印刷      PDFバージョンのオンラインヘルプを開く


前のトピック

次のトピック

ワークフロールールについて

ワークフロールールは、指定されたイベントが発生するたびに1つ以上のアクションを自動的に実行するようにというOracle CRM On Demandへの指示です。

ワークフロールール機能の設定について

新規顧客の場合は、ワークフロールール機能が自動的に有効になっています。ただし、既存顧客の場合は、Oracle CRM On Demand Customer Careと企業の管理者がOracle CRM On Demandのワークフロールール機能を次のように設定する必要があります。

  • Oracle CRM On Demand Customer Careの設定。Oracle CRM On Demand Customer Careがワークフロールール機能を設定すると、[管理ホームページ]の[ビジネスプロセス管理]セクションに[ワークフロー設定]リンクが表示されます。また、管理者の役割を持つユーザーの[データルールの管理 - ワークフロールールの管理]権限が有効になります。詳細については、「役割の追加」を参照してください。

    注: [ユーザー]レコードタイプのワークフロールールを作成するには、ユーザーの役割に[データルールの管理 - ユーザー用ワークフロールールの管理]権限も必要です。管理者は、必要に応じて管理者役割および他の役割のこの権限を有効にできます。[ユーザー]レコードタイプのワークフロールールを作成する場合の考慮事項の詳細は、「[ユーザー]レコードタイプのワークフロールールを作成する場合の考慮事項」を参照してください。

  • [ワークフローを有効化]オプション。ワークフロールールは、企業の管理者が[企業プロファイル]ページで[ワークフローを有効化]チェックボックスをオンにするまで実行できません。企業プロファイルの設定方法については、「企業プロファイルとグローバルデフォルトの設定」を参照してください。
  • 統合イベント。統合イベントは、作成、更新、削除、関連付け、関連付け解除、復元、マージなどの操作を含めた、Oracle CRM On Demandのレコードに対する変更に基づいて外部プロセスをトリガーするメカニズムです。追跡するレコードのフィールドを指定できます。企業でワークフロールールを使用して統合イベントを作成する必要がある場合は、Oracle CRM On Demand Customer Careに統合イベント管理のサポートを依頼し、必要な統合イベントキューの合計サイズを指定します。追跡するフィールドの値を変更すると、その変更が統合イベントに記録されます。また、統合イベントを追加する統合イベントキューを指定することもできます。統合イベントの管理の詳細は、「統合イベントについて」を参照してください。
  • ブック。企業でワークフロールールを使用してレコードとブックの関連付けを更新する必要がある場合は、Oracle CRM On Demand Customer Careにブック管理のサポートを依頼します。ブック管理の詳細は、「ブックの管理」を参照してください。

ワークフロールールのトリガーイベントとアクション

ルールに指定されたイベント(トリガーイベント)が発生すると、ワークフロールールが評価されます。ルールの条件が満たされている場合(またはルールに条件が設定されていない場合)は、ルールに指定されたアクションが実行されます。たとえば、商談が作成されたときに(ワークフロールールトリガーイベント)、商談所有者の管理者に電子メールを送信する(ワークフロールールアクション)ように指定するワークフロールールを作成できます。また、商談の売上が特定の金額を上回った場合にのみ(ワークフロールール条件)電子メールを送信するように指定し、電子メールの内容を指定することもできます。

また、指定期間が経過した後や指定日時にアクションが実行されるようにワークフロールールを設定することもできます。時間ベースのワークフローアクションの詳細は、「時間ベースのワークフロールールについて」を参照してください。

ワークフロールールは次のいずれかの場合にトリガーできます。

  • レコードが作成、更新、復元、マージ、または削除された場合。

    注: リリース20以降、ワークフローアクションによるレコードの更新により、一連の新規ワークフロールールがトリガーされることはありません。たとえば、取引先レコードタイプのワークフロールールの[値を更新]アクションにより取引先レコードのフィールドが更新される場合、これらのルールに[更新されたレコードが保存される前に]トリガーまたは[更新されたレコードが保存されたとき]トリガーイベントがあるときでも、レコードに対するこの変更によって取引先レコードタイプのワークフロールールがトリガーされることはありません。レコードに対する変更の結果としてOracle CRM On Demandで追加のアクションを実行する場合は、レコードを更新したアクションと同じワークフロールールに、これらのアクションを設定する必要があります。

  • レコードが、他のレコードに関連付けられた場合、または他のレコードから分離した場合。

    関連付けや関連付け解除のワークフロールールトリガーは、特定のレコードタイプ間の関連付けでのみサポートされます。詳細は、このトピックの「トリガーイベントの関連付けと分離」を参照してください。

注: ワークフロールールでは、カスケード削除操作およびディープ削除操作がサポートされています。たとえば、取引先が削除されると、非共有住所である関連住所も削除されます。次に、住所の削除により、[レコードが削除される前]トリガーイベントが設定されている住所レコードタイプのワークフロールールがトリガーされます。カスケード削除操作およびディープ削除操作の詳細については、「レコードの削除/復元について」を参照してください。

ワークフロールールは、個々のフィールドに対してではなく、レコード全体に対して設定されます。ワークフロールールのトリガーイベントにはいくつかのタイプがありますが、各ワークフロールールに指定できるトリガーイベントは1つのみです。選択したルールのトリガーイベントに応じて、ワークフロールール条件を満たしたときにOracle CRM On Demandで1つ以上のアクションが自動的に実行されるように指定できます。

注:ルールの作成後に、そのルールのレコードタイプやトリガーイベントを変更することはできません。ただし、ワークフロー条件の更新は可能です。

各ルールのトリガーイベントは、[ワークフロールールリスト]ページと[ワークフロールール詳細]ページに表示されます。ワークフロールールについて選択されたトリガーイベントのタイプに応じて、ルールは次のようにイベント前ルールまたはイベント後ルールのいずれかとなります。

  • イベント前ワークフロールール。ルールをトリガーしたイベントの完了前にワークフローアクションが発生します。
  • イベント後ワークフロールール。ワークフロールールをトリガーしたイベントが正常に完了した後、ワークフローアクションが発生します。

次の表では、各トリガーイベントで使用可能なアクションについて説明します。

トリガーイベント

トリガータイプ

使用可能なアクション

新規レコードが保存されたとき

イベント後

  • 電子メールの送信
  • タスクの作成
  • ブックの割り当て
  • 統合イベントの作成
  • 待機
  • 値の更新

更新されたレコードが保存されたとき

イベント後

  • 電子メールの送信
  • タスクの作成
  • ブックの割り当て
  • 統合イベントの作成
  • 待機
  • 値の更新

レコードが削除される前

イベント前

  • 電子メールの送信
  • タスクの作成
  • 統合イベントの作成

更新されたレコードが保存される前に

イベント前

  • 値の更新

親との関連付けの後

イベント後

  • 電子メールの送信
  • 統合イベントの作成
  • 待機

親との関連付け解除の後

イベント後

  • 電子メールの送信
  • 統合イベントの作成
  • 待機

レコードの復元時

イベント後

  • 電子メールの送信
  • 統合イベントの作成
  • タスクの作成

レコードのマージ時

イベント後

  • 電子メールの送信
  • 統合イベントの作成
  • タスクの作成

一部の追加ワークフローアクションは、Oracle CRM On Demand Life Sciences EditionおよびOracle CRM On Demand for Partner Relationship Managementで使用できます。詳細は、「ワークフローアクションについて」を参照してください。

注: Oracle CRM On Demandでワークリストを使用する場合、サンプルリクエスト項目に対するブロック製品の処理はサポートされません。詳細は、「サンプルリクエスト項目ワークフローとブロック製品ルールについて」を参照してください。

注: 特定のレコードタイプについては、現在そのタイプのレコードの復元が不可であるため、[レコードの復元時]トリガーイベントで設定されたワークフローはトリガーされません。たとえば、取引先チームレコードの復元は現在不可です。このようなレコードタイプの復元のサポートが将来追加された場合、[レコードの復元時]トリガーイベントで設定されたワークフロールールは適宜トリガーされます。

ワークフロールールとルールアクションに適用される制限事項

ワークフロールールとルールアクションには、次の制限事項が適用されます。

  • ワークフロールール条件。ワークフロールールに条件を定義した場合は、ルールがトリガーされたときにルール条件が満たされている場合にのみ、ワークフロールールのアクションが実行されます。条件が満たされていない場合、アクションは実行されません。ワークフロールールに条件を定義していない場合は、ルールがトリガーされるたびにワークフロールールのアクションが実行されます。
  • ワークフロールールの複数のアクション。1つのワークフロールールに対して複数のアクション(最大25個)を作成できます。1つのルールに25個を超えるアクションを作成しようとすると、エラーメッセージが表示されます。ワークフロールールに複数のアクションがある場合は、アクション1から指定の順序でアクションが実行されます。アクションが完了するまで、次のアクションは実行されません。ルールのアクションの順序は変更できます。ワークフローアクションの詳細は、「ワークフローアクションについて」を参照してください。

    注: ワークフロールールのワークフローアクションが完了前に予期せず終了した場合、ルールの残りのアクションは実行されない可能性があります。ワークフローアクションが失敗した場合の動作については、「ワークフロールールおよびワークフローアクションの失敗について」を参照してください。

  • レコードタイプ。さまざまなレコードタイプに対するワークフロールールを作成することができます。ただし、各ワークフロールールは、1種類のレコードタイプにのみ適用されます。たとえば、あるレコードタイプのワークフロールールを作成した後、別のレコードタイプでも同じアクションを実行するには、このレコードタイプに対して、同じトリガーイベント、ルール条件、およびアクションを持つ、別のワークフロールールを作成する必要があります。
  • シングルレコードコンテキスト。ワークフロールールは、レコードが作成、更新、削除された場合にトリガーされます。1つのレコードのコンテキスト内でのみ動作するため、ワークフロールールがアクセスおよび更新できるフィールドも1つのレコードだけです。

注:ワークフロールールがレコードの関連付けまたは分離アクションによってトリガーされると、そのワークフローによって作成された統合イベントは、子レコードおよび親レコードの両方のフィールドを含めることができます。

ワークフロールールの順序

ワークフロールールを作成すると、Oracle CRM On Demandにより、同じレコードタイプと同じトリガーイベントに基づいたルールに対して未使用の次の順序番号が自動的に割り当てられます。ワークフロールールに対するトリガーイベントが[親との関連付けの後]または[親との関連付け解除の後]の場合は、Oracle CRM On Demandにより、同じレコードタイプ、同じトリガーイベント、および同じ親レコードタイプに基づいたルールに対して未使用の次の順序番号が自動的に割り当てられます。順序番号により、同じレコードタイプと同じトリガーイベント(および該当する場合は同じ親レコードタイプ)に基づいた一連のワークフロールールをOracle CRM On Demandが呼び出す順序が決まります。ルールの順序は変更できます。ワークフロールールの順序の変更の詳細は、「ワークフロールールの順序の変更」を参照してください。

一連のワークフロールールの終了

ワークフロールールの条件を満たした場合、Oracle CRM On Demandによって一連のワークフロールールの処理が停止されるように指定できます。ワークフロールールがトリガーされると、ルールの条件が評価されます。ルールの条件を満たし、ワークフロールールの[終了]チェックボックスがオンの場合は、現在のワークフロールールで有効なアクションが実行されますが、同じレコードタイプと同じトリガーイベント(および該当する場合は同じ親レコードタイプ)に基づいている後続のワークフロールールは処理されません。

トリガーイベントの関連付けと分離

ワークフロールール上のトリガーイベントの関連付けと分離は、特定のレコードタイプ間の関連付けでのみサポートされます。トリガーイベントの関連付けと分離では、次のアクションを使用できます。

  • メール送信。このアクションは、トリガーイベントのすべての関連付けと分離で使用できます。
  • 待機。このアクションは、トリガーイベントのすべての関連付けと分離で使用できます。
  • 統合イベントの作成。このアクションは、一部の関連付けと分離でのみ使用できます。

次の表で、トリガーイベントの関連付けと分離をサポートする関連付けを示し、どの関連付けと分離が[統合イベントの作成]アクションをサポートしているかを示します。

親レコードタイプ

レコードタイプ

[統合イベントの作成]アクションのサポート

取引先

住所

はい

取引先

担当者

はい

取引先

カスタムオブジェクト 01

いいえ

取引先

カスタムオブジェクト 02

いいえ

取引先

カスタムオブジェクト 03

いいえ

活動

担当者

いいえ

担当者

取引先

はい

担当者

住所

はい

担当者

カスタムオブジェクト 01

いいえ

担当者

カスタムオブジェクト 02

いいえ

担当者

カスタムオブジェクト 03

いいえ

担当者

商談

はい

商談

担当者

はい

商談

カスタムオブジェクト 02

いいえ

次の表で、関連付けまたは分離のワークフロールールをトリガーできるアクションを示します。この表では、統合イベントアクションがワークフロールール上で設定された場合に、ワークフロールールによって生成される統合イベントも示しています。

注:レコード内のデータによっては、追加の統合イベントが生成される場合があります。たとえば、取引先に作成された新しい担当者がその取引先のプライマリ担当者である場合、追加の統合イベント(取引先の更新)が生成されます。

アクション

親レコード

子レコード

チャネル

統合イベント

非共有住所で新規取引先を作成します。

 

取引先

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

取引先: 挿入

住所: 挿入

住所: 関連付ける

Webサービス

取引先: 挿入

住所: 挿入

住所: 関連付ける

既存の取引先に対して非共有住所を作成します。

 

取引先

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

住所: 挿入

取引先:更新

住所: 関連付ける

Webサービス

住所: 挿入

取引先:更新

住所: 関連付ける

取引先から非共有住所を削除します。

 

取引先

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

住所: 削除

取引先:更新

Webサービス

住所: 削除

取引先:更新

住所: 分離

関連する既存の共有住所を使用して新規取引先を作成します。

 

取引先

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

取引先: 挿入

Webサービス

取引先: 挿入

取引先住所: 挿入

既存の共有住所を既存の取引先にリンクします。

 

取引先

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

取引先住所: 挿入

Webサービス

取引先住所: 挿入

取引先の[詳細]ページの住所関連情報セクションから新規共有住所を作成します。

 

取引先

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

取引先:更新

住所: 挿入

住所: 関連付ける

Webサービス

該当なし

取引先から共有住所を削除します。

 

取引先

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

取引先住所: 削除

取引先:更新

Webサービス

取引先住所: 削除

取引先に新しい担当者を作成します。

取引先

担当者

ユーザーインターフェイス

取引先:更新

担当者:挿入

担当者:関連付ける

Webサービス

担当者:挿入

担当者:関連付ける

取引先:更新

既存の担当者を取引先にリンクします。

取引先

担当者

ユーザーインターフェイス

取引先担当者:挿入

担当者:更新

Webサービス

担当者:関連付ける

取引先:更新

取引先から担当者を削除します。

取引先

担当者

ユーザーインターフェイス

取引先担当者:削除

担当者:更新(プライマリ担当者のみ)

Webサービス

担当者:分離

取引先:更新

既存の取引先を担当者にリンクします。

担当者

取引先

ユーザーインターフェイス

取引先担当者:挿入

取引先:更新

Webサービス

取引先担当者:挿入

担当者:更新

担当者から取引先を削除します。

担当者

取引先

ユーザーインターフェイス

取引先担当者:削除

担当者:更新(プライマリ担当者のみ)

Webサービス

取引先担当者:削除

担当者:更新(プライマリ担当者のみ)

非共有住所で新規担当者を作成します。

 

担当者

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

担当者:挿入

住所: 挿入

住所: 関連付ける

Webサービス

担当者:挿入

住所: 挿入

住所: 関連付ける

既存の担当者に対して非共有住所を作成します。

 

担当者

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

住所: 挿入

担当者:更新

住所: 関連付ける

Webサービス

住所: 挿入

担当者:更新

住所: 関連付ける

担当者から非共有住所を削除します。

 

担当者

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

住所: 削除

担当者:更新

Webサービス

住所: 削除

担当者:更新

住所: 分離

関連する既存の共有住所を使用して新規担当者を作成します。

 

担当者

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

担当者:挿入

Webサービス

担当者:挿入

担当者の住所: 挿入

既存の共有住所を既存の担当者にリンクします。

 

担当者

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

担当者の住所: 挿入

Webサービス

担当者の住所: 挿入

担当者の[詳細]ページの住所関連情報セクションから新規共有住所を作成します。

 

担当者

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

担当者:更新

住所: 挿入

住所: 関連付ける

Webサービス

該当なし

担当者から共有住所を削除します。

 

担当者

 

住所

 

ユーザーインターフェイス

担当者の住所: 削除

担当者:更新

Webサービス

担当者の住所: 削除

担当者に新しい商談を作成します。

担当者

商談

ユーザーインターフェイス

商談:挿入

商談:関連付け

Webサービス

商談:挿入

商談:関連付け

担当者:更新

担当者から商談を削除します。

担当者

商談

ユーザーインターフェイス

商談:関連付け解除

Webサービス

商談:関連付け解除

取引先に新しい商談を作成します。

注:このアクションはユーザーインターフェイスからは使用できません。

商談

担当者

Webサービス

担当者:挿入

担当者:関連付ける

既存の担当者を商談にリンクします。

商談

担当者

ユーザーインターフェイス

商談:更新

商談担当者役割:挿入

Webサービス

担当者:関連付ける

商談:更新

商談から担当者を削除します。

商談

担当者

ユーザーインターフェイス

商談担当者役割:削除

商談:更新

Webサービス

担当者:分離

商談:更新

ワークフロールールおよびワークフローアクションの失敗

ワークフロールールまたはワークフローアクションが失敗して完了しなかった場合、ワークフロールールのトリガーイベントのタイプおよびエラーのタイプに応じて、[ワークフローエラーモニター]で、またはワークフロールールをトリガーしたアクションを実行したユーザーに、失敗が報告されます。詳細は、「ワークフロールールおよびワークフローアクションの失敗について」を参照してください。

レコードの表示およびワークフローアクション

ワークフロールールをトリガーするアクションをユーザーが実行し、ユーザーのアクションの結果としてレコードを表示できなくなった場合、ワークフロールールに対する一部のアクションが失敗することがあります。

たとえば、変更した取引先レコードの保存時にトリガーされるワークフロールールがあるとします。取引先レコードを所有するユーザーが取引先を別のユーザーに再割当した場合、その取引先レコードの保存時にワークフロールールがトリガーされます。レコードの元の所有者が他のどのような手段(チームまたはブックのメンバーシップなど)によっても取引先レコードを表示できなくなった場合、その取引先レコードにアクセスする必要があるワークフローアクションは失敗します。

レコード所有権モードおよびワークフローアクション

カスタムブックを異なる所有権モード(ユーザーモード、混合モードまたはブックモード)でサポートするレコードタイプを設定できます。レコード所有権モードの詳細は、「レコード所有権モードについて」を参照してください。レコード所有権モードはワークフローのルールおよびアクションと相互作用します。

[ブックを割り当て]ワークフローアクションでプライマリカスタムブックをレコードから削除しようとした場合の動作は次のとおりです。

  • レコードタイプがブックモードに設定されている場合は、ワークフローアクションが失敗します。
  • レコードタイプが混合モードに設定されている場合は、プライマリカスタムブックがレコードから削除されるときに、Oracle CRM On Demandによってレコードの[ブック]フィールドの値が削除されます。
  • レコードタイプがユーザーモードに設定されている場合は、レコードのいずれのブックもプライマリカスタムブックではないため、レコード所有権モードはワークフローアクションに影響しません。

[レコード上の電子メールアドレス]オプションを使用して電子メールを送信するように[メール送信]アクションが設定されている場合など、ワークフローアクションがレコードの[所有者]フィールドの値に依存する場合は、次の状況が発生します。

  • レコードタイプがブックモードに設定されている場合は、ワークフローアクションが失敗します。
  • レコードタイプがユーザーモードまたは混合モードに設定され、レコードで関係のあるユーザーを識別するフィールドが空白の場合は、ワークフローアクションが失敗します。

    たとえば、取引先所有者に電子メールを送信する[メール送信]アクションを設定する場合、取引先レコードの[所有者]フィールドが空白になっていると、ワークフローアクションは失敗します。一方、[所有者]フィールドに値が挿入されていると、ワークフローアクションは正常に実行されます。

待ち時間

ワークフロールールは順番に、そして同期的に評価されます。したがって、すべてのルールが評価されるまでは、全体的な更新操作は完了しません。ワークフロールールでは、操作に対して一定の待ち時間(操作の開始と操作の終了までの時間)を設けています。たとえば、ワークフローによって作成される各タスクは、レコードの更新操作に対して最大で20%の待ち時間を追加することができます。ワークフロールールによって作成される各電子メールには、約5%の待ち時間が追加されます。

式の評価には、それほど時間はかかりません。待ち時間を最短にするには、相互排他的な式をワークフロー条件に追加します。ワークフロールールは、パフォーマンスを念頭に置いたうえで、段階的に構築します。

次に示した作業の手順を参照するには、該当するトピックをクリックしてください。


公開日 2017 年 9 月 Copyright © 2005, 2017, Oracle. All rights reserved. Legal Notices.