3 オペレータコマンド

このセクションでは、samu オペレータコマンドの詳細サマリーをアルファベット順に一覧表示します。

a (アーカイバステータス画面を表示する)

a コマンドは、Archiver status 画面を開き、現在のアーカイバアクティビティーを表示します。

パラメータを指定せずに発行すると、a コマンドは、すべてのファイルシステムのアーカイバステータスを表示します。ファイルシステムの名前を指定してコマンドを発行すると、指定されたファイルシステムのみのステータスを表示します。

コマンドの摘要

a
:a filesystem

コントロール

Ctrl-B (ˆb)

ファイルシステムを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ファイルシステムを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

アーカイブコピーを 1 つ下に移動します。

Ctrl-U (ˆu)

アーカイブコピーを 1 つ上に移動します。

Ctrl-J (ˆj)

サイズの 2 進数単位と 10 進数単位を切り替えます。

次の例は、典型的なアーカイバステータス画面を示しています。アーカイバはアイドル状態です。

Archiver Status                   samu               version time date

sam-archiverd: Idle

sam-arfind:  samqfs1 mounted at /export/samqfs1
Files waiting to start 32         schedule 0         archiving 0
Monitoring file system activity.

次の例は、同じファイルシステムを示していますが、アーカイバがアクティブにアーカイブ処理中です。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind:  samqfs1 mounted at /export/samqfs1
Files waiting to start 149        schedule 0         archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy:  samqfs1.archset1.1.83 li.VOL119
Copying file /export/samqfs1/2014/data/A00876.dat

フィールドの説明

画面には、すべての Oracle HSM ファイルシステムのステータス情報がファイルシステム名およびマウントポイント別に一覧表示されます。詳細表示のフィールドの説明を次に示します。

sam-archiverd

sam-archiverd フィールドは、変更されたファイルをバックアップメディアへコピーするソフトウェアコンポーネントである Oracle HSM アーカイバデーモンの現在のステータスを表示します。

  • Idle は、Oracle HSM がアーカイブ可能ファイルを待機していることを表します

  • Archiving は、Oracle HSM がファイルをアーカイブストレージへコピーしていることを表します。

  • Waiting for resources は、Oracle HSM がファイルをアーカイブストレージにコピー可能であるが、ドライブが使用可能になるかボリュームがマウントされるまで待機していることを表します。

  • その他の各種メッセージはエラーを表します。

sam-arfind

sam-arfind フィールドは、ファイルシステムをモニターしてアーカイブ候補を探すソフトウェアコンポーネントによって報告された最新の結果を表示します。結果には次のものが含まれます。

  • Oracle HSM ファイルシステムに割り当てた名前 (この例では samqfs1)

  • Oracle HSM ファイルシステムのマウントポイントディレクトリ (この例では /export/samqfs1)

  • アーカイブ処理の開始を待機しているアーカイブ可能ファイルの数 (Files waiting to start) (この例では 32)

  • アーカイブ処理のスケジュールで現在アーカイブ可能ファイルの数 (schedule) (この例では 0)

  • 現在アーカイブ処理中であるアーカイブ可能ファイルの数 (archiving) (この例では 0)。

sam-arcopy

sam-arcopy フィールドは、アーカイブ可能ファイルをアーカイブメディアへコピーするソフトウェアコンポーネントによって報告された現在のアクティビティーを示します。次の情報を報告します。

  • ファイルシステムの名前 (この例では samqfs1)

    アーカイブリクエストファイル内のファイルは、同じアーカイブセットのメンバーであるため、同じアーカイブ特性および要件を共有します。ファイル名は、コピーディレクティブ (指定されたメディア上のファイルをコピーおよび保持する条件を設定するアーカイブルール) の名前と、アーカイバによって設定される順序番号で構成されます。

  • アーカイブセットの名前 (この例では archset1)

  • 現在のコピーのコピー番号 (この例では 1)

  • 順序番号 (この例では 83)

  • 現在のコピーを格納するために使用されているメディアボリュームのボリュームシリアル番号 (この例では VOL119)。

  • 現在コピーされているファイルのパスおよびファイル名 (この例では /export/samqfs1/2014/data/A00876.dat)。

abr (アプリケーションベースの回復を有効にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して、abr コマンドを発行すると、Oracle Real Application Cluster (RAC) は、Solaris Volume Manager ミラー化ボリュームで非同期入出力を使用する Oracle HSM ファイルシステムに格納されたデータベースの回復を処理するために、Solaris Volume Manager のアプリケーションベースの回復機能を利用できるようになります。

デフォルトで、ABR は有効です。

コマンドの摘要

:abr family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 20 で ABR を有効にします。

File systems                          samu                version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam2
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
ma  10 on      sam1          m----2---r-   80%    70%   /sam1
 mm 11 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA000009594E1565E8d0s0
 mr 12 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CA64E156793d0s0
 mr 13 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CAA4E156897d0s0
 mr 14 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095B4E1568C8d0s0
 mr 15 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095D4E156948d0s0
:
command:abr 20

add (マウントされているファイルシステムに装置を追加する)

Oracle HSM 装置の順序番号を設定して発行すると、add コマンドは、対応するファイルシステムを更新し、mcf (Oracle HSM マスター構成ファイル) 内のファミリセット定義に追加され、samd config コマンドで設定されたディスクデバイスを使用できるようにします。

remove (データを移動し、装置をファイルシステムから削除する)を参照してください。

コマンドの摘要

:add equipment-number

たとえば、追加のディスクスライスをファイルシステムファミリセット qfs1 に追加する必要があるとします。まず、スライス /dev/dsk/c5t8d0s3 を Oracle HSM 装置の順序番号 13 として識別する行を /etc/opt/SUNWsamfs/mcf ファイルに追加します (選択された装置番号は、Oracle HSM システム内で一意である必要があります)。

root@solaris:~# vi /etc/opt/SUNWsamfs/mcf 
...
# Section 1: File Systems
#
# Equipment          Equipment  Equipment Family          Device  Additional
# Identifier         Ordinal    Type      Set             State   Parameters
# -----------------  ---------  --------- --------------  -----   ----------
qfs1                 10         ma        qfs1            on      
/dev/dsk/c5t8d0s0    11         mm        qfs1            on
/dev/dsk/c5t8d0s1    12         md        qfs1            on
/dev/dsk/c5t8d0s3    13         md        qfs1            on
:wq
root@solaris:~# 

次に、実行中の Oracle HSM デーモンを再構成して、ファイル内の変更を組み込みます。

root@solaris:~# samd config

この時点で、File systems 画面には、装置が off であり、そのために使用可能でないことが示されます。そのため、新しいスライスのユーザー割り当て Oracle HSM 装置番号を付けて add コマンドを入力します。

File systems                          samu                version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  10 on      qfs1          -----2---r-   80%    70%
 mm 11 on      /dev/dsk/c5t8d0s0
 md 12 on      /dev/dsk/c5t8d0s1
 md 13 off     /dev/dsk/c5t8d0s3
:
command:add 13

デバイスの状態が on に変化します。

File systems                          samu                version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  10 on      qfs1          -----2---r-   80%    70%
 mm 11 on      /dev/dsk/c5t8d0s0
 md 12 on      /dev/dsk/c5t8d0s1
 md 13 on      /dev/dsk/c5t8d0s3

alloc (デバイスのストレージ割り当てを有効にする)

Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、alloc コマンドは、指定されたデータデバイスでストレージ割り当てを開始します。noalloc (デバイスのストレージ割り当てを無効にする)を参照してください。

コマンドの摘要

:alloc  equipment-number

次の例では、ディスクデバイス 14 でストレージ割り当てを開始します。

File systems                          samu                version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
ma  10 on      sam1          m----2---r-   80%    70%   /sam1
 mm 11 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA000009594E1565E8d0s0
 mr 12 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CA64E156793d0s0
 mr 13 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CAA4E156897d0s0
 mr 14 noalloc /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095B4E1568C8d0s0
 mr 15 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095D4E156948d0s0
:
command:alloc 14

デバイスの状態が on に変化します。

File systems                          samu                version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam2
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
ma  10 on      sam1          m----2---r-   80%    70%   /sam1
 mm 11 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA000009594E1565E8d0s0
 mr 12 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CA64E156793d0s0
 mr 13 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CAA4E156897d0s0
 mr 14 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095B4E1568C8d0s0
 mr 15 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095D4E156948d0s0

aplease (共有ファイルシステムの追加リースの有効期限を設定する)

データを共有ファイルに追加する前に、ホストはファイルへの排他アクセスが付与される追加リースをリクエストし、取得する必要があります。aplease コマンドは、指定されたデバイスでこのリースが有効である秒数を定義します。追加操作を完了する前に指定の時間が経過した場合、ホストはリースを再取得して続行する必要があります。

指定される秒数は、[15-600] の範囲である必要があります。デフォルトは 30 秒です。

関連情報については、rdlease (共有ファイルシステムの読み取りリース時間を設定する)wrlease (共有ファイルシステムの書き込みリース時間を設定する)、および lease_timeo (共有ファイルシステムの未使用リースのタイムアウトを設定する)を参照してください。

コマンドの摘要

:aplease family-set-equipment-number interval_in_seconds

次の例では、ファミリセットデバイス 800 で追加リース時間を 2 分 (120 秒) に設定します。

File systems                     samu                   version time date
 
ty   eq   state device_name           status      high low mountpoint server
ma   800  on    shareqfs1             m----2c--r-  80% 70% /shareqfs1 
 mm   801  on    /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
 mr   802  on    /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma    810  on   shareqfs2             m----2c--r-  80% 70% /shareqfs2 
 mm   811  on    /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
 mr   812  on    /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:aplease 800 120

aridle (アーカイブ処理を正常に停止する)

aridle コマンドは、次の論理ポイント (たとえば現在のアーカイブ tar ファイルの末尾) でアーカイブ処理を停止します。通常、このコマンドは中断が必要なメンテナンス (ファイルシステムのアンマウント、拡張、縮小など) に先立って使用されます。アーカイブ処理は arrun コマンドが入力されるまで非アクティブなままになります。

パラメータを指定せずに入力すると、aridle は、すべてのアーカイバアクティビティーを停止します。

dk パラメータを指定して入力すると、aridle は、ディスクメディアへのすべてのアーカイブ処理を停止します。

rm パラメータを指定して入力すると、aridle は、リムーバブルメディア (テープなど) へのすべてのアーカイブ処理を停止します。

fs. パラメータおよびファイルシステム名を指定して入力すると、aridle は、指定されたファイルシステムでのすべてのアーカイバアクティビティーを停止します。

コマンドの摘要

:aridle
:aridle dk 
:aridle rm 
:aridle fs.file-system-identifier 

最初の例では、aridle はすべてのアーカイブ処理を停止します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename
:
command:aridle

aridle コマンドが入力されると、アーカイバデーモンは arrun コマンドが入力されるまで Idle になります。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Idle

sam-arfind:  sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Waiting for :arrun

2 番目の例では、aridlesam1 ファイルシステムのみのアーカイブ処理を停止します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename
:
command:aridle fs.sam1

aridle コマンドが入力されると、アーカイバデーモンはファイルシステムディレクティブ fs.sam1 を指定して arrun コマンドを入力するまで Waiting... になります。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Waiting for :arrun fs.sam1 

sam-arfind:  sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Waiting for :arrun fs.sam1 

3 番目の例では、aridle はディスクへのアーカイブ処理を停止します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename
:
command:aridle dk

aridle コマンドが入力されると、アーカイバデーモンは dk (ディスク) ディレクティブを指定して arrun コマンドを入力するまで Waiting... になります。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd:  Waiting     for :arrun dk

sam-arfind:  sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Waiting for :arrun dk

arrerun (中断なしでアーカイバを再開する)

arrerun コマンドは、進行中の操作を中断せずに、アーカイブ処理を再開します。アーカイバデーモンは再開し、進行中のすべての作業が回復されます。arrerunarrestart (中断してアーカイバを再開する) と比較してください。

コマンドの摘要

:arrerun

この例では、arrerun はアーカイブ処理を再開し、進行中のすべての作業を回復します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename
:
command:arrerun

arrestart (中断してアーカイバを再開する)

arrestart コマンドは、アーカイバの状態に関係なく、アーカイバを停止してから再開します。このコマンドを arrerun (中断なしでアーカイバを再開する) と比較します。

arrestart は慎重に使用してください。操作をただちに停止するため、コピー操作を完了できなかった場合、繰り返し実行する必要があります。そのため、アーカイブメディアの領域を浪費することになります。

コマンドの摘要

:arrestart

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename
:
command:arrestart

arrmarchreq (アーカイブリクエストを削除する)

ファイルシステム名、およびアーカイブリクエストファイル名とワイルドカードのいずれかを指定して発行すると、arrmarchreq コマンドは指定されたアーカイブリクエストを削除します。

アーカイブリクエストファイル名は、コピーディレクティブ (指定されたメディア上のファイルをコピーおよび保持する条件を設定するアーカイブルール) の名前と、アーカイバによって設定される順序番号で構成されます。

コマンドの摘要

:arrmarchreq file-system-name.archive-request-file-name
:arrmarchreq file-system-name.*

最初の例では、arrmarchreq はアーカイブリクエストファイル data0.1.83sam1 ファイルシステムから削除します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Idle

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 0            archiving 0
Monitoring file system activity.
:
command:arrmarchreq sam1.data0.1.83

2 番目の例では、arrmarchreq はすべてのアーカイブリクエストファイルを sam1 ファイルシステムから削除します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Idle

sam-arfind: sam2 mounted at /sam2
Files waiting to start 0        schedule 0            archiving 0
Monitoring file system activity.
:
command:arrmarchreq sam2.*

arrun (アーカイブ処理を開始する)

arrun コマンドは、アーカイブ処理を開始します。

パラメータを指定せずに入力すると、arrun は、すべてのアーカイバアクティビティーを開始します。

dk パラメータを指定して入力すると、arrun は、ディスクメディアへのアーカイブ処理を開始します。

rm パラメータを指定して入力すると、arrun は、リムーバブルメディアへのアーカイブ処理を開始します。

fs. パラメータおよびファイルシステム名を指定して入力すると、arrun は、指定されたファイルシステムでのアーカイバアクティビティーを開始します。

コマンドの摘要

:arrun
:arrun dk 
:arrun rm 
:arrun fs.file-system-identifier 

最初の例では、arrun はすべてのアーカイブ処理を開始します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Idle

sam-arfind:  sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0

Waiting for :arrun
:
command:arrun

arrun コマンドが入力されると、アーカイバデーモンはアーカイブ処理を再開します (Archiving)。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename

2 番目の例では、arrunsam1 ファイルシステムでアーカイブ処理を開始します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Waiting for :arrun fs.sam1 

sam-arfind:  sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Waiting for :arrun fs.sam1 
:
command:arrun fs.sam1

arrun コマンドが入力されると、アーカイバデーモンはファイルシステム sam1 のアーカイブ処理を再開します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename

3 番目の例では、arrun はディスクメディアへのアーカイブ処理を開始します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd:  Waiting     for :arrun dk

sam-arfind:  sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
:
command:arrun dk

arrun コマンドが入力されると、アーカイバデーモンはディスクへのアーカイブ処理を再開します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename

arscan (ファイルシステムでアーカイブ解除ファイルをスキャンする)

Oracle HSM ファイルシステム名を指定して発行すると、arscan コマンドは指定されたファイルシステムでアーカイブ解除ファイルをスキャンします。

ファイルシステム名以外のパラメータを指定せずに入力すると、arscan は、指定されたファイルシステム内のすべてのディレクトリを再帰的にスキャンします。

ファイルシステム名およびディレクトリを指定して入力すると、arscan は指定されたディレクトリから開始して、指定されたファイルシステム内のすべてのディレクトリを再帰的にスキャンします。

ファイルシステム名および .inodes キーワードを指定して入力すると、arscan はその .inodes ファイルをスキャンします。ファイルシステム内のほとんどのファイルがアーカイブ済みの場合、これはディレクトリをスキャンするよりも高速です。

その他のパラメータとともに秒数を表す整数を入力すると、指定された秒数だけスキャンが遅延します。

コマンドの摘要

:arscan file-system-name
:arscan file-system-name delay-in-seconds
:arscan file-system-name.starting-directory
:arscan file-system-name.starting-directory delay-in-seconds
:arscan file-system-name..inodes
:arscan file-system-name..inodes delay-in-seconds

この例で、arscan は次のようになります。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Idle

sam-arfind:  sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
:
command:arscan

arstop (すべてのアーカイブ処理をすぐに停止する)

arstop コマンドはアーカイブ処理をすぐに停止します。

パラメータを指定せずに入力すると、arstop は、すべてのアーカイバアクティビティーを停止します。

dk パラメータを指定して入力すると、arstop は、ディスクメディアへのアーカイブ処理を停止します。

rm パラメータを指定して入力すると、arstop は、リムーバブルメディアへのアーカイブ処理を停止します。

fs. パラメータおよびファイルシステム名を指定して入力すると、arstop は、指定されたファイルシステムでのアーカイバアクティビティーを停止します。

コマンドの摘要

:arstop
:arstop dk 
:arstop rm 
:arstop fs.file-system-identifier 

最初の例では、arstop はすべてのアーカイブ処理を停止します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.
sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename
:
command:arstop

2 番目の例では、arstop コマンドはファイルシステム sam1 でのアーカイブ処理を停止します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename
:
command:arstop fs.sam1

artrace (アーカイバのトレースを実行する)

artrace コマンドは、アーカイブのトレースを開始します。

トレースでは、アーカイバアクティビティーの詳細ログを /var/opt/SUNWsamfs/trace/ サブディレクトリ内の sam-archiverd ファイルへ書き込みます。

パラメータを指定せずに入力すると、artrace は、すべてのファイルシステムでのアーカイバアクティビティーをトレースします。

fs. パラメータおよびファイルシステム名を指定して入力すると、artrace は指定されたファイルシステムでのアーカイバアクティビティーをトレースします。

コマンドの摘要

:artrace
:artrace fs.file-system-identifier 

最初の例では、artrace はすべてのファイルシステムに対するアーカイバのトレースを開始します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.
sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename
:
command:artrace

2 番目の例では、artrace コマンドはファイルシステム sam1 に対するアーカイバのトレースを開始します。

Archiver Status                   samu               version time date
 
sam-archiverd: Archiving

sam-arfind: sam1 mounted at /sam1
Files waiting to start 0        schedule 482          archiving 0
Monitoring file system activity.

sam-arcopy: sam1.copy-directive.sequence-number vol-ser
Copying file path/filename
:
command:artrace fs.sam1

atime (ファイルシステムのアクセス時間の更新を構成する)

ディスクファミリセットデバイス -10、または 1 の Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、atime コマンドは対応するファイルシステム内のファイルについてアクセス時間属性が更新される方法とタイミングを制御します。

0 (ゼロ) を設定すると、キャッシュが有効になり、アクセス時間の更新の書き込みが最大 1 分遅延します。アクセス時間の更新がただちにディスクへ書き込まれるのは、Oracle HSM ファイルシステムの使用状況が低位境界値を上回ったとき、アクセス時間の変更が作成時間 (ctime) または変更時間 (mtime) の更新と同時に発生したとき、またはファイルシステムがアンマウントされたときに限られます。この設定によりディスク入出力が低減し、その結果、パフォーマンスが向上します。

1 に設定すると、ファイルがアクセスされるとすぐにディスク上のアクセス時間が更新されます。これによりディスク入出力が増加し、そのためパフォーマンスが低下します。

-1 を設定するか noatime コマンドを実行すると、アクセス時間の更新が無効になります。アクセス時間が重要ではない場合、これによって入出力が大幅に削減され、パフォーマンスが向上する可能性があります。ただし、POSIX 規格では、ファイルにアクセス時間のマークを付けることが要求されています。Oracle HSM ファイルシステムのアーカイブ処理ではこの設定を使用しないでください。

デフォルト値は 0 (キャッシュおよび遅延書き込みが有効) です。

詳細は、mount_samfs および stat のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:atime family-set-equipment-number -1|0|1

次の例では、キャッシュを無効にし、ファミリセットデバイス 100 でディスクへのアクセス時間の即時更新を強制します。

File systems                samu                   version time date
 
ty    eq  state device_name           status       high low   mountpoint server
ma    100  on   qfs1                  m----2----d   90% 70%   /qfs1
 mm    101  on   /dev/dsk/c5t10d0s0
 md    102  on   /dev/dsk/c5t10d0s1
 md    103  on   /dev/dsk/c5t11d0s0
 md    104  on   /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command:atime 100 1

audit (ライブラリまたはライブラリスロットを監査する)

ロボットライブラリの Oracle HSM 装置の順序番号、およびオプションでスロット識別子を指定して発行すると、audit コマンドにより指定された自動ライブラリがボリュームをマウントし、ボリュームシリアル番号 (VSN) を読み取り、ライブラリカタログを再構築します。指定した場合、スロットは使用中であり、メディアによって物理的に占有されている必要があります。

指定したスロットにテープカートリッジが含まれる場合は、-e パラメータを使用して、データの終わり (EOD) をスキップし、使用可能な領域を判断するように監査に通知します。ただし、このプロセスは中断不可能であり、完了までに数時間かかることがあります。

指定されたスロットに両面光磁気カートリッジが含まれる場合は、目的の面を 1 または 2 で識別します。面が指定されない場合は、両方の面が監査されます。

詳細は、auditslot(1M)mount_samfs、および stat のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:audit equipment-number 
:audit equipment-number:slot
:audit -e equipment-number:slot
:audit equipment-number:slot:side
:audit -e equipment-number:slot:side

次の例では、Oracle HSM 装置の順序番号が 900 であるロボットライブラリのスロット 17 を監査します。

Robot VSN catalog by slot : eq 900  samu       version time date    
                                                            count 32
slot     access     time count  use  flags         ty vsn 
   0     2013/07/02 12:53    3  96%  -il-o-b----f  li VOL001
   1     2013/07/02 12:53    2  98%  -il-o-b----f  li VOL002
   2     2013/07/02 12:52    1  86%  -il-o-b----f  li VOL003
   3     2013/07/02 12:52    1  95%  -il-o-b----f  li VOL004
   4     2013/07/02 12:51    1  79%  -il-o-b-----  li VOL005
   5     2013/07/02 12:45    0  14%  -ilEo-b----f  li VOL006 MEDIA ERROR
   6     2013/07/02 12:46    0   0%  -il-o-b-----  li VOL007
   7     2013/07/02 12:46    0   0%  -il-o-b-----  li VOL008           
   8     2013/07/02 12:47    0   0%  -il-o-b-----  li VOL009         
   9     2013/07/02 12:47    0   0%  -il-o-b-----  li VOL010
  10     2013/07/02 12:48    0   0%  -il-o-b-----  li VOL011
  11     2013/07/02 12:48    0   0%  -il-o-b-----  li VOL012
  12     2013/07/02 12:48    0   0%  -il-o-b-----  li VOL013
  13     2013/07/02 12:49    0   0%  -il-o-b-----  li VOL014
  14     2013/07/02 12:49    0   0%  -il-o-b-----  li VOL015
  15     2013/07/02 12:50    0   0%  -il-o-b-----  li VOL016
  16     2013/07/02 12:50    0   0%  -il-o-b-----  li VOL017
  17     2013/07/02 12:51    0   0%  -il-o-b-----  li VOL018
  18     2013/07/02 12:51    0   0%  -il-o-b-----  li VOL019
  19     none               50   0%  -il-oCb-----  li CLN020
:
command: audit 900:17

c (デバイス構成画面を表示する)

c コマンドは、すべてのデバイス名および装置の順序番号を一覧表示する Device configuration 画面を開きます。

コマンドの摘要

c
:c

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次の例は、デバイス構成画面を示します。

Device configuration:             samu         version time date
 
ty   eq state   device_name                           fs   family_set
sk  100 on      /etc/opt/SUNWsamfs/SL8500_T10K_parms  100  SL8500
ti  101 down    /dev/rmt/0cbn                         100  SL8500
ti  102 down    /dev/rmt/1cbn                         100  SL8500
ti  103 down    /dev/rmt/2cbn                         100  SL8500
hy  104 on      historian                             104

フィールドの説明

ty

ty フィールドは、Oracle HSM デバイスタイプを表示します。デバイスタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

eq

eq フィールドは、デバイスのユーザーに割り当てられた Oracle HSM 装置の順序番号を表示します。

state

state フィールドは、デバイスの現在の動作状態を表示し、次のいずれかを含む場合があります。

  • on は、デバイスが使用可能であることを表します。

  • ro は、デバイスが読み取り専用であることを表します。

  • off は、デバイスが使用可能ではないことを表します。

  • down は、デバイスがメンテナンスのみ可能であることを表します。

  • idle は、デバイスがすでに進行中の操作を完了しているものの、新しい接続を受け付けていないことを表します。

  • noalloc は、このデバイスでこれ以上ストレージを割り当てられないことを表します。管理者が noalloc コマンドを実行しました (noalloc (デバイスのストレージ割り当てを無効にする)を参照)。noalloc 状態は、管理者が alloc コマンドを発行するまで続きます (alloc (デバイスのストレージ割り当てを有効にする)を参照)。

device_name

device_name フィールドは、デバイスのパスおよびファイル名を表示します。

この例では、ファミリセット装置タイプ sk はネットワーク接続ライブラリへの Oracle StorageTek ACSLS インタフェースを示します。そのため、デバイス名はライブラリのパラメータファイル SL8500_T10K_parms へのパスです。ネットワーク接続ライブラリおよびパラメータファイルの詳細は、mcf のマニュアルページを参照してください。

fs

fs フィールドは、デバイスが含まれるファミリセットの、ユーザーに割り当てられた Oracle HSM 装置の順序番号を表示します。

family_set

family_set フィールドは、デバイスが含まれる Oracle HSM ファミリセットのユーザー割り当ての名前を表示します。ファミリセットは、Oracle HSM コンポーネントと関連付けられた装置、たとえば Oracle HSM ファイルシステムと関連付けられたディスクデバイスのグループ、アーカイブ処理と関連付けられたテープライブラリなどを表します。

clear (リムーバブルストレージボリュームのロードリクエストをクリアする)

ボリュームシリアル番号 (VSN)、およびオプションでインデックス値を指定して発行すると、clear コマンドは指定された VSN に対する保留中のロードリクエストを取り消し、Removable media load requests 画面から VSN に対する参照をクリアし、ボリュームのマウントを待機しているプロセスを中止します。

オプションで、画面上の VSN に対応する行のインデックス列を指定できます。

詳細は、p (リムーバブルメディアロードリクエスト画面を表示する)および load (カートリッジをドライブにロードする)を参照してください。

コマンドの摘要

:clear vsn
:clear vsn index

次の例では、VSN VOL005 に対するロードリクエストをクリアします。

Removable media load requests all both     samu               version time date
                                                              count: 0index type pid    user        rb   flags     wait count  vsn
    0   li   0    root        900  -b-f---   0:00        VOL005
:
command: clear VOL005

d (デーモントレースコントロール画面を表示する)

d コマンドは、defaults.conf ファイルでの指定に従って、Oracle HSM が現在トレースしているイベントを表示する Daemon trace controls 画面を開きます。トレースファイルの有効化の詳細は、defaults.conf のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

d
:d

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次の例は、トレースファイル情報を示しています。トレース対象のデーモンに関する情報、トレースファイルのパス、トレース対象イベント、トレースファイルのサイズと経過時間に関する情報などが表示されます。

Daemon trace controls             samu                version time date

sam-amld    /var/opt/SUNWsamfs/trace/sam-amld
        cust err fatal misc proc debug date
        size  10  age 0
sam-archiverd /var/opt/SUNWsamfs/trace/sam-archiverd
        cust err fatal misc proc debug date
        size  10  age 0
sam-catserverd /var/opt/SUNWsamfs/trace/sam-catserverd
        cust err fatal misc proc debug date
        size  10  age 0
sam-fsd    /var/opt/SUNWsamfs/trace/sam-fsd
        cust err fatal misc proc debug date
        size  10  age 0
sam-rftd    /var/opt/SUNWsamfs/trace/sam-rftd
        cust err fatal misc proc debug date
        size  10  age 0
sam-recycler  /var/opt/SUNWsamfs/trace/sam-recycler
        cust err fatal misc proc debug date
        size  10  age 0

def_retention (デフォルトの WORM 保存期間を設定する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号および時間間隔を指定して発行すると、def_retention コマンドは保存期間が指定されていない WORM 対応ファイルのデフォルト保存期間を指定された時間間隔に変更します。

WORM (Write Once Read Many) ファイルのデータおよびパスは、保存期間が経過するまで変更または削除できません。保存期間は、3 つの方法のうちのいずれかで指定します。

  • ファイルの削除または変更を禁止することを示すには、文字列 permanent または 0 を入力します。

  • 間隔を年数、日数、時間数、分数で指定するには、次の形式で文字列を入力します

    [YEARSy][DAYSd][HOURSh][MINUTESm] 
    

    YEARS は指定する年数 (該当する場合)、MONTHS は指定する月数 (該当する場合)、DAYS は指定する日数 (該当する場合)、HOURS は指定する時間数 (該当する場合)、および MINUTES は指定する分数 (該当する場合) です。たとえば、5y3d1h4m は 5 年 3 日 1 時間 4 分を指定し、10y は 10 年を指定し、60d12h は 60 日 12 時間を指定します。

  • 分数で保存を指定するには、[1-2147483647] の範囲の整数を入力します。

変更しない場合、WORM ファイルのデフォルトの保存期間は 43,200 分 (30 日) です。

WORM オプションの追加情報は、mount_samfs および sam_worm のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:def_retention family-set-equipment-number retention-interval

次の例では、装置の順序番号 10 (ファイルシステム samfs1) に格納されている WORM ファイルのデフォルトの保存期間を 7 年に設定します。

File systems                  samu                   version time date
 
ty    eq  state device_name           status       high low   mountpoint server
ma  10    on    samfs1                m----2----d   90% 70%   /samfs1
 mm  11    on    /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  12    on    /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  13    on    /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  14    on    /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command:def_retention 10 7y 

devlog (デバイスのロギングオプションを設定する)

デバイスの Oracle HSM 装置の順序番号およびイベントロギングオプションのスペース区切りリストを指定して発行すると、devlog コマンドは指定されたデバイスのロギングを構成します。

次のキーワードの 1 つ以上を使用して、イベントロギングオプションを指定します。

  • all は、すべてのイベントを記録します。

  • none は、ロギングを無効にします。

  • default は、デフォルトのロギング設定を復元します。

  • detail は、操作の進行状況を追跡するのに役立つイベントを記録します。

  • err は、エラーメッセージを記録します。

  • label は、ラベル付け操作を記録します。

  • mig は、移行ツールキットメッセージを記録します。

  • msg は、スレッドおよびプロセスの通信を記録します。

  • retry は、デバイス操作の再試行を記録します。

  • syserr は、システムライブラリエラーを記録します。

  • time は、デバイス操作の時間を記録します。

  • module は、ログメッセージにモジュール名およびソース行を含めます。

  • event はログメッセージ内のメッセージにイベント名を含めます。

  • date はメッセージにイベント日付を含めます。

  • - keyword (上記のキーワードのいずれかの前にマイナス記号) は、そのキーワードを現在のロギング指定から削除します。

デフォルトのロギング指定は err retry syserr date です。追加情報は、samset のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:devlog equipment-number option [next-option]...
:devlog all option [next-option]...
:devlog equipment-number -option [-next-option]...
:devlog all -option [-next-option]...

次の例では、デバイス 101 の標準オプションに加えてイベント名を記録します。

Removable media status: all             samu                   version time date
 
ty  eq   status      act  use  state    vsn
ti  101  ---------p    0   0%  notrdy
        empty
ti  102  ---------p    0   0%  notrdy
        empty
:
command:devlog 101 event err retry syserr date 

dio_rd_consec (連続する直接読み取り数を制限する)

dio_rd_consec コマンドは、Oracle HSM が直接入出力を使用して実行する、dio_rd_form_min または dio_rd_ill_min よりも大きい連続読み取り数を指定します。

デフォルト値は 0 で、入出力サイズに基づく直接読み取りを無効にし、Oracle HSM は dio_rd_form_min または dio_rd_ill_min を無視します。

詳細は、dio_rd_form_min (境界割り当てされた直接入出力読み取りのサイズを設定する)および dio_szero (直接入出力時にスパースファイルの未初期化領域をゼロ化する)を参照してください。

コマンドの摘要

:dio_rd_consec family-set-equipment-number  number_of_consecutive_IOs

次の例では、ファミリセットデバイス 100 の整形式の直接読み取りの最小サイズを 16 に設定します。

Mass storage status                samu                version time date
 
ty  eq   status      use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:dio_rd_consec 100 16 

dio_rd_form_min (境界割り当てされた直接入出力読み取りのサイズを設定する)

dio_rd_form_min コマンドは、指定されたキロバイト数を、Oracle HSM が指定されたファミリセットディスクデバイス上の境界割り当てされたデータを読み取るときにページ入出力から直接入出力へ自動的に切り替えるための最小サイズにします (スイッチ入出力を参照)。

デフォルト値は 256K バイトです。値を 0 に設定すると、境界割り当てされたデータを読み取る際にスイッチ入出力を無効にします。

コマンドの摘要

:dio_rd_form_min family-set-equipment-number  number_kilobytes

次の例では、ファミリセットデバイス 100 の整形式の直接読み取りの最小サイズを 1024K バイトに設定します。

Mass storage status                   samu                version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:dio_rd_form_min 100 1024 

dio_rd_ill_min (境界割り当てされていない直接入出力読み取りのサイズを設定する)

dio_rd_ill_min コマンドは、指定されたキロバイト数を、Oracle HSM が指定されたファミリセットディスクデバイス上の境界割り当てされていないデータを読み取るときにページ入出力から直接入出力へ自動的に切り替えるための最小サイズにします (スイッチ入出力を参照)。

デフォルト値は 0K バイトであり、境界割り当てされていないデータを読み取る際にスイッチ入出力を無効にします。

コマンドの摘要

:dio_rd_ill_min family-set-equipment-number  number_kilobytes

次の例では、ファミリセットデバイス 100 の不正形式の直接読み取りの最小サイズを 4096K バイトに設定します。

Mass storage status                samu                version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:dio_rd_form_min 100 4096 

dio_szero (直接入出力時にスパースファイルの未初期化領域をゼロ化する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、dio_szero コマンドはページ入出力によるスパースファイルの処理と同様の方法で、指定されたデバイスに対する直接入出力によってスパースファイルが処理されるようにします。未初期化領域は領域がアクセスされるとゼロ化されます。スパースファイルは、ページ入出力の場合と同様に動作します。このため、スパースファイルを直接書き込むときのパフォーマンスが低下します。

デフォルトは nodio_szero (直接 I/O でスパースファイルの未初期化領域をゼロ化しない) です。

コマンドの摘要

:dio_szero family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 100 上のスパースファイルをゼロ化します。

Mass storage status                  samu                version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:dio_szero 100 

dio_wr_consec (連続する直接書き込み数を制限する)

dio_wr_consec コマンドは、Oracle HSM が直接入出力を使用して実行する、dio_wr_form_min または dio_wr_ill_min よりも大きい連続書き込み数を指定します。

デフォルト値は 0 で、入出力サイズに基づく直接書き込みを無効にし、Oracle HSM は dio_wr_form_min または dio_wr_ill_min を無視します。

詳細は、dio_wr_form_min (整形式の直接入出力書き込みのサイズを設定する)および dio_wr_ill_min (境界割り当てされていない直接入出力書き込みのサイズを設定する)を参照してください。

コマンドの摘要

:dio_wr_consec family-set-equipment-number  number_of_consecutive_IOs

次の例では、ファミリセットデバイス 100 の整形式の直接読み取りの最小サイズを 16 に設定します。

Mass storage status                 samu                version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:dio_wr_consec 100 16 

dio_wr_form_min (整形式の直接入出力書き込みのサイズを設定する)

dio_wr_form_min コマンドは、指定されたキロバイト数を、Oracle HSM が指定されたファミリセットディスクデバイスへ境界割り当てされたデータを書き込むときにページ入出力から直接入出力へ自動的に切り替えるための最小サイズにします (スイッチ入出力を参照)。

デフォルト値は 256K バイトです。値を 0 に設定すると、境界割り当てされたデータを書き込む際にスイッチ入出力を無効にします。

コマンドの摘要

:dio_wr_form_min  family-set-equipment-number  number_kilobytes

次の例では、ファミリセットデバイス 100 の整形式の直接書き込みの最小サイズを 1024K バイトに設定します。

Mass storage status              samu                version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:dio_wr_form_min 100 1024 

dio_wr_ill_min (境界割り当てされていない直接入出力書き込みのサイズを設定する)

dio_wr_ill_min コマンドは、指定されたキロバイト数を、Oracle HSM が指定されたファミリセットディスクデバイスへ境界割り当てされていないデータを書き込むときにページ入出力から直接入出力へ自動的に切り替えるための最小サイズにします (スイッチ入出力を参照)。

デフォルト値は 0K バイトであり、境界割り当てされていないデータを読み取る際にスイッチ入出力を無効にします。

コマンドの摘要

:dio_wr_ill_min family-set-equipment-number  number_kilobytes

次の例では、ファミリセットデバイス 100 の不正形式の直接書き込みの最小サイズを 4096K バイトに設定します。

Mass storage status               samu                version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:dio_wr_form_min 100 4096

diskvols (アーカイブ処理に使用されるディスクボリュームのフラグを設定/クリアする)

アーカイブディスクボリューム名、プラスかマイナス、および次に示すいずれかのフラグを指定して発行すると、diskvols コマンドは指定されたボリュームで指定されたフラグを設定またはクリアします。ハードウェアの問題のトラブルシューティング時には、U フラグおよび E フラグの値を変更できます。ただし、残りはそのままにしてください。

  • l は、ボリュームにラベルが付けられ、seqnum ファイルがすでに作成されたことを表します。

  • r は、ボリュームがリモートホストで定義されていることを表します。

  • U は、ボリュームが使用不可であることを意味します。

  • R は、ボリュームが読み取り専用であることを表します。

  • E は、ディスクアーカイブディレクトリへの書き込み中にメディアエラーが発生したことを表します。

  • A は、ボリュームを監査する必要があることを意味します。

  • F は、ボリュームに空きがないことを意味します。

  • c は、ボリュームのリサイクルの準備ができたことを意味します。

コマンドの摘要

:diskvols volume +flag  
:diskvols volume -flag 

次の例では、U (unavailable) フラグをアーカイブストレージボリューム disk01 に設定します。

Disk volume dictionary         samu           version time date
header
version 460
volumes
magic 340322 version 9 nkeys 2 ndata 2
index  space        capacity     used      flags  volume
    0  12882411520  12887785472  10291200  -----  disk01
    1  6443827200   6443892736      70656  -----  disk02
clients
magic 340322 version 9 nkeys 1 ndata 1
:
command:diskvols disk01 +U

フラグが設定されます。

Disk volume dictionary         samu           version time date
header
version 460
volumes
magic 340322 version 9 nkeys 2 ndata 2
index  space        capacity     used      flags  volume
    0  12882411520  12887785472  10291200  --U--  disk01
    1  6443827200   6443892736      70656  -----  disk02
clients
magic 340322 version 9 nkeys 1 ndata 1

dmr (ソフトウェアミラーの指定されたミラー読み取りを有効にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、dmr コマンドは、Solaris Volume Manager ミラー化ボリュームで非同期入出力を使用する Oracle HSM ファイルシステムにデータベースが格納されているときに、Solaris Volume Manager の指定されたミラー読み取り機能を Oracle Real Application Cluster (RAC) が利用できるようにします。nodmr (ソフトウェアミラーの指定されたミラー読み取りを無効にする)を参照してください。

デフォルトで、DMR は有効です。

コマンドの摘要

:dmr family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 20 で DMR を有効にします。

File systems                          samu                version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam2
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
ma  10 on      sam1          m----2---r-   80%    70%   /sam1
 mm 11 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA000009594E1565E8d0s0
 mr 12 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CA64E156793d0s0
 mr 13 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CAA4E156897d0s0
 mr 14 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095B4E1568C8d0s0
 mr 15 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095D4E156948d0s0
:
command:dmr 10

dtrace (Oracle HSM デーモンのトレースを有効化/構成する)

Oracle HSM デーモン指定子とキーワード onoff、または変数名と値を指定して発行すると、dtrace コマンドは、トレース情報がトレースファイルに書き込まれる方法を制御します。

キーワード all (すべての Oracle HSM デーモンの場合) または特定デーモンの名前を使用してデーモンを指定します。有効なデーモン名には、sam-archiverdsam-catserverdsam-fsdsam-rftdsam-recyclersam-sharefsdsam-stagerdsam-serverdsam-clientd、および fsmgmt が含まれます。

指定されたデーモンのトレースを有効にするには、on キーワードを使用します。

指定されたデーモンのトレースを無効にするには、off キーワードを使用します。

指定されたデーモンのトレースプロセスを制御するには、変数名と値を使用します。変数は、構文 daemon-specifier.variable value を使用して設定します。

コマンドの摘要

:dtrace daemon-specifier on
:dtrace daemon-specifier off
:dtrace daemon-specifier.file path-filename
:dtrace daemon-specifier.options option_name1 option_name2 -option_name3 ... 

変数

file

file 変数は、パスまたはファイル名の値を取ります。

  • all.file path-filename は、トレースファイル path-filename を保持するディレクトリを指定します。

    デフォルトで、トレースファイルは /var/opt/SUNWsamfs/trace にあります。

  • daemon-name.filepath-filename は、トレースファイル path-filename を指定します。

    デフォルトで、トレースファイルにはトレースするデーモンの名前が付けられます。

options

options 変数は、トレースオプション、トレースされるイベント、またはトレース出力に含める要素のスペース区切りリストを取ります。オプションの選択を解除するには、マイナス記号をオプションに付けて使用します (-option_name)。

事前定義されたイベントタイプは、custerrfatalmiscproc、および rft です。メッセージ要素 program[pid] および time は常に含まれ、選択解除できません。

オプションのイベントには次のものが含まれます。

  • none は、すべてのイベントタイプを除外します。

  • all は、有用なほとんどのイベントを含みます (custerrfatalipcmiscproc、および rft)。

  • alloc は、メモリー割り当てイベントを含みます。

  • cust は、カスタマー通知 syslog および notify ファイルメッセージを含みます。

  • err は、致命的でないプログラムエラーを含みます。

  • fatal は、致命的な syslog メッセージを含みます。

  • files は、ファイルアクションを含みます。

  • rft は、ファイル転送イベントを含みます。

  • ipc は、プロセス間通信を含みます。

  • misc は、その他、またはカテゴリ分けできないイベントを含みます。

  • oprmsg は、オペレータメッセージを含みます。

  • proc は、プロセスの開始および完了です。

  • queue は、変更があったときのアーカイバキューコンテンツです。

オプションのメッセージ要素には、次のものが含まれます。

  • date は、メッセージに日付を含みます (時間は常に含まれます)。

  • module は、メッセージにソースファイル名および行番号を含みます。

  • type は、メッセージにイベントタイプを含みます。

age

age 変数は、トレースファイルのローテーション間隔を指定された値に設定します (トレースファイルをローテーションすることで、そのサイズを管理可能な制限内のサイズに維持します)。age の値は、2 分より長い秒数、分数、時間数、日数、週数、または年数に設定します。

値が 2 分以下であると、トレースファイルのローテーションが無効になります。

size

size 変数は、トレースファイルのローテーションが発生するファイルサイズを設定します。size の値は、単位を指定するいずれかの接頭辞 (bバイトkキロバイトMメガバイトGギガバイトTテラバイト) を付けた整数として設定します。

次の例では、致命的ではないエラーを sam-archiverd トレースファイルから除外し、イベントの日付、およびエラーが発生したソースファイルと行番号を各トレースファイルエントリに含みます。

Help information            page 1/15  samu                version time date
 
Displays:
 
    a   Archiver status                 w       Pending stage queue
    c   Device configuration            C       Memory
    d   Daemon trace controls           D       Disk volume dictionary
    f   File systems                    F       Optical disk label
    g   Shared clients                  I       Inode
    h   Help information                J       Preview shared memory
    l   Usage information               K       Kernel statistics
    m   Mass storage status             L       Shared memory tables
    n   Staging status                  M       Shared memory
    o   Optical disk status             N       File system parameters
    p   Removable media load requests   P       Active Services
    r   Removable media                 R       SAM-Remote
    s   Device status                   S       Sector data
    t   Tape drive status               T       SCSI sense data
    u   Staging queue                   U       Device table
    v   Robot catalog
:
command:dtrace sam-archiverd.options -err date module 

export (リムーバブルメディアをロボットライブラリのメールボックスに移動する)

ロボットライブラリの Oracle HSM 装置の順序番号、およびスロット識別子を指定して発行すると、export コマンドは指定されたスロット内にあるカートリッジをメールボックスに移動します。指定した場合、スロットは使用中であり、メディアによって物理的に占有されている必要があります。スロットに両面光磁気カートリッジが格納されており、面が指定されない場合は、両方の面が監査されます。

Oracle HSM メディアタイプ識別子およびカートリッジのボリュームシリアル番号 (VSN) を指定して発行すると、export コマンドは指定されたカートリッジをメールボックスに移動します。

指定された装置の順序番号が StorageTek ネットワーク接続ライブラリを示す場合、-f パラメータはカートリッジをライブラリのカートリッジアクセスポート (CAP) にエクスポートし、Oracle HSM カタログを更新します。CAPID パラメータはライブラリパラメータファイルで定義する必要があります。詳細は、stk のマニュアルページを参照してください。

指定された装置の順序番号がその他のネットワーク接続ライブラリを示す場合、export コマンドで Oracle HSM カタログを更新しますが、カートリッジの物理的な移動はライブラリの制御ソフトウェアのままです。

import (リムーバブルメディアをメールボックスからロボットライブラリに移動する)も参照してください。

デフォルトで、エクスポートされるボリュームは Oracle HSM のヒストリアンによって追跡されます。ヒストリアンは、ライブラリ内に存在しなくなったボリュームのステージングおよびアーカイブリクエストを処理できる仮想ライブラリとして機能します。オペレータは、必要なカートリッジをインポートしてロードリクエストに対応することができます。ヒストリアン自体からカートリッジをエクスポートすると、エクスポートされるカートリッジのすべての情報が削除されます。このカートリッジ上のボリュームに関する情報は失われます。詳細は、historian のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:export equipment-number:slot
:export -f equipment-number:slot
:export media-type.vsn
:export -f media-type.vsn

次の例でコマンドの 1 番目の形式では、Oracle HSM 装置の順序番号が 900 であるロボットライブラリのスロット 1 のコンテンツをエクスポートします。2 番目の形式では、VSN が VOL004 である LTO カートリッジをエクスポートします。

Robot VSN catalog by slot : eq 900  samu       version time date    
                                                            count 32
slot     access     time count  use  flags         ty vsn 
   0     2013/07/02 12:53    3  96%  -il-o-b----f  li VOL001
   1     2013/07/02 12:53    2  98%  -il-o-b----f  li VOL002
   2     2013/07/02 12:52    1  86%  -il-o-b----f  li VOL003
   3     2013/07/02 12:52    1  95%  -il-o-b----f  li VOL004
...
:
command:export 900:1
...
command:export li.VOL004

f (ファイルシステム画面を表示する)

f コマンドは、File systems 画面を開き、Oracle HSM ファイルシステムのコンポーネントを表示します。

コマンドの摘要

f
:f

コントロール

なし。

次の例は、ファイルシステム画面を示しています。メンバードライブは、空白文字 1 つ分インデントされ、そのドライブが属するファイルシステムのすぐ下に表示されます。

File systems                   samu                      version time date

ty   eq  state  device_name         status      high low  mountpoint server
ms   10  on     sam1                m----2----d  90%  70% /sam1
 md   11  on     /dev/dsk/c5t8d0s3
 md   12  on     /dev/dsk/c5t8d0s4
 md   13  on     /dev/dsk/c5t8d0s5
 md   14  on     /dev/dsk/c5t8d0s6
 md   15  on     /dev/dsk/c5t8d0s7
ms   20  on     sam2                m----2----d  90%  70%  /sam2
 md   21  on     /dev/dsk/c5t9d0s3
 md   22  on     /dev/dsk/c5t9d0s4
 md   23  on     /dev/dsk/c5t9d0s5
 md   24  on     /dev/dsk/c5t9d0s6
 md   25  on     /dev/dsk/c5t9d0s7
ma   30  on     qfs1                m----2----d  90%  70%  /qfs1
 mm   31  on     /dev/dsk/c5t10d0s0
 md   32  on     /dev/dsk/c5t10d0s1
ma   40  on     qfs2                m----2----d  90%  70%  /qfs2
 mm   41  on     /dev/dsk/c5t11d0s0
 md   42  on     /dev/dsk/c5t11d0s1
ma   50  on     qfs3                m----2---r-  90%  70%  /qfs3
 mm   51  on     /dev/dsk/c5t12d0s0
 mr   52  on     /dev/dsk/c5t12d0s1
ma   60  on     qfs4                m----2---r-  90%  70%  /qfs4
 mm   61  on     /dev/dsk/c5t13d0s0
 mr   62  on     /dev/dsk/c5t13d0s1
ma  100  on     shareqfs1           m----2c--r-  80%  70%  /shareqfs1 server
 mm  101  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
 mr  102  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma  110  on     shareqfs2           m----2c--r-  80%  70%  /shareqfs2 server
 mm  111  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
 mr  112  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7

フィールドの説明

ty

ty フィールドは、Oracle HSM デバイスタイプを表示します。デバイスタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

eq

eq フィールドは、デバイスのユーザー割り当ての Oracle HSM 装置番号を表示します。

state

state フィールドは、デバイスの現在の動作状態を表示します。

  • on は、デバイスが使用可能であることを表します。

  • ro は、デバイスが読み取り専用であることを表します。

  • off は、デバイスが使用可能ではないことを表します。

  • down は、デバイスがメンテナンスのみ可能であることを表します。

  • idle は、デバイスがすでに進行中の操作を完了しているものの、新しい接続を受け付けていないことを表します。

  • noalloc は、このデバイスでこれ以上ストレージを割り当てられないことを表します。管理者が noalloc (デバイスのストレージ割り当てを無効にする) コマンドを実行しました。noalloc 状態は、管理者が alloc (デバイスのストレージ割り当てを有効にする) コマンドを発行するまで続きます。

device_name

device_name フィールドは、デバイスのパスおよびファイル名を表示します。

status

status フィールドは、各文字位置がさまざまなファイルシステム属性の値を表す、11 文字の文字列を表示します。文字の位置は左 (位置 1) から右 (位置 11) へと番号が付いています。次の表は、ステータス文字列の各位置の状態コードの定義を示しています。

位置

意味
1 m---------- 位置 1 の小文字の m は、ファイルシステムがマウントされていることを表します。
1 M---------- 位置 1 の大文字の m は、ファイルシステムがマウント処理中であることを表します。
2 -u--------- 位置 2 の小文字の u は、ファイルシステムがアンマウント処理中であることを表します。
3 --A-------- 位置 3 の大文字の A は、データがアーカイブ (ニアラインまたはオフラインストレージへコピー) 処理中であることを表します。
4 ---R------- 位置 4 の大文字の R は、新規ファイル用の領域を空けるために、すでにアーカイブされているデータがオンラインディスクストレージから解放処理中であることを表します。
5 ----S------ 位置 5 の大文字の S は、すでに解放されているデータがステージング (アーカイブメディアからオンラインディスクストレージへコピー) 中であることを表します。
6 -----1----- 位置 6 の数字 1 は、これがバージョン 1 のファイルシステムであることを表します。
6 -----2----- 位置 6 の数字 2 は、これがバージョン 2 のファイルシステムであることを表します。
7 ------c---- 位置 7 の小文字の c は、これが共有ファイルシステムであることを表します。
8 -------W--- 位置 8 の大文字の W は、これが単一書き込みファイルシステムであることを表します。
9 --------R-- 位置 9 の大文字の R は、これが複数読み取りファイルシステムであることを表します。
10 ---------r- 位置 10 の小文字の r は、ファイルシステムがシングル割り当て mr デバイス上にデータを格納することを表します。
11 ----------d 位置 11 の小文字の d は、ファイルシステムがデュアル割り当て md デバイス上にデータを格納することを表します。

high

high フィールドは、ファイルシステムの合計容量に対する割合として表されるストレージの利用率しきい値である高位境界値を表示します。利用率が高位境界値を超えると、Oracle HSM は、バックアップメディアにアーカイブされたファイルを、サイズが大きく、使用率の低いファイルから順に削除します。あとでユーザーが削除されたファイルにアクセスすると、Oracle HSM はそのファイルをアーカイブコピーからディスクに復元します。

low

ファイルシステムの合計容量に対する割合として表されるストレージの利用率しきい値である低位境界値。利用率が低位境界値を下回ると、Oracle HSM はディスクからファイルの削除を停止します。低位境界値は、ファイルをディスク上に保持したまま、アーカイブメディアからの過剰なステージングが必要になる状況を回避することによって、新規ファイルのための空きディスク領域維持の必要性とファイルシステムのパフォーマンスのバランスをとります。

mountpoint

ファイルシステムがホストのルートファイルシステムに接続するディレクトリ。

server

複数のホストによって共有されるファイルシステムのメタデータサーバー (MDS) の名前。

flush_behind (遅延フラッシュパラメータを設定する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号およびキロバイト数を指定して発行すると、flush_behind コマンドは、対応するファイルシステムがダーティー (変更された) キャッシュメモリーページからディスクへ指定されたキロバイト数を非同期に書き込むように構成します。

ファイルがメモリー内で変更されると、遅延フラッシュによって変更は不揮発性ストレージメディアへ迅速に保存されます。プロセスが変更されたデータをキャッシュメモリーページへ書き込むと、遅延クローズに続いてフラッシュ処理が行われ、メインの書き込みプロセスが続行する場合であっても、変更内容をディスクにコピーします。未保存のダーティーキャッシュページは最小限に抑えられるため、ファイルデータの整合性を維持するのに役立ちます。

一方、遅延フラッシュによりオーバーヘッドが増加し、書き込みのパフォーマンスが低下することがあります。データブロックのフラッシュ処理により、そのブロックにおける以降の再書き込みが遅延する場合があります。そのため、遅延フラッシュはデフォルトで無効にされています。

指定値は [0-8192] K バイトの範囲で設定します (デフォルトの 0 は、遅延フラッシュ機能を無効にします)。

コマンドの摘要

:stage_flush_behind family-set-equipment-number number_kilobytes

次の例では、ファミリセットデバイス 100 のステージング遅延フラッシュを 1024K バイトに設定します。

Mass storage status                 samu                version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:flush_behind 100 1024

forcedirectio (デフォルトで直接入出力を使用する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、forcedirectio コマンドは指定されたデバイスのすべての入出力操作について直接入出力をデフォルトにします。

ページ入出力がデフォルトです。

詳細は、入出力パフォーマンス調整の目標およびオプションについてnoforcedirectio (デフォルトで直接入出力を使用しない) コマンド、および directiosetfasam_setfasam_advise のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:forcedirectio  family-set-equipment-number 

次の例では、ファミリセットデバイス 100 でデフォルトを直接入出力にします。

Mass storage status                samu                version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:forcedirectio 100 

force_nfs_async (強制的に非同期 NFS にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、force_nfs_async コマンドによって指定されたデバイスは、データがディスクに書き込まれるように NFS (ネットワークファイルシステム) がリクエストした場合でも、Oracle HSM のデフォルトをオーバーライドし、サーバー上の NFS データをキャッシュします。

force_nfs_async コマンドは、ファイルシステムが NFS サーバーにマウントされ、クライアントが noac NFS マウントオプション付きでマウントされている場合にのみ有効です。NFS ファイルシステムのマウントの詳細は、mount_nfs のマニュアルページを参照してください。

注意:

このコマンドを使用する場合は、注意が必要です。サーバーが停止した場合、データが失われることがあります。

force_nfs_async オプションは、NFS プロトコルに違反します。データは NFS サーバーにキャッシュされますが、複数の NFS サーバーがある場合、すぐにはすべてのクライアントで参照できません (複数の NFS サーバーは QFS 共有ファイルシステム内で有効にすることができます)。

コマンドの摘要

:force_nfs_async family-set-equipment-number  

次の例では、ファミリセット 100force_nfs_async を設定します。

Mass storage status             samu               version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:force_nfs_async 100

fs (ファイルシステムの指定)

fs コマンドは、f (ファイルシステム画面を表示する) および m (外部ストレージステータス画面を表示する) によって表示されるファイルシステムを指定します。多数のファイルシステムがある場合は、このコマンドにより表示間のページングを回避できます。

コマンドの摘要

:fs file-system name

g (共有ファイルシステムクライアントを表示する)

g コマンドは、Shared clients 画面を開き、現在の構成情報を表示します。

パラメータを指定せずに発行すると、a コマンドは、すべてのファイルシステムのアーカイバステータスを表示します。ファイルシステムの名前を指定してコマンドを発行すると、指定されたファイルシステムのみのステータスを表示します。

コマンドの摘要

g
:g

コントロール

Ctrl-I (ˆI)

省略ビューと詳細ビューを切り替えます。

Ctrl-B

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Ctrl-B (ˆb)

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Ctrl-F (ˆf)

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Ctrl-D (ˆd)

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Ctrl-U (ˆu)

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フィールドの説明

ord

ord フィールドは、Oracle HSM サーバー順序番号を表示します。サーバーの順序番号は、現在アクティブなメタデータサーバーを潜在的なメタデータサーバーおよびクライアントと区別します。

  • 番号 1 は、アクティブなメタデータサーバーを示します。

  • 番号 2 以降は、潜在的なメタデータサーバーを示します。

  • 番号 0 は、クライアントを示します。

hostname

hostname フィールドは、サーバー、潜在的なサーバー、またはクライアントホストの名前を表示します。

status

status フィールドは、マウントステータス、ホストタイプ (サーバーまたはクライアント)、ファイルシステムタイプ、および分散入出力 (データムーバー) ステータスを表示します。省略ビューでは、フィールドはビットマスク形式で表示されます。詳細ビューでは、例に示すように展開されます。

config および conf1

config および conf1 フィールドは、ファイルシステム構成の詳細を表示します。省略ビューでは、フィールドはビットマスク形式で表示されます。詳細ビューでは、例に示すように展開されます。

flags

flags フィールドは、マウントステータス (MNT) やホストタイプ (SVR または CLI) など、省略されたテキスト形式のステータス情報を表示します。

次の例では、デフォルトの省略ビューを表示します。

Shared clients               samu                  version time date
samsharefs is shared, server is samsharefs-mds, 2 clients 3 max

ord hostname              seqno nomsgs status  config   conf1  flags
  1 samsharefs-mds           14      0   8091  808540d   4051  0 MNT SVR
  2 samsharefs-client1       71      0   a0a1  808540d   4041  0 MNT CLI

この例では、詳細ビューを示します。

Shared clients               samu                  version time date
samsharefs is shared, server is samsharefs-mds, 2 clients 3 max

ord hostname             seqno nomsgs status  config   conf1  flags
  1 samsharefs-mds          14      0   8091  808540d   4051  0 MNT SVR
 
    config   :   CDEVID      ARCHIVE_SCAN    GFSID   OLD_ARCHIVE_FMT
    "        :   SYNC_META   TRACE   SAM_ENABLED     SHARED_MO
    config1  :   NFSV4_ACL   MD_DEVICES      SMALL_DAUS      SHARED_FS
    flags    :
    status   :   MOUNTED     SERVER  SAM     DATAMOVER
    last_msg :  Wed Jul  2 10:13:50 2014
 
  2 samsharefs-client1     127      0   a0a1  808540d   4041      0 MNT CLI
 
    config   :   CDEVID      ARCHIVE_SCAN    GFSID   OLD_ARCHIVE_FMT
    "        :   SYNC_META   TRACE   SAM_ENABLED     SHARED_MO
    config1  :   NFSV4_ACL   MD_DEVICES      SHARED_FS
    flags    :
    status   :   MOUNTED     CLIENT  SAM     SRVR_BYTEREV
    "        :   DATAMOVER
    last_msg :  Wed Jul  2 11:09:04 2014

h (ヘルプ画面を表示する)

h コマンドは、Help information 画面を開きます。ヘルプ画面は、samu の表示およびコントロールのサマリーを示します。これは、デフォルトでは、コマンド行で samu コマンドを入力したときにシステムによって提供される最初の表示です。

コマンドの摘要

h
:h

コントロール

Ctrl-B

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Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

ページを下に移動します。

Ctrl-U (ˆu)

ページを上に移動します。

全部で 15 個の Oracle HSM ヘルプ画面がありますが、Oracle Hierarchical Storage Manager ソフトウェアがインストールされていない場合、アーカイブ関連の表示は表示されません。

表示コマンドのヘルプ

最初の例は、samu を起動したときにデフォルトで表示される最初のページを示しています。以降のヘルプ画面には、samu コマンドが表示されます。

Help information       page 1/15       samu                   version time date
Displays:
  a  Archiver status                w  Pending stage queue
  c  Device configuration           C  Memory
  d  Daemon trace controls          D  Disk volume dictionary
  f  File systems                   F  Optical disk label
  h  Help information               I  Inode
  l  Usage information              J  Preview shared memory
  m  Mass storage status            K  Kernel statistics
  n  Staging status                 L  Shared memory tables
  o  Optical disk status            M  Shared memory
  p  Removable media load requests  N  File system Parameters
  r  Removable media                P  Active Services
  s  Device status                  R  SAM-Remote
  t  Tape drive status              S  Sector data
  u  Staging queue                  T  SCSI sense data
  v  Robot catalog                  U  Device table

  more (ctrl-f)

samu インタフェース制御のヘルプ

ヘルプの 2 ページ目には、samu インタフェースを制御するホットキーが表示されます。一部の制御は特定の表示にのみ適用されます。

Help information              page 2/15   samu                   version time date
 
Hot Keys:
    q   Quit
    :   Enter command
    sp  Refresh display
    ˆf  Page display forward
    ˆb  Page display backward
    ˆd  Half-page display forward
    ˆu  Half-page display backward
    ˆi  Show details (selected displays)
    ˆj  Toggle power for size, base 2 or 10 (selected displays)
    ˆk  Advance display format
    ˆl  Refresh display (clear)
    ˆr  Toggle refresh
    /   Search for VSN (v display)
    %   Search for barcode (v display)
    $   Search for slot (v display)
 
    more (ctrl-f)

samu コマンドプロンプトからの表示制御のヘルプ

ヘルプの 3 ページ目には、表示を制御するものと同じコマンドプロンプトに入力できる表示制御コマンドが表示されます。一部の制御は特定の表示にのみ適用されます。

Help information            page 3/15   samu                   version time date
 
Display control commands:
    a [filesystem]        Archiver status
    n [media]             Staging status
    p [media]             Removable media load requests
    r [media]             Removable media
    u [media]             Staging queue
    v [eq]                Robot catalog
    w [media]             Pending stage queue
    C address             Memory
    I [inode]             Inode
    J [address]           Preview shared memory
    M [address]           Shared memory
    R [eq]                SAM-Remote
    S [address]           Sector data
    T [eq]                SCSI sense data
    U [eq]                Device table
 
    more (ctrl-f) 

指定されたファイルシステムのアーカイブ表示を参照するには、コマンドプロンプトホットキー : (コロン) を入力します。次に、samu コマンドプロンプトで、次に示す a filesystem-equipment-identifier を入力します。

    ...
    T [eq]                SCSI sense data
    U [eq]                Device table
 
    more (ctrl-f) 
Command:a filesystem-equipment-identifier

これで、samu インタフェースに、指定されたファイルシステムに関する詳細なアーカイブステータスレポートが表示されます。

Archiver status                 samu                   version time date

sam-archiverd: Waiting for resourcessam-arfind:  filesystem-equipment-identifier mounted at /mountpoint-directory
Files waiting to start 0  schedule 482  archiving  0
Monitoring file system activity.
Examine: noscan  Interval: 4m
Logfile: /var/opt/SUNWsamfs/archiver.log
events          12,138  syscalls 41,537  buffers  2
 archive             0
 change              3
 close           7,961
 create          3,927
 hwm                29
 modify              0
 rearchive           0
 rename              9
 remove            209
 unarchive           0
idstat          18,101 opendir  28 getdents  28 cached

その他のファイルシステムコマンドのヘルプ

ヘルプの 4 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できる各種ファイルシステムコマンドが表示されます。

Help information            page 4/15   samu                   version time date
 
File System commands - miscellaneous:
    stripe eq value                Set stripe width
    suid eq                        Turn on setuid capability
    nosuid eq                      Turn off setuid capability
    sync_meta eq value             Set sync_meta mode
    atime eq value                 Set access time (atime) update mode
    trace eq                       Turn on file system tracing
    notrace eq                     Turn off file system tracing
    add eq                         Add eq to mounted file system
    remove eq                      Remove eq; copy files to ON eqs
    release eq                     Release eq and mark files offline
    alloc eq                       Enable allocation on partition
    noalloc eq                     Disable allocation on partition
    def_retention eq interval      Set default WORM retention time
 
    more (ctrl-f)

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

Oracle HSM ファイルシステムコマンドのヘルプ

ヘルプの 5 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できる Oracle HSM ファイルシステムコマンドが表示されます。

Help information            page 5/15   samu                   version time date
 
File System commands - SAM:
    hwm_archive eq                 Turn on hwm archiver start
    nohwm_archive eq               Turn off hwm archiver start
    maxpartial eq value            Set maximum partial size in kilobytes
    partial eq value               Set size to remain online in kilobytes
    partial_stage eq value         Set partial stage-ahead point in kilobytes
    stage_flush_behind eq value    Set stage flush behind size in kilobytes
    stage_n_window eq value        Set direct stage size in kilobytes
    thresh eq high low             Set high and low release thresholds
 
    more (ctrl-f)

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

ファイルシステム入出力コマンドのヘルプ

ヘルプの 6 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できるファイルシステム入出力 (I/O) コマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 6/15   samu                   version time date
 
File System commands - I/O:
    dio_rd_consec eq value         Set number of consecutive dio reads
    dio_rd_form_min eq value       Set size of well-formed dio reads
    dio_rd_ill_min eq value        Set size of ill-formed dio reads
    dio_wr_consec eq value         Set number of consecutive dio writes
    dio_wr_form_min eq value       Set size of well-formed dio writes
    dio_wr_ill_min eq value        Set size of ill-formed dio writes
    flush_behind eq value          Set flush behind value in kilobytes
    forcedirectio eq               Turn on directio mode
    noforcedirectio eq             Turn off directio mode
    force_nfs_async eq             Turn on NFS async
    noforce_nfs_async eq           Turn off NFS async
    readahead eq value             Set maximum readahead in kilobytes
    writebehind eq value           Set maximum writebehind in kilobytes
    sw_raid eq                     Turn on software RAID mode
    nosw_raid eq                   Turn off software RAID mode
    wr_throttle eq value           Set outstanding write size in kilobytes
    abr eq                         Enable Application Based Recovery
    noabr eq                       Disable Application Based Recovery
    dmr eq                         Enable Directed Mirror Reads20a
    nodmr eq                       Disable Directed Mirror Reads

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

QFS ファイルシステムコマンドのヘルプ

ヘルプの 7 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できる QFS ファイルシステムコマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 7/15   samu                   version time date
 
File System commands - QFS:
    mm_stripe eq value             Set meta stripe width
    qwrite eq                      Turn on qwrite mode
    noqwrite eq                    Turn off qwrite mode
 
    more (ctrl-f)

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

複数読み取りファイルシステムコマンドのヘルプ

ヘルプの 8 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できる複数読み取りファイルシステムコマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 8/15   samu                   version time date
 
File System commands - multireader:
    invalid eq value               Set multireader invalidate cache delay
    refresh_at_eof eq              Turn on refresh at eof mode
    norefresh_at_eof eq            Turn off refresh at eof mode
 
    more (ctrl-f)

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

共有ファイルシステムコマンドのヘルプ

ヘルプの 9 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できる共有ファイルシステムコマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 9/15   samu                   version time date
 
File System commands - shared fs:
    minoallocsz eq value           Set minimum allocation size
    maxallocsz eq value            Set maximum allocation size
    meta_timeo eq interval         Set shared fs meta cache timeout
    lease_timeo eq interval        Set shared fs lease relinquish timeout
    min_pool eq value              Set shared fs minimum threads count
    mh_write eq                    Turn on multihost read/write
    nomh_write eq                  Turn off multihost read/write
    aplease eq interval            Set append lease time
    rdlease eq interval            Set read lease time
    wrlease eq interval            Set write lease time
 
    more (ctrl-f)

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

デバイスコマンドのヘルプ

ヘルプの 10 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できる共有デバイスコマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 10/15   samu                   version time date
 
Device commands:
    devlog eq [option ...]         Set device logging options
    idle eq                        Idle device
    off eq                         Turn off device
    on eq                          Turn on device
    readonly eq                    Make device read only
    ro eq                          Make device read only
    unavail eq                     Make device unavailable
    unload eq                      Unload device
 
    more (ctrl-f)

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

ロボットコマンドのヘルプ

ヘルプの 11 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できるロボットコマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 11/15  samu                    version time date
 
Robot commands:
    audit [-e] eq[:slot[:side]]    Audit slot or library
    import eq                      Import cartridge from mailbox
    export [-f] eq:slot            Export cartridge to mailbox
    export [-f] mt.vsn             Export cartridge to mailbox
    load eq:slot[:side]            Load cartridge in drive
    load [-f] mt.vsn               Load cartridge in drive
    priority pid priority          Set priority in preview queue
 
    more (ctrl-f)

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

アーカイバコマンドのヘルプ

ヘルプの 12 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できるアーカイバコマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 12/15  samu                   version time date

Archiver commands:
    aridle [dk | rm | fs.fsname]         Idle archiving
    arrerun                              Soft restart archiver
    arrestart                            Restart archiver
    arrmarchreq fsname.[* | arname]      Remove ArchReq(s)
    arrun [dk | rm | fs.fsname]          Start archiving
    arscan fsname[.dir | ..inodes][int]  Scan filesystem
    arstop [dk | rm | fs.fsname]         Stop archiving
    artrace [fs.fsname]                  Trace archiver
 
    more (ctrl-f)

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

ステージャーコマンドのヘルプ

ヘルプの 13 ページ目には、samu コマンドプロンプトに入力できるステージャーコマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 13/15  samu                   version time date
 
Stager commands:
    stclear mt.vsn                 Clear stage request
    stidle                         Idle staging
    strun                          Start staging

    more (ctrl-f)

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

メディア移行コマンドのヘルプ

ヘルプの 14 ページ目には、samu コマンドプロンプトで入力できるステージャーコマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 14/15  samu           version time date
Migration commands:    migconfig                      Config migration    migstart                       Start migration    migidle                        Idle migration    migstop                        Stop        migration    more (ctrl-f) 

個々のコマンドの詳細は、次に示す詳細説明を参照してください。

その他のコマンドのヘルプ

ヘルプの 15 ページ目には、samu コマンドプロンプトで入力できるその他のコマンドのサマリーが表示されます。

Help information            page 15/15  samu            version time date
 
Miscellaneous commands:
    clear vsn [index]              Clear load request
    dtrace daemon[.variable] value Daemon trace controls
    fs [filesystem]                Select a filesystem name (ex samfs1)
    mount mountpoint               Select a mount point
    open eq                        Open device
    q                              Exit from samu
    refresh [interval]             Set display refresh interval in seconds
    read address                   Read sector from device
    snap [filename]                Snapshot screen to file
    diskvols volume +flag | -flag  Set or clear disk volume flags
    !shell-command                 Run command in a shell
 
    more (ctrl-f)

次に示すコマンドの詳細は、詳細説明を参照してください。

メディアタイプのヘルプ

ヘルプの 15 ページ目には、samu インタフェースで識別されるメディアタイプコードが一覧表示されます。

Help information            page 15/15  samu                    version time date
 
Media types:
    all All media types                     tp  tape
    at  Sony AIT tape                       sa  Sony Super AIT tape
    d2  Ampex DST310 (D2) tape
    d3  STK SD-3 tape
    dt  4mm digital tape (DAT)
    fd  Fujitsu M8100 128track tape
    i7  IBM 3570 tape                       ib  IBM 3590 tape
    li  IBM 3580, Seagate Viper 200 (LTO    m2  IBM 3592 tape
    lt  digital linear tape (DLT)
    se  STK 9490 tape                       sf  STK T9940 tape
    sg  STK 9840 tape                       st  STK 3480 tape
    so  Sony DTF tape
    vt  Metrum VHS tape
    xm  Exabyte Mammoth-2 8mm tape          xt  Exabyte 8mm tape
    od  optical
    mo  5 1/4 in. erasable optical disk
    wo  5 1/4 in. WORM optical disk         o2  12 in. WORM optical disk

hwm_archive (高位境界値に達したときにアーカイブ処理を開始する)

Oracle HSM ファミリセット装置の順序番号を指定して発行すると、hwm_archive コマンドは、格納されているファイルの合計サイズが高位境界値 (ファイルシステムに指定された最大領域利用率しきい値) を超えたときに自動的にアーカイブ処理を開始するように、対応するファイルシステムを構成します。nohwm_archive (高位境界値でアーカイブ処理を開始しない)を参照してください。

コマンドの摘要

:hwm_archive equipment-number

次の例では、対応するファイルシステムが総容量の 80% を超えると自動的にアーカイブ処理を開始するように、ディスクファミリセットデバイス 20 を構成します。

File systems                          samu                   version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam/sam2
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:hwm_archive 20

idle (デバイスをアイドル状態にする)

idle コマンドは、Oracle HSM 装置の順序番号で指定されたデバイスへの新規接続をブロックします。すでに進行中の操作は続行します。

コマンドの摘要

:idle equipment-number

次に示す例では、デバイス 103 をアイドル状態にします。

Device configuration:             samu                version time date
 
ty  eq  state   device_name                           fs   family_set
sk  100 on      /etc/opt/SUNWsamfs/ libraryB_T10K_parms  100   libraryB
ti  101 on      /dev/rmt/0cbn                         100   libraryB
ti  102 on      /dev/rmt/1cbn                         100   libraryB
ti  103 on      /dev/rmt/2cbn                         100   libraryB
hy  104 on      historian                             104
:
command:idle 103

デバイスの状態が idle に変化します。

Device configuration:             samu                version time date
 
ty   eq state   device_name                           fs   family_set
sk  100 on      /etc/opt/SUNWsamfs/ libraryB_T10K_parms  100   libraryB
ti  101 on      /dev/rmt/0cbn                         100   libraryB
ti  102 on      /dev/rmt/1cbn                         100   libraryB
ti  103 idle    /dev/rmt/2cbn                         100   libraryB
hy  104 on      historian                             104

import (リムーバブルメディアをメールボックスからロボットライブラリに移動する)

ロボットライブラリの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、import コマンドは、メディアをライブラリのメールボックスからライブラリで最初に利用可能なスロットに移動するように、ライブラリに指示します。

export (リムーバブルメディアをロボットライブラリのメールボックスに移動する)も参照してください。

コマンドの摘要

:import equipment-number

次の例では、Oracle HSM 装置の順序番号が 900 であるロボットライブラリのメールボックスのコンテンツをインポートします。

Robot VSN catalog by slot : eq 900  samu       version time date    
                                                            count 32
slot     access     time count  use  flags         ty vsn 
   0     2013/07/02 12:53    3  96%  -il-o-b----f  li VOL001
   1     2013/07/02 12:53    2  98%  -il-o-b----f  li VOL002
   2     2013/07/02 12:52    1  86%  -il-o-b----f  li VOL003
   3     2013/07/02 12:52    1  95%  -il-o-b----f  li VOL004
   4     2013/07/02 12:51    1  79%  -il-o-b-----  li VOL005
   5     2013/07/02 12:45    0  14%  -ilEo-b----f  li VOL006 MEDIA ERROR
...
:
command: import 900

invalid (複数読み取りファイルシステムのキャッシュ無効化遅延を設定する)

単一書き込み/複数読み取りファイルシステム内で読み取り専用でマウントされたディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、invalid コマンドは、ファイルシステムメタデータキャッシュの無効化を指定された秒数だけ遅延するように、単一書き込み/複数読み取りファイルシステムに指示します。ファイルが変更されると、ホストは指定された間隔だけ待機してから、メタデータサーバーの更新をチェックします。

注意:

ゼロ以外の遅延値を設定すると、無効なファイルシステムメタデータがキャッシュされたままになるため、遅延中、ホストの読み取り専用ファイルシステムの現在のビューは、整合性のない状態になる可能性があります。

指定される秒数は、[0-60] の範囲である必要があります。デフォルトは 0 秒です。

コマンドの摘要

:invalid family-set-equipment-number interval_in_seconds

次の例では、ファミリセットデバイス 900 でキャッシュ無効化遅延を 30 秒に設定します。

File systems                       samu                   version time date
 
ty    eq   state  device_name           status       high  low  mountpoint server
ma    900  on     qfs1                  m----2--R-d   90%  70%  /qfs1
 mm    901  on     /dev/dsk/c5t10d0s0
 md    902  on     /dev/dsk/c5t10d0s1
 md    903  on     /dev/dsk/c5t11d0s0
 md    904  on     /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command:invalid 900 30

l (使用状況の情報を表示する)

l コマンドは、Usage information 画面を表示します。画面には、ファイルシステムおよび関連するアーカイブストレージについて、ストレージ使用率の統計情報が表示されます。

コマンドの摘要

l
:l

コントロール

Ctrl-J (ˆj)

サイズの 2 進数単位と 10 進数単位を切り替えます。

次の例は、サンプルの使用状況画面を示しています。

Usage information                   samu                   version time date

hostid = 0xID      OS name: SunOS   Architecture: SPARC   CPUs: 2 (2 online)
library    40:     capacity 389.3G  bytes   space 291.1G  bytes, usage  25%
library    51:     capacity   9.5G  bytes   space   9.5G  bytes, usage   0%
library    55:     capacity   0     bytes   space   0     bytes, usage   0%
library    56:     capacity  10.7G  bytes   space  10.7G  bytes, usage   0%
library totals:    capacity 409.5G  bytes   space 311.3G  bytes, usage  24%

filesystem samfs3: capacity  54.5M  bytes   space  13.4M  bytes, usage  75%
filesystem samfs4: capacity 319.5M  bytes   space 298.0M  bytes, usage   7%
filesystem samfs7: capacity  96.6M  bytes   space  69.6M  bytes, usage  28%
filesystem samfs6: capacity   5.0G  bytes   space   4.9G  bytes, usage   3%
filesystem samfs8: capacity   5.0G  bytes   space   4.9G  bytes, usage   2%
filesystem totals: capacity  10.5G  bytes   space  10.2G  bytes, usage   3%

lease_timeo (共有ファイルシステムの未使用リースのタイムアウトを設定する)

共有ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号および数値を指定して発行すると、lease_timeo コマンドは未使用の読み取り、書き込み、および追加リースを対応する共有ファイルシステムが管理する方法を構成します。

数値は [0-15] の範囲で指定して、指定された秒数だけ未使用のリースを、プロセスで強制的に放棄させます。

数値 -1 を指定すると、未使用リースのタイムアウトを無効にし、aplease (共有ファイルシステムの追加リースの有効期限を設定する)rdlease (共有ファイルシステムの読み取りリース時間を設定する)、および wrlease (共有ファイルシステムの書き込みリース時間を設定する) で指定された期間いっぱいはプロセスが未使用リースを保持できるようにします。デフォルトは 0 です。

mh_write (複数ホストの読み取り/書き込みをオンにする) が有効な場合、読み取りおよび書き込みリースは放棄されません。

コマンドの摘要

:lease_timeo family-set-equipment-number 0-to-15-seconds
:lease_timeo family-set-equipment-number -1

次の例では、ファミリセットデバイス 800 で共有ファイルシステム shareqfs1 の未使用リースのタイムアウトを 5 秒に設定します。

File systems                         samu                    version time date
 
ty  eq  state  device_name               status      high low  mountpoint server
ma 800  on     shareqfs1                 m----2c--r-  80% 70%  /shareqfs1  
mm 801  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
mr 802  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma 810  on     shareqfs2                 m----2c--r-  80% 70%  /shareqfs2  
mm 811  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
mr 812  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:lease_timeo 800 5

load (カートリッジをドライブにロードする)

load コマンドは、Oracle HSM 装置の順序番号とスロット位置、または指定された Oracle HSM メディアタイプとボリュームシリアル番号 (VSN) で指定されたドライブに、メディアをロードします。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

コマンドの摘要

:load equipment-number:slot[:side]
:load media-type.vsn

次の例では、ボリュームシリアル番号が VOL001 である LTO (li) をロードします。

Device configuration:                 samu                   version time date
 
ty   eq state   device_name                           fs   family_set
sk  100 on      /etc/opt/SUNWsamfs/SL8500_T10K_parms  100  SL8500
li  101 on      /dev/rmt/0cbn                         100  SL8500
li  102 on      /dev/rmt/1cbn                         100  SL8500
li  103 on      /dev/rmt/2cbn                         100  SL8500
hy  104 on      historian                             104
:
command:load li.VOL001

m (外部ストレージステータス画面を表示する)

m コマンドは、Mass storage status 画面を開きます。画面には、マウントされているファイルシステムおよびそのメンバードライブのステータスが表示されます。

コマンドの摘要

m
:m

コントロール

Ctrl-J (ˆj)

サイズの 2 進数単位と 10 進数単位を切り替えます。

次の例では、メンバードライブは、空白文字 1 つ分インデントされ、そのドライブが属するファイルシステムのすぐ下に表示されます。

Mass storage status                  samu                    version time date

ty   eq  status       use state ord  capacity   free     ra part high low
ms   10  m----2----d   1% on          68.354G   68.343G  1M   16  90% 70%
 md   11               1% on      0   13.669G   13.666G
 md   12               1% on      1   13.669G   13.667G
 md   13               1% on      2   13.669G   13.667G
 md   14               1% on      3   13.674G   13.672G
 md   15               1% on      4   13.674G   13.672G
ms   20  m----2----d   1% on          68.354G   68.344G  1M   16  90% 70%
 md   21               1% on      0   13.669G   13.667G
 md   22               1% on      1   13.669G   13.667G
 md   23               1% on      2   13.669G   13.667G
 md   24               1% on      3   13.674G   13.672G
 md   25               1% on      4   13.674G   13.672G
ma   30  m----2----d   4% on          64.351G   61.917G  1M   16  90% 70%
 mm   31               1% on      0    4.003G   3.988G [8363840 inodes]
 md   32               4% on      1   64.351G  61.917G
ma   40  m----2----d   1% on          64.351G  64.333G   1M   16  90% 70%
 mm   41               1% on      0    4.003G   3.997G [8382784 inodes]
 md   42               1% on      1   64.351G  64.333G

フィールドの説明

ty

ty フィールドは、Oracle HSM デバイスタイプを表示します。デバイスタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

eq

eq フィールドは、外部ストレージデバイスの、ユーザーに割り当てられた Oracle HSM 装置の順序番号を表示します。

status

status フィールドは、各文字位置がさまざまなファイルシステム属性の値を表す、11 文字の文字列を表示します。文字の位置は左 (位置 1) から右 (位置 11) へと番号が付いています。次の表は、ステータス文字列の各位置の状態コードの定義を示しています。

位置

意味
1 m---------- 位置 1 の小文字の m は、ファイルシステムがマウントされていることを表します。
1 M---------- 位置 1 の大文字の m は、ファイルシステムがマウント処理中であることを表します。
2 -u--------- 位置 2 の小文字の u は、ファイルシステムがアンマウント処理中であることを表します。
3 --A-------- 位置 3 の大文字の A は、データがアーカイブ (ニアラインまたはオフラインストレージへコピー) 処理中であることを表します。
4 ---R------- 位置 4 の大文字の R は、新規ファイル用の領域を空けるために、すでにアーカイブされているデータがオンラインディスクストレージから解放処理中であることを表します。
5 ----S------ 位置 5 の大文字の S は、すでに解放されているデータがステージング (アーカイブメディアからオンラインディスクストレージへコピー) 中であることを表します。
6 -----1----- 位置 6 の数字 1 は、これがバージョン 1 のファイルシステムであることを表します。
6 -----2----- 位置 6 の数字 2 は、これがバージョン 2 のファイルシステムであることを表します。
7 ------c---- 位置 7 の小文字の c は、これが共有ファイルシステムであることを表します。
8 -------W--- 位置 8 の大文字の W は、これが単一書き込みファイルシステムであることを表します。
9 --------R-- 位置 9 の大文字の R は、これが複数読み取りファイルシステムであることを表します。
10 ---------r- 位置 10 の小文字の r は、ファイルシステムがシングル割り当て mr デバイス上にデータを格納することを表します。
11 ----------d 位置 11 の小文字の d は、ファイルシステムがデュアル割り当て md デバイス上にデータを格納することを表します。

use

use フィールドは、使用中のディスク領域の割合を表示します。

state

state フィールドは、デバイスの現在の動作状態を表示します。

  • on は、デバイスが使用可能であることを表します。

  • ro は、デバイスが読み取り専用であることを表します。

  • off は、デバイスが使用可能ではないことを表します。

  • down は、デバイスがメンテナンスのみ可能であることを表します。

  • idle は、デバイスがすでに進行中の操作を完了しているものの、新しい接続を受け付けていないことを表します。

  • noalloc は、このデバイスでこれ以上ストレージを割り当てられないことを表します。管理者が noalloc (デバイスのストレージ割り当てを無効にする) コマンドを実行しました。noalloc 状態は、管理者が alloc (デバイスのストレージ割り当てを有効にする) コマンドを発行するまで続きます。

ord

ord フィールドは、ユーザー定義の Oracle HSM ファミリセット内にあるデバイスの順序番号を表示します (ファミリセットは、Oracle HSM ファイルシステムと関連付けられたディスクデバイスのグループ、アーカイブ処理と関連付けられたテープライブラリなど、Oracle HSM コンポーネントと関連付けられた装置を表します)。

capacity

capacity フィールドは、ディスク上の使用に適した領域を 1024 バイト単位のブロック数で表示します。

free

free フィールドは、空きディスク領域を 1024 バイト単位のブロック数で表示します。

ra

ra フィールドは、先行読み取りサイズをキロバイト単位で表示します。

part

part フィールドは、部分ステージングのサイズをキロバイト単位で表示します。

high

high フィールドは、ファイルシステムの高位境界値を表示します。高位境界値は、Oracle HSM がディスクからアーカイブコピーのあるファイルの削除を開始して、新規ファイル用の領域を用意するときのディスク使用率です。

low

low は、ファイルシステムの低位境界値を表示します。低位境界値は、Oracle HSM が新規ファイル用に十分な領域を解放して、アーカイブされたファイルの削除を停止するときのディスク使用率です。

maxallocsz (共有ファイルシステムの最大割り当てサイズを設定する)

共有ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号およびキロバイト値を指定して発行すると、maxallocsz コマンドは、指定された共有ファイルシステムへの書き込みの前に割り当てられる最大キロバイト数を設定します。minallocsz (共有ファイルシステムの最小割り当てサイズを設定する)を参照してください。

指定される割り当てサイズは、[16-4194304] の範囲内で 8 の倍数になる必要があります。デフォルト値は、デバイス割り当て単位 (DAU) の 8 倍です。DAU に関する追加情報については、sammkfs のマニュアルページで -a オプションの説明を参照してください。

コマンドの摘要

:maxallocsz family-set-equipment-number  number_kilobytes

次の例では、ファミリセットデバイス 800 で最大割り当てを 1024K バイトに設定します。

File systems                          samu                   version time date

ty  eq   state  device_name               status      high low  mountpoint server
ma 800   on     shareqfs1                 m----2c--r-  80% 70%  /shareqfs1  
mm  801  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
mr  802  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma  810  on     shareqfs2                 m----2c--r-  80%  70% /shareqfs2  
mm  811  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
mr  812  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:maxallocsz 800 1024

maxpartial (ファイルシステムの最大部分解放サイズを設定する)

Oracle HSM ファミリセットの装置の順序番号およびキロバイト数を指定して発行すると、maxpartial コマンドは、ファイルが解放されるときにディスクキャッシュ内に保持できるファイルの先頭からの最大バイト数を設定します。

部分開放に指定された大きなファイルは、アーカイブメディアからの再ステージング時にはより迅速に開くことができます。これは、ステージング開始時にはディスク上にファイルの先頭がすでに存在するためです。詳細は、partial (ファイルシステムのデフォルトの部分解放サイズを設定する)partial_stage (ファイルシステムの部分先行ステージングポイントを設定する)、および release のマニュアルページを参照してください。

指定されるキロバイト値は、[8-2097152] の範囲の整数である必要があります。デフォルトは 16K バイトです。

コマンドの摘要

:maxpartial equipment-number number_of_kilobytes

次の例では、部分解放が指定された各ファイルについて、ディスク上に最大 512K バイトの保持を可能にするように、ディスクファミリセットデバイス 20 を構成します。

File systems                          samu                   version time date
 
ty  eq   state  device_name              status      high  low  mountpoint server
ma  20   on      sam2                    -----2---r-   80% 70%  /sam1       
 mm 21   on       /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22   on       /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23   on       /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:maxpartial 20 512

meta_timeo (共有ファイルシステムのメタデータキャッシュのタイムアウトを設定する)

共有ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号および秒数を指定して発行すると、meta_timeo コマンドは、指定されたデバイスのメタデータキャッシュの最大経過時間を指定された値に設定します。ホストは、指定された秒数の間はキャッシュされたファイルシステム属性およびディレクトリデータを使用し、その後はメタデータサーバー (MDS) でチェックしてキャッシュをリフレッシュします。

デフォルトのキャッシュ間隔は、3 秒です。間隔 0 は、メタデータのキャッシュ処理を無効にします。

コマンドの摘要

:meta_timeo family-set-equipment-number interval_in_seconds

次の例では、ファミリセットデバイス 800 上のキャッシュ間隔を 0 秒に設定して、ホストがファイルシステムを使用するときには毎回、事前に MDS とメタデータの整合性をチェックします。

File systems                         samu                   version time date
 
ty  eq   state  device_name               status      high low  mountpoint server
ma  800  on     shareqfs1                 m----2c--r-  80% 70%  /shareqfs1  
mm  801  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
mr  802  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma  810  on     shareqfs2                 m----2c--r-  80%  70% /shareqfs2  
mm  811  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
mr  812  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:meta_timeo 800 0 

mh_write (複数ホストの読み取り/書き込みをオンにする)

共有ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、mh_write コマンドは、複数ホストから同じファイルへの同時読み取り/書き込みを有効にします。

デフォルトでは、共有 Oracle HSM ファイルシステムでは複数ホストからの同時読み取りは可能ですが、書き込みはできません。mh_write コマンドの結果を元に戻すには、nomh_write (複数ホストの読み取り/書き込みをオフにする) を使用します。

コマンドの摘要

:mh_write family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 800 で複数ホストの読み取りを有効にします。

File systems                      samu                    version time date
 
ty  eq   state  device_name               status      high low  mountpoint server
ma  800  on     shareqfs1                 m----2c--r-  80% 70%  /shareqfs1  
mm  801  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
mr  802  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma  810  on     shareqfs2                 m----2c--r-  80%  70% /shareqfs2  
mm  811  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
mr  812  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:mh_write 800 

mh_write (複数ホストの読み取り/書き込みをオンにする)

共有ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、mh_write コマンドは、複数ホストから同じファイルへの同時読み取り/書き込みを有効にします。

デフォルトでは、共有 Oracle HSM ファイルシステムでは複数ホストからの同時読み取りは可能ですが、書き込みはできません。mh_write コマンドの結果を元に戻すには、nomh_write (複数ホストの読み取り/書き込みをオフにする) を使用します。

コマンドの摘要

:mh_write family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 800 で複数ホストの読み取りを有効にします。

File systems                      samu                    version time date
 
ty  eq   state  device_name               status      high low  mountpoint server
ma  800  on     shareqfs1                 m----2c--r-  80% 70%  /shareqfs1  
mm  801  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
mr  802  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma  810  on     shareqfs2                 m----2c--r-  80%  70% /shareqfs2  
mm  811  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
mr  812  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:mh_write 800 

migconfig (新しいメディアへの移行の構成)

migconfig コマンドは、あるメディアセットから交換用メディアセットへの移行を管理するための手順を提供する migrationd.cmd ファイルをロードします。

コマンドの摘要

:migconfig

Migration status               samu                    version date time 
Source Vsns - wait:  0 fsscan: 0 copy: 0 update ino: 0 log: 0 done:  0
Status: Stop: Waiting for :migstart
source  dest  cmod  perc  status

:
command:migconfig 

migidle (新しいメディアへの移行の構成)

migidle コマンドは、次の論理ポイント (現在のアーカイブ tar ファイルの最後など) でメディア移行を停止します。

コマンドの摘要

:migidle

Migration vsn list            samu                   version date time 
Status:  Run  Vsns:2 src:1 dest:1 maxcopy:2
ord m ty vsn     start time  end time  status  Inodes done/tot    bytes
  0 S li VOL001  10/16 12:12 none      copy            0/35023   164.50M
  0 D li VOL012  10/16 12:12 none      copy                      148.75M


:
command:migidle 

migstart (メディア移行サービスの起動)

migstart コマンドは、メディア移行デーモンを起動します。このデーモンは migrationd.cmd ファイル内の構成情報を読み取り、プロセスを起動します。

コマンドの摘要

:migstart

Migration status               samu                  version date time 
Status: Stop: Waiting for :migstart  Vsns:2 src:1 dest:1 maxcopy:0
ord m ty vsn    start time  end time    status  Inodes done/tot         bytes
  0 S li VOL002 none        10/16 15:42 error             0/0               0
  0 D li VOL011 none        none        avail                               0


:
command:migstart 

migstop (メディア移行サービスの停止)

migstart コマンドは、メディア移行デーモンを停止します。

コマンドの摘要

:migstop

Migration vsn list             samu                  version date time 
Status:  Run  Vsns:2 src:1 dest:1 maxcopy:2
ord m ty vsn     start time  end   time  status  Inodes done/tot    bytes
  0 S li VOL001  10/16 12:12 10/16 12:14 complete    35023/35023   550.00M
  0 D li VOL012  10/16 12:12 10/16 12:14 avail                     550.00M



:
command:migstop 

minallocsz (共有ファイルシステムの最小割り当てサイズを設定する)

共有ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号およびキロバイト値を指定して発行すると、minallocsz コマンドは、指定された共有ファイルシステムへの書き込みの前に割り当てられる最小キロバイト数を設定します。maxallocsz (共有ファイルシステムの最大割り当てサイズを設定する)を参照してください。

指定される割り当てサイズは、[16-4194304] の範囲内で 8 の倍数になる必要があります。デフォルト値は、デバイス割り当て単位 (DAU) の 8 倍です。DAU に関する追加情報については、sammkfs のマニュアルページで -a オプションの説明を参照してください。

コマンドの摘要

:minallocsz family-set-equipment-number number_kilobytes

次の例では、ファミリセットデバイス 800 で最小割り当てを 512K バイトに設定します。

File systems                      samu                    version time date
 
ty  eq   state  device_name               status      high low  mountpoint server
ma  800  on     shareqfs1                 m----2c--r-  80% 70%  /shareqfs1  
mm  801  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
mr  802  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma  810  on     shareqfs2                 m----2c--r-  80%  70% /shareqfs2  
mm  811  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
mr  812  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:minallocsz 800 512

mm_stripe (メタデータストライプ幅を設定する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号およびストライプあたりのディスク割り当てユニット (DAU) の数を指定して発行すると、mm_stripe コマンドは、指定した個数の 16K バイトのディスク割り当てユニット (DAU) がメタデータストレージに使用可能な論理装置番号 (LUN) へ書き込まれるように、対応するファイルシステムを構成します。

デフォルト値の 1 DAU は、1 DAU のメタデータを LUN に書き込んでから、別の LUN に切り替えます。0 (ゼロ) 値は、ストライプ化を無効にし、ラウンドロビン方式でメタデータ DAU をメタデータ LUN へ書き込みます。

stripe (ファイルシステムのストライプ幅を設定する)、および mount_samfs のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:mm_stripe family-set-equipment-number number_DAUs

次の例では、ファミリセットデバイス 10 でメタデータのストライプ化を無効にします。

File systems                      samu                    version time date
 
ty  eq state  device_name               status      high low  mountpoint server
ma  10 on     sam2                      -----2---r-   80% 70% /sam2      /server3
 mm 11 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 12 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 13 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:mm_stripe 20 0

n (ステージングステータス画面を表示する)

n コマンドは、Staging status 画面を開きます。画面には、ステージャーのステータスおよび未処理のステージングリクエストのリストが表示されます。

パラメータを指定せずに発行すると、n コマンドはすべてのメディアタイプについてステージングステータスを表示します。Oracle HSM メディアタイプ識別子を指定してコマンドを発行すると、コマンドは、指定されたメディアタイプについてのみステータスを表示します。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

コマンドの摘要

n
:n mediatype

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次の例は、ステージングステータス画面を示しています。

Staging status                   samu                    version time date

Log output to: /var/opt/SUNWsamfs/stager/log

Stage request: li.VOL001
Loading VSN VOL001

Staging queues
ty pid   user     status   wait files  vsn
li 16097 root     active   0:00    12  VOL001

noabr (アプリケーションベースの回復を無効にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して、noabr コマンドを発行すると、Oracle Real Application Cluster (RAC) は、Solaris Volume Manager ミラー化ボリュームで非同期入出力を使用する Oracle HSM ファイルシステムに格納されたデータベースの回復を処理するために、Solaris Volume Manager のアプリケーションベースの回復機能を利用できなくなります。

デフォルトで、ABR は有効です。abr (アプリケーションベースの回復を有効にする)を参照してください。

コマンドの摘要

:noabr family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 20 で ABR を無効にします。

File systems                      samu                    version time date
 
ty  eq state  device_name               status      high low  mountpoint server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam2
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
ma  10 on      sam1          m----2---r-   80%    70%   /sam1
 mm 11 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA000009594E1565E8d0s0
 mr 12 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CA64E156793d0s0
 mr 13 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CAA4E156897d0s0
 mr 14 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095B4E1568C8d0s0
 mr 15 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095D4E156948d0s0
:
command:noabr 20

noalloc (デバイスのストレージ割り当てを無効にする)

Oracle HSM 装置番号とともに発行された場合、noalloc コマンドは、管理者が alloc (デバイスのストレージ割り当てを有効にする) コマンドを発行するまで、指定されたデータデバイスに対するストレージ割り当てを停止します。

コマンドの摘要

:noalloc  equipment-number

次の例では、ディスクデバイス 14 でストレージ割り当てを停止します。

File systems                      samu                     version time date
 
ty  eq state  device_name             status      high low  mountpoint server
ma  20 on     sam2                    -----2---r-  80% 70%  /sam/sam2  server4
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
ma  10 on     sam1                    m----2---r-  80% 70%  /sam/sam1  server4
 mm 11 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA000009594E1565E8d0s0
 mr 12 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CA64E156793d0s0
 mr 13 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CAA4E156897d0s0
 mr 14 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095B4E1568C8d0s0
 mr 15 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095D4E156948d0s0
:
command:noalloc 14

デバイスの状態が noalloc に変化します。

File systems                      samu                    version time date
 
ty  eq state  device_name             status      high low  mountpoint server
ma  20 on     sam2                    -----2---r-  80% 70%  /sam/sam2  server4
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
ma  10 on     sam1                    m----2---r-  80% 70%  /sam/sam1  server4
 mm 11 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA000009594E1565E8d0s0
 mr 12 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CA64E156793d0s0
 mr 13 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CAA4E156897d0s0
 mr 14 noalloc /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095B4E1568C8d0s0
 mr 15 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095D4E156948d0s0

noatime (ファイルシステムのアクセス時間の更新を無効にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、noatime コマンドは対応するファイルシステム上でアクセス時間属性の更新を無効にします。これは、コマンド atime -1 と同等です。atime (ファイルシステムのアクセス時間の更新を構成する)を参照してください。

アーカイブ処理中の Oracle HSM ファイルシステムでは noatime コマンドを使用しないでください。

nodio_szero (直接入出力でスパースファイルの未初期化領域をゼロ化しない)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、nodio_szero コマンドは、指定されたデバイスに対する直接入出力では、未初期化領域のゼロ化をスキップできるようにします。これにより、スパースファイルを直接書き込むときのパフォーマンスが向上します。

デフォルトは nodio_szero です。

詳細は、dio_szero (直接入出力時にスパースファイルの未初期化領域をゼロ化する)を参照してください。

コマンドの摘要

:nodio_szero family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 100 上のスパースファイルでのゼロ化を無効にします。

Mass storage status                  samu                   version time date
 
ty  eq   status      use  state  ord  capacity       free ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on            7.270T     7.270T 1M  16    80% 70%
 mm  110              1%   on      0  465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr  120              1%   on      1    1.817T     1.817T
 mr  130              1%   on      2    1.817T     1.817T
 mr  140              1%   on      3    1.817T     1.817T
 mr  150              1%   on      4    1.817T     1.817T
:
command:nodio_szero 100 

nodmr (ソフトウェアミラーの指定されたミラー読み取りを無効にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、dmr コマンドは、Solaris Volume Manager ミラー化ボリュームで非同期入出力を使用する Oracle HSM ファイルシステムにデータベースが格納されているときに、Solaris Volume Manager の指定されたミラー読み取り機能を Oracle Real Application Cluster (RAC) が利用できないようにします。dmr (ソフトウェアミラーの指定されたミラー読み取りを有効にする)を参照してください。

デフォルトで、DMR は有効です。

コマンドの摘要

:nodmr family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 20 で DMR を無効にします。

File systems                   samu                   version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam2
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
ma  10 on      sam1          m----2---r-   80%    70%   /sam1
 mm 11 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA000009594E1565E8d0s0
 mr 12 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CA64E156793d0s0
 mr 13 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000114D5400000CAA4E156897d0s0
 mr 14 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095B4E1568C8d0s0
 mr 15 on      /dev/dsk/c0t600A0B8000118ACA0000095D4E156948d0s0
:
command:nodmr 20

noforcedirectio (デフォルトで直接入出力を使用しない)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、noforcedirectio コマンドは、指定されたデバイスで通常のデフォルトの入出力方式である 直接入出力 に戻します。

詳細は、入出力パフォーマンス調整の目標およびオプションについてforcedirectio (デフォルトで直接入出力を使用する) コマンド、および directiosetfasam_setfasam_advise のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:noforcedirectio family-set-equipment-number 

次の例では、ファミリセットデバイス 100 でデフォルトのページ入出力に戻します。

Mass storage status                  samu                    version time date

ty  eq   status      use  state  ord   capacity      free   ra  part high low
ma  100  m----2---r- 1%   on             7.270T    7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G  465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T    1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T    1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T    1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T    1.817T
:
command:noforcedirectio 100 

noforce_nfs_async (強制的に非同期 NFS にしない)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、noforce_nfs_async コマンドによって指定されたデバイスは、データがキャッシュされるように NFS (ネットワークファイルシステム) がリクエストするまで、NFS データをディスクに書き込みます。

コマンドの摘要

:noforce_nfs_async family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセット 100noforce_nfs_async を設定します。

Mass storage status                 samu                    version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity   free       ra  part high low
ma  100 m----2---r-  1%   on             7.270T   7.270T     1M  16    80% 70%
 mm  110              1%   on       0  465.253G 465.231G [975661056 inodes]
 mr  120              1%   on       1    1.817T   1.817T
 mr  130              1%   on       2    1.817T   1.817T
 mr  140              1%   on       3    1.817T   1.817T
 mr  150              1%   on       4    1.817T   1.817T
:
command:noforce_nfs_async 100

nohwm_archive (高位境界値でアーカイブ処理を開始しない)

Oracle HSM ファミリセット装置の順序番号を指定して発行すると、nohwm_archive コマンドは、格納されているファイルの合計サイズが高位境界値 (ファイルシステムに指定された最大領域利用率しきい値) を超えたときに自動的にアーカイブ処理を開始しないように、対応するファイルシステムを構成します。maxpartial (ファイルシステムの最大部分解放サイズを設定する)を参照してください。

コマンドの摘要

:nohwm_archive equipment-number

次の例では、対応するファイルシステムが総容量の 80% を超えた場合に自動的にアーカイブ処理を開始しないように、ディスクファミリセットデバイス 20 を構成します。

File systems                          samu                    version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam2         
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:nohwm_archive 20

nomh_write (複数ホストの読み取り/書き込みをオフにする)

共有ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を設定して発行すると、nomh_write コマンドは、複数ホストから同じファイルへの同時読み取り/書き込みを無効にし、指定されたデバイスのデフォルト設定を復元します。

デフォルトでは、共有 Oracle HSM ファイルシステムでは複数ホストからの同時読み取りは可能ですが、書き込みはできません。mh_write (複数ホストの読み取り/書き込みをオンにする) を実行したあとでデフォルトに復元するには、nomh_write を使用します。

コマンドの摘要

:nomh_write  family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 800 で複数ホストの読み取りを無効にします。

File systems                          samu                    version time date
 
ty  eq   state  device_name           status      high low  mountpoint server
ma  800  on     shareqfs1             m----2c--r-  80%  70% /shareqfs1  
 mm  801  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
 mr  802  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma  810  on     shareqfs2             m----2c--r-  80%  70% /shareqfs2  
 mm  811  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
 mr  812  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:mh_write 800 

norefresh_at_eof (複数読み取りファイルシステムにおいて EOF でリフレッシュしない)

単一書き込み/複数読み取りファイルシステム内で読み取り専用でマウントされたディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、norefresh_at_eof コマンドは、読み取りバッファーがファイルの終わりを越えたときのファイルサイズ属性の自動更新を無効にします。refresh_at_eof (複数読み取りファイルシステムにおいて EOF でリフレッシュする)を参照してください。

コマンドの摘要

:norefresh_at_eof family-set-equipment-number interval_in_seconds

次の例では、ファミリセットデバイス 900 でファイルサイズ属性の自動リフレッシュを無効にします。

File systems                          samu                version time date
 
ty  eq   state  device_name          status       high  low  mountpoint server
ma  900  on    qfs1                  m----2--R-d   90%  70%  /qfs1      
 mm  901  on    /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  902  on    /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  903  on    /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  904  on    /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: norefresh_at_eof 900

noqwrite (さまざまなスレッドからの同時読み取り/書き込みを無効にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、noqwrite コマンドは、さまざまなスレッドから単一ファイルへの同時読み取り/書き込み操作を無効にします。UNIX 標準では、あるライターがファイルへの排他アクセスを取得すると、ほかのライターやリーダーはファイルが解放されるのを待機する必要があります。

単一ファイルへの同時マルチスレッドの読み取り/書き込みはデータベースアプリケーションでは役に立つことがありますが (qwrite (さまざまなスレッドからファイルへの同時読み取り/書き込みを有効にする)を参照)、一般的にこの機能は役に立つものや望ましいものではありません。そのため、noqwrite がデフォルト設定です。

コマンドの摘要

:noqwrite family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 100 で、単一ファイルに対する同時読み取り/書き込み操作を無効にします。

File systems                          samu                version time date
 
ty  eq   state  device_name          status       high  low  mountpoint server
ma  100  on     qfs1                 m----2--R-d   90%  70%  /qfs1
 mm  101  on     /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  102  on     /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  103  on     /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  104  on     /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: noqwrite 100

nosuid (setuid の実行が無効の状態でファイルシステムをマウントする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、nosuid コマンドは、setuid ファイル属性が無効な状態でファイルシステムをマウントします。setuid 属性 (実行時にユーザー ID を設定する) を使用すると、ファイルシステムユーザーは、一時的に昇格した権限 (ファイルの使用時に要求される可能性のある権限) で実行可能ファイルを実行できます。

詳細は、suid (setuid の実行が有効の状態でファイルシステムをマウントする)、および mount のマニュアルページを参照してください。

デフォルトは suid であり、setuid 属性が有効の状態でファイルシステムをマウントします。

コマンドの摘要

:nosuid family-set-equipment-number

次の例では、setuid 属性が無効の状態で、ファミリセットデバイス 100 上のファイルシステムをマウントします。

File systems                          samu                version time date
 
ty  eq   state  device_name          status       high  low  mountpoint server
ma  100  on     qfs1                 m----2--R-d   90%  70%  /qfs1
 mm  101  on     /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  102  on     /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  103  on     /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  104  on     /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: nosuid 100

nosw_raid (ソフトウェア RAID モードをオフにする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、nosw_raid コマンドは、指定されたデバイスでソフトウェア RAID モードを無効にし、Oracle HSM のデフォルトを復元します。

コマンドの摘要

:nosw_raid family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 100 のソフトウェア RAID モードを無効にします。

Mass storage status                  samu                   version time date
 
ty  eq  status       use  state  ord   capacity     free     ra  part high low
ma  100 m----2---r-  1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm 110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr 120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr 130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr 140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr 150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:nosw_raid 100

notrace (ファイルシステムのトレースを無効にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、notrace コマンドは対応するファイルシステムのトレースを無効にします。

デフォルトは trace (有効) です。

ファイルシステムのトレースの詳細は、trace (ファイルシステムのトレースを有効にする)、および defaults.conf のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:no
trace family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 100 でファイルシステムのトレースを無効にします。

File systems                          samu                   version time date
 
ty  eq   state  device_name          status       high  low  mountpoint server
ma  100  on     qfs1                 m----2--R-d   90%  70%  /qfs1
 mm  101  on     /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  102  on     /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  103  on     /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  104  on     /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: notrace 100

o (光学ディスクステータス画面を表示する)

o コマンドは、Optical disk status 画面を開きます。画面には、環境内で構成されているすべての光学ディスクドライブのステータスが表示されます。

コマンドの摘要

o
:o 

コントロール

Ctrl-K (ˆk)

選択する (手動、自動ライブラリ、両方、優先順位)

Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

ページを下に移動します。

Ctrl-U (ˆu)

ページを上に移動します。

次の例は、光ディスクドライブステータスの表示を示しています。

Optical disk status             samu                   version time date

ty  eq  status      act use  state  vsn
mo  35  --l---wo-r  1   29%  ready  OPD004

フィールドの説明

次の表は、この表示のフィールドの説明を示しています。

ty

ty フィールドは、Oracle HSM メディアタイプを表示します。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

eq

eq フィールドは、光学ディスクドライブの、ユーザーに割り当てられた Oracle HSM 装置の順序番号を表示します。

status

status フィールドは、各文字位置がさまざまなリムーバブルメディアデバイス属性の値を表す、10 文字の文字列を表示します。文字の位置は左 (位置 1) から右 (位置 10) へと番号が付いています。次の表は、ステータス文字列の各位置の状態コードの定義を示しています。

位置

意味
1 s--------- 位置 1 の小文字の s は、メディアがスキャン中であることを表します。
1 m--------- 位置 1 の小文字の m は、自動ライブラリが動作中であることを表します。
1 M--------- 位置 1 の大文字の M は、デバイスが保守モードであることを表します。
2 -E-------- 位置 2 の大文字の E は、スキャン中にデバイスで回復不可能なエラーが発生したことを表します。
2 -a-------- 位置 2 の小文字の a は、デバイスが監査モードであることを表します。
3 --l------- 位置 3 の小文字の l は、メディアにラベルが付いていることを表します。
3 --L------- 位置 3 の大文字の L は、メディアにラベルを付けていることを表します
3 --N------- 位置 3 の大文字の N は、メディアが外部である (Oracle HSM アーカイブに含まれない) ことを表します。
4 ---I------ 位置 4 の大文字の I は、デバイスがアイドル状態であり、新規接続に使用できないことを表します。ただし、すでに進行中の操作は完了するまで続行されます。
4 ---A------ 位置 4 の大文字の A は、デバイスでオペレータの確認が必要であることを表します。
5 ----C----- 位置 5 の大文字の C は、デバイスでクリーニングが必要であることを表します。
5 ----U----- 位置 5 の大文字の U は、アンロードがリクエストされたことを表します。
6 -----R---- 位置 6 の大文字の R は、デバイスが予約されていることを表します。
7 ------w--- 位置 7 の小文字の w は、プロセスがメディアに書き込み中であることを表します。
8 -------o-- 位置 8 の小文字の o は、デバイスがオープンであることを表します。
9 --------P- 位置 9 の大文字の P は、デバイスがテープボリュームの位置を設定中であることを表します。
9 --------F- テープライブラリの場合、位置 9 の大文字の F は、すべてのストレージスロットが占有されていることを表します。

ドライブの場合、位置 9 の大文字の F は、現在マウントされているリムーバブルメディアがいっぱいであることを表します。

10 ---------R 位置 10 の大文字の R は、デバイスが動作可能であり、メディアが読み取り専用であることを表します。
10 ---------r 位置 10 の小文字の r は、デバイスが起動し、動作可能であることを表します。
10 ---------p 位置 10 の小文字の p は、デバイスが存在することを表します。
10 ---------W 位置 10 の大文字の W は、デバイスが書き込み保護されていることを表します。

act

act フィールドは、アクティビティーカウントを表示します。

use

use フィールドは、使用されているカートリッジ領域の割合を表示します。

state

state フィールドは、光学ディスクドライブの現在の動作状態を表示します。

  • ready は、デバイスがオンであり、メディアがロードされていることを表します。

  • notrdy は、デバイスがオンであるものの、メディアがロードされていないことを表します。

  • idle は、デバイスがすでに進行中の操作を完了しているものの、新しい接続を受け付けていないことを表します。

  • off デバイスが使用可能ではありません。

  • down は、デバイスがメンテナンスのみ可能であることを表します。

vsn

vsn フィールドは、メディアボリュームに割り当てられているボリュームシリアル番号、またはボリュームにラベルが付けられていない場合はキーワード nolabel を表示します。

off (デバイスをオフにする)

off コマンドは、Oracle HSM 装置の順序番号で指定されたデバイスをオフラインに設定します。すべての操作は停止します。

コマンドの摘要

:off equipment-number

Device configuration:             samu                   version time date

ty  eq  state  device_name                           fs   family_set
sk  100 on     /etc/opt/SUNWsamfs/SL8500_T10K_parms  100  libraryA
ti  101 on      /dev/rmt/0cbn                         100  libraryA
ti  102 on      /dev/rmt/1cbn                         100  libraryA
ti  103 on      /dev/rmt/2cbn                         100  libraryA
hy  104 on      historian                             104
:
command:off 103

デバイスの状態が off に変化します。

Device configuration:             samu                    version time date
 
ty   eq state   device_name                           fs   family_set
sk  100 on      /etc/opt/SUNWsamfs/SL8500_T10K_parms  100  libraryA
ti  101 on      /dev/rmt/0cbn                         100  libraryA
ti  102 on      /dev/rmt/1cbn                         100  libraryA
ti  103 off     /dev/rmt/2cbn                         100  libraryA
hy  104 on      historian                             104

on (デバイスをオンにする)

デバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、on コマンドは、Oracle HSM 装置の順序番号で指定されたデバイスをオンラインにします。

コマンドの摘要

:on equipment-number

Device configuration:             samu                   version time date

ty  eq  state  device_name                           fs   family_set
sk  100  on    /etc/opt/SUNWsamfs/SL8500_T10K_parms  100  libraryA
ti  101  on    /dev/rmt/0cbn                         100  libraryA
ti  102  on    /dev/rmt/1cbn                         100  libraryA
ti  103  off   /dev/rmt/2cbn                         100  libraryA
hy  104 on     historian                             104
:
command:on 103

デバイスの状態が on に変化します。

Device configuration:             samu                   version time date

ty  eq  state  device_name                           fs   family_set
sk  100  on    /etc/opt/SUNWsamfs/SL8500_T10K_parms  100  libraryA
ti  101  on    /dev/rmt/0cbn                         100  libraryA
ti  102  on    /dev/rmt/1cbn                         100  libraryA
ti  103  on    /dev/rmt/2cbn                         100  libraryA
hy  104 on     historian                             104

open (読み取り用にディスクストレージデバイスを開く)

ディスクデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、open コマンドは、read (ディスクストレージデバイスでセクターを読み取る) コマンド用にデバイスを開きます。

コマンドの摘要

:open equipment-number

次の例では、デバイス 23 を開きます。

File systems                  samu                    version time date
 
ty      eq   state  device_name     status      high low mountpoint server
ma      20      on  sam2            -----2---r-  80% 70% /sam/sam2
 mm      21      on  /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr      22      on  /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr      23      on  /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:open 23

画面がセクター 0 から始まるディスクセクター表示に切り替わります。

Sector:   00000000 (0)    raw       samu                   version time date
 
00000000  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000010  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000020  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000030  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000040  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000050  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000060  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000070  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
 ...

p (リムーバブルメディアロードリクエスト画面を表示する)

p コマンドは、Removable media load requests 画面を開きます。画面には、リムーバブルメディアに対する保留中のロードリクエストに関する情報が表示されます。4 つの異なる画面形式を使用できます。

  • ユーザーでソートされた、手動と自動の両方のライブラリリクエスト

  • 優先順位でソートされた、手動と自動の両方のライブラリリクエスト。

  • 手動のリクエストのみ

  • 自動ライブラリリクエストのみ。

パラメータを指定せずに発行すると、p コマンドはすべてのメディアタイプについてロードリクエストを表示します。Oracle HSM メディアタイプ識別子を指定してコマンドを発行すると、コマンドは、指定されたメディアタイプについてのみロードリクエストを表示します。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

コマンドの摘要

p
:p mediatype

コントロール

この画面では、次の制御キーを使用できます。

Ctrl-K (ˆk)

別の表示形式に切り替えます。

Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

ページを下に移動します。

Ctrl-U (ˆu)

ページを上に移動します。

次の例は、リムーバブルメディアのロードリクエストの表示を示しています。

Removable media load requests all both    samu                 version time date
  count: 1

index type pid    user     rb   flags    wait count vsn
    0 li   15533  root     150  W--f---  0:00       VOL002

フィールドの説明

index

index フィールドは、対応するリクエストのプレビュー表における位置を表示します。

type

type フィールドは、リムーバブルメディアに割り当てられているメディアタイプコードを表示します。

pid

pid フィールドは、UNIX プロセス識別子を表示します。プロセス識別子 1 は、NFS アクセスを示します。

user

user フィールドは、ロードをリクエストしているユーザーに割り当てられた名前を表示します。

priority

priority フィールドは、リクエストがほかのリクエストよりも優先される程度を表示します。

rb

rb フィールドは、リクエストされた VSN が存在する自動ライブラリの、ユーザーに割り当てられた装置の順序番号を表示します。

flags

flags フィールドは、各文字位置がリクエストのプロパティーの値を表す、7 文字の文字列を表示します。文字の位置は左 (位置 1) から右 (位置 7) へと番号が付いています。次の表は、ステータス文字列の各位置のフラグコードの定義を示しています。

位置
フラグ
意味
1 W------ 位置 1 の大文字の W は、書き込みアクセスがリクエストされたことを表します。
2 -b----- 位置 2 の小文字の b は、リクエストがビジー状態であることを表します。
3 --C---- 位置 3 の大文字の C は、VSN のリクエストがクリアされたことを表します。
4 ---f--- 位置 4 の小文字の f は、ファイルシステムアクセスがリクエストされたことを表します。
5 ----N-- 位置 5 の大文字の N は、リクエストされたメディアが Oracle HSM ファイルシステムの外部であることを表します。
6 -----S- 位置 6 の大文字の S は、両面光学メディアボリュームの裏面がマウントされていることを表します。
7 ------s 位置 7 の小文字の s は、ファイルがリムーバブルメディアからファイルシステムにステージングされることを表します。

wait

wait フィールドは、マウントリクエストが受信されてからの経過時間を表示します。

count

count フィールドは、ファイルがステージング中である場合に、この VSN に対するリクエストの数を表示します。

vsn

vsn フィールドは、リムーバブルメディアボリュームのボリュームシリアル名を表示します。

partial (ファイルシステムのデフォルトの部分解放サイズを設定する)

Oracle HSM ファミリセットの装置の順序番号およびキロバイト数を指定して発行すると、partial コマンドは、ファイルが解放されるときにディスクキャッシュ内に保持できるファイルの先頭からのデフォルトバイト数を設定します。

部分開放に指定された大きなファイルは、アーカイブメディアからの再ステージング時にはより迅速に開くことができます。これは、ステージング開始時にはディスク上にファイルの先頭がすでに存在するためです。ユーザーは、部分解放用にファイルをマークするときにサイズを指定することで、ファイル単位でデフォルトをオーバーライドできます。詳細は、maxpartial (ファイルシステムの最大部分解放サイズを設定する)partial_stage (ファイルシステムの部分先行ステージングポイントを設定する)、および release のマニュアルページを参照してください。

指定されるキロバイト値は、[8-maximumpartial] の範囲の整数値にする必要があります (maximumpartialmaxpartial コマンドによって設定される値です)。デフォルトは 16K バイトです。

コマンドの摘要

:partial equipment-number number_of_kilobytes

次の例では、部分解放が指定された各ファイルについてディスク上に 256K バイトを保持するように、ディスクファミリセットデバイス 20 を構成します。

File systems                          samu                    version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam2
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:partial 20 256

partial_stage (ファイルシステムの部分先行ステージングポイントを設定する)

Oracle HSM ファミリセットの装置の順序番号およびキロバイト数を指定して発行すると、partial_stage コマンドは、部分解放用に指定されたファイルの一部ではなくその全体がディスクにステージングされる場合のファイルオフセットを定義します。

大きいファイルを部分ステージングすると、アーカイブメディアからディスクキャッシュへ完全にステージングする前にファイルを開くことができるため、ユーザーはデータにさらに迅速にアクセスできます。ただし、ファイルを開き始めるのに十分なデータがキャッシュ内にある場合、部分ステージングにそれ以上の利点はありません。詳細は、maxpartial (ファイルシステムの最大部分解放サイズを設定する)partial (ファイルシステムのデフォルトの部分解放サイズを設定する)、および release のマニュアルページを参照してください。

指定されるキロバイト値は、[8-maximumpartial] の範囲の整数値にする必要があります (maximumpartialmaxpartial コマンドによって設定される値です)。デフォルトは、partial コマンドで設定された値です。

コマンドの摘要

:partial_stage equipment-number number_of_kilobytes

次の例では、ディスクファミリセットデバイス 20 の部分先行ステージングポイントを 5124K バイト (5M バイト) に設定します。

File systems                   samu                   version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20 on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam2
 mm 21 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr 22 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr 23 on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:partial_stage 20 5124

priority (ロードリクエストプレビューキュー内の優先順位を設定する)

ロードリクエストのプロセス識別子 (pid) および整数値を指定して発行すると、priority コマンドは待機ジョブのリスト内の指定された位置にロードリクエストを移動します。p (リムーバブルメディアロードリクエスト画面を表示する) コマンドで一覧表示されたいずれかのロードリクエストの pid を指定します。目的の優先順位を整数で指定します。0 (ゼロ) は先頭 (最高の優先度) です。

コマンドの摘要

:priority pid priority

次の例では、pid17708 (ボリューム VOL202) であるロードリクエストに優先順位 0 を指定します。

Removable media load requests all both   samu                 version time date
                                                           count: 4
index  type pid    user  rb   flags     wait count  vsn
    0  li   13850  root  900  W--f---   0:42        VOL002
    1  li   15533  root  900  ---f---   0:28        VOL001
    2  li   17708  root  900  ---f---   0:28        VOL202
    3  li   19937  root  900  ---f---   0:05        VOL015
:
command:priority 17708 0

新しい優先順位により、pid 17708 はキューの 3 番目 (index 2) から 1 番目 (index 0) に移動します。

index  type pid    user  rb   flags     wait count  vsn
    0  li   17708  root  900  ---f---   0:28        VOL202
    1  li  15533   root  900  ---f---   0:28        VOL001
    2  li   15533  root  900  ---f---   0:28        VOL001
    3  li   19937  root  900  ---f---   0:05        VOL015

qwrite (さまざまなスレッドからファイルへの同時読み取り/書き込みを有効にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、qwrite コマンドは、さまざまなスレッドから単一ファイルへの同時読み取り/書き込み操作を有効にします。

同じファイルに対して同時に複数のトランザクションを処理するデータベースおよびその他のアプリケーションの場合、ドライブレベルで複数のリクエストをキューに入れるため、同時読み取り/書き込みによって入出力パフォーマンスが向上します。

デフォルトは noqwrite (さまざまなスレッドからの同時読み取り/書き込みを無効にする) です。

コマンドの摘要

:qwrite family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 100 で、単一ファイルに対する同時読み取り/書き込み操作を有効にします。

File systems                     samu                   version time date
 
ty  eq   state  device_name           status       high low   mountpoint server
ma  100  on     qfs1                  m----2----d   90% 70%   /qfs1
 mm  101  on     /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  102  on     /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  103  on     /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  104  on     /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: qwrite 100

r (リムーバブルメディアステータス画面を表示する)

r コマンドは、Removable media status 画面を開きます。画面には、テープドライブなどリムーバブルメディアデバイスでのアクティビティーが表示されます。特定のデバイスタイプ、またはすべてのテープ装置などのデバイスファミリをモニターできます。

パラメータを指定せずに発行すると、r コマンドはすべてのリムーバブルメディアデバイスについてステータスを表示します。Oracle HSM メディアタイプ識別子を指定してコマンドを発行すると、コマンドは、指定されたメディアタイプについてのみステータスを表示します。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

コマンドの摘要

r
:r mediatype

次の例は、リムーバブルメディアステータスの表示を示しています。

Removable media status: all         samu                   version time date

ty  eq  status     act use state  vsn
li  150 --l------r   0 63% ready  VOL004

フィールドの説明

次の表は、この表示のフィールドの説明を示しています。

ty

ty フィールドは、Oracle HSM メディアタイプを表示します。デバイスタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

eq

eq フィールドは、外部ストレージデバイスの、ユーザーに割り当てられた Oracle HSM 装置の順序番号を表示します。

status

status フィールドは、各文字位置がさまざまなリムーバブルメディアデバイス属性の値を表す、10 文字の文字列を表示します。文字の位置は左 (位置 1) から右 (位置 10) へと番号が付いています。次の表は、ステータス文字列の各位置の状態コードの定義を示しています。

位置

意味
1 s--------- 位置 1 の小文字の s は、メディアがスキャン中であることを表します。
1 m--------- 位置 1 の小文字の m は、自動ライブラリが動作中であることを表します。
1 M--------- 位置 1 の大文字の M は、デバイスが保守モードであることを表します。
2 -E-------- 位置 2 の大文字の E は、スキャン中にデバイスで回復不可能なエラーが発生したことを表します。
2 -a-------- 位置 2 の小文字の a は、デバイスが監査モードであることを表します。
3 --l------- 位置 3 の小文字の l は、メディアにラベルが付いていることを表します。
3 --L------- 位置 3 の大文字の L は、メディアにラベルを付けていることを表します
3 --N------- 位置 3 の大文字の N は、メディアが外部である (Oracle HSM アーカイブに含まれない) ことを表します。
4 ---I------ 位置 4 の大文字の I は、デバイスがアイドル状態であり、新規接続に使用できないことを表します。ただし、すでに進行中の操作は完了するまで続行されます。
4 ---A------ 位置 4 の大文字の A は、デバイスでオペレータの確認が必要であることを表します。
5 ----C----- 位置 5 の大文字の C は、デバイスでクリーニングが必要であることを表します。
5 ----U----- 位置 5 の大文字の U は、アンロードがリクエストされたことを表します。
6 -----R---- 位置 6 の大文字の R は、デバイスが予約されていることを表します。
7 ------w--- 位置 7 の小文字の w は、プロセスがメディアに書き込み中であることを表します。
8 -------o-- 位置 8 の小文字の o は、デバイスがオープンであることを表します。
9 --------P- 位置 9 の大文字の P は、デバイスがテープボリュームの位置を設定中であることを表します。
9 --------F- テープライブラリの場合、位置 9 の大文字の F は、すべてのストレージスロットが占有されていることを表します。

ドライブの場合、位置 9 の大文字の F は、現在マウントされているリムーバブルメディアがいっぱいであることを表します。

10 ---------R 位置 10 の大文字の R は、デバイスが動作可能であり、メディアが読み取り専用であることを表します。
10 ---------r 位置 10 の小文字の r は、デバイスが起動し、動作可能であることを表します。
10 ---------p 位置 10 の小文字の p は、デバイスが存在することを表します。
10 ---------W 位置 10 の大文字の W は、デバイスが書き込み保護されていることを表します。

rdlease (共有ファイルシステムの読み取りリース時間を設定する)

共有ファイルを読み取る前に、ホストはファイルへの排他アクセスが付与される読み取りリースをリクエストし、取得する必要があります。rdlease コマンドは、指定されたデバイスでこのリースが有効である秒数を定義します。読み取り操作を完了する前に指定の時間が経過した場合、ホストはリースを再取得して続行する必要があります。

指定される秒数は、[15-600] の範囲である必要があります。デフォルトは 30 秒です。

関連情報については、aplease (共有ファイルシステムの追加リースの有効期限を設定する)wrlease (共有ファイルシステムの書き込みリース時間を設定する)、および lease_timeo (共有ファイルシステムの未使用リースのタイムアウトを設定する)を参照してください。

コマンドの摘要

:rdlease family-set-equipment-number interval_in_seconds

次の例では、ファミリセットデバイス 800 で読み取りリース時間を 2 分 (120 秒) に設定します。

File systems                      samu                    version time date
 
ty  eq   state  device_name           status      high low mountpoint server
ma  800  on     shareqfs1             m----2c--r-  80% 70% /shareqfs1 
 mm  801  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
 mr  802  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma  810  on     shareqfs2            m----2c--r-   80% 70% /shareqfs2 
 mm  811  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
 mr  812  on     /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:rdlease 800 120

read (ディスクストレージデバイスでセクターを読み取る)

事前に開いてあるディスクデバイス上の 16 進数のセクターアドレスを指定して発行すると、read コマンドは、指定されたアドレスで始まるディスクセクターを表示します。

open (読み取り用にディスクストレージデバイスを開く)も参照してください。

コマンドの摘要

:read hexadecimal-address 

次の例では、デバイス 23 をセクター 1f4 (500) から読み取ります。

Sector:   00000000 (0)        raw       samu       version time date
 
00000000  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000010  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000020  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000030  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000040  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000050  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000060  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
00000070  00000000 00000000 00000000 00000000  ................
 ...
:
command:read 1f4

セクター 1f4 からのディスクセクターを表示する画面:

Sector:   000001f4 (500)      raw      samu       version time date
 
00000000  0a01c1c1 e39ce073 8e00e319 39e80195  ..AAc.`s..c.9h..
00000010  a40cd199 bfd5285f ba1509f9 41c03820  $.Q.?U(_:..yA@8
00000020  90780583 7f78825b 9fa0a58b 4a519c5d  .x...x.[. %.JQ.]
00000030  d2774afa bb256497 569bd2fb b775ddf2  RwJz;%d.V.R{7u]r
00000040  ba5cd1b7 2a56d93d 6e9dafab ba8b5e56  :\Q7*VY=n./+:.ˆV
00000050  d5686a5b 334d1f96 70060ec1 b46483c8  Uhj[3M..p..A4d.H
00000060  190339e7 3ce3e5e7 a702ff00 9394528c  ..9g<ceg'.....R.
00000070  4c9f3990 6dc05c1e b907e6dd 918e14e4  L.9.m@\.9.f]...d
...

readahead (最大先行読み取りパラメータを設定する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、readahead コマンドは、デバイスがメモリーに読み取る最小連続バイト数を指定します。適切に構成されている場合、先行読み取りによってディスク入出力が低減し、サイズのより大きい連続した情報ブロックがメモリーでただちに利用可能になるため、ファイルシステムのパフォーマンスが向上します。

先行読み取り値は、[1-8192] K バイトの範囲で指定します。デフォルトは 1024K バイト (1M バイト) です。

readahead ディレクティブを samfs.cmd ファイルで設定することもできます。詳細は、samfs.cmd のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:readahead family-set-equipment-number number_kilobytes 

次の例では、ファミリセットデバイス 100 の先行読み取り値を 1M バイト (1024K バイト) に設定します。

Mass storage status                 samu                   version time date
 
ty  eq   status       use  state  ord   capacity     free   ra    part high low
ma  100  m----2---r-  1%   on             7.270T     7.270T 128K  16    80% 70%
 mm  110               1%   on      0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr  120               1%   on      1     1.817T     1.817T
 mr  130               1%   on      2     1.817T     1.817T
 mr  140               1%   on      3     1.817T     1.817T
 mr  150               1%   on      4     1.817T     1.817T
:
command:readahead 100 1024 

先行読み取り値が 1M バイトに変化します。

Mass storage status                 samu                   version time date
 
ty  eq   status       use  state  ord   capacity     free     ra  part high low
ma  100  m----2---r-  1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm  110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr  120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr  130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr  140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr  150              1%   on       4     1.817T     1.817T

readonly | ro (デバイスを読み取り専用にする)

readonly または ro コマンドは、読み取り専用属性を Oracle HSM 装置の順序番号で指定されたデバイスに適用します。

コマンドの摘要

:readonly device-equipment-number  
:ro device-equipment-number 

次の例では、デバイス 12 を読み取り専用にします。

Mass storage status                samu                version time date

ty      eq  status        use state  ord  capacity      free    ra  part high low
ma      10  m----2---r-    1% on            7.270T    7.270T    1M    16  80% 70%
 mm      11                1% on       0  465.253G  465.231G [975661056 inodes]
 mr      12                1% on       1    1.817T    1.817T
 mr      13                1% on       2    1.817T    1.817T
 mr      14                1% on       3    1.817T    1.817T
 mr      15                1% on       4    1.817T    1.817T
:
command:readonly 12

refresh (samu 表示の自動リフレッシュ間隔を設定する)

秒数を指定して発行すると、refresh コマンドは、指定された秒数の経過後に画面をリフレッシュするように samu を構成します。

コマンドの摘要

:refresh interval_in_seconds

次の例では、20 秒ごとに表示をリフレッシュするように samu を構成します。

File systems                       samu                   version time date
 
ty  eq   state device_name          status       high low   mountpoint server
ma  900  on    qfs1                 m----2--R-d   90%  70%  /qfs1
 mm  901  on    /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  902  on    /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  903  on    /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  904  on    /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: refresh 20

refresh_at_eof (複数読み取りファイルシステムにおいて EOF でリフレッシュする)

単一書き込み/複数読み取りファイルシステム内で読み取り専用でマウントされたディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、refresh_at_eof コマンドは、読み取りバッファーがファイルの終わりを越えたときにファイルサイズ属性の更新を強制的に実行します。norefresh_at_eof (複数読み取りファイルシステムにおいて EOF でリフレッシュしない)を参照してください。

コマンドの摘要

:refresh_at_eof family-set-equipment-number interval_in_seconds

次の例では、ファミリセットデバイス 900 でファイルサイズ属性の自動リフレッシュを有効にします。

File systems                          samu                    version time date
 
ty  eq   state  device_name           status       high low   mountpoint server
ma  900  on     qfs1                  m----2--R-d   90%  70%  /qfs1
 mm  901  on    /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  902  on    /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  903  on    /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  904  on    /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: refresh_at_eof 900

release (アーカイブされたデータファイルを解放し、デバイスでの割り当てを無効にする)

Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、release コマンドは、デバイスに格納されたすべてのアーカイブされたファイル (このようにしないと部分解放に指定されるファイルに関連付けられたすべての領域を含む) を解放し、指定されたデバイスを off にします。

release コマンドは、指定されたデバイスを noalloc (デバイスのストレージ割り当てを無効にする) 状態に設定し、sam-fsd デーモンにサブプロセス sam-shrink を実行させます。sam-shrink プロセスは指定されたデバイス上にあるすべてのアーカイブされたファイルを offline 状態にするため、データはアーカイブメディアからのみ利用できます。プロセスが正常に完了すると、指定されたデバイスは off 状態のままになります。プロセスがアーカイブされていないファイルやアーカイブ中、またはアーカイブからディスクへステージング中のファイルを検出すると、プロセスは失敗し、指定された装置は noalloc 状態のままになります。

解放プロセスには、膨大な時間がかかることがあります。進行状況は、samu/var/opt/SUNWsamfs/trace/sam-shrink ファイル、および /etc/opt/SUNWsamfs/shrink.cmd で構成されたログファイル (該当する場合) でモニターします。

remove (データを移動し、装置をファイルシステムから削除する)release のどちらも、データを失うことなくディスクデバイスをファミリセットから取り出すことでファイルシステムを縮小します。remove コマンドの場合、指定されたデバイスを解放する前にセット内で残りのディスクデバイス上のファイルを連結する必要があるため、両者には違いがあります。release コマンドはそうではなく、アーカイブ中のファイルシステムですべてのデータがリムーバブルメディア上にすでに複製されています。関連情報については、add (マウントされているファイルシステムに装置を追加する)remove (データを移動し、装置をファイルシステムから削除する)、および sam-shrink のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:release equipment-number

次の例では、ディスクスライス /dev/dsk/c5t8d0s8 上のすべてのファイルを解放し、ファミリセット samfs4 を縮小します。

File systems                          samu                    version time date
 
ty  eq  state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20  on      samfs4        -----2---r-   80%    70%
 mm  21  on      /dev/dsk/c5t8d0s6
 md  22  on      /dev/dsk/c5t8d0s7
 md  23  on      /dev/dsk/c5t8d0s8
:
command:release 23

デバイスの状態が noalloc に変化します。

 md 23 noalloc /dev/dsk/c5t8d0s8

最後に、プロセスが正常に完了したら、デバイスの状態が off に変化します。

 md 23 off     /dev/dsk/c5t8d0s8

remove (データを移動し、装置をファイルシステムから削除する)

Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、remove コマンドは、指定されたデバイスからファイルシステムの残りのデバイスへデータを移動してから、指定されたデバイスを off にします。

remove コマンドは、指定されたデバイスを noalloc (デバイスのストレージ割り当てを無効にする) 状態に設定し、sam-fsd デーモンにサブプロセス sam-shrink を実行させて実際の作業を処理します。sam-shrink プロセスは、指定された装置からファイルシステムのその他の on ストレージデバイスにデータを移動します (指定された装置がストライプグループの場合は、デバイス数が同じ別のストライプグループが必要です)。プロセスが正常に完了すると、指定されたデバイスは off 状態のままになります。何らかの理由でデータを移動できなかった場合、その装置は削除されず、noalloc 状態のままになります。

削除プロセスには、膨大な時間がかかることがあります。進行状況は、samu/var/opt/SUNWsamfs/trace/sam-shrink ファイル、および /etc/opt/SUNWsamfs/shrink.cmd で構成されたログファイル (該当する場合) でモニターします。

release (アーカイブされたデータファイルを解放し、デバイスでの割り当てを無効にする)remove のどちらも、データを失うことなくディスクデバイスをファミリセットから取り出すことでファイルシステムを縮小します。remove コマンドの場合、指定されたデバイスを解放する前にセット内で残りのディスクデバイス上のファイルを連結する必要があるため、両者には違いがあります。release コマンドはそうではなく、アーカイブ中のファイルシステムですべてのデータがリムーバブルメディア上にすでに複製されています。関連情報については、add (マウントされているファイルシステムに装置を追加する)、および sam-shrink のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:remove equipment-number

次の例では、ディスクスライス /dev/dsk/c5t8d0s3 からすべてのファイルを移動し、ファミリセット qfs1 を縮小します。

File systems                          samu                   version time date
 
ty  eq state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  10 on      qfs1          -----2---r-   80%    70%
 mm  11 on      /dev/dsk/c5t8d0s0
 md  12 on      /dev/dsk/c5t8d0s1
 md  13 on      /dev/dsk/c5t8d0s3
:
command:remove 13

デバイスの状態が noalloc に変化します。

 md 13 noalloc /dev/dsk/c5t8d0s3

最後に、プロセスが正常に完了したら、デバイスの状態が off に変化します。

 md 13 off      /dev/dsk/c5t8d0s3

s (デバイスステータス画面を表示する)

s コマンドは、Device status 画面を開きます。画面には、環境内で構成されているすべての装置のステータスが表示されます。

コマンドの摘要

s
:s

コントロール

この画面では、次の制御キーを使用できます。

Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

ページを下に移動します。

Ctrl-U (ˆu)

ページを上に移動します。

次の例は、デバイスステータスの表示を示しています。

Device status                    samu                    version time date

ty  eq    state  device_name                     fs  status
sk  100   on     /etc/opt/SUNWsamfs/dcstkconf    100 m--------r 
        stk_dismount / (2275) 0, volser VOL073
sg  120   on     /dev/rmt/2cbn                   100 ---------p
sg  130   on     /dev/rmt/5cbn                   100 --l----o-r  
        Ready for data transfer
sg  140   on     /dev/rmt/6cbn                   100 ---------p
sg  150   on     /dev/rmt/4cbn                   100 ---------p
hy  151   on     historian                       151 ----------

フィールドの説明

ty

ty フィールドは、Oracle HSM メディアタイプを表示します。デバイスタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

eq

eq は、外部ストレージデバイスの、ユーザーに割り当てられた Oracle HSM 装置の順序番号を表示します。

state

state フィールドは、デバイスの現在の動作状態を表示します。

device_name

device_name フィールドは、デバイスのパスを表示します。ファイルシステム装置の場合は、ファイルシステム名。

fs

fs フィールドは、デバイスが属するファミリセットのユーザー割り当ての Oracle HSM 装置番号を表示します。

status

status フィールドは、各文字位置がさまざまなリムーバブルメディアデバイス属性の値を表す、10 文字の文字列を表示します。文字の位置は左 (位置 1) から右 (位置 10) へと番号が付いています。次の表は、ステータス文字列の各位置の状態コードの定義を示しています。

位置

意味
1 s--------- 位置 1 の小文字の s は、メディアがスキャン中であることを表します。
1 m--------- 位置 1 の小文字の m は、自動ライブラリが動作中であることを表します。
1 M--------- 位置 1 の大文字の M は、デバイスが保守モードであることを表します。
2 -E-------- 位置 2 の大文字の E は、スキャン中にデバイスで回復不可能なエラーが発生したことを表します。
2 -a-------- 位置 2 の小文字の a は、デバイスが監査モードであることを表します。
3 --l------- 位置 3 の小文字の l は、メディアにラベルが付いていることを表します。
3 --L------- 位置 3 の大文字の L は、メディアにラベルを付けていることを表します
3 --N------- 位置 3 の大文字の N は、メディアが外部である (Oracle HSM アーカイブに含まれない) ことを表します。
4 ---I------ 位置 4 の大文字の I は、デバイスがアイドル状態であり、新規接続に使用できないことを表します。ただし、すでに進行中の操作は完了するまで続行されます。
4 ---A------ 位置 4 の大文字の A は、デバイスでオペレータの確認が必要であることを表します。
5 ----C----- 位置 5 の大文字の C は、デバイスでクリーニングが必要であることを表します。
5 ----U----- 位置 5 の大文字の U は、アンロードがリクエストされたことを表します。
6 -----R---- 位置 6 の大文字の R は、デバイスが予約されていることを表します。
7 ------w--- 位置 7 の小文字の w は、プロセスがメディアに書き込み中であることを表します。
8 -------o-- 位置 8 の小文字の o は、デバイスがオープンであることを表します。
9 --------P- 位置 9 の大文字の P は、デバイスがテープボリュームの位置を設定中であることを表します。
9 --------F- テープライブラリの場合、位置 9 の大文字の F は、すべてのストレージスロットが占有されていることを表します。

ドライブの場合、位置 9 の大文字の F は、現在マウントされているリムーバブルメディアがいっぱいであることを表します。

10 ---------R 位置 10 の大文字の R は、デバイスが動作可能であり、メディアが読み取り専用であることを表します。
10 ---------r 位置 10 の小文字の r は、デバイスが起動し、動作可能であることを表します。
10 ---------p 位置 10 の小文字の p は、デバイスが存在することを表します。
10 ---------W 位置 10 の大文字の W は、デバイスが書き込み保護されていることを表します。

snap (現在の画面のスナップショットをファイルに保存する)

ファイルのパスと名前を指定して発行すると、snap コマンドは、現在の画面を指定された名前でテキストファイルとして保存します。

コマンドの摘要

:snap file-path-and-name

次の例では、File systems 画面のスナップショットをファイル /export/home/samadmin/filsysscrn.txt に保存します。

File systems                          samu                    version time date
 
ty  eq  state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20  on      sam2          -----2---r-   80%    70%
 mm  21  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr  22  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr  23  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:snap /export/home/samadmin/filsysscrn.txt

stage_flush_behind (ステージング遅延フラッシュサイズを設定する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号およびキロバイト数を指定して発行すると、stage_flush_behind コマンドは、対応するファイルシステムがダーティー (変更された) ステージングメモリーページからディスクへ指定のキロバイト数で非同期に書き込むように構成します。

ステージングされたファイルがアーカイブメディアからメモリーへコピーされると、ステージングされたデータが遅延フラッシュによってファイルシステムの不揮発性プライマリディスクキャッシュへ迅速に保存されます。ステージング中、未保存のダーティーキャッシュページは最小限に抑えられるため、ファイルデータの整合性の維持に役立ちます。

一方、遅延フラッシュによりオーバーヘッドが増加し、入出力のパフォーマンスが低下することがあります。データブロックのフラッシュ処理により、そのブロックにおける以降の再書き込みが遅延する場合があります。そのため、遅延フラッシュはデフォルトで無効にされています。

指定値は [0-8192] K バイトの範囲で設定します。ここでデフォルトの 0 は、遅延フラッシュ機能を無効にします。

コマンドの摘要

:stage_flush_behind equipment-number number_of_kilobytes

次の例では、ディスクファミリセットデバイス 20stage_flush_behind5124K バイト (5M バイト) に設定します。

File systems                          samu                    version time date
 
ty  eq  state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20  on      sam2          -----2---r-   80%    70%
 mm  21  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr  22  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr  23  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:stage_flush_behind 20 5124

stage_n_window (アーカイブメディアから直接読み取るためのバッファーのサイズを設定する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号およびキロバイト数を設定して発行すると、stage_n_window コマンドは、ディスクへ自動的にステージングしないように構成されている対応するファイルシステムからファイルを読み取るときに Oracle HSM が使用するバッファーのサイズを設定します。Oracle HSM は、そのようなファイルを指定のキロバイト単位でアーカイブメディアからメモリーへ直接読み取ります。

キロバイト数は、[64-2097152] の範囲で指定します。デフォルトは 8192K バイトです。

コマンドの摘要

:stage_n_window family-set-equipment-number number_of_kilobytes

次の例では、ディスクファミリセットデバイス 20stage_n_window16384K バイト (16M バイト) に設定します。

File systems                          samu                    version time date
 
ty  eq  state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  20  on      sam2          -----2---r-   80%    70%
 mm  21  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr  22  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr  23  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:stage_n_window 20 16384

stclear (ステージングリクエストをクリアする)

Oracle HSM メディアタイプ識別子およびリムーバブルメディアカートリッジのボリュームシリアル番号 (VSN) を指定して入力すると、stclear コマンドは、対応するステージングリクエストをステージングキューから削除します。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

コマンドの摘要

:stclear mediatype.volume-serial-number

この例では、stclear は VSN が VOL001 である LTO (li) ボリュームのステージングリクエストをステージングキューからクリアします。

Staging queue by media type: all       samu                    version time date

ty  length   fseq    ino    position   offset  vsn
li  451.611k   20    1030      207cc      473  VOL001
li  341.676k   20    1031      207cc      7fc  VOL002
li  419.861k   20    1032      207cc      aa9  VOL003
li  384.760k   20    1033      207cc      df2  VOL004
li  263.475k   20    1034      207cc     10f5  VOL005
li  452.901k   20    1035      207cc     1305  VOL006
li  404.598k   20    1036      207cc     1690  VOL007
:
command:stclear li.VOL001

LTO (li) ボリューム VOL001 のステージングリクエストがステージングキューからクリアされました。

Staging queue by media type: all       samu                    version time date

ty  length   fseq    ino    position   offset  vsn
li  341.676k   20    1031      207cc     7fc   VOL002
li  419.861k   20    1032      207cc     aa9   VOL003
li  384.760k   20    1033      207cc     df2   VOL004
li  263.475k   20    1034      207cc    10f5   VOL005
li  452.901k   20    1035      207cc    1305   VOL006
li  404.598k   20    1036      207cc    1690   VOL007

stidle (できるだけ早くステージングを停止する)

stidle コマンドは、現在のステージング操作の完了直後にステージャーをアイドル状態にします。

コマンドの摘要

:stidle

この例で、stidle はステージングをアイドル状態にします。

Staging queue by media type: all       samu                    version time date

ty  length   fseq    ino    position   offset vsn
li  451.611k   20    1030      207cc      473 VOL001
li  341.676k   20    1031      207cc      7fc VOL002
li  419.861k   20    1032      207cc      aa9 VOL003
li  384.760k   20    1033      207cc      df2 VOL004
li  263.475k   20    1034      207cc     10f5 VOL005
li  452.901k   20    1035      207cc     1305 VOL006
li  404.598k   20    1036      207cc     1690 VOL007
:
command:stidle

stripe (ファイルシステムのストライプ幅を設定する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号およびディスク割り当てユニット (DAU) の数を指定して発行すると、stripe コマンドは、指定された個数の DAU をデータストレージに使用可能な論理装置番号 (LUN) へ書き込むように、対応するファイルシステムを構成します。

DAU の個数は [0-255] の範囲で指定します。ここで、0 (ゼロ) 値はストライプ化を無効にし、ラウンドロビン方式で DAU を LUN へ書き込みます。

ms 装置タイプのファイルシステム、およびストライプ化されたグループ装置 (gXXX) を含まない ma タイプのファイルシステムの場合、デフォルト値は 1 DAU で、最小 DAU サイズは 128K バイトになります。共有ファイルシステム、およびストライプ化グループを含む ma ファイルシステムの場合、デフォルトは 0 です。

また、ファイルシステムに不一致のストライプ化グループが含まれる場合、システムはストライプ幅を自動的に 0 に設定します。

ファイルシステムタイプの詳細は、mcf のマニュアルページ、および mm_stripe (メタデータストライプ幅を設定する)を参照してください。

コマンドの摘要

:mm_stripe family-set-equipment-number number_DAUs

次の例では、ファミリセットデバイス 10 でデータのストライプ化を 2 つの DAU に変更します。

File systems           samu                   version time date
 
ty  eq  state   device_name   status        high   low   mountpoint   server
ma  10  on      sam2          -----2---r-   80%    70%   /sam/sam2
 mm  11  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026B6F000001F0F4CCFF833d0s0
 mr  12  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E584000021864C4943AAd0s0
 mr  13  on      /dev/dsk/c0t600A0B800026E5840000218B4CBD9C4Ed0s0
:
command:stripe 20 2

strun (ステージングを開始する)

strun コマンドは、ステージャーを開始します。

コマンドの摘要

:strun

この例で、strun はステージングを開始します。

Staging queue by media type: all      samu                    version time date

ty  length   fseq    ino  position   offset  vsn
li  451.611k   20    1030    207cc      473  VOL001
li  341.676k   20    1031    207cc      7fc  VOL002
li  419.861k   20    1032    207cc      aa9  VOL003
li  384.760k   20    1033    207cc      df2  VOL004
li  263.475k   20    1034    207cc      10f5 VOL005
li  452.901k   20    1035    207cc      1305 VOL006
li  404.598k   20    1036    207cc      1690 VOL007
:
command:strun

suid (setuid の実行が有効の状態でファイルシステムをマウントする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、suid コマンドは、setuid 属性が有効な状態でファイルシステムをマウントします。setuid 属性 (実行時にユーザー ID を設定する) を使用すると、ファイルシステムユーザーは、一時的に昇格した権限 (ファイルの使用時に要求される可能性のある権限) で実行可能ファイルを実行できます。

詳細は、nosuid (setuid の実行が無効の状態でファイルシステムをマウントする)、および mount のマニュアルページを参照してください。

デフォルトは suid であり、setuid 属性が有効の状態でファイルシステムをマウントします。

コマンドの摘要

:suid family-set-equipment-number

次の例では、setuid 属性が有効の状態で、ファミリセットデバイス 100 上のファイルシステムをマウントします。

File systems                        samu                    version time date
 
ty  eq   state   device_name          status       high low   mountpoint server
ma  100  on      qfs1                 m----2----d   90% 70%   /qfs1
 mm  101  on      /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  102  on      /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  103  on      /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  104  on      /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: suid 100

sw_raid (ソフトウェア RAID モードをオンにする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、sw_raid コマンドは、指定されたデバイスでソフトウェア RAID モードを有効にします。

コマンドの摘要

:sw_raid family-set-equipment-number 

次の例では、ファミリセットデバイス 100 のソフトウェア RAID モードを有効にします。

Mass storage status                   samu                    version time date
 
ty  eq   status       use  state  ord   capacity     free     ra  part high low
ma  100  m----2---r-  1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm  110              1%   on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr  120              1%   on       1     1.817T     1.817T
 mr  130              1%   on       2     1.817T     1.817T
 mr  140              1%   on       3     1.817T     1.817T
 mr  150              1%   on       4     1.817T     1.817T
:
command:sw_raid 100

sync_meta (ファイルシステムメタデータを同期する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号およびブール値 (0no1yes) を指定して発行すると、sync_meta コマンドは、変更されるたびにメタデータをディスクに書き込むかどうかを決定します。0 (no) 値は、メタデータの変更を書き込む前にバッファーにキャッシュするようにファイルシステムを構成します。これにより、物理入出力の量が低減し、入出力の効率性が向上し、その結果、全体のパフォーマンスが向上します。1 (yes) 値は、メタデータの変更をただちにディスクへ書き込むようにOracle HSM を構成します。この場合、データの整合性を最大限に確保するため、パフォーマンスが犠牲になります。

共有されていない、または複数読み取りとしてマウントされていない Oracle HSM ファイルシステムの場合、デフォルトは 0 です。共有および複数読み取りファイルシステムの場合、デフォルトは 1 です。共有ファイルシステムがフェイルオーバー用に構成されている場合、値は 1 にする必要があります。

コマンドの摘要

:sync_meta family-set-equipment-number 0|1

次の例では、メタデータを同期して最大限のデータ整合性を得るように、ファミリセットデバイス 100 上のファイルシステムを構成します。

File systems                     samu                    version time date
 
ty  eq  state   device_name      status       high low   mountpoint server
ma  100 on      qfs1             m----2----d   90% 70%   /qfs1
 mm  101 on     /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  102 on     /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  103 on     /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  104 on /    dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: sync_meta 100 1

2 番目の例では、メタデータの変更をキャッシュして最高のパフォーマンスを得るように、ファミリセットデバイス 200 上のファイルシステムを構成します。

File systems                     samu                    version time date
 
ty  eq  state   device_name      status       high low   mountpoint server
ma  200  on qfs2                 m----2----d   90% 70%   /qfs2
 mm  201  on /dev/dsk/c5t10d0s3
 md  202  on /dev/dsk/c5t10d0s4
 md  203  on /dev/dsk/c5t11d0s3
 md  204  on /dev/dsk/c5t11d0s4
:
command: sync_meta 200 0

t (テープドライブステータス画面を表示する)

t コマンドは、Tape drive status 画面を開きます。画面には、環境内で構成されているすべてのテープドライブのステータス情報が表示されます。

コマンドの摘要

t
:t

コントロール

この画面では、次の制御キーを使用できます。

Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

次の例は、テープドライブステータスの表示を示しています。

Tape drive status                    samu                    version time date

ty eq  status     act use  state   vsn
sg 120 ---------p   0  0%  notrdy
sg 130 ---------p   0  0%  notrdy
sg 140 ---------p   0  0%  down
         drive set down due to ACS reported state
sg 150 --l------r   0 41%  ready   VOL014

フィールドの説明

ty

ty フィールドは、Oracle HSM メディアタイプを表示します。デバイスタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

eq

eq は、外部ストレージデバイスの、ユーザーに割り当てられた Oracle HSM 装置の順序番号を表示します。

status

status フィールドは、各文字位置がさまざまなリムーバブルメディアデバイス属性の値を表す、10 文字の文字列を表示します。文字の位置は左 (位置 1) から右 (位置 10) へと番号が付いています。次の表は、ステータス文字列の各位置の状態コードの定義を示しています。

位置

意味
1 s--------- 位置 1 の小文字の s は、メディアがスキャンされていることを表します。
1 m--------- 位置 1 の小文字の m は、自動ライブラリが動作中であることを表します。
1 M--------- 位置 1 の大文字の M は、デバイスが保守モードにあることを表します。
2 -E-------- 位置 2 の大文字の E は、スキャン中にデバイスで回復不可能なエラーが発生したことを表します。
2 -a-------- 位置 2 の小文字の a は、デバイスが監査モードにあることを表します。
3 --l------- 位置 3 の小文字の l は、メディアにラベルが付いていることを表します。
3 --L------- 位置 3 の大文字の L は、メディアにラベルが付けられていることを表します。
3 --N------- 位置 3 の大文字の N は、メディアが外部である (Oracle HSM アーカイブの一部ではない) ことを表します。
4 ---I------ 位置 4 の大文字の I は、デバイスがアイドル状態であり、新しい接続には使用できないことを表します。ただし、すでに進行中の操作は完了するまで続行されます。
4 ---A------ 位置 4 の大文字の A は、デバイスにオペレータの注意が必要であることを表します。
5 ----C----- 位置 5 の大文字の C は、デバイスにクリーニングが必要であることを表します。
5 ----U----- 位置 5 の大文字の U は、アンロードが要求されたことを表します。
6 -----R---- 位置 6 の大文字の R は、デバイスが予約されていることを表します。
7 ------w--- 位置 7 の小文字の w は、プロセスがメディアに書き込んでいることを表します。
8 -------o-- 位置 8 の小文字の o は、デバイスが開いていることを表します。
9 --------P- 位置 9 の大文字の P は、デバイスがテープボリュームの位置を設定していることを表します。
9 --------F- テープライブラリの場合、位置 9 の大文字の F は、すべてのストレージスロットが占有されていることを表します。

ドライブの場合、位置 9 の大文字の F は、現在マウントされているリムーバブルメディアがいっぱいであることを表します。

9 --------X- ドライブの場合、位置 9 の大文字の X は、サーバーリソースを消費することなく、ファイルがある Oracle StorageTek T10000D から別の Oracle StorageTek T10000D にアクティブに移行していることを表します。コピーは xcopy-eod (データの終わり) モードで作成されています。コピーはソースボリューム上の最初の有効なファイルから開始されており、ドライブがテープ上のデータの終わり (EOD) マークに達するまで続行されます。
9 --------x- ドライブの場合、位置 9 の小文字の x は、サーバーリソースを消費することなく、ファイルがある Oracle StorageTek T10000D から別の Oracle StorageTek T10000D にアクティブに移行していることを表します。コピーは xcopy モードで作成されています。コピーはソーステープ上の最初の有効なファイルから開始されており、すべてのファイルがコピーされるまで続行されます。
10 ---------R 位置 10 の大文字の R は、デバイスが準備できており、メディアが読み取り専用であることを表します。
10 ---------r 位置 10 の小文字の r は、デバイスが起動し、準備できていることを表します。
10 ---------p 位置 10 の小文字の p は、デバイスが存在することを表します。
10 ---------W 位置 10 の大文字の W は、デバイスが書き込み保護されていることを表します。

act

status フィールドは、アクティビティーカウントを表示します。

use

use フィールドは、使用されているカートリッジ領域の割合を表示します。

state

state フィールドは、デバイスの現在の動作状態を表示します。有効なデバイス状態には次のものがあります。

  • on は、デバイスが使用可能であることを表します。

  • ro は、デバイスが読み取り専用であることを表します。

  • off は、デバイスが使用可能ではないことを表します。

  • down は、デバイスがメンテナンスのみ可能であることを表します。

  • idle は、デバイスがすでに進行中の操作を完了しているものの、新しい接続を受け付けていないことを表します。

  • noalloc は、このデバイスでこれ以上ストレージを割り当てられないことを表します。管理者が noalloc eq コマンドを実行しました (eq はデバイスの装置の順序番号)。noalloc 状態は、管理者が alloc eq コマンドを発行するまで続きます。

vsn

vsn フィールドは、メディアボリュームに割り当てられているボリュームシリアル番号、ボリュームにラベルが付けられていない場合はキーワード nolabel、またはボリュームがロードされていないかデバイスが off の場合は空白を表示します。

thresh (高位および低位境界値を設定する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号および 2 つの割合を指定して発行すると、thresh (threshold) コマンドは、対応するファイルシステムの最高および最低境界値を定義します。

高位境界値は、Oracle HSM リリーサプロセスが、新規ファイル用の領域を用意するため、ディスクからアーカイブされた (バックアップされた) ファイルの削除を開始するときのディスク使用率です。低位境界値は、Oracle HSM リリーサが新規ファイル用に十分な領域を解放して、ディスクからアーカイブされたファイルの削除を停止するときのディスク使用率です。適切に構成されている場合、これら 2 つのパラメータによって可能な最大個数のファイルをディスクで利用可能なままにする一方で、新規ファイル用およびサイズが大きくなったファイル用に十分な領域を維持するため、過剰なステージングアクティビティーを最小限に抑えながらパフォーマンスや容量を最大限に高められます。

各境界値には、[0-100] の範囲の整数値を指定します。最高は 80%、最低は 70% が一般的な設定です。

コマンドの摘要

:thresh family-set-equipment-number high% low%

次の例では、ファミリセットデバイス 100sam1 ファイルシステムについて高位および低位境界値を 80% および 70% に設定します。

File systems                         samu                    version time date
 
ty  eq    state device_name          status       high low   mountpoint server
ma  100   on    sam1                 m----2----d   90% 60%   /sam1
 mm  101   on    /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  102   on    /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  103   on    /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  104   on    /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: thresh 100 80 70
File systems                         samu                    version time date
 
ty  eq   state device_name      status       high low   mountpoint server
ma  100  on    sam1             m----2----d   80% 70%   /sam1
 mm  101  on    /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  102  on    /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  103  on    /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  104  on    /dev/dsk/c5t11d0s1

trace (ファイルシステムのトレースを有効にする)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、trace コマンドは対応するファイルシステムのトレースを有効にします。

デフォルトは trace (有効) です。

ファイルシステムのトレースの詳細は、notrace (ファイルシステムのトレースを無効にする)、および defaults.conf のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:trace family-set-equipment-number

次の例では、ファミリセットデバイス 100 でファイルシステムのトレースを有効にします。

File systems                         samu                    version time date
 
ty  eq   state  device_name           status       high low   mountpoint server
ma  100  on     qfs1                  m----2----d   90% 70%   /qfs1
 mm  101  on     /dev/dsk/c5t10d0s0
 md  102  on     /dev/dsk/c5t10d0s1
 md  103  on     /dev/dsk/c5t11d0s0
 md  104  on     /dev/dsk/c5t11d0s1
:
command: trace 100

u (ステージングキュー画面を表示する)

u コマンドは、Staging queue 画面を開きます。画面には、ステージングキュー内のすべてのファイルが表示されます。

パラメータを指定せずに発行すると、u コマンドはすべてのメディアについてステージングキューを表示します。Oracle HSM メディアタイプ識別子を指定してコマンドを発行すると、コマンドは、指定されたメディアタイプについてのみステージングキューを表示します。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

コマンドの摘要

u
:u mediatype

コントロール

この画面では、次の制御キーを使用できます。

Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

ページを下に移動します。

Ctrl-U (ˆu)

ページを上に移動します。

Ctrl-K (ˆk)

各エントリの 2 行目にパスを表示する

次の例は、書き込み待ち行列の表示を示しています。

Staging queue by media type: all        samu                    version time date

ty  length   fseq    ino  position offset  vsn
li  451.611k   20    1030    207cc    473  VOL001
li  341.676k   20    1031    207cc    7fc  VOL002
li  419.861k   20    1032    207cc    aa9  VOL003
li  384.760k   20    1033    207cc    df2  VOL004
li  263.475k   20    1034    207cc   10f5  VOL005
li  452.901k   20    1035    207cc   1305  VOL006
li  404.598k   20    1036    207cc   1690  VOL007

フィールドの説明

ty

ty フィールドは、Oracle HSM デバイスタイプを表示します。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

length

length フィールドは、ファイルの長さをキロバイト単位で表示します。

fseq

fseq フィールドは、ファイルシステムのユーザーに割り当てられた装置の順序番号を表示します

ino

ino フィールドは、ステージング中のファイルの i ノード番号を表示します。

position

position フィールドは、指定されたメディアボリューム上のアーカイブファイルの位置を表示します。

offset

offset フィールドは、ステージング中のファイルの位置をアーカイブファイルの先頭から相対的に表示します。

vsn

vsn フィールドは、メディアボリュームに割り当てられているボリュームシリアル番号、ボリュームにラベルが付けられていない場合はキーワード nolabel、またはボリュームがロードされていないかボリュームが off のデバイスにロードされている場合は空白を表示します。

unavail (デバイスを Oracle HSM で利用不可にする)

unavail コマンドは、特定の Oracle HSM 装置の順序番号で指定されたデバイスを Oracle HSM が利用できないようにします。

このコマンドは、障害回復時にファイルシステム復元のためにメディアをロードするなど、ドライブをほかの用途に予約するときに便利です。

コマンドの摘要

:unavail  equipment-number

Device configuration:                samu                     version time date
 
ty  eq   state   device_name                            fs   family_set
sk  100  on      /etc/opt/SUNWsamfs/SL8500_T10K_parms   100   libraryA
 ti  101  on      /dev/rmt/0cbn                          100   libraryA
 ti  102  on      /dev/rmt/1cbn                          100   libraryA
 ti  103  on      /dev/rmt/2cbn                          100   libraryA
hy  104 on      historian                               104
:
command:unavail 103

デバイスの状態が unavail に変化します。

Device configuration:                samu                     version time date
 
ty  eq   state   device_name                            fs   family_set
sk  100  on      /etc/opt/SUNWsamfs/SL8500_T10K_parms   100   libraryA
 ti  101  on      /dev/rmt/0cbn                          100   libraryA
 ti  102  on      /dev/rmt/1cbn                          100   libraryA
 ti  103  unavail /dev/rmt/2cbn                          100   libraryA
hy  104  on      historian                             104

unload (ドライブをアンロードする)

unload コマンドは、Oracle HSM 装置の順序番号で指定されたデバイスにマウントされたメディアをアンロードします。デバイスにマガジンが搭載されている場合は、このコマンドによってマウント済みのカートリッジがアンロードされ、マガジンがイジェクトされます。load (カートリッジをドライブにロードする)を参照してください。

コマンドの摘要

:unload equipment-number

Device status                     samu                     version time date

ty  eq    state  device_name                 fs  status   
sn  100   on   /etc/opt/SUNWsamfs/dcstkconf  100 m--------r 
        empty                      
li  101   on   /dev/rmt/2cbn                 100 ---------p
        empty                      
li  102   on   /dev/rmt/5cbn                 100 ---------p 
         empty                      
li  103   on   /dev/rmt/6cbn                 100 --l------r
        idle                      
li  104   on   /dev/rmt/4cbn                 100 ---------p
         empty                      
hy  151   on   historian                     151 ----------
:
command:unload 103

v (ロボット VSN カタログ画面を表示する)

v コマンドは、Robot VSN catalog 画面を開きます。画面には、指定された自動ライブラリに格納されたすべてのメディアボリュームについてカタログ情報が一覧表示されます。

パラメータを指定せずに発行すると、v コマンドはすべてのライブラリについてカタログを表示します。ユーザーに割り当てられた Oracle HSM 装置の順序番号を指定してコマンドを発行すると、コマンドは、指定されたデバイスのみのボリュームカタログを表示します。

コマンドの摘要

v
:v equipment-number
:v historian

コントロール

Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

次のカタログに移動します。

Ctrl-U (ˆu)

前のカタログに移動します。

Ctrl-I (ˆi)

エントリごとに 2 行ずつ、詳細情報を表示します。Ctrl-I を 1 回押すと、時間とバーコードが表示されます。Ctrl-I をもう一度押すと、2 行目にボリューム予約が表示されます。

1

ライブラリスロットでエントリをソートします。

2

カウントでエントリをソートします。

3

使用割合でエントリをソートします。

4

ボリュームシリアル番号 (VSN) でエントリをソートします。

5

アクセス時間でエントリをソートします。

6

バーコードでエントリをソートします。

7

ラベル時間でエントリをソートします。

Ctrl-K (ˆk)

上記に列挙したソート方法を切り替えます。

/

指定されたボリュームシリアル番号 (VSN) を検索し、見つかった場合は、対応するレコードをリストの先頭に表示します。

%

指定されたバーコードを検索し、見つかった場合は、対応するレコードをリストの先頭に表示します。

$

指定されたスロット番号を検索し、見つかった場合は、対応するレコードをリストの先頭に表示します。

次の例は、スロットでソートされた自動ライブラリカタログ表示を示しています。

Robot VSN catalog by slot   : eq 900  samu                     version time date
                                                            count 32            
slot         access time count  use  flags         ty vsn 
           
   0     2013/07/02 12:53    3  96%  -il-o-b----f  li VOL001
   1     2013/07/02 12:53    2  98%  -il-o-b----f  li VOL002
   2     2013/07/02 12:52    1  86%  -il-o-b----f  li VOL003
   3     2013/07/02 12:52    1  95%  -il-o-b----f  li VOL004
   4     2013/07/02 12:51    1  79%  -il-o-b-----  li VOL005
   5     2013/07/02 12:45    0  14%  -ilEo-b----f  li VOL006 MEDIA ERROR
   6     2013/07/02 12:46    0   0%  -il-o-b-----  li VOL007
   7     2013/07/02 12:46    0   0%  -il-o-b-----  li VOL008           
   8     2013/07/02 12:47    0   0%  -il-o-b-----  li VOL009         
   9     2013/07/02 12:47    0   0%  -il-o-b-----  li VOL010
  10     2013/07/02 12:48    0   0%  -il-o-b-----  li VOL011
  11     2013/07/02 12:48    0   0%  -il-o-b-----  li VOL012
  12     2013/07/02 12:48    0   0%  -il-o-b-----  li VOL013
  13     2013/07/02 12:49    0   0%  -il-o-b-----  li VOL014
  14     2013/07/02 12:49    0   0%  -il-o-b-----  li VOL015
  15     2013/07/02 12:50    0   0%  -il-o-b-----  li VOL016
  16     2013/07/02 12:50    0   0%  -il-o-b-----  li VOL017
  17     2013/07/02 12:51    0   0%  -il-o-b-----  li VOL018
  18     2013/07/02 12:51    0   0%  -il-o-b-----  li VOL019
  19     none               50   0%  -il-oCb-----  li CLN020

次の例は、使用された各ボリュームの割合でソートされた同じ画面を示しています。

Robot VSN catalog by % used  : eq 900   samu                     version time date
                                                            count 32
slot         access time count  use  flags         ty vsn
                                                            
   1     2013/07/02 12:53    2  98%  -il-o-b----f  li VOL002
   0     2013/07/02 12:53    3  96%  -il-o-b----f  li VOL001
   3     2013/07/02 12:52    1  95%  -il-o-b----f  li VOL004 
   2     2013/07/02 12:52    1  86%  -il-o-b----f  li VOL003
   4     2013/07/02 12:51    1  79%  -il-o-b-----  li VOL005
   5     2013/07/02 12:45    0  14%  -ilEo-b----f  li VOL006 MEDIA ERROR           
  12     2013/07/02 12:48    0   0%  -il-o-b-----  li VOL013
  13     2013/07/02 12:49    0   0%  -il-o-b-----  li VOL014
  14     2013/07/02 12:49    0   0%  -il-o-b-----  li VOL015
  15     2013/07/02 12:50    0   0%  -il-o-b-----  li VOL016
  16     2013/07/02 12:50    0   0%  -il-o-b-----  li VOL017
  17     2013/07/02 12:51    0   0%  -il-o-b-----  li VOL018
  19     none               50   0%  -il-oCb-----  li CLN020
   6     2013/07/02 12:46    0   0%  -il-o-b-----  li VOL007
   7     2013/07/02 12:46    0   0%  -il-o-b-----  li VOL008
   8     2013/07/02 12:47    0   0%  -il-o-b-----  li VOL009
   9     2013/07/02 12:47    0   0%  -il-o-b-----  li VOL010
  10     2013/07/02 12:48    0   0%  -il-o-b-----  li VOL011
  11     2013/07/02 12:48    0   0%  -il-o-b-----  li VOL012
  18     2013/07/02 12:51    0   0%  -il-o-b-----  li VOL019

フィールドの説明

ty

ty フィールドは、Oracle HSM メディアタイプを表示します。デバイスタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

eq

eq は、外部ストレージデバイスの、ユーザーに割り当てられた Oracle HSM 装置の順序番号を表示します。

count

count フィールドは、最後の監査操作以降のこのボリュームへのアクセス数を表示します。

slot

slot フィールドは、ロボットライブラリ内のストレージセルを識別するスロット番号を表示します。

access time

access time フィールドは、ボリュームが最後にアクセスされたときの日付と時間を表示します。

use

use フィールドは、使用されているカートリッジ領域の割合を表示します。

flags

flags フィールドは、各文字位置がカタログエントリの属性を表す、12 文字の文字列を表示します。文字の位置は左 (位置 1) から右 (位置 12) へと番号が付いています。場合によっては、1 つのフィールドに複数のフラグが表示され、あるフラグがほかのフラグをオーバーライドすることがあります。

次の表は、文字列の各位置のフラグコードの定義を示しています。

位置
フラグ
意味
1 A----------- 位置 1 の大文字の A は、対応するライブラリスロットのボリュームで監査が必要であることを表します。
2 -i---------- 位置 2 の小文字の i は、対応するライブラリスロットが使用中であることを表します。
3 --l--------- 位置 3 の小文字の l は、対応するライブラリスロットのボリュームにラベルが付いていることを表します。
3 --N--------- 位置 3 の大文字の N は、対応するライブラリスロットのボリュームにラベルが付いていないか、Oracle HSM ファイルシステムの外部であることを表します。
4 ---E-------- 位置 4 の大文字の E は、対応するボリュームにアクセスするときにメディアエラーが発生したことを表します。
5 ----o------- 位置 5 の小文字の o は、対応するライブラリスロットがボリュームに占有されていることを表します。
6 -----C------ 位置 6 の大文字の C は、対応するライブラリスロットがクリーニングテープに占有されていることを表します。
6 -----p------ 位置 6 の小文字の p は、対応するライブラリスロットが優先度の高いボリュームに占有されていることを表します。
7 ------b----- 位置 7 の小文字の b は、対応するライブラリスロットのボリュームにバーコードが付いていることを表します。
8 -------W---- 位置 8 の大文字の W は、対応するライブラリスロットのボリュームがカートリッジの物理スイッチによって書き込み保護されていることを表します。
9 --------R--- 位置 9 の大文字の R は、対応するライブラリスロットのボリュームが論理的に読み取り専用であることを表します。
10 ---------c-- 位置 10 の小文字の c は、対応するライブラリスロットのボリュームがリサイクル対象として選択されていることを表します。
11 ----------d- 位置 11 の小文字の d は、対応するライブラリスロットのボリュームに重複したボリュームシリアル番号が付いていることを表します。
11 ----------D- 位置 11 の大文字の D は、対応するライブラリスロット内のボリュームが移行の宛先ボリュームであることを表します。
11 ----------e- 位置 11 の小文字の e は、対応するライブラリスロット内のボリュームがエラーのために新しいメディアへの移行に失敗したことを表します。
11 ----------m- 位置 11 の小文字の m は、対応するライブラリスロット内のボリュームが新しいメディアに移行されたことを表します。
11 ----------S- 位置 11 の大文字の S は、対応するライブラリスロット内のボリュームが移行のソースボリュームであることを表します。
11 ----------U- 位置 11 の大文字の U は、対応するライブラリスロットに存在するはずのボリュームが利用不可であることを表します。
12 -----------f 位置 11 の小文字の f は、対応するライブラリスロットのボリュームに空きがないことをアーカイバが検出したことを表します。
12 -----------X 位置 11 の大文字の X は、対応するライブラリスロットがエクスポートスロットであることを表します。

vsn

vsn フィールドは、メディアに割り当てられているボリュームシリアル番号、ボリュームにラベルが付けられていない場合はキーワード nolabel、またはボリュームがロードされていないかデバイスが off の場合は空白を表示します。

LVTime

LVTime フィールドは、テープ全体が最後に検証された日付と時間を表示します。

LVPos

LVPos フィールドは、最後の検証が取り消された位置を表示します。

w (保留中ステージングキュー画面を表示する)

w コマンドは、Pending stage queue 画面を開きます。画面には、現在ディスクで利用可能ではなく、現在ロードされていないリムーバブルメディアボリュームからのステージングが必要なファイルのリクエストが表示されます。

パラメータを指定せずに発行すると、w コマンドはすべてのメディアタイプについてキューに入っているステージングリクエストを表示します。Oracle HSM メディアタイプ識別子を指定してコマンドを発行すると、コマンドは、指定されたメディアタイプについてのみ保留中ステージングリクエストを表示します。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

コマンドの摘要

w
:w mediatype

コントロール

この画面では、次の制御キーを使用できます。

Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

ページを下に移動します。

Ctrl-U (ˆu)

ページを上に移動します。

Ctrl-K (ˆk)

各エントリの 2 行目にパスを表示する

次の例は、すべてのメディアタイプについて保留中ステージングキュー画面を示しています。13 個のリクエストされたファイルが、ロードを待機している 1 つのボリューム上にあります。

Pending stage queue by media type: all   samu   version time date
                                                volumes 1 files 13
ty    length fseq ino position offset  vsn
li    1.383M    1  42    3a786   271b  VOL002
li    1.479M    1  56    3a786   5139  VOL002
li 1018.406k    1  60    3a786   6550  VOL002
li    1.VOLM    1  65    3a786   7475  VOL002
li    1.528M    1  80    3a786   99be  VOL002
li    1.763M    1  92    3a786   ce57  VOL002
li    1.749M    1 123    3a786   11ece VOL002
li  556.559k    1 157    3a786   1532f VOL002
li  658.970k    1 186    3a786   17705 VOL002
li  863.380k    1 251    3a786   1dd58 VOL002
li    1.268M    1 281    3a786   1f2b7 VOL002
li    1.797M    1 324    3a786   23dfa VOL002
li    1.144M    1 401    3a786   2bb6d VOL002

フィールドの説明

ty

ty フィールドは、Oracle HSM デバイスタイプを表示します。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

length

length フィールドは、ファイルの長さをキロバイト単位で表示します。

fseq

fseq フィールドは、ファイルシステムのユーザーに割り当てられた装置の順序番号を表示します

ino

ino フィールドは、リクエストされたデータファイルの i ノード番号を表示します。

position

position フィールドは、必要なアーカイブファイルが開始するメディア上の位置を表示します。

offset

offset フィールドは、要求されたデータファイルの開始位置をアーカイブファイルの position と相対的に表示します。

vsn

vsn フィールドは、メディアに割り当てられているボリュームシリアル番号、ボリュームにラベルが付けられていない場合はキーワード nolabel、またはボリュームがロードされていないかデバイスが off の場合は空白を表示します。

wr_throttle (未処理書き込みの最大サイズを設定する)

wr_throttle コマンドは、指定された装置の順序番号で指定される Oracle HSM ディスクファミリセットデバイスへ書き込む前に、1 つのファイルがメモリーに保持しておくことができるデータ量を制限します。抑制により、未処理書き込みが過剰なメモリーを消費しないようにします。

デフォルトのデータ量はシステムメモリーの 5% であり、キロバイト数で表されます。

:wr_throttle eq value

eq には、ファイルシステムのユーザー割り当て Oracle HSM 装置の順序番号を指定します。

value には、キロバイト単位の整数を指定します。value=0 の場合は、制限がありません。

コマンドの摘要

:wr_throttle family-set-equipment-number number_kilobytes

次の例では、ファミリセットデバイス 100wr_throttle 値を 838656K バイト (819M バイト) に設定します。これはホストシステムで利用可能な 16G バイトのメモリーの 5% です。

Mass storage status                   samu                     version time date
 
ty  eq   status      use  state  ord   capacity     free     ra  part high low
ma  100  m----2---r-  1%  on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm  110              1%  on       0   465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr  120              1%  on       1     1.817T     1.817T
 mr  130              1%  on       2     1.817T     1.817T
 mr  140              1%  on       3     1.817T     1.817T
 mr  150              1%  on       4     1.817T     1.817T
:
command:wr_throttle 100 838656

writebehind (遅延書き込みパラメータを設定する)

ディスクファミリセットデバイスの Oracle HSM 装置の順序番号を指定して発行すると、writebehind コマンドは、デバイスがデータをディスクへ書き込む前にメモリーにキャッシュする必要がある最大バイト数を指定します。適切に構成されている場合、遅延書き込みによってよりサイズの大きい、連続したブロックとして情報を書き込むため、ファイルシステムのパフォーマンスが向上します。

遅延書き込み値は、[1-8192]K バイトの範囲で指定します。デフォルトは 512K バイトです。

writebehind ディレクティブを samfs.cmd ファイルで設定することもできます。詳細は、samfs.cmd のマニュアルページを参照してください。

コマンドの摘要

:writebehind family-set-equipment-number number_kilobytes

次の例では、ファミリセットデバイス 100 の遅延書き込み値を 1024K バイト (1M バイト) に設定します。

Mass storage status                   samu                     version time date
 
ty  eq  status       use  state   ord  capacity       free   ra  part high low
ma  100 m----2---r-  1%   on             7.270T     7.270T   1M  16    80% 70%
 mm  110              1%   on       0  465.253G   465.231G [975661056 inodes]
 mr  120              1%   on       1    1.817T     1.817T
 mr  130              1%   on       2    1.817T     1.817T
 mr  140              1%   on       3    1.817T     1.817T
 mr  150              1%   on       4    1.817T     1.817T
:
command:writebehind 100 1024

wrlease (共有ファイルシステムの書き込みリース時間を設定する)

データを共有ファイルに書き込む前に、ホストはファイルへの排他アクセスが付与される書き込みリースをリクエストし、取得する必要があります。wrlease コマンドは、指定されたデバイスでこのリースが有効である秒数を定義します。書き込み操作を完了する前に指定の時間が経過した場合、ホストはリースを再取得して続行する必要があります。

指定される秒数は、[15-600] の範囲である必要があります。デフォルトは 30 秒です。

関連情報については、aplease (共有ファイルシステムの追加リースの有効期限を設定する)rdlease (共有ファイルシステムの読み取りリース時間を設定する)、および lease_timeo (共有ファイルシステムの未使用リースのタイムアウトを設定する)を参照してください。

コマンドの摘要

:wrlease family-set-equipment-number interval_in_seconds

次の例では、ファミリセットデバイス 800 で書き込みリース時間を 2 分 (120 秒) に設定します。

File systems                          samu                     version time date
 
ty    eq  state device_name           status      high low mountpoint server
ma    800 on    shareqfs1             m----2c--r-  80% 70% /shareqfs1  
 mm    801 on    /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s0
 mr    802 on    /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s1
ma    810 on    shareqfs2             m----2c--r-  80% 70% /shareqfs2  
 mm    811 on    /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s6
 mr    812 on    /dev/dsk/c6t50020F2300004655d0s7
:
command:wrlease 800 120

x (現在の移行ステータスの表示)

x コマンドは、Migration status 画面を表示します。この画面には移行デーモンの現在の状態が表示され、現在アクティブな移行 (存在する場合) の進行状況のサマリービューが示されます。

コマンドの摘要

x
:x

コントロール

この画面では、次の制御キーを使用できます。

Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

ページを下に移動します。

Ctrl-U (ˆu)

ページを上に移動します。

Ctrl-I (ˆi)

エントリごとに 2 行ずつ、詳細情報を表示します。

次の例は、移行が進行している間の移行ステータス画面を示しています。

Migration status        samu          version time date
Source Vsns - wait:  0 fsscan: 0 copy: 1 update  ino: 0 log: 0 done:  0
Status: Run
source    dest        cmod perc status
li VOL002 li VOL012 s        24% 0x00000230 blocks read

次の例は、移行がほぼ完了しているときの、ˆi オプションによって表示される詳細情報を示しています。展開された表示は、5 つのすべてのアーカイブコピーが完了し、合計サイズが 10G バイトであり、移行コピープロセスがアーカイブ (tar) ファイルヘッダーをチェックしており、これまでに 1 つのファイルヘッダーがチェックされたことを示しています。

Migration status        samu          version time date
Source Vsns - wait:  0 fsscan: 0 copy: 1 update ino: 0 log: 0 done:  0
Status: Run
source    dest      cmod perc status
bytes copied/total     Copies:total     copied tarchecked    updated     logged
li VOL002 li VOL0012 -  100% Validating tar header on li.000040
      10.00G/10.00G               5          5          1          0          0

フィールドの説明

Source Vsns

Source Vsns フィールドには、ファイルの移行元のテープボリュームの統計が一覧表示されます。Source Vsns フィールドには、次のサブフィールドがあります。

wait

処理を待っているボリュームの数。

fsscan

アーカイブファイルコピーが引き続きファイルシステムの i ノードと照合されているボリュームの数。

copy

現在新しいメディアにコピーされているボリュームの数。

update ino

ファイルシステムの i ノードが、移行されたアーカイブファイルの新しい場所を反映するように更新されたボリュームの数。

log

作成されたボリューム移行ログの数。

done

交換用メディアに完全にコピーされたボリュームの数。

Status

status フィールドには、移行デーモンの現在のステータスが表示されます。StopIdle、または Run

source

source フィールドは、コピーされている各ボリュームを識別します。ボリュームは、メディアタイプとボリュームシリアル番号 (VSN) によって識別されます。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

dest

dest フィールドは、データがコピーされている先の各ボリュームを識別します。ボリュームは、メディアタイプとボリュームシリアル番号 (VSN) によって識別されます。

cmod

cmod フィールドには、次のいずれかのコピーモードが表示されます。

-

コピーはまだ開始されていません。

X

コピーは、Oracle StorageTek T10000D 拡張コピー機能の xcopy-eod (データの終わり) モードを使用して作成されています。サーバーリソースを消費することなく、ファイルがドライブからドライブにコピーされます。コピーはソースボリューム上の最初の有効なファイルから開始され、ドライブがテープ上のデータの終わり (EOD) マークに達するまで続行されます。

x

コピーは、Oracle StorageTek T10000D 拡張コピー機能の xcopy モードを使用して作成されています。サーバーリソースを消費することなく、ファイルがドライブからドライブにコピーされます。コピーはソーステープ上の最初の有効なファイルから開始され、すべてのファイルがコピーされるまで続行されます。

s

コピーは、server-copy モードで作成されています。データはソースボリュームからファイルシステムサーバー上のバッファーに読み取られてから、宛先ボリュームに書き込まれます。

c

コピーは、server-copy モードで作成されています。このとき、サーバーはソースボリュームのブロックサイズを宛先ボリュームに必要なテープブロックサイズに変換します。

perc

perc フィールドには、新しいメディアにコピーされたソースボリュームの割合 (%) が表示されます。

status

status フィールドには、ソースから読み取られたテープブロックの数や、ボリュームがドライブにロードされている事実などの、コピーの進行状況に関する追加情報が表示されます。

y (VSN ごとのボリュームの移行の一覧表示)

y コマンドは、Migration vsn list 画面を表示します。この画面からは、移行の進行状況をボリュームごとに詳細に追跡できます。

コマンドの摘要

y
:y

コントロール

この画面では、次の制御キーを使用できます。

Ctrl-B (ˆb)

ページを 1 つ戻します。

Ctrl-F (ˆf)

ページを 1 つ進めます。

Ctrl-D (ˆd)

ページを下に移動します。

Ctrl-U (ˆu)

ページを上に移動します。

Ctrl-I (ˆi)

エントリごとに 2 行ずつ、詳細情報を表示します。

次の例は、移行ボリュームシリアル番号 (VSN) 画面を示しています。LTO (li) ボリューム VOL001 の内容は、LTO ボリューム VOL112 への移行を完了しました。

Migration vsn list        samu          version time date
Status:  Run  Vsns:2 src:1 dest:1 maxcopy:2
ord m ty vsn     start time  end   time  status  Inodes done/tot    bytes
  0 S li VOL001  10/16 12:12 10/16 12:14 complete    35023/35023    12.00G
  0 D li VOL112  10/16 12:12 10/16 12:14 avail                      12.00G

次の例は、ˆi オプションによって表示される詳細情報を示しています。ここで、移行コピープロセスはソースボリューム VOL040 上のアーカイブファイル (tar) ヘッダーをチェックしており、アーカイブファイルヘッダーをチェックする前に宛先ボリューム VOL142 の位置を設定しています。

Migration vsn list        samu          version time date
Status: Run  Vsns:2 src:1 dest:1 maxcopy:1
ord m ty vsn    start time  end time    status  Inodes done/tot         bytes
    detail
  0 S li VOL040 11/15 17:17 none        tar_check         0/5          10.00G
    Validating tar header on li.VOL040
  0 D li VOL142 11/15 17:17 none        tar_check                      10.00G
    Validating tar header, positioning to 0x61897

フィールドの説明

Status

status フィールドには、移行デーモンの現在のステータスが表示されます。StopIdle、または Run

Vsns

Vsns フィールドには、現在の移行に関与しているテープボリュームの数が一覧表示されます。

src

src フィールドには、新しいメディアにコピーされるテープボリュームの総数が一覧表示されます。

dest

dest フィールドには、新しいメディアにコピーされるテープボリュームの総数が一覧表示されます。

maxcopy

maxcopy フィールドには、どの時点においても作成できるコピーの最大数が表示されます。この値は、migrationd.cmd ファイルで指定します。

ord

ord (順序) フィールドには、対応する移行ディレクティブが migration.cmd ファイル内で占有する位置が一覧表示されます。

m

m フィールドは、対応するボリュームが移行で果たす役割を示します。S (ソース) または D (宛先) のどちらか。

ty

ty フィールドには、対応するボリュームが書き込まれたメディアのタイプを識別する 2 文字のコードが一覧表示されます。メディアタイプ識別子は、付録A および mcf のマニュアルページに記載されています。

vsn

vsn フィールドには、対応するボリュームに割り当てられたボリュームシリアル番号が一覧表示されます。VSN は、ロボットライブラリ内のメディアを一意に識別する 6 文字の英数字コードです。

start time

start time フィールドには、各コピー操作が開始された月、日、時間、および分が一覧表示されます。

end time

end time フィールドには、各コピー操作が終了した月、日、時間、および分が一覧表示されます。

status

status フィールドには、対応するボリュームの現在のコピー状態が一覧表示されます。値には次が含まれる可能性があります。

  • avail は、宛先ボリュームに追加のコピーのための空き領域があることを表します。

  • complete は、ソースボリュームが正常にコピーされたことを表します。

  • copy は、ソースボリュームが宛先ボリュームにコピーされていることを表します。

  • copy_wait は、ソースボリュームがコピーの開始を待機していることを表します。

  • error は、ソースボリュームをコピーできなかったことを表します。

  • fs_scan_wait は、ソースボリュームがスケジュールされており、コピーの開始を待機していることを表します。

  • fs_scan は、移行プロセスがファイルシステムをスキャンしていることを表します。

  • log は、ロギングが進行中であることを表します。

  • sched_wait は、ソースボリュームがスケジュールされており、コピーの開始を待機していることを表します。

  • update_inode は、対応する i ノードが更新されていることを表します。

inodes done/tot

inodes done/tot フィールドには、対応するファイルコピーの新しい場所によって更新された i ノードの数と、コピー操作を完了するために更新する必要のある i ノードの総数が一覧表示されます。

bytes

bytes フィールドには、転送されたデータの量が一覧表示されます。単位が指定されていない場合、一覧表示される値はバイト単位になります。それ以外の場合は、K バイトを示す k、M バイトを示す M、G バイトを示す G、T バイトを示す T、ペタバイトを示す P、またはエクサバイトを示す E を使用して単位を指定できます。