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TSAM Plusのアカウント作成およびチャージバック

TSAM Plusのアカウント作成およびチャージバック
この章には次のトピックが含まれます:
アカウント作成情報の出力
前提条件
この機能を使用する前に、TSAM Plusエージェントがインストール済でTSAM Plusプラグインが有効化されていることを確認します。
構成
新しいオプション-aservopts(5)に追加されたことで、より多様なアカウント作成情報の出力フィールドが提供されるようになりました。
-a FILENAME[[$FIELD]...]
-aオプションを設定すると、Tuxedoサーバーが、FILENAMEで指定したファイルにアカウント作成情報を出力します。
アカウント作成ファイルは、[FILENAME].mmddyy形式のファイル名で毎日生成されます。
-aオプションで指定できるフィールドは次のとおりです。
DID: サーバー・プロセスのTuxedoドメインIDを示します。
LMID: サーバー・プロセスのLMIDを示します。
GRPID: サーバー・プロセスのTuxedoグループIDを示します。
GRPNAME: サーバー・プロセスのTuxedoグループ名を示します。
SID: サーバー・プロセスのTuxedoサーバーIDを示します。
PID: Tuxedoサーバー・プロセスのプロセスIDを示します。  
PNAME: Tuxedoサーバー・プロセスのプロセス名を示します。  
SVC: 呼出し対象サービスの名前を示します。これは、「-a」が指定されている場合、出力フィールドに常に表示されます。
GID: サービスを呼び出すTuxedoユーザー・グループを示します。
UID: サービスを呼び出すTuxedoユーザーIDを示します。
CLIENT: サービスを呼び出すTuxedoクライアントを示します。
STIME: サービスのルーティングを始めた時間を示します。  このフィールドの出力は、「tv_sec/tv_usec」形式になります。2つの値はそれぞれ、協定世界時(UTC) 1970年1月1日の00:00からの秒とマイクロ秒で表されます。これは、「-a」が指定されている場合、出力フィールドに常に表示されます。
ETIME: サービスのルーティングが終わった時間を示します。このフィールドの出力は、「tv_sec/tv_usec」形式になります。2つの値はそれぞれ、協定世界時(UTC) 1970年1月1日の00:00からの秒とマイクロ秒で表されます。これは、「-a」が指定されている場合、出力フィールドに常に表示されます。
TIME: サービス呼出しにかかったCPU時間の合計(マイクロ秒単位)を示します。
SYSTIME: サービス呼出しにかかったシステムCPU時間(マイクロ秒単位)を示します。
USRTIME: サービス呼出しにかかったユーザーCPU時間(マイクロ秒単位)を示します。
ERRNO: サービスの呼出し元に返されるERRNOを示します。
URCODE: サービスの呼出し元に返されるURCODEを示します。
SIZE: リクエスト・メッセージのサイズ(バイト単位)を示します。
WTIME: キューにあるリクエスト・メッセージの待機時間(マイクロ秒単位)を示します。
ALL: 前述のすべてのフィールドを示します。
-a」オプションでフィールドが指定されていない場合、デフォルトでは、UID、SVC、STIME、ETIME、SYSTIME、USRTIMEの順で、フィールドが指定されます。
フィールド名が重複して指定された場合は無視され、警告メッセージ「ERROR: duplicate field xxx for -a option」がULOGに出力されます。
無効なフィールドが指定された場合は無視され、エラー・メッセージ「ERROR: xxx is not a valid field for -a option」がULOGに出力されます。
タブ文字で区切られたフィールドは、新しいアカウント作成ファイルの最初の行にリストされます。次にサンプルを示します。
#UID SVC STIME ETIME SYSTIME USRTIME
続いて各サービス呼出しの行がフィールドと同じ順序で出力され、値もタブ文字で区切られます。フィールド値がない場合、空のままになります。
注意:
 
ログ・ファイルは、Tuxedoの実行中に削除された場合、再作成できません。
複数のサーバー・インスタンスが同じファイルにアカウント作成情報を出力する場合は、関連サーバーすべてに対して同じフィールドを同じ順序で指定する必要があります。そうしないと、accrptは動作しません。
システム・サーバーのサービス(BBLGWTDOMAINTMSなど)または名前が.で始まるシステム・サービスはアカウント作成レコードを生成できません。次のOracle Tuxedo Application Runtime for CICSサーバーがサポートされます。
- ARTATR1
- ARTATRN
- ARTCNX
- ARTDPL
- ARTSTR1
- ARTSTRN
- ARTTDQ
- ARTTSQ
マルチスレッド・サーバー(「-t」オプションでビルド)は、no TIMESYSTIMEまたはUSRTIMEをレポートします。
TUXCONFIGファイルのSECURITYパラメータの値がNONEまたはAPP_PWのサーバーは、no GIDUIDまたはCLIENTをレポートします。
サンプル
CLOPT="-A -a account_file$SVC$GID$UID$TIME$SIZE --���
CLOPT="-A -a account_file$ALL --���
CLOPT="-A -a account_file --���
アカウント作成情報の分析
新しいツールaccrptを使用して、アカウント作成ファイルの内容の分析および集計を行えます。
アカウント作成ファイルを指定すると、accrptが、ファイルの内容を分析して集計し、集約した情報をSTDOUTに出力します。
accrpt [���k FIELD[,FIELD]...] [-t {MINUTE|5MINUTES|10MINUTES|15MINUTES|HOUR|DAY}] [���o FIELD[,FIELD]...] [-i] [FILE(s)]
構成
-kオプション
「,」で区切られたキー・フィールドを示します。次のフィールドを指定できます。
DID: サーバー・プロセスのTuxedoドメインIDを示します。
LMID: サーバー・プロセスのLMIDを示します。
GRPID: サーバー・プロセスのTuxedoグループIDを示します。
GRPNAME: サーバー・プロセスのTuxedoグループ名を示します。
SID: サーバー・プロセスのTuxedoサーバーIDを示します。
PID: Tuxedoサーバー・プロセスのプロセスIDを示します。  
PNAME: Tuxedoサーバー・プロセスのプロセス名を示します。  
SVC: 呼出し対象サービスの名前を示します。
GID: サービスを呼び出すTuxedoユーザー・グループを示します。
UID: サービスを呼び出すTuxedoユーザーのIDを示します。
CLIENT: サービスを呼び出すTuxedoクライアントを示します。
このオプションを指定しないと、デフォルトでSVCフィールドが指定されます。フィールドは指定されたがその値がない場合、このフィールドの出力結果は空のままになります。
-tオプション
アカウント作成情報の集計用の時間ウィンドウを示します。これを指定しないと、アカウント作成情報はデフォルトで時間単位で集計されます。
-oオプション
アカウント作成およびチャージバックの目的で出力される測定フィールドを示します。フィールドは「,」で区切られます。リストでは次のフィールドを指定できます。
TIMES: 呼出し時間の合計を示します。
SUCC: 成功を返した呼出し回数を示します。
APPFAIL: アプリケーション・エラーを返した呼出し回数を示します。
SYSFAIL: システム・エラーを返した呼出し回数を示します。
ELPTIME: 総経過時間(ミリ秒単位)を示します。
TIME: 合計CPU時間(ミリ秒単位)を示します。
SYSTIME: 合計システムCPU時間(ミリ秒単位)を示します。
USRTIME: 合計ユーザーCPU時間(ミリ秒単位)を示します。
SIZE: リクエスト・メッセージの合計メッセージ・サイズ(KB単位)を示します。
WTIME: キューにあるリクエスト・メッセージの平均待機時間(マイクロ秒単位)を示します。
デフォルトでは、フィールドTIMES、ELPTIME、SYSTIMEおよびUSRTIMEが測定フィールドとして選択されます。
-iオプション
このオプションを指定すると、accrptは、空のキー・フィールドが含まれているアカウント作成情報の行を無視します。
File(s)
分析するアカウント作成ファイルを指定します。ファイルを指定しないと、accrptSTDINから入力を読み取ります。
出力
accrptは、未加工のアカウント作成情報を分析し、集計したアカウント作成情報をSTDOUTに出力します。3つのグループのフィールドが順番に出力されます。
暗黙的フィールド: 時間ウィンドウのSTIMEおよびETIMEが含まれます。これらは常に最初のフィールドと2番目のフィールドとして出力されます。
キー・フィールド: –kオプションで指定したすべてのキー・フィールド。
測定フィールド: –oオプションで指定したすべてのフィールド。
accrptは、まず先頭の文字が#である1行にすべてのフィールドを出力し、すべてのアカウント作成情報を次に出力します。これらは、すべてのキー・フィールド、STIMEおよびETIMEで昇順にソートされます。行内では、すべてのフィールドがタブ文字で区切られます。値がない場合、空のままになります。
サンプル
サンプル1: デフォルトの使用法
SimpleServerの場合、CLOPTパラメータを「-A -a simpserv_acct --」に設定します
このサーバーは毎日、アカウント作成情報をsimpserv_acct.mmddyyという新しいファイルに出力します。
>cat simpserv_acct.022102
# SVC UID STIME ETIME SYSTIME USRTIME
TOUPPER John 1789249093/34452   1789249093/65389 100 50
......
>accrpt account3. 022102
#STIME ETIME SVC TIMES ELPTIME SYSTIME USRTIME
00:00:00 01:00:00 TOLOWER 10 100 20 40
01:00:00 02:00:00 TOLOWER 15 200 30 50
00:00:00 01:00:00 TOUPPER 10 100 20 40
01:00:00 02:00:00 TOUPPER 10 100 20 40
......
サンプル2
>accrpt ���t DAY account.022012
#STIME ETIME SVC TIMES ELPTIME SYSTIME USRTIME
00:00:00 24:00:00 TOLOWER 150 2000 300 500
00:00:00 24:00:00 TOUPPER 100 1000 200 400
サンプル3
>accrpt ���k SVC -o TIMES,ELPTIME,TIME,SIZE account1.022012 account3.022012
#STIME ETIME SVC TIMES ELPTIME TIME SIZE
00:00:00 01:00:00 TOLOWER 10 100 20 100
01:00:00 02:00:00 TOLOWER 15 200 30 500
00:00:00 01:00:00 TOUPPER 10 100 20 100
01:00:00 02:00:00 TOUPPER 15 200 30 500
......
既知の問題
ARTサービスである「connect」呼出しのユーザーIDはドメインIDです。これは意図的に機能させています。
ARTサービス「disconnect」は使用対象外です。
 

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