リリース・ノート
12c (12.2.1.2.0)
E88276-01(原本部品番号:E78146-02)
2016年10月
このドキュメントでは、Oracle Enterprise Data Quality (EDQ) 12c (12.2.1.2.0)のリリース情報を示し、次の内容について説明します。
製品をインストールまたは使用する前に、このドキュメントを確認することをお薦めします。
この項では、このリリースで導入された新機能と、改善点について説明します。
このリリースでは、値の抽出、文字の切捨て、データ型チェックなど、EDQプロセッサの配列および複数の属性の追加サポートを提供します。数値属性配列の追加、配列の連結、配列のソートなどで配列を操作するため、新しいプロセッサが追加されています。
また、属性として一部のプロセッサに渡されるオプションのサポートは、このリリースの新機能です。
詳細は、Oracle Enterprise Data Qualityオンライン・ヘルプを参照してください。
この機能により、EDQ照合の入力として配列属性を使用し、配列属性の比較の動作を定義できます。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Data Qualityの管理』のEDQケース管理の構成に関する項を参照してください。
Oracle Enterprise Data Qualityオンライン・ヘルプも参照してください。
EDQでは、単純なプロジェクト、スナップショット、プロセスの作成などの様々な構成タスクの実行およびジョブの実行と取消しのために使用できる一連のREST Webサービスを提供します。
詳細は、「Oracle Fusion Middleware Enterprise Data Qualityの外部システムとの統合」を参照してください。
このリリースには、EDQ-CDSライブラリの新しいリアルタイムのビジネス・データ・サービスが含まれます。これらのサービスを使用して顧客データを検証、標準化および拡張し、名前および電子メール・アドレスなどの論理識別子を操作できます。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Enterprise Data Qualityカスタマ・データ・サービス・パック・ガイド』を参照してください。
このリリースでは、最大16から最大32に追加した拡張属性をサポートします。
レポート集計はケース管理のオプション機能になりました。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Data Qualityの管理』のEDQ構成APIの使用に関する項を参照してください。
このリリースでは、Javaセキュリティ・マネージャが自動的に有効になります。以前のリリースの互換性のためにEDQプロセッサ・セキュリティ・レベルがoffに設定され、プロセッサがセキュリティ・チェックなしで実行されます。拡張されたプロセッサ・セキュリティを有効化するには、たとえばスクリプトに対してレベルを適宜設定します。詳細は、http://docs.oracle.com/javase/8/docs/technotes/guides/security/permissions.htmlを参照してください。
Rhino (JavaScriptエンジン)はリリース12.2.1.0.0で非推奨になり、EDQの次の主要リリースで削除されます。外部WebサービスのコールなどにRhinoのE4X機能(一般的にXMLの構築に使用)を使用するカスタム・スクリプトでは、可能な場合にEDQ 12.2.1.1.0へのアップグレード後にリライトする必要があります。
この項では、このリリースで解決された問題について説明します。
表1 解決済の問題
| 問題 | 注意 |
|---|---|
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集計を含むケース管理レポートがドリルダウンと一貫性がない |
一部のレポートの一貫性および重複の問題が注目されました。これらの問題は、このリリースで修正されました。 |
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イベント・ログの'EventId'列の削除により、EDQ 9.0アップグレードの問題が発生する可能性がある |
EDQのバージョン9のユーザーは、表示するためにすべてのイベント・ログ列(EventIdを含む)を選択し、この選択を保存していた可能性があります。 EventIdは使用されなくなりました。以前のリリースのユーザーが余分に保存した列を含むイベント・ログをロードしようとするとアプリケーションが停止すると報告しました。 この条件は、今回のリリースで修正されています。 |
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ケース管理のフィルタを使用する場合のクライアント/サーバー・タイムゾーンの問題 |
タイムスタンプの競合(サーバーとクライアント)が解決しました。 |
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CDS標準化アドレスの'ビルディング識別子の抽出'パーサーを開くことができません |
記号データのロードにより、ディレクタが状況によって遅く実行されました。この問題は解決されました。 |
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ケース管理の垂直データ・ビューが表示されません |
垂直ビューのアラートの適切な表示が妨げられる問題がこのリリースで修正されました。 |
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CDS実行プロファイルのキー生成エクスポート名が正しくありません |
正しくないキー生成エクスポート名が検出され、このリリースで修正されました。 |
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重複したユーザー表示名を含むジョブの電子メール・アイコンのIndexOutOfBoundsExceptionエラー |
ユーザーがジョブの電子メール・アイコンをクリックしたとき、重複する表示名によってエラーが表示されました。問題がこのリリースで解決され、ジョブ通知の電子メールがエラーなしで生成されます。 |
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HTTPSが有効でHTTPが無効な場合にWebServiceパブリッシングに失敗する |
EDQの管理対象サーバーが構成され、主要なリスニング・ポートが無効でSSLリスニング・ポートが有効だった場合、エラーが発生しました。この問題はこのリリースで解決されました。 |
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英語以外の言語のオンライン・ヘルプの再有効化 |
以前のリリースで、オンライン・ヘルプは英語でのみ使用可能でした。このリリースでは、10個の言語(英語を含む)を使用できます。 |
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コントリビュート比較からのデータのみの一致オプションが保存されません |
コントリビュート比較からのデータのみおよびコントリビュート複合比較からのデータのみの一致オプションが保存されないことがわかりました。このリリースで修正されました。 |
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ダウンロード・タスクがプロキシ・サーバーを介したHTTPSをサポートしません |
ダウンロード・タスクでHTTPS URLを使用すると、タスクがプロキシを介して渡された場合にエラーが発生しました。この問題はこのリリースで解決されました。 |
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フラグ・キーの変更がケース・ソースのインポート中に反映されない |
フラグ・キーの変更がインポート後に表示されない問題が報告されました。問題はこのリリースで解決されました。 |
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一致クラスタ制限警告がHTMLジョブ・ログ・レポートに誤って提供されました |
一致クラスタ制限警告がイベント・ログのジョブ・メッセージHTML出力に誤って提供された問題がこのリリースで解決されました。 |
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runjobを実行する場合に正しいエラー・ステータスが戻らない |
runjobを実行する場合、エラー・ステータスが正しく報告されませんでした(エラーが戻らない)。この問題は修正され、エラーが正しく報告されるようになりました。 |
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電子メール通知がSMTP認証をサポートしない |
認証を必要とするSMTPサーバーが使用された場合に電子メール通知機能が動作しない問題が報告されました。エラーが対処され、通知はこのリリースで適切に動作します。 |
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ファイルのアップロードが組込みSFTPサーバーで動作しない |
内部SFTPサーバーに接続すると、ファイルのアップロードにより、エラー(ハンドルを取得できませんでした)を戻しました。この問題は、今回のリリースで修正されています。 |
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一括で生成されたキーの長さがステージング表の列サイズを超える可能性がある |
EDQが生成したキーの長さが表の列の幅を超えた場合にエラーが発生した問題が(顧客データ・サービス・パックで)報告されました。この問題に対処するため、キーが切り捨てられています。 |
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ケース管理レポートがフィルタの値ではなく存在するすべての値を使用する |
ケース管理レポートは、フィルタで要求されたデータ以外に、フィルタで要求されない値のプレースホルダ(行/列)を誤って使用しました。この問題は、このリリースで修正されています。 |
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サーバーの再起動までケース管理一時ファイルが削除されない |
サーバーが再起動される(この時点で一時ファイルが削除される)まで、一時ファイルが事前に保持されました。アプリケーションを閉じるときに一時ファイルが消去されるように、アプリケーションが更新されました。 |
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LDAP userdisplaynameが構成される場合に発行の電子メール通知が動作しない |
userdisplaynameの存在が発行の電子メール通知を干渉していました。問題が解決され、userdisplaynameの存在によって問題は発生しません。 |
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LDAP userdisplaynameが構成される場合にジョブの電子メール通知が動作しない |
userdisplaynameの存在がジョブの電子メール通知を干渉していました。問題が解決され、userdisplaynameの存在によって問題は発生しません。 |
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集計を含むケース管理レポートからのExcelエクスポートに |
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一方向WebサービスがWebサービス・テスターを使用して'解決できないエラー'を戻す |
Webサービス・テスターを使用して一方向Webサービスをテストする場合、エラー・メッセージが表示されました(解決できないエラー)。このリリースには、この問題の修正が含まれます。 |
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ジョブを比較する場合に構成分析がnullポインタ例外を生成する |
ジョブの比較時に構成分析を使用する場合にユーザーがnullポインタ例外を受け取る問題が報告されました。このリリースではこの問題に対処し、監視されなくなります。 |
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ユーザーの表示名のケース管理'状態変更者'フィルタが動作しない |
状態変更者を使用してフィルタを作成する場合、ユーザーは表示名に基づいてユーザーをフィルタできます。 |
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Lucene索引の更新が個別のケースのユーザー更新にコミットされません |
ユーザーにより、索引再作成が行われるまでケースまたはアラートで更新された属性を検索できないと報告されました。機能が更新され、索引の再作成なしで更新された属性を検索できます。 |
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デバッグ目的のためにケース管理レポート・リクエストをログに記録するオプション |
すべてのユーザー・ケース管理レポート・リクエストの追加のデバッグ・ログを提供する手順:
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メモリー問題を回避するために非常に大きいケース管理レポートの実行を防ぐ |
デフォルトでは、いずれかの軸に1000以上のエントリを含むケース管理レポートの実行が拒否され、エラー・メッセージが表示されます。この制限のサイズは構成可能で、5000に変更する
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週の粒度を含む日付フィールドを使用した一部のCMレポートが終了しない |
週の粒度を含む実行中のCMレポートでレポートが完了できないループが発生している問題が報告されました。この問題はこのリリースで解決されました。 |
この項では、このリリースの既知の問題および回避策について説明します。
この項では、12c (12.2.1.2.0)にアップグレードする主要な考慮事項について説明します。
Oracle Fusion MiddlewareのアップグレードのプランニングのOracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.2.0)へのアップグレードの準備のためのガイドラインを参照してください。このドキュメントには、12c環境に移行するために理解する必要のある用語の変更についても記載されています。
現在のEDQバージョンが11.1.1.7以降であり、かつOracle Universal Installer (OUI)を使用してインストールされた場合、アップグレード・アシスタントを使用して、直接12c (12.2.1.2.0)にアップグレードできます。
すべてのEDQコンポーネントは、アップグレード手順の最後に開始を求められるまで、停止したままである必要があります。WebLogic Serverコンソールは、アップグレード手順中に停止を求められるまで、実行したままである必要があります。
すべてのアップグレード・シナリオで、『Oracle Fusion Middleware Enterprise Data Qualityのインストールと構成』のWebLogic ServerでのEDQのアップグレードに関する項を参照してください。
EDQのバージョン12cへの直接のアップグレードは、Tomcatバージョン8からのみ実行できます。Tomcat 6を実行している場合、EDQのアップグレードを続行する前に、Tomcatをバージョン7にアップグレードする必要があります。次に示す、Apache Tomcatのドキュメントを参照してください。
12c (12.2.1.2.0)にアップグレードするには、『Oracle Fusion Middleware Enterprise Data Qualityのインストールと構成』のTomcat ServerでのEDQのアップグレードに関する項を参照してください。
EDQの詳細は、Oracle Enterprise Data Qualityドキュメント・セットにある次のドキュメントを参照してください。
EDQドキュメント・ライブラリ
次の出版物がEDQのインストールと使用のために提供されています。
Oracle Fusion Middleware Enterprise Data Qualityのインストールと構成
『Oracle Fusion Middleware Enterprise Data Qualityの管理』
『Oracle Fusion Middleware Enterprise Data Qualityの理解』
Oracle Fusion Middleware Enterprise Data Qualityの外部システムとの統合
Oracle Fusion Middleware Oracle Enterprise Data Qualityの保護
Oracle Enterprise Data Qualityアドレス検証サーバーのインストレーションおよびアップグレード・ガイド
Oracle Enterprise Data Qualityアドレス検証サーバー・リリース・ノート
次の場所で、これらのガイドおよびすべてのOracle製品ドキュメントの最新バージョンを検索してください。
オンライン・ヘルプ
オンライン・ヘルプは、すべてのOracle Enterprise Data Qualityユーザー・アプリケーションに提供されています。各アプリケーションで、[F1]キーを押すか、「ヘルプ」アイコンをクリックすることで表示できます。ディレクタのプロジェクト・ブラウザの主なノードには、ヘルプ・ページに統合されたリンクが含まれます。それらにアクセスするには、ノードを選択して[F1]を押すか、またはプロジェクト・ブラウザでオブジェクトを右クリックして「ヘルプ」を選択します。ディレクタ・ツール・パレットのEDQプロセッサには、統合されたヘルプ・トピックも含まれます。これにアクセスするには、キャンバスでプロセッサを右クリックして「プロセッサ・ヘルプ」を選択するか、キャンバスかツール・パレットでプロセッサを左クリックして[F1]を押します。
Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc)を参照してください。
Oracle Supportへのアクセス
サポートを購入したオラクル社のお客様は、My Oracle Supportを介して電子的なサポートにアクセスできます。詳細情報は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info) か、聴覚に障害のあるお客様は (http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs)を参照してください。
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Oracle Enterprise Data Qualityリリース・ノート、12c (12.2.1.2.0)
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