4.4.5 手動で構成する場合のIPアドレス要件

GNSを有効にしない場合、各ノードのパブリック・アドレスおよびVIPアドレスは、静的IPアドレスである必要があります。パブリック・アドレス、VIPアドレスおよびSCANアドレスは、同じサブネット上に存在する必要があります。

プライベートとして指定したサブネット上のIPアドレスは、クラスタ・メンバー・ノードのプライベートIPアドレスとして割り当てられます。Oracle Clusterwareは、プライベート・サブネットのプライベートIPアドレスを管理します。hostsファイルでこれらのアドレスを手動で構成する必要はありません。

クラスタには、次のアドレスが構成されている必要があります。

  • 各ノードについて、インストール前に構成済で、インストール前にそのノードに対して解決可能なパブリックIPアドレス。

  • 各ノードについて、インストール前に構成済だが、現在は使用されていないVIPアドレス。

  • SCANとして指定された名前に3つの静的IPアドレスが関連付けられ、そのすべてのアドレスがランダムな順序でDNSによってリクエスタに返されるように、インストール前にドメイン・ネーム・サーバー(DNS)上に構成された3つの静的IPアドレス。これらのアドレスは、現在使用されていないアドレスに解決されるように、インストール前にDNSで構成済である必要があります。SCAN名は、「クラスタ名およびSCANの要件」で規定されている要件を満たす必要があります。

  • インストール前に構成済だが、独自のサブネットがある別のプライベート・ネットワーク上に構成されている各ノードのプライベートIPアドレス。IPアドレスは、他のクラスタ・メンバー・ノードによらないかぎり解決可能にできません。

  • Oracle ASMがクライアントとして機能する、1つ以上のネットワーク。ASMネットワークは、物理ネットワークである必要はなく、仮想ネットワークにできます。ASMネットワークは、3つ目のNICを使用するか、プライベート・ネットワーク・アダプタを共有する必要があります。このNICには仮想NICを指定できます。

注意:

SCAN VIPアドレスの構成は、hostsファイルで行わないことを強くお薦めします。SCAN VIPにはDNS解決を使用します。SCANの解決にhostsファイルを使用すると、1つのIPアドレスへの解決しかできず、SCANアドレスは1つのみになってしまいます。

サポートされているのは、DNSまたはホスト・ファイルでのSCANの構成のみです。SCANをNetwork Information Service(NIS)で構成することはできません。