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Oracle® Fusion Middleware Oracle Coherenceの統合
12c (12.2.1.1)
E77325-01
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3 CoherenceアプリケーションとCoherence*Webの統合

この章では、Coherenceのキャッシュ情報およびセッション情報を共有できるように、Coherence*Webの下で稼働する複数のアプリケーションを構成する方法について説明します。

Coherence*Webの詳細および様々なアプリケーション・サーバー上で稼働するアプリケーションに対してそれを有効化する方法は、『Oracle Coherence*WebでのHTTPセッション・マネージメントの管理』を参照してください。

3.1 Coherenceキャッシュ情報とセッション情報のマージ

Coherenceでは、キャッシュ構成デプロイメント・ディスクリプタによって、クラスタ内のアプリケーションが使用できる様々なキャッシュに関する詳細情報が提供されます。Coherenceでは、coherence.jarライブラリのルートにcoherence-cache-config.xmlという名前のサンプル・キャッシュ構成デプロイメント・ディスクリプタが提供されています。

Coherence*Webでは、セッション・キャッシュ構成デプロイメント・ディスクリプタによって、HTTPセッション管理に使用されるキャッシュ、サービスおよび属性に関する詳細情報が提供されます。Coherence*Webでは、coherence-web.jarライブラリにdefault-session-cache-config.xmlという名前のサンプル・セッション・キャッシュ構成デプロイメント・ディスクリプタが提供されています。このファイルは、記述する必要のあるスタム・セッション・キャッシュ構成ファイルの基礎として使用できます。

実行時には、Coherenceでは、クラスパスで最初に見つかったcoherence-cache-config.xmlファイルが使用されます。ただし、それには、これがcoherence.jarライブラリよりも前にある必要があり、そうでない場合は、coherence.jarファイルにあるサンプルのcoherence-cache-config.xmlファイルが使用されます。

Coherence*Webの場合は、最初にCoherence*Webの起動に使用されたクラスローダー内のカスタム・セッション・キャッシュ構成XMLファイルが検索されます。カスタム・セッション・キャッシュ構成XMLリソースが見つからない場合は、coherence-web.jarにパッケージ化されているdefault-session-cache-config.xmlファイルが使用されます。

CoherenceアプリケーションがHTTPセッション管理のためにCoherence*Webを使用している場合、そのアプリケーション・サーバーとCoherenceキャッシュ・サーバーの起動スクリプトは、キャッシュ構成ファイルではなく、セッション・キャッシュ構成ファイルを参照する必要があります。その場合、次の手順を実行する必要があります。

  1. セッション・キャッシュ構成ファイルをcoherence-web.jarライブラリから抽出します。

  2. Coherenceキャッシュ構成ファイルからセッション・キャッシュ構成ファイルにキャッシュ情報をマージします。

    このファイルのキャッシュ・スキーム・マッピングでは、キャッシュ名の指定にワイルドカードは使用できません。少なくとも、共通の接頭辞をアプリケーション・キャッシュ名に指定する必要があります。

  3. 変更されたセッション・キャッシュ構成ファイルが、クラスタ内のCoherenceメンバーによって使用されていることを確認してください。

    キャッシュとセッションの構成は、WebLogic ServerとCoherenceキャッシュ・サーバーとの間で一貫している必要があります。