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Oracle® Fusion Middleware Oracle Helpによるヘルプ・システムの開発
12c (12.2.1.1)
E77341-01
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1 Oracle Helpの概要

この章では、Oracle Helpのテクノロジ(Oracle Help for JavaおよびOracle Help for the Web)を紹介します。また、Javaベースの環境アプリケーションとWebアプリケーションについて、HTMLベースのヘルプ・システムを開発および表示する場合の概要についても説明します。

この章の内容は次のとおりです。

1.1 Oracle Helpについて

Oracle Helpテクノロジは、Oracle Help for JavaとOracle Help for the Webの2つのカテゴリに分けられます。作成者は、Oracle Help for Java (OHJ)を使用するJava環境とOracle Help for the Webを使用するWeb環境の両方で、変更なしで表示可能な1つのヘルプ・システムを作成できます。または、Oracle Help for Javaのみを使用してJava環境用アプリケーションのヘルプを作成し、Oracle Help for the Webのみを使用してWeb環境用アプリケーションのヘルプを作成することもできます。Oracle Help for the Webには、Oracle Help for the WebとOracle Help for the Web-UIXの2つのバージョンがあります。

このガイドでは、説明内容がOracle Help for JavaとOracle Help for the Webの両方に該当する場合は、Oracle Helpと表記します。OHJは、説明内容がOracle Help for Javaにのみ該当する場合に使用します。OHWは、説明内容がOracle Help for the Webにのみ該当する場合に使用します。

1.2 Oracle Help for Java

Oracle Help for Javaは、HTMLに基づくヘルプ・コンテンツをJava環境で開発して表示するためのJavaコンポーネント、Java API、ファイル形式の仕様のセットです。OHJは、基本的にJavaアプリケーションでヘルプを表示するように設計されていますが、Java環境で使用するスタンドアロン・ドキュメント・ビューアとして実装することもできます。

Oracle Help for Java Developer's Kit (OHJDK)には、OHJテクノロジとともにJavaアプレットおよびアプリケーションの状況依存ヘルプを開発するためのツールとドキュメントが含まれています。次のものが必要となります。

  • Javaコンポーネント: OHJには、目次、索引、検索およびトピック・ウィンドウを持つ完全なヘルプ・システムを構成するデフォルトのJavaユーザー・インタフェース・コンポーネントが含まれます。

  • API: OHJ APIには、状況依存ヘルプの実装、ヘルプの表示方法(サイズ、位置など)の制御、およびヘルプ・システムのカスタマイズと拡張を行う機能が含まれます。たとえば、デフォルトのコンポーネントを独自のコンポーネントと置き換えたり、カスタム・コントロールを作成したり、選択したコンポーネントをアプリケーションに埋め込むことができます。

  • ドキュメント: ドキュメントには、この開発者ガイドおよびAPIリファレンス(JavaDocドキュメントとして提供されます)があります。

  • ヘルプセット・オーサリング・ウィザード: ヘルプセット・オーサリング・ウィザードを使用すると、サード・パーティのオーサリング・ツールを使用することなく、Oracle Help制御ファイルを作成できます。

OHJ機能の詳細は、第2章「Oracle Help for Javaユーザー・インタフェース」を参照してください。

1.3 Oracle Help for the Web

Oracle Help for the Web(リッチ・インタフェースを備えているため、Oracle Help for the Web – Rich Client (OHW-RC)とも呼ばれる)は、Web環境でHTMLベースのヘルプ・コンテンツを配信します。これは、Java Server Faces (JSF)テクノロジに基づいたOracle Application Developer Framework (ADF)を使用して、オラクル社のBrowser Look And Feel Plus (BLAF+)動作とガイドラインに準拠したユーザー・インタフェースを構築します。

Oracle Help for the Webは、次のような様々な状況で使用できます。

  • リッチ・クライアント・アプリケーションに状況依存ヘルプを新しいブラウザ・ウィンドウで提供するヘルプ・システムとして

  • 公開Webサイト上のヘルプ・コンテンツのスタンドアロン・ドキュメント・ビューアとして

  • ユーザーが一般的な検索エンジンで検索し、その結果が索引付けされたOracle Help for the Webコンテンツにリンクされている場合

  • ADF Facesコンポーネントの実行時実装で、このコンポーネントが定義するHelpProviderインタフェースを使用して埋込みヘルプ情報(定義テキスト、方法テキストまたはフル・ヘルプ)を取得する必要がある場合

Oracle Help for the Webに含まれる内容は、次のとおりです。

  • Oracle Help for the Webフロント・サーブレット: Webサーバーにインストールされます。これにより、Oracle Help for the Webは、状況依存ヘルプ・リクエストに対するURL構文をサポートできます。また、これを使用すると、単一のWebアプリケーションで複数のOracle Help for the Webヘルプセットをサポートする簡単な構成も可能になります。

  • Oracle Help for the Webサーブレット・フィルタ: JSFサーブレットに送信されるリクエストの前処理に使用されます。

  • ドキュメント: ドキュメントにはこの開発者ガイドも含まれます。

1.4 Oracle JDeveloperのOracle Help

JDeveloperには、内部のJDeveloperヘルプ・システム自体に使用するものに加えて、Oracle Help for Javaランタイム・ライブラリが含まれているため、JDeveloperを使用してJavaアプリケーションを開発している場合は、Javaヘルプ・システム・テクノロジとしてOHJを簡単に組み込むことができます。詳細は、第12章「Oracle Help for Java Developer's Kitの概要」を参照してください。

JDeveloperには、Oracle Help for the Webは含まれていません。これを含む完全なOracle Help for Java開発キットは、Oracle Technology Network (OTN)で入手できます。

1.5 Oracle Helpのライセンスおよびサポート

お客様とソフトウェア・コミュニティへのサービスの一環として、オラクル社ではOracle Helpのソフトウェアとサポートを無償で提供しています。Oracle Helpソフトウェアには、Oracle Help for JavaおよびOracle Help for the Webが含まれます。

Oracle Helpは無料で提供され、ご自身のアプリケーションのヘルプ・システムとして再配布できます。詳細は、このリリースのライセンス情報を参照してください。

ご質問は、Oracle Technology NetworkのOracle Help Technologies Forumに投稿してください。