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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsレポート作成のためのユーザーズ・ガイド
12c (12.2.1.2)
E82764-01
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26.4 ブレークを含む複数問合せマトリックスの作成

図26-4「ネストしたマトリックス・レポートのペーパー・デザイン・ビュー」の単一問合せのネストしたマトリックス出力と、図26-10「ネストしたマトリックス出力のペーパー・デザイン・ビュー」の複数問合せの出力を比較すると、複数問合せの場合にはどの年度にもすべての部門が表示されるのに対し、単一問合せの場合はそうではないことがわかります。単一問合せの場合、マトリックス・セルに実際に値がある部門のみが出力に表示されます。複数問合せで同様の結果を得るには、YEARとDEPTNOを含むグループの間に親子関係を設定する必要があります。

26.4.1 手動での新規レポートの作成

この場合、データ・モデルとレイアウトを別々に作成した方が簡単です。したがって、まず空のレポートを作成してから、問合せを追加し、レイアウトを作成します。

空のレポートを作成するには:

  1. 「ファイル」→「新規」→「レポート」を選択します。

  2. 「新規レポートを手動で作成」を選択し、「OK」をクリックします。

26.4.2 クロス積とデータ・リンクを含むデータ・モデルの作成

複数の問合せを使用するマトリックス・レポートを作成する場合、最初にすべての問合せをデータ・ウィザードで作成して、次にデータ・モデル・ビューでクロス積グループと必要なリンクを作成する方が簡単です。

問合せを作成するには:

  1. データ・モデル・ビューで、「挿入」→「問合せ」を選択してデータ・ウィザードを表示します。

  2. 「ようこそ」ページが表示されたら、「次へ」をクリックします。

  3. 「問合せ」ページで、「問合せ名」にQ_Deptと入力し、「次へ」をクリックします。

  4. 「データ・ソース」ページで、「SQL問合せ」を選択し、「次へ」をクリックします。

  5. 「データ」ページの「データ・ソース定義」フィールドに次のSELECT文を入力します。

    SELECT TO_CHAR(HIREDATE, 'YY') YEAR, DEPTNO
    FROM EMP
    GROUP BY TO_CHAR(HIREDATE, 'YY'), DEPTNO
    ORDER BY TO_CHAR(HIREDATE, 'YY'), DEPTNO
    

    注意:

    この問合せは、次のいずれかの方法で入力できます。
    • 提供されているテキスト・ファイルnested2_code.txtからコードをコピーして、「データ・ソース定義」フィールドに貼り付けます。

    • 「クエリー・ビルダー」をクリックして、コードを入力せずに問合せを作成します。

    • 「データ・ソース定義」フィールドにコードを入力します。


  6. 「次へ」をクリックします。


    注意:

    データベースにまだ接続していない場合は、「クエリー・ビルダー」または「次へ」をクリックしたときに、データベースに接続するよう求められます。この例に該当するスキーマが含まれるデータベースに接続してください。第26.1項「この例の前提条件」に、この例のサンプル・スキーマの要件に関する説明があります。

  7. 「グループ」ページで、「使用可能フィールド」リストの「YEAR」をクリックし、「>」ボタンをクリックして、このフィールドを「グループ・フィールド」リストに移動し、「次へ」をクリックします。

  8. 「合計」ページで「次へ」をクリックします。

  9. 「終了」をクリックして、レポート出力のデータ・モデルをデータ・モデル・ビューに表示します。

  10. 「挿入」→「問合せ」を選択し、前述の手順に従って、Q_Jobという名前の別の問合せを作成します。その際、次のSELECT文を使用します。

    SELECT DISTINCT JOB
    FROM EMP
  11. さらに、「挿入」→「問合せ」を選択し、前述の手順に従って、Q_Salaryという名前の3番目の問合せを作成します。その際、次のSELECT文を使用します。

    SELECT TO_CHAR(HIREDATE, 'YY') YEAR,  DEPTNO,  JOB,
    SUM(SAL) FROM EMP
    GROUP BY TO_CHAR(HIREDATE, 'YY'),  DEPTNO,  JOB
    ORDER BY TO_CHAR(HIREDATE, 'YY'),  DEPTNO,  JOB

    図26-11 3つの問合せを持つデータ・モデル

    図26-11の説明が続きます
    「図26-11 3つの問合せを持つデータ・モデル」の説明

クロス積グループを作成するには:

  1. データ・モデル・ビューで、ツール・パレットの「クロス積」ツールをクリックします。

  2. G_YEARG_DEPTNOおよびG_JOBの周囲にボックスをドラッグします。マウス・ボタンを放すと、クロス積グループが作成されます。3つのグループが完全に囲まれていることを確認してください。

図26-12 3つの問合せとクロス積グループを持つデータ・モデル

図26-12の説明が続きます
「図26-12 3つの問合せとクロス積グループを持つデータ・モデル」の説明

データ・リンクを追加するには:

  1. データ・モデル・ビューで、ツール・パレットの「データ・リンク」ツールをクリックします。

  2. G_YEARグループの「YEAR」列をクリックし、G_YEAR1グループの「YEAR1」列までドラッグします。

  3. 手順1と2を繰り返しますが、今度はG_DEPTNO「DEPTNO」列とG_YEAR1「DEPTNO1」列の間でリンクをドラッグします。

  4. さらに手順1と2を繰り返しますが、今度はG_JOB「JOB」列とG_YEAR1「JOB1」列の間でリンクをドラッグします。

    図26-13 ネストしたマトリックスのデータ・モデル

    図26-13の説明が続きます
    「図26-13 ネストしたマトリックスのデータ・モデル」の説明

  5. データ・モデル・オブジェクトを移動して、上の図のようにすると、見やすくなります。

26.4.3 レポート・ウィザードによるレイアウトの作成

データ・モデルが完成したら、レポート出力で表示するデータ・オブジェクトのレイアウトを作成する必要があります。

レイアウトを作成するには:

  1. データ・モデル・ビューで、キャンバスを右クリックして「レポート・ウィザード」を選択します。

  2. レポート・ウィザードの「レポート・タイプ」ページで、「ペーパー・レイアウトのみ作成」を選択します。

  3. 「スタイル」ページで、「マトリックス」を選択します。

  4. 「グループ」ページで、データ・モデルのグループがすべて「表示グループ」リストに表示されていることを確認します。G_1「マトリックス」G_YEARおよびG_DEPTNO「縦」G_JOB「横」G_YEAR1「縦」になります。

    図26-14 レポート・ウィザードの「グループ」ページ

    図26-14の説明が続きます
    「図26-14 レポート・ウィザードの「グループ」ページ」の説明

  5. 「フィールド」ページで、「表示フィールド」リストに次の列のみが表示されていることを確認します。

    • YEAR

    • DEPTNO

    • JOB

    • SUM_SAL

    図26-15 レポート・ウィザードの「フィールド」ページ

    図26-15の説明が続きます
    「図26-15 レポート・ウィザードの「フィールド」ページ」の説明

  6. 「ラベル」ページで、ラベルとフィールド幅を次のように変更します。

    フィールド ラベル
    SUM_SAL <none> 10
    YEAR <なし> 4
    JOB <なし> 10

  7. 「テンプレート」ページの「事前定義テンプレート」「Beige」を選択し、「終了」をクリックして、ペーパー・デザイン・ビューにレポート出力を表示します。次のようになります。

    図26-16 ネストしたマトリックス・レポートの最終出力のペーパー・デザイン・ビュー

    図26-16の説明が続きます
    「図26-16 ネストしたマトリックス・レポートの最終出力のペーパー・デザイン・ビュー」の説明