデータデバイスは、mcf ファイルにおいて、ma ファイルシステム内の mm デバイスとして宣言されます。

ミラー書き込み

別々のディスク集合上で 1 つのファイルのコピーを 2 つ保管することによって、どちらかのディスクが故障してもデータを消失しないようにしてください。

マウントポイント

ファイルシステムがマウントされているディレクトリ。

複数読み取りファイルシステム

複数のホストにマウント可能なファイルシステムを指定する、シングルライター、マルチリーダー機能。複数のホストがこのファイルシステムを読み込むことができますが、ファイルシステムへの書き込みを行えるのは 1 つのホストだけです。複数のリーダーは、mount コマンドの -o reader オプションによって指定します。シングルライターホストは、mount コマンドの -o writer オプションによって指定します。詳細については、mount_samfs のマニュアルページを参照してください。

名前空間

ファイルおよびその属性と格納場所を示す、ファイル群のメタデータ部分。

ニアラインストレージ

アクセスする前に無人マウントが必要なリムーバブルメディアストレージ。通常、ニアラインストレージはオンラインストレージよりも安価ですが、アクセスに多少時間がかかります。

ネットワーク接続された自動ライブラリ

ベンダー提供のソフトウェアパッケージによって制御される、StorageTek、ADIC/Grau、IBM、Sony などの製品であるライブラリ。QFS のファイルシステムは、自動ライブラリ用に設計された Oracle HSM メディアチェンジャーデーモンを使用して、ベンダーソフトウェアと接続します。

NFS

Network File System の略で、異機種システム混在ネットワーク上で、リモートファイルシステムへの透過アクセスを提供する、ネットワークファイルシステム。

NIS

Network Information Service の略で、ネットワーク上のシステムとユーザーに関する重要な情報を含む、分散ネットワークデータベース。NIS データベースは、マスターサーバーとすべてのスレーブサーバーに保存されます。

オフラインストレージ

ロード時にオペレータの介入を必要とするストレージ。

オフサイトストレージ

サーバーから離れた遠隔地にあって災害時の障害回復に使用されるストレージ。

オンラインストレージ

いつでも利用可能なストレージ (ディスクキャッシュストレージなど)。

Oracle HSM

  1. Oracle Hierarchical Storage Manager の一般的な略語。

  2. アーカイブ処理のために構成され、Oracle HSM software によって管理される QFS ファイルシステムを説明する形容詞。

パーティション

デバイスの一部または光磁気カートリッジの片面。

事前割り当て

ファイルの書き込みのために、ディスクキャッシュ上の連続した領域を予約するプロセス。事前割り当ては、サイズがゼロのファイルにのみ指定できます。詳細は、setfa のマニュアルページを参照してください。

疑似デバイス

関連付けられているハードウェアがないソフトウェアのサブシステムまたはドライバ。

QFS

単独で使用することも、Oracle Hierarchical Storage Manager によって制御されるアーカイブファイルシステムとして使用することもできる、高性能で大容量の UNIX ファイルシステムである Oracle HSM QFS Software 製品。

qfsdump

samfsdump (qfsdump)を参照してください。

qfsrestore

samfsrestore (qfsrestore)を参照してください。

割り当て

指定されたユーザー、グループ、または 管理セット ID が消費可能なストレージリソース量。強い制限値および弱い制限値を参照してください。

RAID

Redundant Array of Independent Disks。複数の独立したディスクを使用してファイル保存の信頼性を保証するディスク技術です。1 つのディスクが故障してもデータを紛失することはなく、耐障害のディスク環境を提供できます。ディスクを個別で使用した場合より、スループットを向上できます。

回復ポイント

Oracle HSM ファイルシステムのメタデータについてポイントインタイムのバックアップコピーを格納する圧縮ファイル。samfsdump (qfsdump)samfsrestore (qfsrestore)を参照してください。

ユーザーファイルを不意に削除してしまった場合からファイルシステム全体が壊滅的に失われた場合に至るまで、データ損失時に管理者は、ファイルまたはファイルシステムが完全なままの時点の最新の回復ポイントを見つけるとほぼすぐに、ファイルまたはファイルシステムを最新の既知の良好な状態に回復できます。次に、管理者はその時点で記録されたメタデータを復元します。そして、メタデータに示されているファイルを管理者がアーカイブメディアからディスクキャッシュに書き込むか、または可能であれば、ファイルシステムがユーザーおよびアプリケーションがファイルにアクセスするときに必要に応じてファイルを書き込むようにします。

リサイクラ

期限切れアーカイブのコピーが格納されている空間またはカートリッジを回収する、Oracle HSM のユーティリティー。

正規表現

ほかの文字列 (ファイル名、構成ファイルなど) 検索、選択、および編集用に設計された標準化パターンマッチング言語による文字列。Oracle HSM ファイルシステム操作で使用される正規表現構文の詳細については、Oracle HSM Solaris regex および regcmp のマニュアルページを参照してください。

解放優先順位

ファイルシステム内のファイルがアーカイブ後に解放される優先順位。解放優先順位は、ファイル属性のさまざまなウェイトを掛け合わせてから、その結果を合計することで計算されます。

リリーサ

アーカイブされたファイルを識別し、そのディスクキャッシュコピーを開放することで、利用可能なディスクキャッシュ空間を増やす Oracle HSM コンポーネント。リリーサは、オンラインディスクストレージの容量を、上限値と下限値に合わせて自動的に調整します。

リモート手続き呼び出し

RPCを参照してください。

リムーバブルメディアファイル

磁気テープや光磁気ディスクカートリッジなど、常駐場所であるリムーバブルメディアカートリッジから直接アクセスできる、特殊なタイプのユーザーファイル。アーカイブファイルデータや書き込みファイルデータの書き込みにも使用します。

ロボット

ストレージのスロットとドライブとの間でカートリッジを移動する自動ライブラリコンポーネント。トランスポートとも呼ばれます。

ラウンドロビン

個々のファイル全体を逐次的に論理ディスクに書き込むデータアクセス方法。1 つのファイルがディスクに書き込まれるとき、そのファイル全体が第 1 論理ディスクに書き込まれます。そして、2 つめのファイルはその次の論理ディスクに書き込まれる、というふうになります。各ファイルのサイズによって、入出力のサイズが決まります。ディスクのストライプ化およびストライプ化も参照してください。

RPC

リモート手続き呼び出し。カスタムネットワークデータサーバーの実装時に NFS が基盤として使用するデータ交換メカニズムです。

SAM

Oracle Hierarchical Storage Manager 製品の以前の名前である Storage Archive Manager の一般的な略語。

SAM-Remote クライアント

クライアントデーモンにいくつかの擬似デバイスが含まれ、専用のライブラリデバイスも持つことがある Oracle HSM システム。クライアントは、SAM-Remote サーバーに依存して 1 つまたは複数のアーカイブのコピーに使用するアーカイブメディアを利用します。

SAM-Remote サーバー

全容量の Oracle HSM ストレージ管理サーバーと、SAM-Remote クライアントが共有するライブラリを定義する SAM-Remote サーバーデーモンの両方。

SAM-QFS

  1. Oracle Hierarchical Storage Manager 製品の古いバージョンの一般的な略語。

  2. アーカイブ処理のために構成され、Oracle HSM software によって管理される QFS ファイルシステムを説明する形容詞。

samfsdump (qfsdump)

制御構造ダンプを作成し、指定したファイル群に関する制御構造の情報をすべてコピーするプログラム。これは通常、ファイルデータのコピーは行いません。-U オプションが指定された場合、このコマンドはデータファイルのコピーも行います。Oracle Hierarchical Storage Manager パッケージがインストールされていない場合、このコマンドは qfsdump と呼ばれます。

samfsrestore (qfsrestore)

i ノードおよびディレクトリの情報を制御構造ダンプから復元するプログラム。samfsdump (qfsdump)も参照してください。

SAN

ストレージエリアネットワーク。

SCSI

Small Computer System Interface。ディスク、テープドライブ、自動ライブラリなどの周辺デバイスに一般的に使用される電気通信仕様。

シーキング

ランダムアクセス入出力操作中に、ディスクデバイスの読み取り/書き込みヘッドを、ディスク上のある場所から別の場所に移動すること。

共有ホストファイル

共有ファイルシステムを作成する場合、システムはホストファイルからの情報をメタデータサーバー上の共有ホストファイルへコピーします。この情報は、samsharefs -u コマンドを発行するときに更新します

Small Computer System Interface

SCSIを参照してください。

弱い制限値

割り当てにおいて、指定されたユーザー、グループ、管理セット ID などが無期限で書き込み可能なストレージ領域の最大量。ファイルは、強い制限値を上限として弱い制限値で許可された領域以上を使用できますが、これは割り当てで定義される短い猶予期間の間に限られます。強い制限値を参照してください。

sftp

Secure File Transfer Protocol の略で、ftp を基にした ssh のセキュアな実装。

ssh

Secure Shell の略で、セキュアなリモートのコマンド行ログインおよびコマンド実行を可能にする暗号化ネットワークプロトコル。

ステージング

ニアラインまたはオンラインファイルをアーカイブストレージからオンラインストレージにコピーして戻すプロセス。

Storage Archive Manager

Oracle Hierarchical Storage Manager 製品の以前の名前。

ストレージファミリセット

単一の論理デバイスとして集合的に表されるディスクのセット。

ストレージスロット

カートリッジがドライブで使用されていないときに保管される自動ライブラリ内の場所。

ストライプサイズ

割り当てられたディスク割り当て単位 (DAU) の数。書き込みがこの数に達すると、ストライプの次のデバイスへ移動します。stripe=0 マウントオプションを使用した場合、ファイルシステムはストライプ化アクセスではなくラウンドロビン式アクセスを使用します。

ストライプ化グループ

mcf ファイルで 1 つまたは複数の gXXX デバイスとして定義された、ファイルシステム内のデバイスのコレクション。複数のストライプ化グループは 1 つの論理デバイスとして扱われ、常にディスク割り当て単位 (DAU) と等しいサイズでストライプ化されます。

ストライプ化

複数のファイルをインタレース方式で論理ディスクに同時に書き込むデータアクセス方法。Oracle HSM ファイルシステムには、ストライプグループを使用する「強いストライプ化」と、stripe=x マウントパラメータを使用する「弱いストライプ化」の 2 種類のストライプ化があります。強いストライプ化はファイルシステムの設定時に使用可能にし、mcf ファイルにストライプ化グループを定義する必要があります。弱いストライプ化は stripe=x マウントパラメータで使用可能にし、ファイルシステムごと、またはファイルごとに変更できます。stripe=0 を設定すると、無効にできます。強いストライプ化と弱いストライプ化はどちらも、要素数が同じ複数のストライプ化グループでファイルシステムが構成されている場合に使用できます。ラウンドロビンも参照してください。

SUNW.qfs

Oracle HSM 共有ファイルシステムをサポートする Solaris Cluster リソースタイプ。SUNW.qfs リソースタイプは、共有ファイルシステムのメタデータサーバー (MDS) 用のフェイルオーバーリソースを定義します

スーパーブロック

ファイルシステムの基本パラメータを定義する、ファイルシステム内のデータ構造。スーパーブロックは、ストレージファミリセット内のすべてのパーティションに書き込まれ、セットにおけるパーティションのメンバーシップを識別します。

tar

テープアーカイブ。イメージのアーカイブに使用される、標準のファイルおよびデータ記録フォーマット。

TCP/IP

Transmission Control Protocol/Internet Protocol。ホストツーホストのアドレッシングとルーティング、パケット配信 (IP)、および信頼性の高いアプリケーションポイント間データ配信 (TCP) を行うインターネットプロトコルです。

タイマー

ユーザーが弱い制限値に達してから、このユーザーに強い制限値が課されるまでに経過する時間を追跡する割り当てソフトウェア。

トランスポート

ロボットを参照してください。

vfstab ファイル

vfstab ファイルには、ファイルシステムのマウントオプションが含まれます。コマンド行で指定されたマウントオプションは、/etc/vfstab ファイル内の指定をオーバーライドし、/etc/vfstab ファイル内で指定されたマウントオプションは samfs.cmd ファイル内の指定をオーバーライドします。

ボリューム

  1. ストレージメディア上のアクセス可能な単一の論理ストレージ領域で、通常はボリュームシリアル番号 (VSN) やボリュームラベルによって操作されます。ストレージディスクおよび磁気テープカートリッジは、1 つまたは複数のボリュームを保持できます。使用する場合、ボリュームはファイルシステムの指定されたマウントマウントポイントされます。

  2. 単一の論理ボリュームを保持する磁気テープカートリッジ

  3. ランダムアクセスディスクデバイスのファイルシステム、ディレクトリ、またはファイルのことで、順次アクセスのリムーバブルメディアカートリッジ (テープなど) であるかのように構成および使用されます。

ボリュームオーバーフロー

1 つのファイルを複数のボリュームにまたがらせる機能。ボリュームオーバーフローは、個々のカートリッジの容量を超える、非常に大きなファイルを使用するサイトで、便利に利用できます。

ボリュームシリアル番号 (VSN)

  1. テープまたはディスクストレージボリュームに割り当てられたシリアル番号。ボリュームシリアル番号は、最大 6 文字の大文字英数字で構成され、先頭は文字にする必要があります。また、テープライブラリやパーティションといった特定のコンテキストで、ボリュームを一意に特定する必要があります。ボリュームシリアル番号は、ボリュームラベルに書き込まれます。

  2. 広義の具体的なストレージボリューム (特にリムーバブルメディアカートリッジ)。

WORM

Write-Once-Read-Many。書き込みできるのは 1 回だけで、読み込みは何度でも行えるという、メディアの記録方式です。