5 Oracle Linux 7インストールのトラブルシューティング

この章では、Oracle Linux 7インストールをトラブルシューティングする場合のいくつかのオプションについて説明します。また、実行中のリリースに関連する既知の問題については、Oracle® Linux 7ドキュメント・ライブラリのリリース・ノートを確認してください。

ハードウェアの既知の問題については、Unbreakable Enterprise KernelドキュメントにあるUEKリリースのリリース・ノートを参照してください

トラブルシューティング・メニューのオプション

Oracle Linux 7インストール・メディアのブート・メニューにあるトラブルシューティング・オプションには、次のオプションが含まれています。

基本グラフィック・モードでのOracle Linux 7のインストール

Oracle Linuxをグラフィカル・モードでインストールしようとしたときに画面が空白になったり、表示がゆがむ場合、このオプションを使用します。

Oracle Linuxシステムのレスキュー

インストールしたシステムを編集モードでブートする場合、このオプションを使用します。このモードでは、パーティションまたは構成ファイルを編集して様々なブートの問題を修正できます。

メモリー・テストの実行

システムのRAMの整合性を検証するmemtest86ユーティリティを実行する場合、このオプションを使用します。

ローカル・ドライブからのブート

インストールしたシステムをハード・ディスクからブートする場合、このオプションを使用します。

 デバッグおよびログ情報

インストール中に、[Ctrl]キーと[Alt]キーを押しながら[F1]キーを押すと、インストール・プログラムの仮想コンソールが表示されます。このコンソールには、インストール・プログラムに関するメッセージやデバッグ情報の出力が含まれています。次の項で説明するように、各種ソースからのログ情報を表示するための追加の仮想コンソールを使用できます。[Ctrl]を押しながら[b]を押し、[n] (次へ)または[b] (戻る)を押して仮想コンソール間を切り替えることができます。グラフィカル・インストール・プログラムに戻るには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F6]を押します。

インストール中、複数のログ・ファイルが生成され、次のソースからのメッセージが取得されます。

Anacondaプログラム

/tmp/anaconda.logファイルには、インストールに関連するAnacondaログが含まれています。

インストール中に、このログに格納されているメッセージにアクセスするには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F1]を押して仮想コンソールを表示した後、[Ctrl]を押しながら[b]を押し、次に、[3]を押します。

インストールが成功すると、ログ・ファイルが/var/log/anaconda/anaconda.logにコピーされます。

ハードウェアの検出および構成

/tmp/syslogファイルには、システムのハードウェアに関連するメッセージが含まれています。

インストールが成功すると、ログ・ファイルが/var/log/anaconda/syslogにコピーされます。

Kickstart

/tmp/ks-name.logファイルには、Kickstartインストールに関連するログが含まれています。

インストールが成功すると、ログ・ファイルが/var/log/anaconda/ks-script-name.logにコピーされます。

ネットワークの検出および構成

/tmp/ifcfg.logファイルには、ネットワーク構成に関連するログが含まれています。

インストールが成功すると、ログ・ファイルが/var/log/anaconda/anaconda.ifcfg.logにコピーされます。

その他のプログラム

/tmp/program.logファイルには、インストール中に使用されたその他すべてのプログラムに関連するログが含まれています。

インストール中に、このログに格納されているメッセージを表示するには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F1]を押して仮想コンソールを表示した後、[Ctrl]を押しながら[b]を押し、次に、[5]を押します。

インストールが成功すると、ログ・ファイルが/var/log/anaconda/anaconda.program.logにコピーされます。

パッケージ・インストール

/tmp/packaging.logファイルには、yumおよびrpmコマンドによって出力されたパッケージ・インストール・メッセージが含まれています。

インストールが成功すると、ログ・ファイルが/var/log/anaconda/anaconda.packaging.logにコピーされます。

ストレージの検出および構成

/tmp/storage.logファイルには、ストレージ・モジュールに関連するログが含まれています。

インストール中に、このログに格納されているメッセージを表示するには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F1]を押して仮想コンソールを表示した後、[Ctrl]を押しながら[b]を押し、次に、[4]を押します。

インストールが成功すると、ログ・ファイルが/var/log/anaconda/anaconda.storage.logにコピーされます。

インストールが失敗すると、これらのログ・ファイル内のメッセージが1つのログ・ファイル(/tmp/anaconda-tb-name)に統合されます。

インストール中に、rootユーザーとしてシェル・プロンプトにアクセスするには、[Ctrl]と[Alt]を押しながら[F1]を押して仮想コンソールを表示します。次に、[Ctrl]を押しながら[b]を押し、次に番号[2]を押します。シェル・プロンプトを使用すると、ログ・ファイルにアクセスし、それらをUSBデバイスなどのローカル・ストレージ・デバイスにコピーできます。または、scpコマンドを使用して、ログ・ファイルをネットワークの場所にコピーできます。