顧客アカウントおよび住所の一括インポート

Oracle Commerceでは、顧客アカウントおよび住所の一括インポートがサポートされるようになりました。この機能改善により、小売業者はJSONまたはCSVファイルを使用して、外部システムの顧客財務データをOracle Commerceに効率的に同期できます。

機能ハイライト

顧客アカウント・インポート: 請求アカウントおよび関連する住所とともに顧客アカウントをインポートします。
請求アカウント・インポート: 請求アカウントとそのセカンダリ住所のインポートをサポートします。
住所インポートの拡張機能: 住所をインポートして、顧客アカウントおよび請求アカウントに関連付けます。
データ形式: スタンドアロン・モードまたはバンドル・モードでJSONとCSVの両方のファイル形式をサポートします。
操作サポート: importOperationCode属性を使用して、顧客アカウントおよび関連レコードを作成、更新(マージ)または削除します。
拡張可能プラグイン: 一括インポート・プラグイン(CustomerAccounts、アドレス)を利用して、大規模な財務データを管理します。

顧客アカウントおよび住所のインポートに使用できる一括インポートIDのリストを次に示します。

ID	コメント	インポートをサポート	エクスポートのサポート
CustomerAccounts	これは顧客アカウント・データをインポートしてアカウントに関連付けるための新しいプラグインです	はい	いいえ
住所	これは既存のプラグインです。顧客アカウントおよび請求アカウントに住所を関連付けるように拡張されました	はい	いいえ

顧客アカウント:

これは、顧客アカウント、請求アカウント、住所をインポートしてアカウントに関連付けるための新しいプラグインです。

顧客アカウントには次のプロパティがあります。

プロパティ名	タイプ	説明	必須
id	文字列	インポートされる顧客アカウントのID	いいえ
partyId	文字列	顧客アカウントのパーティID	はい
partyName	文字列	顧客アカウントのパーティ名	いいえ
defaultShippingAddress	オブジェクト	顧客アカウントのデフォルト出荷先住所詳細	いいえ
secondaryAddresses	リスト	顧客アカウントに関連付けられたセカンダリ住所のリスト	いいえ
billingAccounts	リスト	顧客アカウントに関連付けられた請求アカウントのリスト	いいえ
parentId	リスト	顧客アカウントに関連付けられた請求アカウントのリスト	いいえ
parentId	文字列	OCCアカウントのID。このフィールドに有効なorganizationId値が含まれていることを確認します。	番号ただし、parentIdプロパティが指定されていない場合は、externalParentIdが必要です。
externalParentId	文字列	親顧客アカウントの外部ID	番号ただし、parentIdプロパティが指定されていない場合は、externalParentIdが必要です。
importOperationCode	文字列	次の値がサポートされています。 merge (デフォルト): 一致するレコードが見つからない場合は新規レコードを作成します。見つからない場合はレコードを更新します。 create: レコードを作成します。一致するレコードが見つかった場合は、エラーが生成されます。新しいのパフォーマンス向上に使用できます。レコード delete: レコードを削除します	いいえ

請求アカウントには、データ・ファイルに次のプロパティがあります。

プロパティ名	タイプ	説明	必須
ID	文字列	インポートされる請求アカウントのID	いいえ
accountId	文字列	請求アカウントのアカウントID	はい
accountNumber	文字列	請求アカウントのアカウント番号	いいえ
accountName	文字列	請求アカウントのアカウント名	いいえ
defaultAddress	オブジェクト	請求アカウントのデフォルト住所詳細	いいえ
secondaryAddresses	リスト	請求アカウントに関連付けられたセカンダリ住所のリスト	いいえ

既存のアドレスプロパティーに加えて、アドレスはデータファイルに次のプロパティーを持ちます。

プロパティ名	タイプ	説明	必須
id	文字列	インポートする住所のID	いいえ
externalId	文字列	住所の外部ID	はい

プロパティ名	タイプ	説明	必須
ID	文字列	インポートする住所のID	いいえ
externalId	文字列	住所の外部ID	はい
externalNumber	文字列	住所の外部番号	いいえ
siteId	文字列	住所のサイトID。	いいえ
siteUseId	文字列	アドレスのサイト使用ID。	いいえ
formattedAddress	文字列	書式設定された住所。	いいえ
setId	文字列	住所のセットID	請求アカウント住所の場合、このプロパティは必須です
isDefaultBillingAddress	boolean	インポートされる住所が請求アカウントのデフォルト住所である場合、このフラグはtrueに設定されます。このフラグは請求アカウント住所に有効です。	いいえ
isDefaultBillingAddressForCustomerAccount	ブール	インポートされる住所が顧客アカウントのデフォルトの請求先住所である場合、このフラグはtrueに設定されます。このフラグは請求アカウント住所に有効です。	いいえ
isDefaultShippingAddress	ブール	インポートされる住所が顧客アカウントのデフォルトの出荷先住所である場合、このフラグはtrueに設定されます。このフラグは顧客アカウント住所に有効です。	いいえ

次に、CSV形式の顧客アカウント・インポート・レコードの例を示します。次の例では、次の関連付けを持つ1つの顧客アカウントが含まれています。

1つの顧客アカウント
顧客アカウントに関連付けられた2つのセカンダリ住所
2つの請求アカウント
各請求アカウントには、関連付けられた2つのセカンダリ住所があります。

importOperationCode,partyId,partyNumber,partyName,parentId,externalParentId,billingAccounts.row#,billingAccounts.accountId,billingAccounts.accountNumber,billingAccounts.accountName,billingAccounts.secondaryAddresses.row#,billingAccounts.secondaryAddresses.country,billingAccounts.secondaryAddresses.phoneNumber,billingAccounts.secondaryAddresses.address1,billingAccounts.secondaryAddresses.city,billingAccounts.secondaryAddresses.postalCode,billingAccounts.secondaryAddresses.companyName,billingAccounts.secondaryAddresses.state,billingAccounts.secondaryAddresses.formattedAddress,billingAccounts.secondaryAddresses.id,billingAccounts.secondaryAddresses.externalId,billingAccounts.secondaryAddresses.externalNumber,billingAccounts.secondaryAddresses.siteUseId,billingAccounts.secondaryAddresses.setId,billingAccounts.secondaryAddresses.isDefaultBillingAddress,billingAccounts.secondaryAddresses.isDefaultBillingAddressForCustomerAccount,secondaryAddresses.row#,secondaryAddresses.country,secondaryAddresses.phoneNumber,secondaryAddresses.address1,secondaryAddresses.city,secondaryAddresses.postalCode,secondaryAddresses.companyName,secondaryAddresses.state,secondaryAddresses.formattedAddress,secondaryAddresses.externalId,secondaryAddresses.externalNumber,secondaryAddresses.siteId,secondaryAddresses.siteUseId,secondaryAddresses.setId,secondaryAddresses.isDefaultShippingAddress

merge,19921,19921,Test Account,or-100005,or-100005,0,123,123,test billing account1,0,US,973-974-99991,82 Euclid Ave #544,Montgomery,36130,Oracle,AL,"82 Euclid Ave #544, Montgomery,36130, Alabama",ex7,124,124,siteUs,204,,,0,US,973-974-99992,70 Euclid Ave #722,Bohemia,11716,Oracle,NY,"70 Euclid Ave #722, 11716, New York",128,128,siteUs,siteUs,204,

,,,,,,,,,,1,US,973-974-99993,9780 Main St,Anchorage,99501,Oracle,AZ,"9780 Main St, Anchorage, 99501, Arizona",ex8,125,125,siteUs,204,,,1,US,973-974-99994,639 Main St,Anchorage,99501,Oracle,AZ,"639 Main St, Anchorage, 99501, Arizona",129,129,siteUs,siteUs,204,TRUE

,,,,,,1,456,456,test billing account2,0,US,973-974-99995,71 Dexter Avenue,Montgomery,36130,Oracle,AL,"71 Dexter Avenue, Montogmerym 36130, Alabama",ex9,126,126,siteUs,204,,,,,,,,,,,,,,,,,

,,,,,,,,,,1,US,973-974-99996,72 Dexter Avenue,Montgomery,36130,Oracle,AL,"72 Dexter Avenue, Montogmerym 36130, Alabama",ex10,127,127,siteUs,204,TRUE,TRUE,,,,,,,,,,,,,,,

次に、json形式のサンプルのインポートを示します。

{

   "customerAccount":[

      {

         "id":"cu-21",

         "partyId":"199212",

         "partyNumber":"199212",

         "partyName":"test21",

         "parentId":"or-100003",

         "billingAccounts":[

            {

               "accountId":"19921233",

               "accountName":"Account Name",

               "secondaryAddresses":[

                  {

                     "country":"US",

                     "phoneNumber":"973-974-99999",

                     "address1":"Dexter111 Avenue",

                     "city":"Montgomery",

                     "postalCode":36130,

                     "companyName":"Oracle",

                     "state":"AL",

                     "externalId":"12121",

                     "siteId":"siteUs",

                     "isDefaultBillingAddress":true,

                     "isDefaultBillingAddressForCustomerAccount":true

                  }

               ]

            }

         ],

         "secondaryAddresses":[

            {

               "country":"US",

               "phoneNumber":"973-974-99999",

               "address1":"Dexter111 Avenue",

               "city":"Montgomery",

               "postalCode":36130,

               "companyName":"Oracle",

               "state":"AL",

               "externalId":"12121",

               "siteId":"siteUs",

               "isDefaultShippingAddress":null

            }

         ]

      }

   ]

}

アドレス
これは既存のプラグインです。顧客アカウントおよび請求アカウントに住所を関連付けるように拡張されています。既存のアドレスプロパティーに加えて、アドレスには次のプロパティーがあります。

プロパティ名	タイプ	説明	必須
parentType	文字列	親住所のタイプ。これは、リンクされているアドレスに応じて、連絡先またはアカウント、あるいはbillingAccountまたはcustomerAccountに設定できます。	はい
parentId	文字列	親リソースのID。このフィールドに、アドレス・タイプに応じて有効なprofileId、organizationId、customerAccountIdまたはbillingAccountId値が含まれていることを確認します。 customerAccountIdおよびbillingAccountIdは、getCustomerAccoutnts APIから取得できます。customerAccountIdは顧客のIDフィールド、billingAccountIdは請求アカウントのIDです	はい
externalId	文字列	住所の外部ID	請求アカウントおよび顧客アカウント住所の場合、このプロパティは必須です
externalNumber	文字列	アドレスの外部番号	いいえ
siteId	文字列	住所のサイトID	いいえ
siteUseId	文字列	アドレスのサイト使用ID	いいえ
formattedAddress	リスト	フォーマット済住所	いいえ
setId	リスト	住所のセットID。	請求アカウント住所の場合、このプロパティは必須です

CSV形式の住所インポート・レコードの例を次に示します。次の例には、2つのアドレスが含まれています。

1つの顧客住所
1つの請求先住所

id,parentType,parentId,externalId,externalNumber,address1,city,state,country,postalCode,phoneNumber,formattedAddress,siteId,siteUseId,setId,isDefaultShippingAddress,isDefaultBillingAddress

ci-cust-1,customerAccount,ca10009,130,130,456 Columbus Avenue,CHICAGO,IL,US,60601,1111119999,456 Columbus Avenue CHICAGO IL 60601-3475,siteUS,siteUS,204,TRUE,

ci-cust-2,billingAccount,ba10016,140,140,456 Columbus Avenue,CHICAGO,IL,US,60601,1111119999,456 Columbus Avenue CHICAGO IL 60601-3475,siteUS,siteUS,204,,TRUE

アドレスは、CustomerAccountsプラグインと Addressesプラグインの両方を使用してインポートできます。

一括インポート機能により、データのオンボーディングが簡素化され、データの一貫性が確保され、システム全体のパフォーマンスが向上します。また、大規模なデータ同期を自動化することで、手作業も削減されます。

有効化のステップ

この機能を有効化するうえで必要な操作はありません。

ヒントと考慮事項

一括インポートの場合は、すべての必須フィールド(partyId、accountId、externalIdなど)がファイルに正しくマップされていることを確認します。
増分更新にはマージ操作(デフォルト)を使用し、新しいレコードを追加する場合はパフォーマンスのために作成し、古いレコードを削除する場合は削除します。
オーダー送信時の有効性を確保するには、セットIDを使用して住所をビジネスユニットにリンクする必要があります。
APIベースの取得は、管理者と購入者の両方がインポートされたデータを確認するために使用できます。
この機能は、CPQ顧客のコマースにのみ適用されます。