Oracleインベントリ・ディレクトリおよびインストールについて
Oracleインベントリ・ディレクトリ(oraInventory)として指定したディレクトリには、システム上にインストールされたすべてのソフトウェアのインベントリが格納されます。
サーバー上のすべてのOracleソフトウェア・インストール所有者には、このディレクトリへの読取りおよび書込みを行うOINSTALL権限が付与されます。サーバーにすでにOracleソフトウェアがインストールされている場合は、別のOracleソフトウェアをインストールすると、このディレクトリが/var/opt/oracle/oraInst.loc
ファイルから検出され、引き続きそのOracle Inventoryが使用されます。使用するOracleソフトウェア・インストール所有者のすべてが、OINSTALLグループとして指定されたグループをプライマリ・グループとして利用できることを確認します。
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インストール所有者ユーザー・アカウントに設定された
ORACLE_BASE
環境変数で指定されたパス -
Optimal Flexible Architecture (OFA)パス(u[01–99]
/app/
owner。ownerはインストールを実行するユーザー・アカウントの名前)、およびこのユーザー・アカウントには、そのパスへの書込み権限があります -
ユーザー・ホーム・ディレクトリ(パス
/app/
owner。ownerは、インストールを実行するユーザー・アカウントの名前)
次に例を示します。
Oracle Databaseのインストールを実行するときに、インストール前にユーザーoracle
のORACLE_BASE
をパス/u01/app/oracle
に設定し、そのパスのoracle
に755権限を付与する場合は、Oracle Universal Installerによって、パスORACLE_BASE/../oraInventory
のORACLE_BASEの1レベル上にOracle Inventoryディレクトリが作成されるため、Oracle Inventoryのパスは/u01/app/oraInventory
になります。Oracle Universal Installerは、ORACLE_BASE
パスにソフトウェアをインストールします。ClusterのインストールのためにOracle Grid Infrastructureを実行している場合、Gridのインストール・パスはインストール後にroot
所有権に変更され、Gridホーム・ソフトウェアの場所はGridユーザーのOracleベースとは異なるパスにある必要があります。
/u01
を作成し、そのパスへの755の書込み権限をoracle
に付与した場合、Oracleインベントリ・ディレクトリがパス /u01/app/oraInventory
に作成され、Oracle Universal Installerにより、パス /u01/app/oracle
が作成され、そのパスに対するOracleユーザーのORACLE_BASE
環境変数が構成されます。Oracle Databaseインストールを実行している場合、OracleホームはOracleベースの下にインストールされます。ただし、クラスタのOracle Grid Infrastructureをインストールしている場合、Gridホームのパスの所有権はインストール後にroot
に変更され、GridベースとGridホームは別の場所にある(Gridホーム・パスが /u01/grid
、Gridベース・パスが/u01/app/grid
など)必要があることに注意してください。次に例を示します。
/u01/app/oraInventory
(所有者grid:oinstall
)
/u01/app/oracle
(所有者oracle:oinstall
)
/u01/app/oracle/product/12.2.0/dbhome_1/
(所有者o
)racle:oinistall
/u01/app/grid
(所有者grid:oinstall
)
/u01/app/12.2.0/grid
(所有者root
)
/app/
owner (ownerはOracleソフトウェア・インストール所有者)にインストールされます。次に例を示します。/home/oracle/oraInventory
/home/oracle/app/oracle/product/12.2.0/dbhome_1