遅延を避けるための最速の出荷方法の選択
バックログ管理で、到着ベースの納期回答を使用するオーダー明細に対して、より迅速な配送方法を自動的にスケジュールできるようになりました。 この更新より前は、より高速な出荷方法が使用可能な場合でも、オーダー明細に何も指定されていない場合は、デフォルトの出荷方法が再スケジュール・プロセスで選択されていました。 この更新では、遅延を回避または削減するために、可能な場合はより迅速な方法が選択されます。 出荷日に基づいてスケジュールされるオーダー明細に対しては、デフォルトの出荷方法が引き続き保持されます。
次の図は、組織M1からCustomer1/ Site1に出荷する需要を満たすために使用できる3つの出荷方法を示しています。 「要求された出荷方法」が編集されて需要から削除されているか、未予定需要の場合のように指定されていないシナリオについて考えてみます。
「要求タイプ」が「出荷」の場合、Oracle Backlog Managementは、出荷元事業所であるM1で供給可能数量を計画します。 計画出荷日が決定されると、デフォルトの出荷方法(5日間の移動リード・タイムが設定された出荷方法1)を使用し、出荷、受入および運送業者のカレンダを考慮して計画到着日が計算されます。
需要の「要求タイプ」が「到着」の場合、需要を定時に計画できる場合は、出荷方法1が使用されます。 できない場合は、2番目に遅い移動時間が設定された出荷方法2が次に考慮されます。 これでも需要を定時に計画できない場合は、最短移動リード・タイム(出荷方法3)を使用して需要が計画されます。 最適な出荷方法を使用すれば、使用可能な供給をOracle Backlog Managementで見つけるための日数が増えるため、移動コストを最小限に抑えながら、定時に需要を計画できる可能性を最大限に拡げることができます。
到着タイプのオーダーに対する、最適な配送方法の使用
例: バックログ・プランで、到着タイプのオーダーに対して、最適な出荷方法を使用します
この例に示すデータの重要なポイントを次に示します。
- システム日付(計画実行日): 2030年1月7日
- 要求タイプ: 到着
- 計画開始日または2030年1月7日に手持を使用でき、供給制約はありません。
- 組織、出荷、運送業者および受入のカレンダに対して、すべての日が作業日です。
- ピック梱包のリード・タイムは設定されていません。
- 2030年1月7日は月曜日です
出荷方法の設定
「要求された出荷方法」は、バックログ・プランが実行される前、およびバックログ・シミュレーション・プランが実行される前に空白になります。
プラン実行前のバックログ・プラン・データ
バックログ・プランでの最適な配送方法の使用
バックログ・プランに次の結果が表示されます:
- オーダー明細1は、他の出荷方法を使用すると需要が遅延するため、最速の出荷方法を使用して計画されます。
- オーダー明細2は、オーダー明細を定時に計画するのに十分であり、最速の出荷方法より輸送コストが低い、2番目に速い出荷方法を使用して計画されます。
- オーダー明細3は、デフォルトの出荷方法を使用して定時に計画されます。
有効化のステップ
この機能を有効にするには、オプトインUIを使用します。 手順は、この文書の「新機能のオプションの取込み」の項を参照してください。
オファリング: サプライ・チェーン・プランニング
ヒントと考慮事項
「遅延を避けるための最速の出荷方法の選択」機能を使用する場合は、その親機能である「オーダー・バックログ管理」にオプト・インする必要があります。 この親機能をすでにオプト・インしている場合、再度オプト・インする必要はありません。
その他のヒントと考慮事項:
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「要求タイプ」が「出荷」または「到着」のオーダー明細に「要求された出荷方法」が設定されている場合、Oracle Backlog Managementでは常に「要求された出荷方法」が使用されます。
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「要求タイプ」が「到着」のオーダー明細の「要求された出荷方法」が空白の場合は、最適な出荷方法を使用してオーダー明細が再スケジュールされます。
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「要求タイプ」が「到着」のオーダー明細の「要求された出荷方法」が空白の場合に、最速の出荷方法でも遅延なくオーダー明細を再スケジュールできない場合、Oracle Backlog Managementは最速の出荷方法を使用して、需要充足の遅延を最小限に抑えます。
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「要求タイプ」が「到着」のオーダーには最適な出荷方法が使用されます。 これには、単一明細のオーダーまたは到着セットが含まれます。
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「要求タイプ」が「出荷」のオーダー明細の「要求された出荷方法」が空白の場合は、需要充足が遅延する場合でも、デフォルトの出荷方法を使用してオーダー明細が再スケジュールされます。
アクセス要件
次の権限を含む構成済ジョブ・ロールが割り当てられているユーザーは、この機能にアクセスできます。
- 「バックログ管理」作業領域のモニター(MSC_MONITOR_BACKLOG_MANAGEMENT_WORK_AREA_PRIV)
- バックログ・プランの作成(MSC_CREATE_BACKLOG_PLAN_PRIV)
これらの権限は、この更新の前から使用可能でした。