Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbenchリリース・ノート 2016年4月 表1 改訂履歴 改訂日 変更の概要 2016年4月 12cリリース2 (12.2.2) このトピックは、以下の項で構成されています。 • この製品について • 主要な機能と主要コンポーネント • このリリースの新機能 • 相互運用性 • インストール • プラットフォーム・サポート • 制限事項と既知の問題 この製品について Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbench (Tuxedo ART Workbench)は、リホスティング・プロジェクトを促進します。これには、コードとデータの移行の自動化、移行したプログラムのコンパイルの構成と実行、CICS、IMSおよびバッチ・アプリケーション用のランタイムTuxedo構成の作成、ファイルとデータベースの再ロード・タスクの実行、移行済アーティファクトのデプロイが関係しています。これは、多くの大規模な移行プロジェクトの簡略化および迅速化のために使用されている高度な言語処理テクノロジの洗練された基礎の上に構築されています。 Workbenchの言語処理ツールでは、高度な解析および変換機能を使用して、コンパイラ・ダイアレクト間でのCOBOLコードの調整、JCLのジョブ・スクリプトへの変換、DB2データベースとOracleデータベースの相違に関するSQL呼出しの調整を行います。Workbenchのデータ移行ツールは、すべてのデータ定義およびアクセス・パターンを完全に分析し、この分析結果を使用してターゲット上にデータ・スキーマを生成し、データのアンロード、再ロード、検証を行うユーティリティを作成します。このユーティリティにより、システム間でのファイルおよびリレーショナル・データの移動が完全に自動化されます。構成ツールにより、Tuxedoの初期ubbconfigが生成されます。これをそのまま使用してTuxedoドメインを起動するか、必要に応じて拡張できます。 Workbenchでは移行がきわめて正確に行われるため、テストとデバッグのリスク、コスト、時間が最小限に抑えられ、プロジェクトの配信をより迅速に行うことができます。非常に効率が高く、コード2,000万行を超える大規模アプリケーションで使用されています。新しいコンポーネントが追加されたり、パラメータやルール・セットが調整されるときに、繰返しこれらのツールを使用して増分変更を生成できます。パイロットを介して特定のプロジェクトのWorkbench設定が最終的に決まった後、アプリケーション・コンポーネントおよびすべての保守変更の一括移行を迅速かつ容易に実行できます。 成功の鍵は移行プロセスの自動化です。自動化により正確性、統一性、一貫性および高い生産性を実現することで、リスクが低減し、結果を出すまでの時間を短縮できます。これまでプロジェクト期間が長い、コストが高い、リスクが大きいなどの理由でメインフレーム・アプリケーションの移行を思いとどまっていた会社も、単独で、またはOracleコンサルティングやパートナSIのサポートを受けて、より迅速に移行を行い、投資を早期に回収できるようになります。 主要な機能と主要コンポーネント Tuxedo ART Workbenchには、コードとデータの移行ツール、構成ツール、およびアプリケーションのビルドとデプロイメントのツールのセット(すべてがEclipseプラグインを介して統合されている)が用意されています。その主要な機能は次のとおりです。 • Eclipse用移行ライフサイクル・プラグイン。プロジェクトの構成と移動、レポート・ペイン、ツール・メニューと関連ウィザード、オンライン・チュートリアルがチート・シート形式で提供されます • アプリケーション・アセットのインベントリおよび依存性チェック用のカタロガ・ツール。 • オンラインおよびバッチCOBOLプログラムと関連アセット(コピーブック、3270 BMS/MFS画面など)を、Tuxedo Application Runtimes for CICS、IMSおよびBatchに適応させるためのCOBOLマイグレータ。 • JCLジョブおよび関連アセット(PROC、SYSIN)を、Tuxedo Application Runtime for BatchのJCL関数およびユーティリティを使用するジョブ・スクリプトに移行するためのJCLコンバータ。 • コピーブックとDDL定義で指示されるDB2、VSAM、QSAM、PDS、GDGなどのメインフレーム・データセット用に、スキーマ・マッピングおよびバルク・データ生成を自動化する移行ツールであるDB2コンバータとファイル・コンバータ。 • ビルド用のmakefileおよびTuxedo/ARTランタイム構成アーティファクトを自動生成するためのツール。 • アプリケーションのビルド、バルク・データの移行、およびデプロイメント・プロセスを実行するためのウィザード。 • カスタム・スクリプトと拡張ルールを使用することによる、COBOL、SQL、JCLのプロジェクト固有の変更に対する拡張性の実現。 このリリースの新機能 Oracle Tuxedo ART Workbench 12cリリース2 (12.2.2)には、次の新機能および拡張機能が含まれています。 • 移行の進行状況を追跡するEclipse UIのダッシュボード • ART IMS構成ファイルへのIMS PSBとDBDの自動変換 • 高度化されたファイル・コンバータ・ウィザード • 代替キー/索引を含むVSAM KSDSファイルの移行 • ファイル・コンバータでの向上したREDEFINES処理 • ファイル・コンバータによるコンポーネント生成の向上したパフォーマンス • ファイル・コンバータでの変数ブロック(VB)ファイルに対する拡張されたサポート • 向上したIDCAMSコマンド処理 相互運用性 Oracle Tuxedo ART Workbench 12cリリース2 (12.2.2)では、次のものと完全に互換性がある構成アーティファクトが生成されます。 • Oracle Tuxedo 12cリリース2 (12.2.2) • Oracle Tuxedo Application Runtime for Batch 12cリリース2 (12.2.2) • Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS and Batch12cリリース2 (12.2.2) • Oracle Tuxedo Application Runtime for IMS 12cリリース2 (12.2.2) • Oracle Tuxedo System and Application Monitor Plus (TSAM Plus) 12cリリース2 (12.2.2) • Tuxedo ART Workbench 12cリリース2 (12.2.2)には、Keplerサービス・リリース2のEclipseバージョンと互換性のあるEclipseプラグインが含まれます。 インストール インストール情報については、『Oracle Tuxedo ART Workbenchインストレーション・ガイド』を参照してください。 プラットフォーム・サポート Oracle Tuxedo ART Workbench 12cリリース2 (12.2.2)でサポートされるプラットフォームは、『Oracle Tuxedo ART Workbenchインストレーション・ガイド』のサポートされるプラットフォームに関する項を参照してください。 制限事項と既知の問題 次の項では、Oracle Tuxedo ART Workbenchの制限事項と既知の問題について説明します。 Oracle Tuxedo ART Workbenchでは次の機能はサポートされません。 制限事項 • 複数のプログラム(ネストされたプログラム)を含むCOBOLプログラム・ファイル • DB2 DDLコメントの移行 • JCL IDCAMS PRINTコマンド、BLDINDEXコマンド • JCLDSNSTEP2 SQLFORMATでのOracle以外の埋込みSQLフォーマット • IKJEFT01/1A/1Bでは、RUNコマンドを使用してDB2ユーティリティを実行するときにPARM()/PARMS()はサポートされない 既知の問題 • Tuxedo ART Workbenchの変換後、MQ APIコールでデータ型COMP-5をBINARYに変換する必要があります。IBM MQクライアント・ライブラリでは、そのデータ型が必要とされているためです。 関連項目 • Oracle Tuxedo ART Workbenchインストレーション・ガイド • Oracle Tuxedo ART Workbenchリファレンス・ガイド • Oracle Tuxedo ART Workbenchユーザーズ・ガイド
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