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アセスメントスクリプトについて

アセスメントスクリプトは、ユーザーによる顧客データの収集を支援する一連の質問から構成されます。アセスメントスクリプトを使用して、見込み客の承認、商談の評価、顧客サービスのやりとりの指導、顧客満足度の調査、活動情報の取得などを行うことができます。

意思決定のために、顧客の回答に評点を付け、重要度を質問に割り当て、しきい値を設定することができます。さらに、評価中に使用したフィールドを親レコードにマップし、後でこれらのフィールドに基づいてレポートおよび分析を実行できます。

作業前の準備: このトピックで説明する手順を実行するには、[コンテンツの管理]権限を含む役割が割り当てられている必要があります。

アセスメントスクリプトの使用法

アセスメントスクリプトの使用方法は次のとおりです。

  1. ユーザーがレコードの詳細ページからアセスメントスクリプトを起動します。該当するアセスメントスクリプトのリスト(指定されたレコードフィールド値によって異なる)がレコードの詳細ページに表示されます。必要に応じて、ユーザーは他のアセスメントスクリプトを検索することもできます。
  2. アセスメントの質問を通じて、ユーザーは重要な顧客情報(セールス見込み客の優良性の詳細など)を収集し、各質問に対する正しい回答をドロップダウンリストから選択します。
  3. 回答に基づいて、評点が自動的に計算され、レコードが更新されます。たとえば、見込み客は承認または拒否と分類されます。
  4. 質問に対する回答はフィールド値としてレコードにマップされるので、簡単にアクセスして、レポートの作成に役立てることができます。
  5. 完了したアセスメントは保存され、親レコードの関連レコードセクションからアクセスすることができます。

作成するアセスメントスクリプトのタイプ

様々なタイプのアセスメントスクリプトを設定できます。各スクリプトタイプは、特定のタスクに適しています。以下の説明に従って、適するスクリプトタイプを使用してください。

  • アカウント調査:このタイプのスクリプトは、個々の顧客とともに調査を実施する場合に使用します。
  • 活動アセスメント:このタイプのスクリプトは、有益な担当者および取引先コール情報を取得する場合に使用します。
  • ビジネス計画アセスメント:セールス要員は、このタイプのスクリプトを使用してビジネス計画の効果を判断する際に役立つ情報を収集できます。
  • 担当者スクリプト:このタイプのスクリプトは、個々の担当者とともに顧客満足度調査を実施する場合に使用します。
  • 見込み客認定:このタイプのスクリプトは、セールス要員が承認済み見込み客を識別するのに役立ちます。このタスクのスクリプトを使用すると、トレーニングの必要性が減少し、一貫した見込み客認定が実行されます。

    注:見込み客の特定のフィールドが入力されていない場合、見込み客認定スクリプトが見込み客の[状態]フィールドを[資格あり]に設定できない場合があります。詳細は、「見込み客認定の必須フィールド」を参照してください。

  • 目標アセスメント:セールス要員は、このタイプのスクリプトを使用して目標の効果を判断する際に役立つ情報を収集できます。
  • 商談アセスメント:このタイプのスクリプトはセールス方法を埋め込むために使用され、セールス要員が商談を評価するのに役立ちます(その結果、セールス要員は取引に応じて販売戦略を調整できます)。
  • サービスリクエストスクリプト:このタイプのスクリプトは、サービス要員がサービスリクエストを評価するのに役立ちます。たとえば、リクエストの優先順位やエスカレーションパスを決定する場合などです。このタスクのスクリプトを使用すると、トレーニングの必要性が減少し、一貫した顧客サービスが実行されます。
  • サービスリクエスト調査:このタイプのスクリプトは、(特定のサービスイベントにリンクされる)顧客満足度調査を管理する場合に使用します。

各タイプのアセスメントは、対応するレコードタイプ(アポイント、セールスコール、タスク、担当者、見込み客、目標、商談、またはサービスリクエスト)にリンクされます。必要に応じて、各タイプのアセスメントを複数作成し、適切なスクリプトをユーザーに提供することもできます。スクリプトは、指定したレコード基準に基づきます。

アセスメントスクリプトの作成方法

アセスメントスクリプトを設定するには、いくつかのタスクを完了する必要があります。

  1. アセスメントスクリプトフィルターをカスタマイズします。

    このフィルターにより、指定したレコードフィールド値に基づいて、タスクに適したアセスメントを識別するために使用される基準を定義することができます。

    たとえば、見込み客認定アセスメントスクリプトは、次のようなフィルターを使用して設定することができます。

    • 取引先階層 = ゴールド
    • セグメント = 大
    • 地域 = 西部

      このような場合は、ユーザーが対応する値を含む見込み客レコードからアセスメントスクリプトを起動すると、正しい見込み客認定スクリプトが表示されます。

      すべてのタイプのアセスメントスクリプトで同じ4つのフィルターフィールドを使用できます(各フィールドには定義済みのピックリスト値が含まれます)。フィルターをカスタマイズするには、次の操作を行う必要があります。

    1. アセスメントスクリプトを作成するすべてのレコードタイプについて、フィルターフィールドの表示名とピックリスト値を入力します。

      詳細については、「アセスメントスクリプトの作成」を参照してください。

    2. アセスメントスクリプトを作成するすべてのレコードタイプについて、フィルターフィールドをページレイアウトに追加します。
  2. 次のようにして、アセスメントスクリプトを作成します。
    1. スクリプトの詳細を入力します。
    2. 基準(質問)をスクリプトに追加します。
    3. 質問ごとに考えられる回答のリストを追加します。

      これらの手順の詳細については、「アセスメントスクリプトの作成」を参照してください。

  3. 次のようにして、ユーザーにスクリプトへのアクセス権を付与します。
    1. アセスメントスクリプトを使用する必要があるユーザーの役割ごとに、ユーザーの役割とアクセスプロファイルを設定します。
      • アセスメントの作成手順:ユーザーがアセスメントスクリプトを作成できるようにするには、ユーザーの役割にアセスメントレコードタイプへのアクセス権を付与する必要があります。つまり、アセスメントレコードタイプに関して、ユーザーの役割のデフォルトおよび所有者アクセスプロファイルのアクセスレベル設定が、少なくとも[読み取り/編集]になっている必要があります。さらに、アセスメントレコードタイプに関して、その役割のレコードタイプアクセス設定の[アクセス可能]および[作成可能]チェックボックスがオンになっている必要があります。
      • アセスメントの表示手順:ユーザーがアセスメントの詳細を表示できるようにするには、ユーザーの役割にアセスメントレコードタイプへの読み取りアクセス権を付与する必要があります。つまり、アセスメントレコードタイプに関して、ユーザーの役割のデフォルトおよび所有者アクセスプロファイルのアクセスレベル設定が、少なくとも[読み取り専用]になっている必要があります。さらに、アセスメントレコードタイプに関して、その役割のレコードタイプアクセス設定の[アクセス可能]および[すべてのレコードを読み取れますか?]チェックボックスがオンになっている必要があります。

        ユーザー役割の設定の詳細は、「役割の追加」を参照してください。アクセスプロファイルの設定の詳細は、「アクセスプロファイルの設定プロセス」を参照してください。

    2. アセスメントスクリプトを作成した各レコードタイプについて、適切なアセスメントスクリプトセクションをレコードの[詳細]ページの表示情報に追加します。ページレイアウトのカスタマイズの詳細は、「静的ページレイアウトのカスタマイズ」を参照してください。

アセスメントスクリプトの例

企業の管理者が設定すると考えられる典型的なスクリプトの1つは、見込み客認定スクリプトです。このスクリプトは、見込み客を承認済みとするか拒否とするかを決定するために使用されます。

次の表では、このようなスクリプトで使用できる値の例を示します。

スクリプトフィールド

値の例

タイプ

見込み客認定

しきい値スコア

50

しきい値条件を満たす場合の結果値

資格あり

しきい値条件を満たさない場合の結果値

不適格

結果値のマップ先フィールド

説明

次の表に、見込み客認定スクリプトの基準の例をいくつか示します。

基準

重要度

予算の現在の状態

50

このプロジェクトのスケジュールを推進する要素

25

意思決定する予定の時期

25

予算の現在の状態に関する質問に対する回答と、スコアの例を次の表に示します。

回答

スコア

予算承認

100

予算拒否

0

各基準のスコアは、基準の重要度(パーセンテージ)に回答のスコアを掛けることによって計算されます。この例では、ユーザーが「予算承認」という回答を選択すると、質問のスコアは次のように計算されます。

(0.5 * 100) = 50

スクリプトの合計スコアは、すべての基準のスコアの合計です。スクリプトの最終結果がスクリプトで定義されたしきい値を満たすか、しきい値を超えると、[見込み客詳細]ページの[説明]フィールドの値は[承認済み]に設定されます。スコアがしきい値に満たないと、[説明]フィールドの値は[不適格]に設定されます。

アセスメントスコアが計算されるときは、次のルールが適用されます。

  • 個々の質問のスコアは、小数点第1位に四捨五入されます。
  • 全体のアセスメントスコアは、整数に四捨五入されます。
  • 四捨五入ルールは標準的な数学ルールに基づいているため、0.5未満の小数位は切り捨てられ、0.5以上の小数位は切り上げられます。

公開日 2017 年 9 月 Copyright © 2005, 2017, Oracle. All rights reserved. Legal Notices.