透過的なHugePagesの無効化
インストールを開始する前に、透過的なHugePagesを無効にすることをお薦めします。
透過的なHugePagesメモリーが標準のHugePagesメモリーと異なるのは、カーネルのkhugepaged
スレッドが実行時にメモリーを動的に割り当てるためです。標準のHugePagesメモリーは起動時に事前割当てされ実行中には変更されません。
ノート:
透過的なHugePagesがUEK2カーネルおよびそれ以降のUEKカーネルで無効になっていても、Linuxシステムでは透過的なHugePagesをデフォルトで有効にすることができます。透過的なHugePagesメモリーは、Oracle Linux 6以降、Red Hat Enterprise Linux 6以降、SUSE 11以降のカーネルでデフォルトで有効になります。
透過的なHugePagesを使用すると、実行中にメモリー割当ての遅延が生じます。パフォーマンスの問題を回避するために、透過的なHugePagesはすべてのOracle Databaseサーバーで無効にすることをお薦めします。かわりに標準のHugePagesを使用すると、パフォーマンスが向上します。
透過的なHugePagesが有効かどうかを確認するには、rootユーザーとして次のコマンドのいずれかを実行します。
Red Hat Enterprise Linuxカーネルの場合:
# cat /sys/kernel/mm/redhat_transparent_hugepage/enabled
その他のカーネルの場合:
# cat /sys/kernel/mm/transparent_hugepage/enabled
次に示すのは、[always]フラグを有効にして透過的なHugePagesを使用している場合を示す出力例です。
[always] never
ノート:
透過的なHugePagesをカーネルから削除した場合、/sys/kernel/mm/transparent_hugepage
と/sys/kernel/mm/redhat_transparent_hugepage
のどちらのファイルも存在しません。
透過的なHugePagesを無効にするには:
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Oracle Linux 6以前のリリースでは、
/etc/grub.conf
ファイルで、カーネル・ブートの行に次のエントリを追加します。transparent_hugepage=never
次に例を示します。title Oracle Linux Server (2.6.32-300.25.1.el6uek.x86_64) root (hd0,0) kernel /vmlinuz-2.6.32-300.25.1.el6uek.x86_64 ro root=LABEL=/ transparent_hugepage=never initrd /initramfs-2.6.32-300.25.1.el6uek.x86_64.img
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Oracle Linux 7以降およびRed Hat Enterprise Linux 7以降の場合は、
/etc/default/grub
ファイル内でtransparent_hugepage=neverパラメータを追加または変更します。transparent_hugepage=never
次に例を示します。GRUB_TIMEOUT=5 GRUB_DISTRIBUTOR="$(sed 's, release .*$,,g' /etc/system-release)" GRUB_DEFAULT=saved GRUB_DISABLE_SUBMENU=true GRUB_TERMINAL_OUTPUT="console" GRUB_CMDLINE_LINUX="crashkernel=auto rhgb quiet numa=off transparent_hugepage=never" GRUB_DISABLE_RECOVERY="true"
ノート:
このファイル名は、オペレーティング・システムによって異なる場合があります。使用するオペレーティング・システムのドキュメントで正確なファイル名および透過的なHugePagesを無効化するステップを確認します。 -
grub2–mkconfig
コマンドを実行してgrub.cfg
ファイルを再生成します。# grub2-mkconfig -o /boot/grub2/grub.cfg
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システムを再起動して変更を確定します。