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レコードの削除/復元について

レコードまたはレコードのリストを削除すると、レコードは[削除済み項目]エリアに30日間保存されます。その期間中であれば、レコードを復元できます。ただし30日が経過すると、削除済み項目は永久に削除され、復元できなくなります。

注: [削除項目]エリアに保存されるレコードタイプのリストについては、『Oracle Web Services On Demand Guide』を参照してください。これは、Oracle Technology NetworkのOracle CRM On Demandドキュメントライブラリから入手できます。

削除操作のタイプ

レコードを削除する際に、レコードで実行される削除操作およびそれに関連するレコードは、レコードタイプおよびレコード間の関係によって決まります。削除操作のタイプは、次のとおりです。

  • 直接削除。レコードを削除すると、レコード自体が削除されます。この操作を直接削除と呼びます。
  • カスケード削除。レコードを削除する際に、メモや添付レコードなどのトップレベルレコードタイプではないレコードの子レコードも削除されます。この操作をカスケード削除と呼びます。

    次の例外が適用されます。

    • 親レコードが削除される際、監査証跡レコードに対してはカスケード削除は実行されません。
    • 子住所レコードが共有住所である場合、カスケード削除は実行されません。
  • ディープ削除。レコードを削除する際に、トップレベルレコードタイプのレコードの子レコードの一部も削除される場合があります。この操作をディープ削除と呼びます。

    ディープ削除を子レコードに対して実行すると、次のように動作します。

    • トップレベルレコードタイプではないレコードの子レコードに対してカスケード削除が実行されますが、監査証跡レコードおよび共有住所である子住所レコードは例外として対象外になります。
    • 関係するレコードタイプによっては、トップレベルレコードタイプであるレコードの子レコードに対してディープ削除が実行されます。

      親レコードが削除される際に、ディープ削除が実行されるレコードタイプを次の表に示します。この表に示されているレコードタイプ以外では、親レコードが削除されても、トップレベルレコードタイプの他のすべての子レコードは変更されません。

      親レコードタイプ

      ディープ削除が実行されるレコードタイプ

      取引先

      • 資産
      • 見込み客
      • 商談
      • 車両

      担当者

      見込み客

      自動車ディーラー

      車両

      商談

      見込み客

      パートナー

      • 見込み客
      • 商談

たとえば、子メモレコード、子カスタムオブジェクト04レコード、および子商談レコードがある取引先があると仮定します。子商談レコードには、子メモレコード、子カスタムオブジェクト05レコード、および子見込み客レコードがあります。取引先レコードを削除すると、次のように動作します。

  • 取引先レコードに対して、直接削除が実行されます。
  • 取引先の子メモレコードに対して、カスケード削除が実行されます。
  • [カスタムオブジェクト 04]レコードタイプはトップレベルレコードタイプであり、ディープ削除が実行されるレコードタイプの表にはリストされていないため、アカウントの子カスタムオブジェクト04レコードは変更されません。
  • 取引先の子商談レコードに対して、ディープ削除が実行されます。

取引先の子商談に対してディープ削除が実行されると、商談の子レコードが次のように処理されます。

  • 商談の子メモレコードに対して、カスケード削除が実行されます。
  • [カスタムオブジェクト 05]レコードタイプはトップレベルレコードタイプであり、ディープ削除が実行されるレコードタイプの表にはリストされていないため、商談の子カスタムオブジェクト05レコードは変更されません。
  • 商談の子見込み客レコードに対して、ディープ削除が実行されます。

レコードの関連付けの削除について

Oracle CRM On Demandでは、別の(親)レコードにリンクされている子レコードを削除しても、レコードを相互に関連付ける情報は削除されません。この関連付け情報が保持されているのは、削除されたレコードが後で復元された場合に、復元されたレコードと以前にリンクされていたレコードとの間の関係も復元できるようにするためです。しかし、削除された子レコードの関連付け情報は親レコードに保持されているため、親レコードをクエリーするWebサービスコールでは、関連付け情報が返されます。

そのため、レコードを削除する場合に、別のレコードとそのレコードを関連付ける情報も削除する必要がある場合は、レコードのリンクを解除して、レコード間の関連付けをまず削除することをお薦めします。たとえば、カスタムオブジェクト01レコードにリンクされている取引先レコードがある場合に、取引先および取引先とカスタムオブジェクト01との間の関連付けを削除する必要がある場合は、取引先を削除する前に、カスタムオブジェクト01から取引先レコードをリンク解除します。ただし、この取引先レコードを後で復元しても、取引先レコードとカスタムオブジェクト01レコードの間の関係は復元されません。

レコード削除に関する追加情報

次の表に、レコードの削除に関する追加情報を示しています。

削除の対象

注意事項

取引先

取引先がセールスステージが[クローズ済み/成立]の商談にリンクされている場合、その取引先を削除することはできません。

活動

コミュニケーション活動を削除する場合は、[企業の管理]権限および一括削除および復元権限がユーザーの役割に対して有効になっている必要があります。

注:役割に[すべての活動の削除]権限があるユーザーは、所有していない活動、または個人とマークされている活動を削除できます。通常、[すべての活動の削除]権限は、企業の管理者にのみ付与されます。

住所

削除した住所を復元する場合、Oracle CRM On Demandでは住所レコードの復元時に住所の設定が元の値に復元されないため、請求および出荷の設定を更新する必要があります。これらの値を再調整して、エラーデータの作成を回避する必要があります。

共有住所の削除の詳細は、「共有住所の削除」を参照してください。

部署

部署を削除した場合の動作については、「部署のマージおよび部署の削除について」を参照してください。

グループ

グループを削除すると、そのグループへの参照がグループのレコードから削除され、レコード所有権が[所有者]フィールドの従業員に戻されます。グループの削除で大量のレコードを対象とする場合、完了するまでに時間がかかることがあります。その間、グループメンバーはレコードを作成できません。

商談

[セールスステージ]フィールドが[クローズ]に設定されている商談は、その情報が時系列レポートに使用されるため、削除できません。

製品

製品は削除できません。商談にリンクできる製品または取引先に資産としてリンクできる製品のリストから製品を削除する場合は、[製品の編集]ページの[オーダー可]チェックボックスを企業の管理者が選択解除してください。

製品カテゴリー

[内容を管理]権限を含む役割を持つユーザーは、製品カテゴリーを削除できます。カテゴリーを削除すると、製品とカテゴリーの間の関連付けは切断されますが、製品は保持されます。

役割

[役割およびアクセスの管理]権限を含む役割が割り当てられているユーザーは、役割を削除できます。

削除された役割は、30日間保存されず、システムからただちに削除され、復元できません。

役割を削除する前に、その役割に割り当てられているすべてのユーザーを別の役割に割り当てる必要があります。別の役割に割り当てない場合、その役割は削除できません。

解決策

解決策を削除すると、解決策履歴レコードも削除されます。 有用でなくなったものの、以前にサービスリクエストにリンクされていたことがある解決策の場合は、解決策を削除するのではなく解決策の状態を[旧式]に変更します。これにより、その解決策が顧客サービス要員によって使用されないようにすることができる一方で、記録用にその解決策を保存することができます。解決策が使用されたことがあるかどうかを判断するには、[解決策詳細]ページに移動し、リンクされているレコードの[サービスリクエスト]セクションを確認してください。

テリトリー

[テリトリーの管理]権限を含む役割が割り当てられているユーザーは、テリトリーを削除できます。テリトリーは、他のテリトリー、取引先、商談などと関連付けられているかどうかにかかわらず、削除することができます。

[テリトリー詳細]ページでは、そのテリトリーに子レコードがあるかどうかが企業の管理者に表示されます。企業の管理者は、検索基準の[テリトリー]フィールドを使用して取引先、商談などを検索して、削除しようとしているテリトリーに関連付けられているレコードがあるかどうかを確認できます。

注:リンクされたレコードの詳細は、「見込み客から取引先、担当者、取引交渉登録、または商談への変換」を参照してください。

削除済み項目

[削除済み項目]グローバルリンクをクリックすると、削除したすべての項目が[削除済み項目(全件)]ページに表示されます。ユーザー役割に[すべてのレコードを回復]権限が含まれているユーザーの場合は、自社の削除された項目をすべて表示できます。

削除済み項目のリストには親レコードが表示されますが、それにリンクされているレコードは表示されません。リンクされているレコードが独立したレコードとして表示されるのは、親レコードを削除する前に、リンクされているレコードを削除した場合だけです。

たとえば、3つのメモがリンクされている取引先を削除した場合、削除済み項目のリストにはメモレコードは表示されません。しかし、取引先自体を削除する前にリンクされているメモのいずれかを削除した場合、そのメモは削除済み項目のリストに別のレコードとして表示されます。

レコードを復元すると、そのレコードを削除した時点でリンクされていたすべてのレコードも、以前の関係を保持したまま復元されます。必ず親レコードを最初に復元してください。子レコードを最初に復元しようとすると、エラーメッセージが表示されます。

[削除済み項目(全件)]ページのリストを使用すると、削除されたレコードを探すことができます。リストからレコードタイプを選択すると、表示されるレコードには、そのタイプのすべての削除されたレコードと共に削除されたすべてのメモおよび添付ファイルが含まれます。ただし、リンクされたレコードのルールは引き続き適用されます。親レコードと共に削除されたメモと添付ファイルはリストに表示されません。たとえば、リストの[取引先(全件)]を選択すると、削除されたすべての取引先レコードと共に、親レコードとは別に削除されたすべての取引先のメモと添付ファイルが表示されます。

注: 企業では保存できるデータ量は限られています。[削除項目]に保存されるレコードは、企業の総ディスクスペース制限には加算されません。

削除項目の行IDについて

レコードを削除すると、元のレコードの行IDとは異なる行IDが削除項目に付けられます。ただし、レコードを復元すると、レコードの元の行IDが復元されます。削除項目のリストをエクスポートする際にすべてのフィールドをエクスポートするオプションを選択すると、各削除項目に対してエクスポートされるデータには、削除項目に割り当てられた行IDとレコードの元の行IDの両方が含まれます。レコードのリストのエクスポートの詳細は、「リストのレコードのエクスポート」を参照してください。

関連トピック

レコードの削除/復元方法については、次のトピックを参照してください。


公開日 2016 年 10 月 Copyright © 2005, 2016, Oracle. All rights reserved. Legal Notices.