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動的集合関数

動的集合関数は、集合関数と同様に、入力としてレコードセットを使用します。ただし、集合関数がレコードセット全体に対して1つの集合結果を出力をするのに対して、動的集合関数はレコードの変化に応じて逐次集合結果を計算します。

このセクションでは、Oracle BI Serverでサポートされている動的集合関数について説明します。

MAVG

結果セット内の最後のn個のロウ(現在のロウを含む)のデータの移動平均を計算します。

構文:

MAVG (n_expression, n)

説明:

n_expression

結果が数値になる任意の式。

n

任意の正の整数。平均を計算するデータのロウの個数nを指定します。

1 番目のロウの平均は、1 番目のロウの数値式と等しくなります。2 番目のロウの平均は、データの1 番目のロウと2 番目のロウを平均して計算されます。3 番目のロウの平均は、1 番目のロウから3 番目のロウを平均して計算されます。それ以降も同様に計算され、n 番目のロウに到達するまで計算します。n 番目のロウでは、終わりからn 個のロウのデータを基に平均が計算されます。

MSUM

データの最後のn個のロウ(現在のロウを含む)の移動合計を計算します。

1 番目のロウの合計は、1 番目のロウの数値式と等しくなります。2 番目のロウの合計は、データの1 - 2 番目のロウを合計して計算されます。3 番目のロウの合計は、データの1 - 3 番目のロウを合計して計算されます。それ以降も同様に計算されます。n 番目のロウに到達すると、合計は終わりからn 個のロウのデータを基に計算されます。

構文:

MSUM (n_expression, n)

説明:

n_expression

結果が数値になる任意の式。

n

任意の正の整数。合計を計算するデータのロウの個数nを指定します。

例:

次に、MSUM関数を使用したレポートの例を示します。

MONTH

REVENUE

3_MO_SUM

JAN

100.00

100.00

FEB

200.00

300.00

MAR

100.00

400.00

APRIL

100.00

400.00

MAY

300.00

500.00

JUNE

400.00

800.00

JULY

500.00

1200.00

AUG

500.00

1400.00

SEPT

500.00

1500.00

OCT

300.00

1300.00

NOV

200.00

1000.00

DEC

100.00

600.00

RSUM

入力されたレコードの変化に応じて、動的合計を計算します。1番目のロウの合計は、1番目のロウの数値式と等しくなります。2番目のロウの合計は、データの1 - 2番目のロウを合計して計算されます。3番目のロウの合計は、データの1 - 3番目のロウを合計して計算されます。それ以降も同様に計算されます。

構文:

RSUM (n_expression)

説明:

n_expression

結果が数値になる任意の式。

例:

次に、RSUM関数を使用したレポートの例を示します。

MONTH

REVENUE

RUNNING_SUM

JAN

100.00

100.00

FEB

200.00

300.00

MAR

100.00

400.00

APRIL

100.00

500.00

MAY

300.00

800.00

JUNE

400.00

1200.00

JULY

500.00

1700.00

AUG

500.00

2200.00

SEPT

500.00

2700.00

OCT

300.00

3000.00

NOV

200.00

3200.00

DEC

100.00

3300.00

RCOUNT

レコードセットを入力とし、それまでに発生したレコードの数をカウントします。この関数の値は、クエリー内の各グループごとにリセットされます。いずれかのカラムに並べ替え順が定義されている場合、この関数は、並べ替えたカラムに隣接する同じ値については増分されません。この問題を回避するには、レポートのいずれのカラムにも並べ替え順を含めないか、すべてのカラムに並べ替え順を含めます。

構文:

RCOUNT (Expr)

説明:

Expr

任意のデータ型の式。

例:

次に、RCOUNT関数を使用したレポートの例を示します。

MONTH

PROFIT

RCOUNT

MAY

300.00

2

JUNE

400.00

3

JULY

500.00

4

AUG

500.00

5

SEPT

500.00

6

OCT

300.00

7

RMAX

レコードセットを入力とし、レコードの変化に応じて最大値を示します。順序を並べ替えることができるデータ型を指定する必要があります。

構文:

RMAX (expression)

説明:

expression

任意のデータ型の式。並べ替えの順序が関連付けられているデータ型を指定する必要があります。

例:

次に、RMAX関数を使用したレポートの例を示します。

MONTH

PROFIT

RMAX

JAN

100.00

100.00

FEB

200.00

200.00

MAR

100.00

200.00

APRIL

100.00

200.00

MAY

300.00

300.00

JUNE

400.00

400.00

JULY

500.00

500.00

AUG

500.00

500.00

SEPT

500.00

500.00

OCT

300.00

500.00

NOV

200.00

500.00

DEC

100.00

500.00

RMIN

レコードセットを入力とし、レコードの変化に応じて最小値を示します。順序を並べ替えることができるデータ型を指定する必要があります。

構文:

RMIN (expression)

説明:

expression

任意のデータ型の式。並べ替えの順序が関連付けられているデータ型を指定する必要があります。

例:

次に、RMIN関数を使用したレポートの例を示します。

MONTH

PROFIT

RMIN

JAN

400.00

400.00

FEB

200.00

200.00

MAR

100.00

100.00

APRIL

100.00

100.00

MAY

300.00

100.00

JUNE

400.00

100.00

JULY

500.00

100.00

AUG

500.00

100.00

SEPT

500.00

100.00

OCT

300.00

100.00

NOV

200.00

100.00

DEC

100.00

100.00


公開日 2017 年 9 月 Copyright © 2005, 2017, Oracle. All rights reserved. Legal Notices.