図3-1に、2つのOracle Tuxedo CORBAアプリケーションで構成されたシンプルなDomains構成を示します。
UBBCONFIGファイルと呼ばれるこのテキスト・ファイルでは、ドメイン名を指定し、ドメイン・ゲートウェイ・サーバーのグループ・エントリとサービス・エントリを設定します。
UBBCONFIGファイルでは、ドメイン・ゲートウェイの属性は指定しません。これらの属性はすべて、次に説明するDomains構成ファイルで指定します。
DMCONFIGファイルと呼ばれるこのテキスト・ファイルでは、このドメイン(ローカル・ドメイン)に接続されるリモート・ドメインを指定します。Domains構成に参加するドメインごとに、1つの
DMCONFIGファイルが必要です。ドメインが別のドメインに接続しない場合、
DMCONFIGファイルは必要ありません。
factory_finder.iniと呼ばれるこのテキスト・ファイルでは、ドメインの境界をまたいで検索するファクトリを指定します。CORBA Domains構成に参加するドメインごとに、1つの
factory_finder.iniファイルが必要です。ドメインが別のドメインに接続しない場合、
factory_finder.iniファイルは必要ありません。
factory_finder.iniファイルと
DMCONFIGを慎重に調整して、その両方が同じ接続ドメインに関する情報を持ち、同じ接続を提供するようにします。
domain_nameの長さは1から13文字である必要があります。例:
domain_nameは、関連する
DMCONFIGファイルの
DM_EXPORTおよび
DM_IMPORTセクションで参照される名前です。
domain_nameは次の形式で参照されます。
引用符は参照の一部です。スラッシュ(//)は、この名前がOracle Tuxedo ATMIドメインではなくOracle Tuxedo CORBAドメインに適用されることを意味します。例:
この例では、LGWGRPはユーザーが選択した名前(おそらく、"Local Gateway Group"の略語)です。
DMCONFIGファイルのほとんどのドキュメントでは、
サービスを共有するためのOracle Tuxedo ATMIドメインの構成が中心的に説明されていますが、それはOracle Tuxedo CORBA環境には適当ではありません。Oracle Tuxedo CORBA Domains環境では、「サービス」はOracle Tuxedo CORBAリクエストにサービスできるOracle Tuxedoドメインの名前でしかありません。
注意:
|
DM_LOCALセクションは DM_REMOTEセクションの前にある必要があります。
|
#
# BEA Tuxedo CORBA Domains Configuration File
#
*DM_RESOURCES
VERSION=Experimental8.9
注意:
|
このリストのACCESSPOINTIDパラメータは DOMAINIDパラメータで置換でき、 RACCESSPOINTパラメータは RDOMパラメータで置換できます。このリストでは、新しい DMCONFIG用語が使われています。
|
DM_RESOURCESセクションでは、グローバルのDomains構成情報、具体的にはユーザー指定の構成バージョン文字列を指定します。このセクションでは、
VERSION=stringが唯一のパラメータです。
stringは、現在の
DMCONFIGファイルのバージョン番号を入力できるフィールドです。このフィールドはソフトウェアによってチェックされません。
サンプルのDMCONFIGファイルでは、
VERSIONパラメータが次のように
Experimental8.9に設定されています。
DM_LOCALセクション(
DM_LOCAL_DOMAINSセクション)では、1つ以上の
ローカル・ドメイン・アクセス・ポイント(論理名)を定義します。定義した各ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントについて、このセクションでアクセス・ポイントのドメイン・ゲートウェイ・グループ(
TDOMAINなど)を指定します。また、CORBA環境用に、アクセス・ポイントを通じてアクセスできるローカルOracle Tuxedoドメインの
domain_nameを
DM_EXPORTセクションで指定します。ローカル・ドメインは、1つ以上のリモートOracle TuxedoドメインのCORBAクライアントからローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてアクセス可能になります。
DM_LOCALセクションでは、
UBBCONFIGファイルで定義されたドメイン・ゲートウェイ・グループごとに
1つのみのエントリが必要です。各エントリでは、グループで実行中のドメイン・ゲートウェイ・プロセスに必要なパラメータを指定します。
DM_LOCALセクションのエントリの形式は次のとおりです。
LocalAccessPointは、
UBBCONFIGファイルで定義されたゲートウェイ・グループを表すために選択したローカル・ドメイン・アクセス・ポイント識別子(論理名)です。ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントは、
UBBCONFIGファイルで指定された
domain_nameまたはゲートウェイ・グループと同じ名前ではありません。ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントは
DMCONFIGファイル内でのみ使用される名前であり、
UBBCONFIGファイルが変更された場合の影響を限定します。
UBBCONFIGの変更はローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに定義されたパラメータのみに影響し、
DMCONFIGファイルを通じて使用されるローカル・ドメイン・アクセス・ポイントの論理名には影響しません。
TYPEパラメータは、Oracle Tuxedo CORBA環境のTDomainゲートウェイを使用することを指定するために必要です。
ACCESSPOINTID (
DOMAINID)パラメータは、リモート・ドメインとの接続を設定する際のセキュリティを目的として、このローカル・ドメイン・アクセス・ポイントと関連付けられたゲートウェイ・グループを識別するために使用します。
GWGRPパラメータで指定されたゲートウェイ・サーバー・グループは、セキュリティ・チェック時にこの文字列を使用します。
UBBCONFIGファイルの
RESOURCESセクションにある
domain_nameと対応させる必要はありません。
ACCESSPOINTIDは、ローカル・ドメインとリモート・ドメインの両方にわたり、一意である必要があります。
stringの値には、一連の文字(
“BA.CENTRAL01"など)か、
0xで始まる16進数(
“0x0002FF98C0000B9D6"など)を指定できます。
ACCESSPOINTIDの長さは、32オクテット以下にする必要があります。文字列を指定する場合は、32文字以内で指定する必要があります(最後の
NULLを含む)。
この例では、LDOMが、サーバー・グループ名
LGWGRP (
UBBCONFIGで指定)のローカルTDomainゲートウェイ・グループと関連付けられたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントとして識別されます。ドメイン・ゲートウェイが常にドメイン間のセキュリティ・チェックの対象になる場合、
MUTTの名前で通過します。
DM_LOCALセクションのオプション・パラメータは、ドメイン・ゲートウェイの操作で使用するリソースと最大値/最小値を指定します。以上のパラメータの詳細は、
『Oracle Tuxedoファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のリファレンス・ページ
「DMCONFIG(5)」を参照してください。
DM_REMOTEセクション(
DM_REMOTE_DOMAINSセクション)では、1つ以上の
リモート・ドメイン・アクセス・ポイント(論理名)を定義します。定義した各リモート・ドメイン・アクセス・ポイントについて、このセクションでアクセス・ポイントのドメイン・ゲートウェイ・グループ(
TDOMAINなど)を指定します。また、CORBA環境用に、アクセス・ポイントを通じてアクセスできるリモートOracle Tuxedoドメインの
domain_nameを
DM_IMPORTセクションで指定します。リモート・ドメインは、ローカル・ドメインのCORBAクライアントからリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてアクセス可能になります。
DM_REMOTEセクションのエントリの形式は次のとおりです。
RemoteAccessPointは、
UBBCONFIGファイルで定義された特定のゲートウェイ・グループから特定のリモート・ドメインにアクセスできるようにするために選択したリモート・ドメイン・アクセス・ポイント識別子(論理名)です。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントは、ローカル・ドメインまたはリモート・ドメインの
UBBCONFIGファイルで指定された
domain_nameまたはゲートウェイ・グループと同じ名前ではありません。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントは
DMCONFIG内でのみ使用される名前であり、
UBBCONFIGが変更された場合の影響を限定します。
UBBCONFIGの変更はリモート・ドメイン・アクセス・ポイントに定義されたパラメータのみに影響し、
DMCONFIGファイルを通じて使用されるリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの論理名には影響しません。
TYPEパラメータは、Oracle Tuxedo CORBA環境のTDomainゲートウェイを使用することを指定するために必要です。
ACCESSPOINTID (
DOMAINID)パラメータは、リモート・ドメインとの接続を設定する際のセキュリティを目的として、このリモート・ドメイン・アクセス・ポイントと関連付けられたリモート・ドメインを識別するために使用します。ゲートウェイは、セキュリティ・チェック時にこの文字列を使用します。
ACCESSPOINTIDは、
UBBCONFIGファイルの
RESOURCESセクションにある
domain_nameと対応させる必要はありません。
ACCESSPOINTIDは、ローカル・ドメインとリモート・ドメインの両方にわたり、一意でなければなりません。
stringの値には、一連の文字(
“BA.BANK01"など)か、
0xで始まる16進数(
“0x0002FF98C0000B9D6"など)を指定できます。
ACCESSPOINTIDの長さは、32オクテット以下にする必要があります。文字列を指定する場合は、32文字以内で指定する必要があります(最後の
NULLを含む)。
この例では、TDOM1が、ローカルTDomainゲートウェイ・グループと関連付けられたリモート・ドメイン・アクセス・ポイント名として識別されます。ドメイン・ゲートウェイが、通信相手のゲートウェイとともに常にドメイン間セキュリティ・チェックの対象となる場合、ゲートウェイは通信相手が
JEFFの名前で通過すると見なします。
DM_EXPORTセクション(
DM_LOCAL_SERVICESセクション)では、CORBA環境において、
DM_LOCALセクションで定義されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてエクスポートされるOracle Tuxedoドメインの
domain_nameを指定します。ローカル・ドメイン・アクセス・ポイントに指定されたOracle Tuxedoドメインは、1つ以上のリモートOracle TuxedoドメインのCORBAクライアントからアクセスできます。
DM_EXPORTセクションは、CORBA Domains構成では必須です。
DM_EXPORTセクションのエントリの形式は次のとおりです。
service [LACCESSPOINT=local access point name]
[ACL=...]
serviceの形式は次のとおりです。
このdomain_nameは、ローカル
UBBCONFIGファイルの
RESOURCESセクションの
DOMAINIDパラメータに割り当てられた名前です。
DM_EXPORTセクションでこの名前を入力すると、ローカル・ドメインがリモート・ドメインからのCORBAリクエストを受け付けます。また、ローカル・ドメインがルーティングの中継点として機能する場合のために、ローカル・ドメインのドメイン名以外のドメイン名に対するリクエストを受け付ける
serviceエントリを指定することもできます。
オプション・パラメータのACLでは、アクセス制御リスト(ACL)の名前を指定します。ローカル・ドメインはこのリストを使用して、リモートOracle Tuxedo CORBAドメインからのローカル・ドメインへのリクエストを制限します。ACLの名前は、
DMCONFIGファイルの
DM_ACCESS_CONTROLセクションで定義します。このパラメータを指定しないと、ローカル・ドメインに対するリモート・リクエストについてアクセス制御が実行されません。
この場合は、名前がMUTTのローカル・ドメインが、
DM_REMOTEセクションで定義されたリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてリモートCORBAリクエストを受け付けます。
DM_IMPORTセクション(
DM_REMOTE_SERVICESセクション)では、CORBA環境において、
DM_REMOTEセクションで定義されたリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてインポートされるOracle Tuxedoドメインの
domain_nameを指定します。リモート・ドメイン・アクセス・ポイントに指定されたOracle Tuxedoドメインは、ローカル・ドメインのCORBAクライアントからアクセスできます。
DM_IMPORTセクションは、CORBA Domains構成では必須です。
DM_IMPORTセクションのエントリの形式は次のとおりです。
service [RACCESSPOINT=remote domain access point]
[LACCESSPOINT=local domain access point]
[TRANTIME=...]
このdomain_nameは、リモート
UBBCONFIGファイルの
RESOURCESセクションの
DOMAINIDパラメータに割り当てられた名前です。
DM_IMPORTセクションでこの名前を入力すると、リモート・ドメインがローカル・ドメインからのCORBAリクエストを受け付けます。また、リモート・ドメインがルーティングの中継点として機能する場合のために、リモート・ドメインのドメイン名以外のドメイン名に対するリクエストを受け付ける
serviceエントリを指定することもできます。
この場合は、名前がJEFFで、リモート・ドメイン・アクセス・ポイント
TDOM1と関連付けられているリモート・ドメインが、
DM_LOCALセクションで定義されたローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてCORBAリクエストを受け付けます。
DM_ACCESS_CONTROLセクションでは、1つ以上のアクセス制御リスト(ACL)の名前を指定し、1つ以上のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントを指定された各ACL名に関連付けます。
ACL=ACL_NAMEを設定して
DM_EXPORTセクションで
ACLパラメータを使用すると、特定のローカル・ドメイン・アクセス・ポイントを通じてエクスポートされるローカル・ドメインへのアクセスを
ACL_NAMEと関連付けられたリモート・ドメイン・アクセス・ポイントのみに制限できます。
DM_ACCESS_CONTROLセクションのエントリの形式は次のとおりです。
ACL_NAMEは、アクセス制御リストを指定するために使用される
identifierです。最大15文字まで使用できます。
ACLIST = identifier [
,identifier]
ACLISTには、1つ以上のリモート・ドメイン・アクセス・ポイント名をカンマで区切って指定します。ワイルドカード文字(*)を使用すると、
DM_REMOTEセクションで定義したすべてのリモート・ドメイン・アクセス・ポイントがローカル・ドメインにアクセスできます。
DM_TDOMAINセクションでは、Oracle Tuxedo CORBAドメインを実装するTDomainゲートウェイのネットワーク・アドレス情報を定義します。
DM_TDOMAINセクションでは次の要素を必ず指定します。
DM_TDOMAINセクションでは、1つ以上のWebLogic Serverアプリケーションに関連付けられた1つ以上のリモート・ドメイン・アクセス・ポイントの構成を定義して、アプリケーションでTuxedo CORBAサーバーとWebLogic Server Enterprise JavaBean (EJB)サーバーを結合することもできます。詳細は、
『Oracle Tuxedo相互運用性』の
2-1ページのOracle WebLogic Serverとの相互運用性に関する項を参照してください。
DM_TDOMAINセクションのエントリの形式は次のとおりです。
AccessPointは、
DM_LOCALセクションのローカル・ドメイン・アクセス・ポイント(1)または
DM_REMOTEセクションのリモート・ドメイン・アクセス・ポイント(2)を識別するために使用される識別子値です。
stringの形式が
"0xhex-digits"または
"\\xhex-digits"の場合、偶数の有効な16進数を含める必要があります。これらの形式は、TCP/IPアドレスを含む文字配列に内部変換されます。アドレスは、次の2つの形式のいずれかでもかまいません。
"//hostname:port_number"
"//#.#.#.#:port_number"
最初の形式では、gethostbyname(3c)を介してアクセスされたローカル構成の名前解決機能を使用してアドレスが結合されるときに、
hostnameがTCP/IPホスト・アドレスに解決されます。
"#.#.#.#"はドットで区切った10進数の形式で、各
#は0から255までの10進数です。
この例では、ゲートウェイ・グループLGWGRPに属する(
LDOMアクセス・ポイントの
DM_LOCALセクションで指定) TDomainゲートウェイが、リモート・ドメインからの接続リクエストをアドレス
"//sanfran.kmart.com:2507"でリスニングするように構成されています。また、TDomainゲートウェイは、
TDOM1アクセス・ポイントと関連付けられたリモート・ドメインにリクエストを送信するときには
"//sanhose.kmart.com:3186"への接続を開始するように構成されています。
DM_TDOMAINセクションのオプション・パラメータの詳細は、
『Oracle Tuxedoファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のリファレンス・ページ
「DMCONFIG(5)」を参照してください。
factory_finder.iniファイルでは、ローカル・ドメインで使用できるリモート・ファクトリ・オブジェクトを特定します。また、リモート・ドメインで使用できるローカル・ファクトリ・オブジェクトも特定します。
factory_finder.iniファイルには、
DM_REMOTE_FACTORIESおよび
DM_LOCAL_FACTORIESという2つのセクションがあります。次の例で明らかなように、
factory_finder.iniファイルの形式は
DMCONFIGファイルで使用される構文に基づいています。
*DM_REMOTE_FACTORIES
"local_factory_id.factory_kind"
DOMAINID="domain_id"
RNAME="remote_factory_id.factory_kind"
...
*DM_LOCAL_FACTORIES
"factory_id.factory_kind"
...
AccountFactoryは、ローカル・ドメインのFactoryFinderにファクトリを登録する名前です。
MyAccountFactoryDomainは、リモート・ドメインの名前です。
MyAccountFactoryは、リモート・ドメインのFactoryFinderにファクトリを登録する名前です。
DM_REMOTE_FACTORIESセクションでは、ローカル・ドメインからアクセスできる(ローカル・ドメインにインポートされる)リモート・ドメインのファクトリ・オブジェクトを指定します。このセクションには、リモート・ファクトリ・オブジェクトの識別子がリストされます。オブジェクト登録時に
kind値が
FactoryInterfaceに設定された識別子は、このセクションにリストされなければなりません。たとえば、TP Frameworkによって識別子
Tellerでドメイン
Norwestに登録されたリモート・ファクトリ・オブジェクトのエントリは、次のように指定されます。
RNAMEが指定されていない場合、ファクトリ名で
factory_kindを指定し、ファクトリ名を引用符で囲む必要があります。これらの条件を満たさないと、NameManagerが適切なファクトリを検出できません。
factory_kindが指定されていないエントリには、デフォルト値の
FactoryInterfaceが適用されます。
次の例は、識別子Tellerを付けてドメイン
Norwestに登録されるファクトリ・オブジェクトを示しています。
RNAMEが指定されていないので、
factory_kind値が指定され、ファクトリ名が引用符で囲まれていることに注意してください。
DM_LOCAL_FACTORIESセクションでは、リモート・ドメインからアクセスできる(リモート・ドメインにエクスポートされる)ローカル・ドメインのファクトリ・オブジェクトを指定します。このセクションは、以下の方法で使用できます。
•
|
factory_finder.iniに DM_LOCAL_FACTORIESセクションが存在しない場合、または存在しても空の場合、ローカル・ドメインのすべてのファクトリ・オブジェクトがリモート・ドメインで使用できます。これにより、管理者がローカル・ドメインのファクトリ・オブジェクトごとにエントリを設定しなくても、ローカル・ファクトリ・オブジェクトをリモート・ドメインで使用することができます。
|
•
|
factory_finder.iniファイルに DM_LOCAL_FACTORIESセクションが存在し、予約されたキーワードの NONEがある場合、そのローカル・ドメインのファクトリ・オブジェクトはリモート・ドメインで使用できません。 NONEキーワードを使用すると、管理者はローカル・ドメインのファクトリ・オブジェクトごとにエントリを設定しなくても、ファクトリ・オブジェクトへのアクセスを制限することができます。
|
ファクトリ・オブジェクト登録時に、kind値がFactoryInterfaceに設定された識別子または名前は、
DM_LOCAL_FACTORIESセクションにリストされる必要があります。たとえば、TP Frameworkによって識別子
Tellerで登録されたファクトリ・オブジェクトのエントリは、次のように指定されます。
このエントリは、ドメインAで識別子CDEのファクトリを検索するというリクエストが、ドメインBのFactoryFinderでID
fAを使用して実行されることを意味します。この別の形式は別名と呼ぶ場合もあります。
注意:
|
ファクトリIDの最後には.FactoryInterfaceが必要です。わかりやすくするために、テスト構成についての説明では .FactoryInterfaceが省略されていますが、 factory_finder.iniファイルでは必ず必要です。
|
•
|
factory_finder.iniファイルで RNAMEパラメータを使用して、ローカルNameManagerでは別名を使用するように設定します。この方法では、ローカル・クライアントもリモート・ファクトリ・オブジェクトへのアクセスに別名を使用するように修正する必要があります。 3‑16ページの「リモート・ファクトリへの別名の割当て」のリストは、 RNAMEパラメータを使用して別名を作成する factory_finder.iniファイルの例を示しています。
|
起動時に、マスターNameManagerはfactory_finder.iniファイルを読み込みます。マスターNameManagerの起動される状況によって、
factory_finder.iniファイルがすべて読み込まれるか、または一部のみ読み込まれるかが決まります。
factory_finder.iniファイルの
DM_REMOTE_FACTORIESセクションにファクトリ・オブジェクトのある新しいドメインを追加するときには、マスターNameManagerを終了して再起動する必要があります。NameManagerの詳細は、
『Oracle Tuxedoファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』の
TMFFNAME(5)に関する項を参照してください。
直接接続のDomains構成(「n方向」構成)はドメインの数が少ない場合は合理的ですが、構成に新しいドメインが追加されるたびに2つ、4つ、またはそれ以上の新しいゲートウェイが必要になります。ある時点で、間接接続ドメインを構成することで、送信速度ではなくドメイン接続の管理しやすさを優先しようと考えるようになります。
リスト3-4と
リスト3-5に、3つの直接接続ドメイン(
Here、
Thereおよび
Yonder)の
UBBCONFIGファイルを示します。これらのファイルを使用するには、
hostをローカル・マシンの名前で置換する必要があります。
#
# Copyright (c) 1999 BEA Systems, Inc.
# All rights reserved
#
#
#
# RESOURCES
#
*RESOURCES
IPCKEY 123312
DOMAINID HereD
MASTER LAPP
MODEL SHM
LDBAL N#
# MACHINES
#
*MACHINES
<host>
LMID=LAPP
APPDIR="/tst1/wle4.2/test_dom/t07:
/tst1/wle4.2/dec_unix/wlemdomai"
TUXCONFIG="/tst1/wle4.2/test_dom/tuxconfig"
TUXDIR="/lclobb/lc"
MAXWSCLIENTS=10
#
# GROUPS
#
*GROUPS
DEFAULT: LMID=LAPP
ICEGRP GRPNO=11 OPENINFO=NONE
GROUP1 GRPNO=21 OPENINFO=NONE
LDMGRP GRPNO=3
LGWGRP GRPNO=4
#
# SERVERS
#
*SERVERS
DEFAULT: CLOPT="-A"
DMADM SRVGRP=LDMGRP SRVID=1
GWADM SRVGRP=LGWGRP SRVID=1
GWTDOMAIN SRVGRP=LGWGRP SRVID=2
TMSYSEVT SRVGRP=ICEGRP SRVID=1
TMFFNAME SRVGRP=ICEGRP SRVID=2
CLOPT="-A -- -N -M -f <FF ini file for Here>"
TMFFNAME SRVGRP=ICEGRP SRVID=3 CLOPT="-A -- -N"
TMFFNAME SRVGRP=ICEGRP SRVID=4 CLOPT="-A -- -F"
<App Server Name> SRVGRP=GROUP1 SRVID=2
ISL SRVGRP=GROUP1 SRVID=1
CLOPT="-A -- -d /dev/tcp -n //<host>:<port>"
#
# Copyright (c) 1999 BEA Systems, Inc.
# All rights reserved
#
# RESOURCES
#
*RESOURCES
IPCKEY 133445
DOMAINID ThereD
MASTER LAPP1
MODEL SHM
LDBAL N
#
# MACHINES
#
*MACHINES
<host>
LMID=LAPP1
APPDIR="D:\test_dom\t07;D:\Iceberg\qa\orb\bld\wlemdomain"
TUXCONFIG="D:\test_dom\tuxconfig"
TUXDIR="D:\Iceberg"
MAXWSCLIENTS=10
#
# GROUPS
#
*GROUPS
DEFAULT LMID=LAPP1
ICEGRP GRPNO=11 OPENINFO=NONE
GROUP1 GRPNO=21 OPENINFO=NONE
LDMGRP GRPNO=3
LGWGRP GRPNO=4
#
# SERVERS
#
*SERVERS
DEFAULT: CLOPT="-A"
DMADM SRVGRP=LDMGRP SRVID=1
GWADM SRVGRP=LGWGRP SRVID=1
GWTDOMAIN SRVGRP=LGWGRP SRVID=2
TMSYSEV SRVGRP=ICEGRP SRVID=1
TMFFNAME SRVGRP=ICEGRP SRVID=2
CLOPT="-A -- -N -M -f
<FF ini file for There>"
TMFFNAME SRVGRP=ICEGRP SRVID=3 CLOPT="-A -- -N"
TMFFNAME SRVGRP=ICEGRP SRVID=4 CLOPT="-A -- -F"
<App Server Name> SRVGRP=GROUP1 SRVID=2
ISL SRVGRP=GROUP1 SRVID=1
CLOPT="-A -- -d /dev/tcp -n //
<host>:
<port>"
#
# SERVICES
#
*SERVICES
# Copyright (c) 1999 BEA Systems, Inc.
# All rights reserved
#
# RESOURCES
#
*RESOURCES
IPCKEY 123334
DOMAINID YonderD
MASTER LAPP
MODEL SHM
LDBAL N
#
# MACHINES
#
*MACHINES
<host>
LMID=LAPP
APPDIR="/tst1/wle4.2/test_dom/t07p:
/tst1/wle4.2/
<host3>/wlemdomain"
TUXCONFIG="/tst1/wle4.2/test_dom/
<host3>/tuxconfig"
TUXDIR="/lclobb/lc"
MAXWSCLIENTS=10
#
# GROUPS
#
*GROUPS
DEFAULT: LMID=LAPP
ICEGRP GRPNO=11 OPENINFO=NONE
GROUP1 GRPNO=21 OPENINFO=NONE
LDMGRP GRPNO=3
LGWGRP GRPNO=4
#
# SERVERS
#
*SERVERS
DEFAULT: CLOPT="-A"
DMADM SRVGRP=LDMGRP SRVID=1
GWADM SRVGRP=LGWGRP SRVID=1
GWTDOMAIN SRVGRP=LGWGRP SRVID=2
TMSYSEVT SRVGRP=ICEGRP SRVID=1
TMFFNAME SRVGRP=ICEGRP SRVID=2
CLOPT="-A -- -N -M"
TMFFNAME SRVGRP=ICEGRP SRVID=3 CLOPT="-A -- -N"
TMFFNAME SRVGRP=ICEGRP SRVID=4 CLOPT="-A -- -F"
<App Server Name> SRVGRP=GROUP1 SRVID=2
ISL SRVGRP=GROUP1 SRVID=1
CLOPT="-A -- -d /dev/tcp -n //
<host>:
<port>"
#
# SERVICES
#
*SERVICES
リスト3‑6、
リスト3‑7および
リスト3‑8に、直接接続された3つのドメイン(
Here、
Thereおよび
Yonder)の
DMCONFIGファイルを示します。これらのリストをDomains構成で使用するには、
Hereドメインの
host1、
Thereドメインの
host2および
Yonderドメインの
host3を、それぞれローカル・マシンの名前で置き換える必要があります。
LDOM1 NWADDR="//<host1>:<tcpport>"
TDOM1 NWADDR="//<host2>:<tcpport>"
TDOM2 NWADDR="//<host3>:<tcpport>"
#
# DM_EXPORT
#
*DM_EXPORT
"//HereD"
#
# DM_IMPORT
#
*DM_IMPORT
LDOM1 NWADDR="//<host1>:<tcpport>"
TDOM1 NWADDR="//<host2>:<tcpport>"
TDOM2 NWADDR="//<host3>:<tcpport>"
#
# DM_EXPORT
#
*DM_EXPORT
"//ThereD"
#
# DM_IMPORT
#
*DM_IMPORT
LDOM1 NWADDR="//<host1>:<tcpport>"
TDOM1 NWADDR="//<host2>:<tcpport>"
TDOM2 NWADDR="//<host3>:<tcpport>"
#
# DM_EXPORT
#
*DM_EXPORT
"//YonderG"
#
# DM_IMPORT
#
*DM_IMPORT
リスト3-9および
リスト3-10に、
Hereドメインと
Thereドメインの
factory_finder.iniファイルを示します。
Yonderドメインには
factory_finder.iniファイルは必要ありません。