集計された顧客レベルを使用したプランでのオープン販売オーダーの表示

通常、需要プランナは実績販売オーダーに対する予測のパフォーマンスをモニターし、予想に対してパーセントの大幅な上振れや下振れがある場合はプロアクティブに対処する必要があります。 以前は、顧客ディメンションの最下位レベルである顧客サイト・レベルで構成されたプランのパフォーマンスをモニターできました。 この更新では、集計レベルで構成されたプラン、つまりプランニング・レベル・プロファイルを使用するプランで、販売オーダー・メジャーを使用できます。

更新24Aで導入された「顧客ディメンションに応じた柔軟なレベルでの計画」機能により、需要プランの顧客データの集計レベルを定義するためのプランニング・レベル・プロファイルを構成できるようになりました。 この機能の一部として導入された「収集プランニング・データの集計」スケジュール済プロセスが収集後に実行されて、収集されたメジャー・データが、プランニング・レベル・プロファイルに指定したレベルで集計されて保存されます。 プランニング・レベル・プロファイルがプランにある場合は、プラン実行ステップ中に、この集計データを使用して、最新のデータで需要プランがリフレッシュされます。

この更新では、「収集プランニング・データの集計」スケジュール済プロセスが拡張され、販売オーダー・メジャーがサポートされるようになりました。 これにより、需要プランに割り当てられたメジャー・カタログに販売オーダー・メジャーが含まれている場合は、販売オーダーが収集される際に、「収集プランニング・データの集計」スケジュール済プロセスによって、そのメジャー・データが集計されるようになりました。 「プランの実行」ダイアログ・ボックスの「パラメータ」タブの「現在のデータでリフレッシュ」オプションを選択した状態でプランが実行されると、対応するプランニング・レベル・プロファイルが設定されたプランに集計データが含められます。

有効化のステップ

オープンおよび期限超過販売オーダーのデータ集計を有効にして、プランニング・レベル・プロファイルが設定された需要プランで使用するには、次のステップに従います。

  1. 「需要管理」作業領域の「タスク」パネル・タブの「構成」で、「プランニング・プロファイル・オプションの管理」をクリックします。
  2. 「プランニング・プロファイル・オプションの管理」ページで、SCP_PARAMETER_OVERRIDESプロファイル・オプション・コードを検索します。
  3. SCP_PARAMETER_OVERRIDESプロファイル・オプション・コードが存在する場合は、次のようにプロファイル値を追加します:
    • プロファイル・レベル: すべてのユーザーに対して値をグローバルに設定するには、「サイト」を選択します。 特定のユーザーの値を設定する場合は、「ユーザー」を選択します。その場合は、「ユーザー名」でユーザーを選択する必要があります。 ユーザー・レベルの値は、サイト・レベルの値よりも優先されます。 ユーザー・レベルでプロファイル値を設定する場合は、「収集プランニング・データの集計」スケジュール済プロセスの実行に使用するユーザーを必ず選択してください。
    • プロファイル値: AggregateAndSnapshotOpenSalesOrders=「はい」を入力します。 スペースまたはセミコロンで区切れば、1つのプロファイル・レベルに複数のプロファイル値を入力できます。
  4. SCP_PARAMETER_OVERRIDESプロファイル・オプション・コードが存在しない場合は、次のステップに従ってください:
    1. 「設定および保守」作業領域で、「プロファイル・オプションの管理」タスクを検索して選択します。
    2. 「プロファイル・オプションの管理」ページの「プロファイル・オプション」セクションで、「新規」アイコンをクリックします。
    3. 「プロファイル・オプションの作成」ページで、次のようにプロファイル・オプションを作成します:
      • プロファイル・オプション・コード: SCP_PARAMETER_OVERRIDES
      • プロファイル表示名: SCP_PARAMETER_OVERRIDES
      • アプリケーション: プランニング共通
      • モジュール: プランニング共通
      • 開始日: 現在日
      • 残りのフィールドは空白のままにします。
    4. 「保存してクローズ」をクリックします。
    5. 「プロファイル・オプションの管理」ページのSCP_PARAMETER_OVERRIDESプロファイル・オプション・コードの「プロファイル・オプション・レベル」セクションで、サイト・レベルおよびユーザー・レベルの「有効」列および「更新可能」列のチェック・ボックスを選択します。
    6. 「保存してクローズ」をクリックします。
    7. 「プランニング・プロファイル・オプションの管理」ページで、SCP_PARAMETER_OVERRIDESプロファイル・オプション・コードを検索し、前述のようにプロファイル値を設定します。

ヒントと考慮事項

事前定義済の「販売オーダー」メジャー:

  • 予定出荷日の記帳済品目に必要な数量が反映されます。
  • プランに対して選択したメジャー・カタログに含まれている場合は、需要プランに移入されます。
  • 「プランの実行」ダイアログ・ボックスの「パラメータ」タブで「現在のデータでリフレッシュ」オプションが選択されている場合は、需要プランの実行中に移入されます。
  • 「メジャーのリフレッシュ・プロセスの編成」スケジュール済プロセスでは移入できません。
  • 次のいずれかから収集されたデータが移入されます:
    • 「プランニング・データの収集」ページを使用し、「供給プランニング・データ」タブで販売オーダーという名前の供給エンティティを選択したときは、Fusionソースから
    • 「ファイルからプランニング・データのロード」ページおよび「サプライ・チェーン・プランニングの販売オーダー」という名前のファイルベース・データ・インポート(FBDI)テンプレート(ScpSalesOrderImportTemplate.xlsm)を使用したときは、外部ソースから
  • 需要プランの開始日より90日前以降の予定出荷日が設定された、オープンおよび期限超過販売オーダーのデータが含まれます。

MSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTプロファイル・オプション・コードを使用して、データを含める日数を変更できます。

  • たとえば、MSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTのプロファイル値を30に設定した場合、プラン開始日の30日前以降の予定出荷日が設定されているすべてのオープンおよび期限超過販売オーダーのデータが需要プランに含められます。
  • 需要プランのメジャー・カタログにメジャーが含まれていても、そのメジャーを移入する必要がない場合は、プロファイル値を-1に設定することもできます。
  • MSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTプロファイル・オプション・コードが定義されていない場合は、プラン開始日の90日前以降の予定出荷日が設定されたオープンおよび期限超過販売オーダーのデータが「販売オーダー」メジャーに含められます。

SCP_PARAMETER_OVERRIDESプロファイル・オプション・コードのAggregateAndSnapshotOpenSalesOrdersプロファイル値は、次のようにMSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTプロファイル・オプション・コードと連携します:

  • AggregateAndSnapshotOpenSalesOrdersプロファイル値が「はい」に設定されていて、MSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTプロファイル・オプション・コードが定義されていない場合、プランニング・レベル・プロファイルを使用する需要プランまたは使用しない需要プランに「販売オーダー」メジャーが移入されます。
  • AggregateAndSnapshotOpenSalesOrdersプロファイル値が存在しないか「いいえ」に設定されていて、MSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTプロファイル・オプション・コードが定義されていない場合、プランニング・レベル・プロファイルを使用しない需要プランのみに「販売オーダー」メジャーが移入されます。
  • AggregateAndSnapshotOpenSalesOrdersプロファイル値が「はい」に設定されていて、MSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTプロファイル・オプション・コードが-1に設定されている場合、どの需要プランにも「販売オーダー」メジャーは移入されません。
  • AggregateAndSnapshotOpenSalesOrdersプロファイル値が存在しないか「いいえ」に設定されていて、MSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTプロファイル・オプション・コードが-1に設定されている場合、どの需要プランにも「販売オーダー」メジャーは移入されません。
  • AggregateAndSnapshotOpenSalesOrdersプロファイル値が「はい」に設定されていて、MSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTプロファイル・オプション・コードがゼロより大きい値に設定されている場合、プランニング・レベル・プロファイルを使用する需要プランまたは使用しない需要プランに「販売オーダー」メジャーが移入されます。
  • AggregateAndSnapshotOpenSalesOrdersプロファイル値が存在しないか「いいえ」に設定されていて、MSC_SALES_ORDERS_SNAPSHOTプロファイル・オプション・コードがゼロより大きな値に設定されている場合、プランニング・レベル・プロファイルを使用しない需要プランにのみ「販売オーダー」メジャーが移入されます。

主なリソース

  • この機能の詳細は、次を参照してください:
    • Oracle Demand Managementのレディネス・トレーニングの「顧客ディメンションに応じた柔軟なレベルでの計画」(更新24A)
    • 需要管理のレディネス・トレーニングの「オープン販売オーダーの数量の表示」(更新23C)

アクセス要件

プランニング・レベル・プロファイルの編集権限(MSC_EDIT_PLANNING_LEVEL_PROFILES_PRIV)を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、プランニング・レベル・プロファイルを作成、編集および削除できます。

プランニング・レベル・プロファイルの表示権限(MSC_VIEW_PLANNING_LEVEL_PROFILES_PRIV)を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、プランニング・レベル・プロファイルを表示できます。

プラン・オプションの編集権限(MSC_EDIT_PLAN_OPTIONS_PRIV)を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、プランニング・レベル・プロファイルを需要プランに割り当てることができます。

スナップショットによるプランの実行権限(MSC_RUN_PLAN_WITH_SNAPSHOT_PRIV)を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、「収集プランニング・データの集計」スケジュール済プロセスを実行できます。

次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、「販売オーダー」メジャーを表示および使用できます:

  • プランニング分析構成の編集(MSC_EDIT_PLANNING_ANALYTICS_CONFIGURATION_PRIV)
  • プランニング表の保守(MSC_MAINTAIN_PLANNING_TABLES_PRIV)
  • プランニング・グラフの管理 (MSC_MAINTAIN_PLANNING_GRAPHS_PRIV)

これらの権限は、この更新の前から使用可能でした。