Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド 12c (12.2.1.2) E82763-01 |
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特定のランタイム・オプションを設定することで、全体的なパフォーマンスをさらに向上させることができます。
Oracle Reports Builderでは、ペーパー・レイアウト定義とバインド変数に対して、エラー・チェックが自動的に実行されます。ランタイム・パラメータRUNDEBUG=NO
を設定すると、実行時のこのエラー・チェックを無効にできます。
JSPレポート定義では、Oracle Reports Builderによりタグ検証が実行され、重複フィールドのIDや誤った形式の属性などの項目がチェックされます。この機能は、本番環境ではなく、設計フェーズでのみ有用です。デフォルトでは、Oracle Reports Servicesのタグ検証はオフです。このオプションをオンにするには、HTTPリクエストでVALIDATETAG=YES
を指定します(例、http://my.server.com/myreport.jsp?VALIDATETAG=YES
)。
注意: VALIDATETAG=YES を使用すると、パフォーマンスが低下します。 |
デフォルトでは、rwrun
コマンドとrwservlet
コマンドの両方で使用されるRECURSIVE_LOAD
コマンドライン・キーワードがYES
に設定されており、PL/SQLプログラム・ユニットの無効な外部参照が自動的に再コンパイルされます。このキーワードは開発環境でのみ使用されるため、本番環境では、RECURSIVE_LOAD=NO
と設定します。
SQL問合せの場合、Oracle ReportsではデータのフェッチにOracleデータベースの配列処理機能を利用します。これにより、レコードは1回に1つではなく一括してデータベースからフェッチされ、結果的にデータベースのコール回数が少なくなります。ただし、配列処理では、返されたレコード配列を格納するために、実行プラットフォームでより多くのメモリーが必要になります。本番環境でネットワークの負荷(ネットワーク・トリップ数)を減らすには、ARRAYSIZE
コマンドライン・キーワードの値を大きな値に設定します(KB単位)。
第24.4項「Reports Server構成のチューニング」で説明したように、Oracle Reports Servlet (rwservlet
)やReports Client (rwclient
)で多数のレポートを実行する場合、maxQueueSize
とcacheSize
の値を反映するように、EXPIRATION
コマンドライン・キーワードを設定します。たとえば、サーバー構成ファイルのqueue
要素でmaxQueueSize
=6000
と指定している場合は、最大6000件のジョブをジョブ・キューに格納できます。EXPIRATION=1440
(1日)と設定した状態で、1日に6000件超のジョブを実行すると、EXPIRATION
の時間に達する前に一部のジョブが失われる場合があります。これは、maxQueueSize
とサーバーの安定性を確保するために、期限切れになっていないジョブでもReports Serverによって削除されるためです。また、サーバー構成ファイルのcache
要素で、6000件のジョブを維持するために十分なキャッシュ・サイズが割り当てられるようにcacheSize
を指定する必要があります。一般的なガイドラインとして、1日に実行するジョブの数に応じて、EXPIRATION
、maxQueueSize
およびcacheSize
を設定します。
LONG
、CLOB
またはBLOB
データ型を使用してレポートで大量のデータを取り出す場合は、LONGCHUNK
コマンドライン・キーワードをできるだけ大きな値に設定します。これにより、LONG値を取り出すための、Oracle Reportsによる変更分の数が減ります。Oracleデータベース・サーバーでは、LONG
またはLONG RAW
のかわりに、より効率的なCLOB
またはBLOB
データ型を使用します。
PostScriptに出力するときは、COPIES
コマンドライン・キーワードの使用に注意する必要があります。COPIES
を1
よりも大きな値に設定すると、Oracle Reportsでは、ページを照合するために、各ページを一時記憶域に保存することが必要になります。これにより、一時的に使用されるディスク領域の量が増加し、追加ファイルの書込みオーバーヘッドによりパフォーマンスが悪化します。
レポートをPDF出力に生成する場合は、PDFCOMP
コマンドライン・キーワードをNO
に設定します。PDF出力はデフォルトで圧縮されます。圧縮ファイルはダウンロードが短時間で済みますが、圧縮ファイルの生成にかかる時間は、非圧縮ファイルの場合よりかなり長くなります。
注意: レポートの実行によるWebレイアウトの生成は、次の例のように${DOMAIN_HOME}/config/fmwconfig/components/ReportsToolsComponent/<reports_tools_name>/rwbuilder.conf ファイルでWebレイアウトのポートが管理対象サーバーのポートに設定されている場合のみ機能します。
<webLayout port="managed_server_port" docroot="$DOMAIN_HOME/servers/WLS_REPORTS/tmp/_WL_user/reports_<version>/<random_string>/war"/> |