4.3.4 WindowsでのIPv6プロトコルのサポート

Oracle Grid InfrastructureとOracle RACは、RFC 2732で指定されている標準IPv6のアドレス表記法と、RFC 4193で定義されているグローバルおよびサイトローカルのIPv6アドレスをサポートしています。

クラスタ・メンバー・ノードのインタフェースは、IPv4、IPv6または両方のタイプのインターネット・プロトコル・アドレスを使用するように構成できます。ただし、次の点に注意してください。

  • パブリックVIPを構成する場合: インストール時に、特定のパブリック・ネットワークのVIPアドレスに、IPv4またはIPv6タイプを構成できます。インストール中に、クラスタのIPv6サブネットのアドレスに解決されるVIPおよびSCAN名を選択し、そのサブネットをパブリックとして選択すると、IPv6クラスタを構成できます。インストール後は、IPv4アドレスとIPv6アドレスを組み合せてクラスタ・メンバー・ノードを構成することもできます。

    IPv4クラスタに静的な仮想IP (VIP)アドレスを使用してインストールを行う場合、インストール時に指定したVIP名はIPv4アドレスのみに解決されます。静的なIPv6アドレスを使用してインストールを行う場合、インストール時に指定したVIP名はIPv6アドレスのみに解決されます。

    インストール時、IPv4とIPv6の両方のアドレスに解決されるVIPおよびSCAN名を使用してクラスタは構成できません。たとえば、一部のクラスタ・メンバー・ノードのVIPおよびSCANSはIPv4アドレスに解決されるように構成して、他のクラスタ・メンバー・ノードのVIPおよびSCANはIPv6アドレスに解決されるようにはできません。この構成はサポートされていません。

  • プライベートIPインタフェース(インターコネクト)の構成: 指定されたネットワーク上でIPv4プロトコルまたはIPv6プロトコルのいずれかを使用するようにネットワーク・インタフェースを構成できます。

  • 冗長ネットワーク・インタフェース: パブリックまたはVIPノード名で冗長ネットワーク・インタフェースを構成する場合、冗長ペアの両方のインタフェースを同じアドレス・プロトコルに構成します。また、プライベートIPインタフェースで同じIPプロトコルが使用されていることを確認します。Oracleでは、1つのインタフェースでIPv4アドレスをサポートし、もう1つのインタフェースでIPv6アドレスをサポートするような構成をサポートしていません。冗長ペアの両方のネットワーク・インタフェースは、同じIPプロトコルで構成する必要があります。

    GNSまたはマルチクラスタのアドレス: Oracle Grid InfrastructureはIPv4 DHCPアドレス、およびRFC 2462に記載されているステートレス・アドレス自動設定プロトコルで構成されているIPv6アドレスをサポートします。srvctl config networkコマンドを実行して、DHCPまたはステートレス・アドレス自動構成が使用されているかを識別します。

注意:

RFC 1884で定義されているリンクローカルとサイトローカルのIPv6アドレスはサポートされません

関連項目:

  • IPv6の表記法の表現の詳細はRFC 2732を参照してください

  • IPv6の適切なアドレス表記の詳細はRFC 3513を参照してください

  • RFC 2462およびIPv6ステートレス・アドレス自動設定プロトコルの詳細はRFC 2462を参照してください

  • ネットワーク通信およびIPアドレス・プロトコルのオプションの詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。