Oracle RACのORATABの構成について

Oracleは、oratab構成ファイルに各Oracle RACデータベースのエントリを作成します。oratabファイルは、インストール時にroot.shスクリプトによって作成され、データベースの作成時または削除時にDatabase Configuration Assistantによって更新されます。

oratabファイルのエントリも、データベースをまだ実行したことのないノード上で初めて起動したときDatabase Agentによって自動的に作成されます。Oracle ASM Agentは、Oracle ASMのoratabエントリを作成します。

Oracle Enterprise Managerは、サービスの検出時にoratabファイルを使用して、Oracle RACデータベースの名前の確認と、そのデータベースをシステム再起動時に自動起動する必要があるかどうかを確認します。

データベースのエントリの構文は、次のとおりです。

$DB_UNIQUE_NAME:$ORACLE_HOME:N

コロン(:)はフィールドの終了記号として使用されます。改行は、エントリの終了を示します。シャープ記号(#)で始まる行はコメントです。Oracle RACデータベースのすべてのインスタンスは同じDB_UNIQUE_NAMEを持ちますが、各インスタンスにはそれぞれ専用のORACLE_SIDがあるため、oratabファイルの$DB_UNIQUE_NAME環境変数をデータベース・エントリとして使用します。

Oracle RACデータベースの$DB_UNIQUE_NAME識別子は企業内で一意である必要があります。$ORACLE_HOMEは、データベースへのディレクトリ・パス、Nは、システムの再起動時にデータベースを起動しないことを示します。たとえば、データベース名salesのエントリは、次のとおりです。

sales:/u01/app/oracle/sales:N