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割当ルールについて

作業前の準備。割当ルールを設定するには、[データルールおよび割当]権限を含む役割が割り当てられている必要があります。

割当ルールでは、「ルールグループ」と呼ばれるルールを設定し、これに基づいて、見込み客、商談、サービスリクエスト、または取引先を、適切なユーザー、チーム、およびテリトリーに自動的に割り当てることができます。

企業でグループ割当オプションを選択している場合は、すべてのグループメンバーが、そのグループのメンバーに割り当てたレコードを共有します。詳細は、「グループの管理」を参照してください。

企業の構造とビジネスプロセスによって、割当ルールを単純にすることができます。次に例を示します。

  • 各地域のセールス見込み客を、地域セールスマネージャに割り当てます。
  • 新しいサービスリクエストを、テクニカルサービスマネージャに割り当てます。

ルールは、より複雑にすることもできます。次に例を示します。

  • 見込み客の大部分を製品担当と地域によって割り当て、一部をテレマーケティングマネージャに割り当てます。
  • サービスリクエストの大部分を問題エリアによって割り当て、特定の製品に関するすべてのリクエストを1人のユーザーに転送します。

次の表では、レコードタイプの割り当て方法について説明します。

レコードタイプ

割り当てオプション

取引先

従業員またはテリトリーにレコードを割り当てることができます。また、新しく割り当てられた取引先の所有権を共有するチームを指定できます。

見込み客

従業員にレコードを割り当てることができます。

商談

従業員またはテリトリーにレコードを割り当てることができます。また、新しく割り当てられた商談の所有権を共有するチームを指定できます。

サービスリクエスト

従業員にレコードを割り当てることができます。

有効なルールグループの割当ルールは、レコードタイプに関して次のことが該当する場合に評価されます。

  • 見込み客: [所有者を再割当]チェックボックスが選択されており、変更が保存される場合。
  • サービスリクエスト:
    • サービスリクエストが所有者なしで作成されたか、レコードから所有者が削除された場合([所有者]フィールドが空白の状態)
    • [所有者を再割当]チェックボックスが選択されており、変更が保存される場合。
  • 取引先: [所有者を再割当]チェックボックスが選択されており、変更が保存される場合。
  • 商談: [所有者を再割当]チェックボックスが選択されており、変更が保存される場合。

注: レコードで[所有者を再割当]チェックボックスが選択され、レコードが保存されるとすぐに、割当マネージャがレコードを再割当しようとします。ただし、見込み客レコードが取引先または商談に変換される際に、見込み客が完全に変換されるまで割当マネージャがレコードを再割当できないため、取引先または商談の再割当に失敗します。たとえば、ワークフロールールを使用して[所有者を再割当]チェックボックスを選択したり、見込み客の変換時に取引先または商談についてデフォルト値を設定すると、レコードは再割当されません。かわりに、レコードが完全に変換された後で、変換済みレコードの[所有者を再割当]チェックボックスを選択し、レコードを手動で再割当する必要があります。

電子メール通知

見込み客またはサービスリクエストに所有者を割り当てると、新しい所有者に電子メールが送信されます。電子メールに使用されるテンプレートは、新しい所有者の[個人詳細]ページで選択した言語よって決まります。たとえば、ユーザーが通知の電子メールをスペイン語で受信したい場合は、ユーザーの[個人詳細]ページの[言語]フィールドでスペイン語を選択する必要があります。ルールベースでサービスリクエストの電子メール通知をオフにするには、[サービスリクエスト割当ルールの編集]ページの[電子メール通知を送信]チェックボックス(フラグ)をオフにします。割当ルールの更新の詳細は、「割当ルールの設定」を参照してください。

電子メール通知では、[差出人]アドレスは常にdonotreply@crmondemand.comで、[送信者]フィールドは、割当ルールグループの[返信先電子メール]フィールドに指定したアドレスに設定されます。Oracleの電子メール配信システムで電子メールを追跡できるように、各電子メールには、Oracle CRM On Demandによって文字列が追加されます。電子メール受信者が電子メール通知に応答すると、返信の[宛先]フィールドは、割当ルールグループの[返信先電子メール]フィールドに指定したアドレスに設定されます。

再割当プロセスの追跡

これらの3つのフィールドを使用して、所有者の再割当プロセスを追跡したり、再割当プロセスの所要時間を分析したりできます。これらのフィールドは、取引先、商談、見込み客、およびサービスリクエストのページレイアウトに追加できます。次のフィールドがあります。

  • 割り当て状態

    [行列待ち](レコードがキューに入り、割当マネージャによる処理を待っている状態)、[処理中](レコードが割当マネージャによって処理されている状態)、または空白(レコードがキューに入っておらず、処理もされていない状態)のいずれかの状態になります。

  • 最後の割当提出日付

    レコードが処理のためキューに入り、現在割当マネージャによって処理されている場合、このフィールドには、[所有者を再割当]チェックボックスをオンにしてレコードを保存した日時が表示されます。サービスリクエストレコードの場合、このフィールドは、[所有者]フィールドが空白の状態でレコードが保存された日時を表示します。

  • 最後の割当終了日付

    レコードの再割当が実行されたことがない場合、このフィールドは空白です。それ以外の場合、フィールドには再割当が実行された日時が表示されます。

ページレイアウトにフィールドを追加する方法の詳細については、「静的ページレイアウトのカスタマイズ」を参照してください。

ルールグループの有効化

複数の割当ルールグループを作成した場合は、レコードタイプごとに1つずつ有効にする必要があります。

注意: 最後にルールをリリースしたときに[活動中]とマークが付けられていたルールグループは、そのルールを再度リリースするまでは活動中になります。ルールを再度リリースすると、直前に[活動中]とマークが付けられたルールグループが活動中になります。新しいルールグループを作成して活動中のマークを付けるときは、ルールをリリースするまではすでに活動中のルールグループを削除しないでください。

ヒント:  ルールグループは、見込み客の履歴として参照できます。ルールグループを削除する代わりに[非活動中]とマークを付けておきます。

グループ割当について

企業でレコードを、1人の従業員にではなくグループ全体に割り当てる場合、企業の管理者は次の操作を行う必要があります。

  1. [企業プロファイル]ページの[デフォルトのグループ割当]フィールドを選択します(「企業プロファイルとグローバルデフォルトの設定」を参照)。
  2. 割当ルールを有効にする前にグループを設定します(「グループの設定」を参照)。
  3. 割り当て中に、取引先または商談の所有者に指定するグループのメンバーを1人選択します。

    :グループ機能は、見込み客レコードまたはサービスリクエストレコードではサポートされていません。

レコードがグループの所有者に割り当てられると、次のようになります。

  • [所有者]フィールドに所有者情報が表示されます。
  • レコードの編集および詳細ページの[プライマリグループ]フィールドに、所有者が属するグループ名が表示されます(企業の管理者がそのフィールドをレイアウトに追加した場合)。
  • レコードは、ホームページやレコードリストなど、従業員のレコードを通常表示するアプリケーションのエリアに表示されます。

一般に、グループ内のすべてのメンバーは、レコードへの完全アクセス権を持っていますが、アクセスレベルを調整してユーザーによるアクセスを制限できます。

割当マネージャおよびレコード所有権モードについて

割当マネージャは、ユーザーに対してのみレコードを再割当できます。レコードを再割当できるのは、レコードタイプがレコード所有権のユーザーモードまたは混合モードに設定されている場合のみです。割当マネージャが所有者にレコードを再割当する前に、レコードに割り当てられたプライマリカスタムブックがある場合、割当マネージャは、レコードからプライマリブックを削除します。割当マネージャは、レコードタイプがブックモードに設定されている場合、レコードを再割当できません。レコードタイプをブックモードに設定する場合は、そのレコードタイプに対するすべてのルールグループを無効にすることを強くお勧めします。レコード所有権モードの詳細は、「レコード所有権モードについて」を参照してください。

見込み客割り当てのシナリオ

ここでは、見込み客の割り当てに関する企業での一般的なビジネスルールの例を示します。この企業の見込み客を自動的に割り当てるルールを設定するため、管理者は次の操作を行います。

  1. 見込み客の割り当てに関する企業のビジネスルールを記述します。

    たとえば、米国内の取引先の場合、多くのセールステリトリーは州単位で割り当てられますが、一部の州では製品担当がテリトリーの割り当てを決定します。また、取引先のXYZ社は常に、見込み客の州や製品への関心とは関係なく、1名の特定のセールスマネージャに割り当てられます。

  2. このビジネスルールをカバーするために必要なすべての割り当てシナリオをリストアップします。
    • 取引先(会社)はXYZ社:セールスマネージャAに割り当てます。
    • プライマリ住所 - 州はCA、NV、OR、WA:セールスマネージャBに割り当てます。
    • プライマリ住所 - 州はOH、IN、MI、NY、KY:セールスマネージャCに割り当てます。
    • 製品ABCに関心を持っている見込み客(上記のすべての州。ただしXYZ社を除く):セールスマネージャDに割り当てます。
    • プライマリ住所 - その他の州:セールスマネージャEに割り当てます。
  3. シナリオを考慮すべき順序に並べます。

    まず、[取引先]フィールドを調べます。値がXYZ社の場合、その他の条件は一切考慮せずに、セールスマネージャAに見込み客を割り当てます。この基準が満たされない場合は、[プライマリの米国の州]フィールドを調べます。値がCA、NV、OR、またはWAである場合、セールスマネージャBに見込み客を割り当てます。同様にして、残りのセールスマネージャにも見込み客を割り当てます。

ベストプラクティスとしては、レコード割当テンプレートを使用して、企業の割当シナリオを計画し、望ましい結果が得られるようなルールを設定することをお勧めします。

割当ルールの基準条件

次の条件を割当ルールの条件として使用できます。

  • 間。レコードの条件フィールドの値が、ルール条件で定義された2つの値の間にある場合に、ルールが満たされたと見なされます(レコードの条件フィールドの値がルールの値のいずれかに等しい場合は、結果には含まれません)。値を区切るにはカンマを使用します。ダッシュ(-)を使用して値の範囲を指定したり、値を区切ったりすることはできません。

    [間]条件は、日付フィールドに対してのみ使用します。日付は、MM/DD/YYYY形式で表示します。

  • すべての値を含む。レコードの条件フィールドの値が値に完全一致する場合に、ルールが満たされたと見なされます。アプリケーションでは、値のサブストリング、または値が同じでも大文字小文字が異なる値は取得しません。1つの値またはカンマで区切られた複数の値を入力できます。
  • 正確なフィールド値を含む。レコードの条件フィールドに、条件フィールド値のすべての文字列が含まれる(それ以外の文字は含まれない)場合に、ルールが満たされたと見なされます。たとえば、条件値として[クローズ済み]を入力した場合、レコードの条件フィールド値が[クローズ済み]の場合はルールが満たされたとみなされ、[クローズ済み/成立]の場合はルールが満たされないとみなされます。

    日付フィールドまたは数値フィールドに対しては、[正確なフィールド値を含む]条件を使用できません。

  • どの値も含まない。レコードの条件フィールドの中に、ルール条件値に等しくない値が含まれる場合に、レコードが満たされたと見なされます。

    日付フィールドまたは数値フィールドに対しては、[どの値も含まない]条件を使用できません。

  • 以下。レコードの条件フィールドの値が、ルール条件値よりも小さいか等しい場合に、ルールが満たされたと見なされます。

    [以下]条件は数値フィールドと通貨フィールドにのみ使用可能です。

  • 以上。レコードの条件フィールドの値が、ルール条件値よりも大きいか等しい場合に、ルールが満たされたと見なされます。

    [以上]条件は数値フィールドと通貨フィールドにのみ使用可能です。

ルール条件に関しては、次の点に注意してください。

  • 条件がないルールは常に成功します。
  • ルールは順番に評価され、あるルール条件が満たされると評価が終了します。

たとえば、評価されるルールが10個あり、ルール6の条件が満たされると、ルール7、8、9、および10は無視されます(つまり、これらのルールは評価されません)。同様に、ルール6に条件がない場合、ルール6は成功し、ルール7、8、9、および10は無視されます。

割当ルールの設定手順については、「割当ルールの設定」を参照してください。


公開日 2017 年 9 月 Copyright © 2005, 2017, Oracle. All rights reserved. Legal Notices.