Oracle® Fusion Middleware Oracle Reportsレポート作成のためのユーザーズ・ガイド 12c (12.2.1.2) E82764-01 |
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この章では、データの表示どおりにページ番号をリセットするレポートについて学習します。この章の手順に従うと、図19-1に示すレポート出力を生成できます。
この例では、「Page X of Y」の書式を使用してページの番号付けを行います。最初の番号(X)は、各親レコード(各営業担当者など)の現行ページに対応します。このページ番号は、営業担当者ごとに「1」にリセットされます。したがって、各営業担当者の統計が個別に追跡されます。
2番目の数字(Y)は、各営業担当者の顧客情報を表示するために必要な合計ページ数です。このフィールドも、新しい親レコードごとにリセットされます。
重要な注意: この章の手順では、ペーパー・レイアウトに"Page X of Y Pages"を作成する方法を説明します。Webソースの場合はページ番号付けがないので、この説明は該当しません。
概要
「ページ番号付け」ダイアログ・ボックスでは、ページ番号を特定の繰返し枠でリセットするか、レポート全体で通し番号を付けるかを指定できます。
ただし、サンプル・レポートの2番目の数字のように、数ページ単位で繰り返される合計ページを使用する場合、他のオブジェクトの件数を含むフィールドを書式設定するときに適用される一定のルールに注意する必要があります。ページ依存参照と呼ばれるこの値を、レポートの最初のページ、または最終ページ以外のページに表示するには、Reports Builderがその値を識別する前に、値が含まれるフィールドを書式設定する必要があります。つまり、Reports Builderがレポートを書式設定するときに、どれくらいのスペースを確保するか識別できるように、この種の値を表示するフィールドを固定しておく必要があります。このフィールドに「水平拡張度」プロパティまたは「垂直拡張度」プロパティを「拡張」、「縮小」または「可変」に設定しても、Reports Builderは固定と見なします。このようなフィールドを作成する場合は、値が十分に収まる大きさにする必要があります。
また、フィールドを非表示にして、ボイラープレート・オブジェクトから参照することもできます。この方法を使用する場合、フィールドの長さは可変ですが、ボイラープレートの長さは固定されたままになるので、フィールドが収まる十分なサイズのボイラープレート・オブジェクトを作成する必要があります。
このようにしてReports Builderによって処理される値には、&TOTAL LOGICAL PAGES、&TOTAL PANELS、&TOTAL PHYSICAL PAGES、およびこれらを参照するサマリーや式などがあります。「Page」に設定されている「計算位置」プロパティまたは「リセット位置」プロパティのいずれかを持つサマリーやそれを参照する式も、ページ依存参照と見なされます。このような値のすべてのリストと、Reports Builderの処理の詳細は、Oracle Reportsオンライン・ヘルプの垂直拡張度プロパティおよび水平拡張度プロパティに関するトピックを参照してください。
データ・リレーションシップ
図19-1に示しているように、このレポートにはマスター/ディテール・リレーションシップとブレークの両方が含まれます。これによって、2つのレベルでデータが区別されます。いつページ番号をリセットするかは、トップ・レベル(ブレーク)で決定されます。
レイアウト
このレポートでは、マスター/ディテールのレイアウト・スタイルを修正したものを使用します。また、ページ番号に2つの非表示フィールドを作成し、これをボイラープレート・オブジェクトで参照します。これにより、総ページ数を表示するフィールドが適切なサイズになります。次に、「ページ当りの最大レコード数」プロパティでブレーク・グループの繰返し枠の設定を確認し、ページに正しく番号が付けられるようにします。
使用例
この例では、レポートのマージンにページ番号を"Page X of Y Pages"の書式で作成します。ページ番号Xは、1度に1人の営業担当者につき、顧客への売上を計上するページ1枚ごとに1増加します。Yは、営業グループ内のある営業担当者の総ページ数を示し、次の営業担当者のページになるとリセットされます。
このサンプル・レポートの作成過程では、次を行います。
各営業担当者の売上を顧客別にグループ化して出力するための2番目の問合せの追加
追加の問合せデータを使用するためのレイアウトのデフォルトの再設定
レポートのページ番号に使用する新しいフィールドの作成
ページ番号を作成するためのフィールドの参照
繰返し枠ごとにページ番号をリセットするサンプル・レポートを表示するには、サンプル・フォルダpagenum
を開き、Oracle Reportsのサンプルpagenum.rdf
を開きます。このファイルの開き方の詳細は、「はじめに」の「サンプル・レポートへのアクセス」を参照してください。