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Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAのインストール準備

Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAのインストール準備
次の項では、Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)製品ソフトウェアのインストール前の必知事項について説明します。
Oracle Universal Installer(OUI)
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)製品ソフトウェアのインストーラは、Oracle Universal Installer (OUI)に基づいています。Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)製品ソフトウェアをホストにインストールするには、OUIを使用してOracle製品をインストールする方法を理解しておく必要があります。詳細は、Oracle Universal Installerの紹介を参照してください。
インストールのモード
OUIを使用して、次の3つのモードのいずれかでOracle製品をインストールできます。
OUIの対話型モードでは、グラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用してインストールを進め、インストール・ダイアログで要求されたときに情報を入力します。この方法は、少数のホストに少数の製品を異なる設定でインストールする場合に最も有効です。
OUIのサイレント・インストール・モードでは、グラフィカル・ユーザー・インタフェースを介さずに必要な情報をレスポンス・ファイルに指定します。この方法は、複数のホストに同じ製品を複数回インストールする場合に最も有効です。レスポンス・ファイルを使用して、インストール・パラメータがわかっている製品のインストールを自動化できます。
インストール・メディア
注意:
runInstaller.sh (UNIX)を起動する際は、このコマンドが存在するディレクトリから起動するか、runInstaller.sh (UNIX)への完全パスを指定する必要があります。
UNIXユーザー向けの特別な指示
次の項では、UNIXシステムで特定の製品をインストールする際に適用される特記事項について説明します。
サーバー接続失敗エラー
Solarisオペレーティング・システムでOUIを実行中にXlibエラーまたはサーバー接続失敗エラーが発生した場合は、次の手順を実行します。
1.
%setenv DISPLAY <machine name>:0.0
2.
<machine name>を、OUIを表示するコンピュータの名前に置き換えます。
3.
OUIを表示するコンピュータで%xhost +というコマンドを入力します。これにより、コンピュータのモニター上の情報を別のコンピュータに表示できます。
4.
DISPLAY環境変数を設定した後、runInstaller.shスクリプトを再実行します。
注意:
root権限によるUNIXインストーラの場所の指定
UNIXの様々なインストール操作を実行するには、root権限が必要です。たとえば、OUIインベントリの作成にはroot権限が必要です。
OUIを初めてインストールする場合は、インストールを続行する前に、別の端末のウィンドウからシェル・スクリプトを実行するように要求されます。OUIではインストールの完了後、構成アシスタントが実行される前にroot.shをrootで実行する必要がある場合のみ、このスクリプトの実行を要求します。それ以外の場合は、後でroot.shをrootで実行するよう求められます。
注意:
OUIをサイレント・モードで実行中に、構成アシスタントに先立ってroot.shの実行が必要となった場合、OUIではインストール中は構成アシスタントをスキップします。サイレント・インストールの完了後、root.shをrootで実行してから、スキップした構成アシスタントを実行する必要があります。
必須シェル・スクリプトを正しく実行するには:
1.
2.
3.
4.
シェル・スクリプト./root.shを実行します。
5.
注意:
初回インストール時のみ、スクリプトの実行を求められます。
UNIXグループ名の指定
UNIXシステムに製品をインストールしている場合、ベース・ディレクトリを所有するグループ名を指定することも求められます。
Oracleソフトウェアの更新、インストールおよび削除の権限を持つUNIXグループ名を選択する必要があります。このグループのメンバーには、選択したベース・ディレクトリに対する書込み権限が必要です。
このグループに属するユーザーのみが、このホストでソフトウェアをインストールまたは削除できます。
Oracle Universal Installerログ・ファイルについて
OUIを使用して製品をインストールまたはアンインストールするたびに、そのインストールに関する重要情報が、インベントリだけでなく、次のディレクトリにある一連のログ・ファイルにも保存されます。
$ORACLE_HOME/cfgtoollogs
これらのログ・ファイルを使用してインストールの問題をトラブルシューティングできます。これらのファイルは、UNIXコンピュータにインストールした様々なソフトウェア・コンポーネントの削除と構成にも不可欠です。OUIでは、現在のセッション・ログ・ファイルの名前と場所が「インストール」ページに表示されます。各インストールまたは構成ユーティリティには、$ORACLE_HOME/cfgtoollogsフォルダ内にログが含まれる個別のフォルダが用意されます。
注意:
製品の削除に使用されるログは、インストール・プロセス中に生成されるinstallActions<timestamp>.logとは異なります。installActions<timestamp>.logのほうが読み取りやすく、インストール時に実行された操作の表示に使用できます。
Oracle国際化
インストール・ダイアログの言語
OUIはオペレーティング・システムの言語で実行されます。OUIは、Javaが検出した言語(システム・ロケール値)を使用し、それをデフォルト言語に設定します。OUIのダイアログは、可能な場合はこの言語で表示されます。オペレーティング・システムの言語に翻訳されていない特定のOUIのダイアログは英語で表示されます。
OUIでは、oraparam.iniファイルで変数NLS_ENABLEDTRUEに設定されている場合のみ、翻訳されたGUIが表示されます。NLS_ENABLED変数がFALSEに設定されている場合、すべてのテキストが英語で表示されます。
注意:
構成の決定
TMA SNAソフトウェアのインストールを準備する際には、構成を検討する必要があります。標準のTMA SNA環境には、正しく構成されたTuxedo Mainframe Adapter for SNA GatewayとCommunications Resource Manager (CRM)の2つのコンポーネントが組み込まれています。使用するネットワーク接続のタイプにより、CRMのインストールおよび構成のどのタイプが必要となるかが決まります。
Tuxedo Mainframe Adapter for SNA GatewayとCRMを同じマシンにインストールしてCRMをTuxedoサーバーとして構成する場合、このインストールはローカル(結合)構成と呼ばれます。これらのコンポーネントを別のUNIXまたはメインフレーム・プラットフォームにインストールする場合、このインストールは分散(またはリモート)構成と呼ばれます。TMA SNAコンポーネントの3つのタイプの構成の例を次の項の図に示します。
ローカル構成
ローカル構成はアプリケーションで構成されます。これは、Tuxedo Mainframe Adapter for SNA Gatewayと、同じUNIXプラットフォーム上のスタックとの通信に必要なライブラリを含むCRMです。この構成では、スタックを経由したメインフレームとのトランザクションに、IBM独自のSNAプロトコルを使用します。この構成には、ローカルのTuxedo Mainframe Adapter for SNA GatewayとCRMの間に1対1の関係が必要です。
図1-1 ローカル構成
分散構成
分散構成では、CRMはTuxedo Mainframe Adapter for SNA Gatewayおよびアプリケーションと異なるプラットフォームにインストールされます。
あるタイプの分散構成では、z/OSメインフレームにCRMをインストールすることで、アプリケーションおよびTuxedo Mainframe Adapter for SNA GatewayをCRMと分離します。この構成では、UNIXマシンでサードパーティのスタックが不要になります。この構成には、ローカルのTuxedo Mainframe Adapter for SNA GatewayとリモートのCRMの間に1対1の関係が必要です。
図1-2 分散構成
別のタイプの分散構成では、アプリケーションおよびTuxedo Mainframe Adapter for SNA Gatewayを別のUNIXベース・プラットフォームのCRMと分離します。この構成では、TMA SNA GatewayとCRMの間の接続にはTransmission Control Protocol/Internet Protocol (TCP/IP)、メインフレーム環境との接続にはSNAが使用されます。この構成には、SNAスタックが動作していないオペレーティング・システムにATMIプラットフォームが必要なインストールで、CRMとは別にATMIプラットフォームをデプロイできる柔軟性があります。また、この構成では、ローカルのTuxedo Mainframe Adapter for SNA GatewayとリモートのCRMの間の関係が1対1である必要があります。
図1-3 代替の分散構成
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAコンポーネント
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)には、次のコンポーネントが含まれています。
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA Gatewayのファイルを格納するコンポーネント。
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA CRMのファイルを格納するコンポーネント。
ハードウェアとソフトウェアの要件
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAは、Oracle Tuxedo 12cリリース2 (12.2.2)サーバー・コンポーネントがすでにインストールされているOracleホームにインストールする必要があります。
システム要件
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)は、指定されたプラットフォームのサポート対象のOSバージョンにインストールする必要があります。サポート対象のプラットフォームについては、「Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA Gatewayのサポート対象プラットフォーム」を参照してください。
ソフトウェア要件
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAをインストールするには、Java Runtime Environment (JRE) 1.7または1.8が必要です。Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAをインストールする前に、必要なJREをインストールし、それに応じて環境変数JAVA_HOMEを設定する必要があります。
一時ストレージ領域の要件
Oracleインストール・プログラムは、Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAをターゲット・システムにインストールするために必要なファイルをアーカイブから抽出する一時ディレクトリを使用します。インストール・プロセス中は、インストーラに同梱の圧縮されたJava Runtime Environment (JRE)と一時ディレクトリに展開される圧縮解除されたJREのコピーを格納するための十分な領域を持つ一時ディレクトリが必要です。インストール・プログラムは、インストール・プロセスの最後にJREを一時ディレクトリからOracleホーム・ディレクトリに移動します。Oracleホーム・ディレクトリの詳細は、ページ1-11の「インストール作業のロード・マップ」を参照してください。
デフォルトでは、インストール・プログラムは表1-1の一時ディレクトリを使用します。
 
十分な一時領域を確保するには、インストール用の一時ディレクトリとして使用する代替ディレクトリを割り当てることがあります。そのためには、Oracleインストール・プログラムを開始する前に、表1-2の該当する手順を実行し、一時ディレクトリにあるファイルをできるだけ多くクリーンアップしてください。
 
tmpdirnameを任意の一時ディレクトリの名前に置き換えます。
他のコンポーネントの要件
TMA SNAソフトウェアのインストール先がUNIXまたはメインフレームのいずれであるかに関係なく、システムが該当する要件を満たし、サポートしているソフトウェアが正常に動作することを確認します。次の項では、メインフレームの要件とメインフレーム以外の要件、およびサポートしているソフトウェアのインストールの検証について説明します。
注意:
メインフレームの要件
TMA SNAのCRMコンポーネントがメインフレーム環境に配置されているかどうかに関係なく、メインフレーム構成はTMA SNAソフトウェアがどのように機能するかに影響を及ぼします。次の方法で、Tuxedo Mainframe Adapter for SNA/ATMIプラットフォーム環境内で操作を実施できるようにメインフレームの準備を整えます。
これらのタスクの詳細は、『Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA CRM管理ガイド』を参照してください。
メインフレーム以外の要件
メインフレーム以外の環境とは、TMA SNAソフトウェアを実行するUNIXマシンのことです。このソフトウェアは完全に双方向で、ローカル・システムをクライアントまたはサーバーとしてサポートします。この環境は次のコンポーネントで構成されます。
オペレーティング・システム・ソフトウェアおよびSNAプロトコル・スタック(PUサーバー)(CRMがメインフレームにインストールされない場合)。(完全なリストは、『Tuxedo Mainframe Adapter for SNAリリース・ノート』を参照してください。)スタックのインストールも完了および検証する必要があります。スタックのインストールおよび検証の詳細は、ベンダーのドキュメントを参照してください。
Tuxedo ATMIプラットフォーム。プラットフォームのサポートの詳細は、『Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAリリース・ノート』を参照してください。
UNIXにCRMのみインストールする場合は、Tuxedo ATMIプラットフォームは必要ありません。
前提条件ソフトウェアのインストール
UNIXにTMA SNAソフトウェアをインストールする前に、次のソフトウェアをインストールおよび構成する必要があります。
1.
a.
b.
サポートされているSNAスタックのリストは、『Tuxedo Mainframe Adapter for SNAリリース・ノート』を参照してください。
注意:
2.
インストールおよび構成の詳細は、対応する製品のインストール・ドキュメントを参照してください。TMA SNAをインストールする前に、いくつかの特定の構成タスクを完了する必要があります。
3.
インストールが完了するまで次のコマンドを実行しないでください。
Oracleインストール・プログラム
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAソフトウェアは、インストーラ・ファイルとして配布され、これにはOracleインストール・プログラムのコピーも含まれています。Oracleインストール・プログラムは、Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAソフトウェアをUNIXシステムにインストールするためのOracleの標準ツールです。
インストールの取消し
GUIモードで「取消」または「閉じる」ウィンドウ・ボタンをクリックすると、Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)は正常にインストールされません。Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)を再インストールする必要があります。
前のTuxedo製品ディレクトリにOracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)をインストールしている場合に、元の構成に戻すには、前のOracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAバージョンを再インストールする必要があります。
インストール・タイプ
インストール・タイプとは、機能で関連付けられた製品ソフトウェア・コンポーネントのセットのことです。Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)には、次のインストール・タイプがあります。
完全インストール - すべてのOracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)コンポーネントで構成されています。
注意:
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)のインストール時にインストール・セットを選択することに加え、そのインストール・セットから1つ以上のソフトウェア・コンポーネントを選択(追加)または選択解除(削除)することでインストールをさらにカスタマイズすることもできます。カスタマイズは、GUIモードのインストール方法でのみ可能です(ページ2-1の「GUIモード・インストールを使用したOracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAのインストール」を参照)。
インストール作業のロード・マップ
インストールを開始する準備ができました。Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNA 12cリリース2 (12.2.2)をインストールするには、次のいずれかの項を参照してください。
Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAソフトウェアをアンインストールする場合は、ページ5-1の「Oracle Tuxedo Mainframe Adapter for SNAのインストール後のタスク」を参照してください。

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