Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド 12c (12.2.1.2.0) E82656-01 |
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この章では、Oracle Data Integratorマッピングで使用するためにソース・トランザクション・システムでの変更をキャプチャしてステージング・サーバーでレプリケートするための、Oracle GoldenGateの使用方法について説明します。
この章には次の項が含まれます:
Oracle GoldenGate (OGG)製品によるソリューションでは、継続的な可用性を実現し、リアルタイムの情報を提供する主要なビジネス・アプリケーションが提供されます。異種のデータベースや環境間で、キャプチャ、ルーティング、変換および配信をリアルタイムに行うことが保証されます。
Oracle GoldenGateナレッジ・モジュールを使用するには、Oracle GoldenGateの概念およびアーキテクチャを理解しておく必要があります。詳細は、OTNにあるOracle GoldenGateのドキュメントを参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/middleware/goldengate/overview/index.html
Oracle Data Integratorでは、Oracle GoldenGateを使用してソース・データベースの変更をキャプチャして、ODI CDCフレームワークで処理できます。Oracle Data Integratorでは、Oracle GoldenGateを使用してソース・データベースからステージング・データベースへ、データをレプリケートします。このステージング・データベースには、ソース表のコピーおよびODI Changed Data Capture (CDC)インフラストラクチャが含まれ、どちらもOracle GoldenGateを使用してロードされます。
ステージング・データベースはOracleまたはTeradataスキーマに格納されます。ソース・データベースとして使用できるのは、Oracle、Microsoft SQL Server、DB2 UDBまたはSybase ASEです。この章の<database>という表記は、これらのソース・データベース・テクノロジのいずれかを意味します。
GoldenGateでのCDCの設定は、次の手順で行われます。
ソース表のレプリカは、Oracle Data Integratorの共通フォーマット・デザイナ機能などを使用して、ステージング・データベースに作成されます。
Oracle Data Integrator Changed Data Capture (CDC)は、JKM <database> to Oracle Consistent (OGG Online)またはJKM <database> to Teradata Consistent (OGG Online)のいずれかを使用して、ソース表でアクティブ化されます。
ジャーナルが、オンライン・モードまたはオフライン・モードのどちらかで開始されます。
オンライン・モード: オンライン・モードでジャーナルを開始するとGoldenGateキャプチャ(Extract)プロセスが構成および開始されてソース・データベースの変更がキャプチャされ、対応する配信(Replicat)プロセスがステージング・データベースの変更をレプリケートします。変更は、レプリケートされたソース表とCDCインフラストラクチャの両方にレプリケートされます。
GoldenGateのキャプチャおよび配信プロセスは、GoldenGate JAgentインタフェースを使用してデプロイおよび開始されます。GoldenGate JAgentを使用すると、Oracle Data IntegratorとOracle GoldenGateの間の通信が簡単になります。
オフライン・モード: オフライン・モードでジャーナルを開始すると、Oracle GoldenGate構成ファイルが作成され、ステージング・データベースにCDCインフラストラクチャが設定されます。この段階では、ソース・データをキャプチャするためのアクティブなプロセスは開始されません。
生成された構成ファイルを使用してOracle GoldenGateキャプチャ・プロセスが構成され、ソース・データベースからの変更のキャプチャが開始されます。また、対応する配信プロセスが構成され、ステージング・データベースへのこれらの変更のレプリケートが開始されます。変更は、レプリケートされたソース表とCDCインフラストラクチャの両方にレプリケートされます。
GoldenGateを任意に構成して、ステージング表へのソース・データの初期ロードを実行できます。
ODIマッピングでは、レプリケートされた表をソースとして使用し、キャプチャされた変更を任意のODIシナリオ内でシームレスに使用できます。
Oracle Data Integratorには、表24-1に示されている、ソースからステージング・データベースにオンライン・データをレプリケートするためのナレッジ・モジュールが用意されています。他のCDC JKMと同様に、Oracle GoldenGate JKMはソース・サーバーのデータをジャーナル化します。
JKM <database> to Oracle Consistent (OGG Online)とJKM <database> to Teradata Consistent (OGG Online)では、次の同じタスクが実行されます。
レプリケートされた表で、ODI CDCフレームワーク・インフラストラクチャの作成および管理を行います。
ジャーナルがオンライン・モードで開始された場合は、GoldenGate JAgentを使用してGoldenGateサーバーのOracleキャプチャおよび配信プロセスを構成および開始します。
ジャーナルがオフライン・モードで開始された場合は、Oracle GoldenGateキャプチャおよび配信プロセスを設定するパラメータ・ファイルおよび設定を完了する方法を説明するReadme.txt
を生成します。
ソース・データベースの構成をチェックするための追加の手順を提供し、構成を修正するためのヒントを提示します。
表24-1 Oracle GoldenGateナレッジ・モジュール
ナレッジ・モジュール | 説明 |
---|---|
JKM Oracle to Oracle Consistent (OGG Online) |
Oracleステージング・サーバーで一貫性セット・ジャーナル化のインフラストラクチャを作成し、Oracleソースからこのステージング・サーバーへデータをレプリケートするためのOracle GoldenGateの構成を生成します。 |
JKM DB2 UDB to Oracle Consistent (OGG Online) |
Oracleステージング・サーバーで一貫性セット・ジャーナル化のインフラストラクチャを作成し、IBM DB2 UDBソースからこのステージング・サーバーへデータをレプリケートするためのOracle GoldenGateの構成を生成します。 |
JKM Sybase ASE to Oracle Consistent (OGG Online) |
Oracleステージング・サーバーで一貫性セット・ジャーナル化のインフラストラクチャを作成し、Sybase ASEソースからこのステージング・サーバーへデータをレプリケートするためのOracle GoldenGateの構成を生成します。 |
JKM MSSQL to Oracle Consistent (OGG Online) |
Oracleステージング・サーバーで一貫性セット・ジャーナル化のインフラストラクチャを作成し、Microsoft SQL Serverソースからこのステージング・サーバーへデータをレプリケートするための、Oracle GoldenGateの構成を生成します。 |
JKM Oracle to Teradata Consistent (OGG Online) |
Teradataステージング・サーバーで一貫性セット・ジャーナル化のインフラストラクチャを作成し、Oracleソースからこのステージング・サーバーへデータをレプリケートするためのOracle GoldenGateの構成を生成します。 |
JKM DB2 UDB to Teradata Consistent (OGG Online) |
Teradataステージング・サーバーで一貫性セット・ジャーナル化のインフラストラクチャを作成し、IBM DB2 UDBソースからこのステージング・サーバーへデータをレプリケートするためのOracle GoldenGateの構成を生成します。 |
JKM Sybase ASE to Teradata Consistent (OGG Online) |
Teradataステージング・サーバーで一貫性セット・ジャーナル化のインフラストラクチャを作成し、Sybase ASEソースからこのステージング・サーバーへデータをレプリケートするためのOracle GoldenGateの構成を生成します。 |
JKM MSSQL to Teradata Consistent (OGG Online) |
Teradataステージング・サーバーで一貫性セット・ジャーナル化のインフラストラクチャを作成し、Microsoft SQL Serverソースからこのステージング・サーバーへデータをレプリケートするためのOracle GoldenGateの構成を生成します。 |
Oracle GoldenGateナレッジ・モジュールの使用を開始する前に、この項の情報を必ず読んでください。
インストールを実行する前に、システム要件および動作要件のドキュメントを読んで、使用する環境がインストールする製品の最低インストール要件を満たすことを確認する必要があります。
サポートされているプラットフォームおよびバージョンのリストには、次のOracle Technical Network (OTN)からアクセスできます。
http://www.oracle.com/technology/products/oracle-data-integrator/index.html
プラットフォームでサポートされるソースおよびステージング・データベースのバージョンに関して、OTNにあるOracle GoldenGateのドキュメントも参照してください。
キャプチャおよび配信プロセスを実行するには、ソースおよびステージング・サーバーの両方にOracle GoldenGateをインストールしておく必要があります。Oracle GoldenGateをインストールすると、GoldenGateのプロセスの実行および管理に必要なすべてのコンポーネントがインストールされます。
キャプチャまたは配信を開始するには、Oracle GoldenGateのManagerプロセスがそれぞれのシステムで稼働している必要があり、リソース管理のために、キャプチャまたは配信の実行中も稼働していることが必要です。
オンライン・ジャーナル化を実行するためには、Oracle GoldenGateのインスタンス上にOracle GoldenGate JAgentプロセスを構成し、実行する必要があります。
Oracle GoldenGateには固有の要件およびインストール手順があり、Oracle GoldenGate JKMを使用して構成されるキャプチャおよび配信プロセスを開始する前に、このインストール手順を実行しておく必要があります。詳細は、OTNにあるOracle GoldenGateのドキュメントを参照してください。
Oracle Data Integrator統合プロジェクトでJKM <database> to Oracle Consistent (OGG Online)またはJKM <database> to Teradata Consistent (OGG Online)を使用するには、次の手順を実行する必要があります。
この工程には、ステージング・データ・サーバー、ソース・データ・サーバー、およびこれらのサーバーに添付される物理スキーマと論理スキーマをOracle Data Integratorで宣言することが含まれます。
この構成でトポロジを定義するには、次のタスクを実行します。
Oracle GoldenGateが変更をキャプチャするソース・データ・サーバーを定義する必要があります。
標準の手順で、使用するソース・テクノロジのデータ・サーバーを作成します。詳細は、このガイドの、使用するソース・テクノロジに対応する章を参照してください。
このデータ・サーバーは、ソース・データベース・インスタンスを表します。
24.3.1.1項「ソース・データ・サーバーの定義」で作成したデータ・サーバーの下に、物理スキーマを作成します。『Oracle Data Integratorの管理』の物理スキーマの作成に関する項の説明に従って、標準の手順を使用します。
『Oracle Data Integratorの管理』の論理スキーマの作成に関する項の説明に従って、標準の手順を使用してこの物理スキーマ用の論理スキーマを作成し、特定のコンテキストで関連付けます。
OracleまたはTeradataテクノロジ用のデータ・サーバーを作成します。詳細は、次の情報を参照してください:
『Oracle Data Integratorの管理』の物理スキーマの作成に関する項の説明に従って、標準の手順を使用してOracleまたはTeradataの物理スキーマを作成します。
注意: ステージング・サーバーで定義された物理スキーマのデータ・スキーマには、Oracle GoldenGateプロセスによってキャプチャおよびレプリケートされた、変更されたレコードが含まれます。ODI CDCインフラストラクチャの格納には、作業スキーマが使用されます。 |
『Oracle Data Integratorの管理』の論理スキーマの作成に関する項の説明に従って、標準の手順を使用してこの物理スキーマ用の論理スキーマを作成し、特定のコンテキストで関連付けます。
Oracle GoldenGateデータ・サーバーはOracle Data Integrator (ODI)のOracle GoldenGate JAgentプロセスに対応しています。Oracle GoldenGate JAgentプロセスを使用すると、ODIとOracle GoldenGateサーバーの間の通信が簡単になります。ソースとターゲット両方のOracle GoldenGateサーバーのJAgentプロセスを作成する必要があります。
『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』のデータ・サーバーの作成に関する項の説明に従って、標準の手順を使用してOracle GoldenGateテクノロジ用のデータ・サーバーを作成します。この項では、Oracle GoldenGateデータ・サーバーの定義に関する必須または固有のフィールドのみについて説明します。
「定義」タブ:
名前: Oracle Data Integratorに表示されるデータ・サーバーの名前。
ホスト: JAgentプロセスが実行されているサーバーのホスト名またはIPアドレス。
JMXポート: JAgentプロセスのポート番号。
マネージャ・ポート: Oracle GoldenGateマネージャ・インスタンスのポート番号。
JMXユーザー: JAgentに接続するユーザー名。
パスワード: ユーザー資格証明のパスワード。
インストール・パス: Oracle GoldenGateのインストール場所のパス。モデルからキャプチャ・プロセス定義を作成する際にはこのパスを使用する必要があります。
ODIのOracle GoldenGate物理スキーマは、Oracle GoldenGateでCDCを実行するGoldenGateのキャプチャおよび配信プロセスに対応しています。ソースGoldenGateサーバーにキャプチャ・プロセスを、ターゲットGoldenGateサーバーに配信プロセスを構成するには、Oracle GoldenGate物理スキーマを定義する必要があります。
24.3.1.5項「Oracle GoldenGateデータ・サーバーの定義」で作成したOracle GoldenGateデータ・サーバーに物理スキーマを作成します。『Oracle Data Integratorの管理』の物理スキーマの作成に関する項の説明に従って、標準の手順を使用します。この項では、Oracle GoldenGateのキャプチャおよびレプリケート・プロセスを構成するための物理スキーマ作成に必須または固有のフィールドのみについて説明します。
注意: 別の方法として、Oracle GoldenGate物理スキーマをモデルから作成することもできます。モデルからの物理スキーマ作成方法の詳細は、24.3.4.1項「モデルからのOracle GoldenGate物理スキーマの作成」を参照してください。 |
GoldenGateキャプチャ・プロセスのフィールド
GoldenGateキャプチャ・プロセスは、ソースGoldenGateサーバーに構成する必要があります。
「プロセス定義」タブで次のように設定します。
プロセス・タイプ: 構成するプロセスのタイプ。プロセス・タイプとして「キャプチャ」を選択します。
名前: Oracle Data Integratorのプロセス(物理スキーマ)の名前。プロセス名は8文字以内にする必要があり、使用できるのは大文字のみです。
証跡ファイル・パス: Oracle GoldenGate証跡ファイルの場所。ファイル名の部分に使用できるのは2文字のみです。
リモート証跡ファイル・パス: リモート証跡ファイルの場所。ファイル名の部分に使用できるのは2文字のみです。
証跡ファイル・サイズ: Oracle GoldenGate証跡ファイルのサイズ(MB)。
レポート・フェッチ: レポート情報にフェッチ統計を含めることができます。
レポート数頻度: 特定の間隔における合計操作数をレポートします。間隔が指定されていない場合は、パラメータ・ファイルにエントリが追加されません。
パラメータを選択: 使用可能なOracle GoldenGateパラメータのリスト。サポートされているデータベースのパラメータのみがリストされます。パラメータを選択して「追加」をクリックします。選択されたパラメータのテンプレートが、テキスト・ボックスに追加されます。
GoldenGateのパラメータの詳細は、OTNのOracle GoldenGateリファレンス・ガイドを参照してください。
配信プロセスのフィールド
GoldenGateの配信プロセスは、ターゲットGoldenGateサーバーで構成する必要があります。
「プロセス定義」タブで次のように設定します。
プロセス・タイプ: 構成するプロセスのタイプ。プロセス・タイプとして「配信」を選択します。
名前: Oracle Data Integratorのプロセス(物理スキーマ)の名前。プロセス名は7文字以内にする必要があり、使用できるのは大文字のみです。
証跡ファイル・パス: 証跡ファイルの場所。ファイル名の部分に使用できるのは2文字のみです。
破棄ファイルのパス: 破棄ファイルの場所。
定義ファイル・パス: 定義ファイルの場所。
レポート詳細: レポート情報に衝突数を含めることができます。
レポート数頻度: 特定の間隔における合計操作数をレポートします。間隔が指定されていない場合は、パラメータ・ファイルにエントリが追加されません。
パラメータを選択: 使用可能なOracle GoldenGateパラメータのリスト。サポートされているデータベースのパラメータのみがリストされます。パラメータを選択して「追加」をクリックします。
GoldenGateのパラメータの詳細は、OTNのOracle GoldenGateリファレンス・ガイドを参照してください。
24.3.1.6項「Oracle GoldenGate物理スキーマの作成」で作成したGoldenGate物理スキーマ(GoldenGateキャプチャおよび配信プロセス)の論理スキーマを作成します。キャプチャ・プロセスと配信プロセスの両方に論理スキーマを作成する必要があります。
論理スキーマを作成するには、次のようにします。
トポロジ・ナビゲータで、「論理アーキテクチャ」アコーディオンの「テクノロジ」ノードを開きます。
Oracle GoldenGateを右クリックして、「新規論理スキーマ」を選択します。
「論理スキーマ名」を入力します。
論理スキーマをアタッチする「キャプチャ」または「配信」のどちらか適切なプロセス・タイプを選択します。
左側の列の各コンテキストについて、右側の列で既存の物理スキーマを選択します。この物理スキーマはこのコンテキストの論理スキーマと自動的に関連付けられます。必要なすべてのコンテキストについてこの操作を繰り返します。
「ファイル」メニューから、「保存」をクリックします。
Oracle GoldenGateにより、ソース内で変更されたレコードがステージング・サーバーにレプリケートされます。このレプリケーションを実行するには、ソース表の構造をステージング・サーバーにレプリケートする必要があります。
これらのソース表をレプリケートするには、次のようにします。
OracleまたはTeradataテクノロジを使用して新規データ・モデルを作成します。このモデルでは、24.3.1.4項「ステージング物理スキーマの作成」の手順で作成した論理スキーマを使用する必要があります。
モデル作成の詳細は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』のモデルの作成に関する項を参照してください。
このデータ・モデルをリバース・エンジニアリングする必要はありません。
このモデルの新規ダイアグラムを作成し、レプリケートするソース表をこのダイアグラムに追加します。
DDLスクリプトを生成し、これらのスクリプトを実行してステージング・データ・サーバー内に表を作成します。
ソース・データの初期ロードを実行すると、このデータをステージング表にレプリケートできます。この初期ロードは、ODIで共通フォーマット・デザイナのインタフェースINの生成機能を使用して実行できます。もしくは、ソース・データストアのCDCの構成
の際に、初期ロードを実行するキャプチャまたは配信プロセスを指定するか、USE_OGG_FOR_INIT JKMオプションをYesに設定して初期ロードを実行するためのプロセスを作成し、Oracle GoldenGateを使用して、この初期ロードを実行できます。
注意: ダイアグラム、DDLの生成、およびインタフェースINの生成機能の詳細は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』の共通フォーマット・デザイナによるデータ・モデルの作成に関する項を参照してください。 |
Oracle GoldenGateの機能を使用してプロジェクトを設定するには、標準の手順に従います。『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』の統合プロジェクトの作成に関する項を参照してください。
使用するソース・データ・サーバーおよびステージング・サーバーのテクノロジに応じて、使用するプロジェクトに次のいずれかのKMをインポートします。
JKM Oracle to Oracle Consistent (OGG Online)
JKM DB2 UDB to Oracle Consistent (OGG Online)
JKM Sybase ASE to Oracle Consistent (OGG Online)
JKM MSSQL to Oracle Consistent (OGG Online)
JKM Oracle to Teradata Consistent (OGG Online)
JKM DB2 UDB to Teradata Consistent (OGG Online)
JKM Sybase ASE to Teradata Consistent (OGG Online)
JKM MSSQL to Teradata Consistent (OGG Online)
ソース・データストアに対してチェンジ・データ・キャプチャを構成する必要があります。この構成は一貫性セット・ジャーナル化の設定に似ており、次の手順を使用して実行します。
ソース・データストアを含むデータ・モデルを編集します。データ・モデルの「ジャーナル化」タブで、「ジャーナル化モード」を「一貫性セット」に設定し、適切なJKM <database> to Oracle Consistent (OGG Online)またはJKM <database> to Teradata Consistent (OGG Online)を選択します。
プロセス選択ドロップダウン・リストを使用して、次のGoldenGateプロセス(物理スキーマ)を選択します。
キャプチャ・プロセス
配信プロセス
初期ロード・キャプチャ・プロセス
初期ロード配信プロセス
既存のGoldenGateプロセスを使用しない場合は、<Process Name> フィールドの横の「作成」ボタンを使用してここから新規プロセスを作成できます。モデルからのGoldenGateプロセス作成方法の詳細は、24.3.4.1項「モデルからのOracle GoldenGate物理スキーマの作成」を参照してください。
次のようにKMのオプションを設定します。
ONLINE: このオプションをtrueに設定すると、JKMでCDCインフラストラクチャが構成され、GoldenGateのキャプチャおよび配信プロセスが構成および開始されます。このオプションをfalseに設定すると、JKMでCDCインフラストラクチャが生成され、GoldenGateのキャプチャおよび配信プロセスを設定するために必要な構成ファイルが生成されます。また、GoldenGateのプロセスを構成および開始するための手順を説明したReadme.txt
も生成されます。
オンラインおよびオフライン・モードの詳細は、24.1.1項「GoldeGate CDCプロセスの概要」を参照してください。
構成ファイルを使用してGoldenGateのプロセスを構成および開始する方法の詳細は、24.3.5項「Oracle GoldenGateプロセスの構成および開始(オフライン・モードのみ)」を参照してください。
LOCAL_TEMP_DIR: Oracle GoldenGateの構成ファイルが生成される一時フォルダのフル・パス。
SRC_DSN: データソースの名前。このKMオプションは、ODBCドライバを使用する場合は必須です。このオプションは、JKM Oracle to Oracle Consistent (OGG Online)には含まれていません。
注意: Sybaseユーザーのみ: データソース名を定義する際には、次のようにデータソース名にデータベース・サーバー名を追加する必要があります。
|
USE_OGG_FOR_INIT: オフライン・モードのみに適用可能。Oracle GoldenGateプロセスを生成して、レプリケートされた表の初期ロードを実行します。レプリケートされた表の作成時にOracle Data Integratorでこの初期ロードを実行した場合、このオプションはNO
のままで構いません。
USE_INTEGRATED_REPLICAT_MODE: このKMオプションは、配信モードがクラシックまたは統合Replicatの場合に必要です。
値
True: 統合Replicatモードを使用します。
False: クラシック・モードを使用します(デフォルト値)。
このパラメータが実装されているのは、次のKMのみです。
KM_JKM DB2 UDB to Oracle Consistent (OGG Online).xml
KM_JKM MSSQL to Oracle Consistent (OGG Online).xml
KM_JKM Oracle to Oracle Consistent (OGG Online).xml
KM_JKM Sybase ASE to Oracle Consistent (OGG Online).xmlKM_JKM DB2 UDB to Oracle Consistent (OGG Online).xml
KM_JKM MSSQL to Oracle Consistent (OGG Online).xml
KM_JKM Oracle to Oracle Consistent (OGG Online).xml
KM_JKM Sybase ASE to Oracle Consistent (OGG Online).xml
レプリケートするデータストアまたはモデル(すべてのデータストアをレプリケートする場合)を選択して右クリックし、「チェンジ・データ・キャプチャ」→「CDCに追加」を選択します。
モデルを選択して右クリックし、「チェンジ・データ・キャプチャ」→「サブスクライバ」→「サブスクライブ」を選択します。このモデルのサブスクライバを追加します。
モデルを選択して右クリックし、「チェンジ・データ・キャプチャ」→「ジャーナルの開始」を選択します。ジャーナルがオンライン・モードで開始される(JKMのONLINEオプションがtrueに設定されている)と、JKMではCDCインフラストラクチャが作成され、Oracle GoldenGateプロセスが構成および開始されます。ジャーナルがオフライン・モードで開始される(JKMのONLINEオプションがfalseに設定されている)と、JKMではCDCインフラストラクチャが作成され、Oracle GoldenGateプロセスを構成するために必要な構成ファイルが生成されます。また、GoldenGateのプロセスを構成および開始するための手順を説明したReadme.txt
も生成されます。
GoldenGateプロセスを構成および開始する方法の詳細は、24.3.5項「Oracle GoldenGateプロセスの構成および開始(オフライン・モードのみ)」を参照してください。
ジャーナルの起動アクションの結果は、次のように確認できます。
ジャーナルをオンライン・モードで開始すると、Oracle GoldenGateプロセスが構成および開始されます。ソース・データストアで変更されたデータがステージング表でキャプチャおよびレプリケートされます。
ジャーナルをオフライン・モードで開始すると、Oracle GoldenGateの構成ファイルおよびReadme.txt
ファイルが、LOCAL_TEMP_DIR KMオプションで指定されたディレクトリに生成されます。これらのファイルを使用してOracle GoldenGateプロセスの構成および開始(オフライン・モードのみ)を行えます。
CDCインフラストラクチャが正しく設定されます。ジャーナル化されたデータストアが「モデル」アコーディオンに表示され、ジャーナル化のアクティブ・フラグが設定されます。モデルを右クリックして「チェンジ・データ・キャプチャ」→「ジャーナル・データ」を選択すると、これらのデータストアのジャーナル化されたデータにアクセスできます。
CDCの概念情報および詳しい手順は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』のジャーナル化の使用方法に関する項を参照してください。
注意: このCDC構成では一貫性セット・ジャーナル化がサポートされていますが、CDCにデータストアを追加した後に、モデルの「ジャーナル化表」タブでデータストアを順序付けする必要はありません。 |
モデル・エディタの「ジャーナル化」タブから、次のGoldenGateプロセスのOracle GoldenGate物理スキーマを作成できます。
キャプチャ・プロセス
配信プロセス
初期キャプチャ・プロセス(初期ロード用に使用されるキャプチャ・プロセス)
初期配信プロセス(初期ロード用に使用される配信プロセス)
モデルからOracle GoldenGate物理スキーマを作成する際には、JAgentおよびモデル詳細からデフォルト値が導出されます。
モデルからOracle GoldenGate物理スキーマを作成するには、次のようにします。
デザイナ・ナビゲータで、「モデル」パネルを展開します。
物理スキーマの作成に使用するモデルが含まれている「モデル」フォルダを展開します。
モデルを右クリックして「開く」を選択します。
モデル・エディタの「ジャーナル化」タブをクリックします。
「キャプチャ・プロセス」フィールドの横の「作成」ボタンをクリックします。
適切なJAgentおよびコンテキストを選択します。
「プロセス名」および「論理プロセス名」を入力します。
「OK」をクリックして、キャプチャ・プロセスを作成および選択します。
警告: キャプチャ・プロセスに対して生成された物理スキーマは手動で変更する必要があります。物理スキーマの「リモート証跡ファイル・パス」プロパティではキャプチャ・インスタンスのパスが使用されるので、配信インスタンスのパスを使用するように変更する必要があります。 |
「配信プロセス」フィールドの横の「作成」ボタンをクリックします。
適切なJAgentおよびコンテキストを選択します。
「プロセス名」および「論理プロセス名」を入力します。
配信プロセスのターゲット・データベース論理スキーマを選択します。
「OK」をクリックします。
同様に、「初期ロード・キャプチャ・プロセス」および「初期ロード配信プロセス」フィールドの横の「作成」ボタンをクリックして、それらの物理スキーマを作成します。
注意:
|
JKMにより、LOCAL_TEMP_DIR内に、ソースおよびターゲット・オブジェクト・グループと同じ名前のフォルダが生成されます。このフォルダには次のものが含まれます。
Readme.txt
ファイル: Oracle GoldenGateプロセスの構成および開始の詳細な手順が含まれています。
src
フォルダ: ソース・サーバーのOracle GoldenGateのインストール・ディレクトリにアップロードする構成ファイルが含まれています。
stg
フォルダ: ステージング・サーバーのOracle GoldenGateのインストール・ディレクトリにアップロードする構成ファイルが含まれています。
それぞれの構成用にカスタマイズされた詳細な手順は、READMEファイルに含まれています。
これらの手順の内容は次のとおりです。
src
フォルダからソース・サーバーへ、ファイルをアップロードまたはコピーします。
stg
フォルダからステージング・サーバーへ、ファイルをアップロードまたはコピーします。
ggsci
コマンド行を使用して、キャプチャ・プロセス開始用のJKMによって生成されたOBEY
ファイルをソース・サーバーで実行します。
defgenコマンド行を使用して、ソース・サーバーで定義ファイルを生成します。
この定義ファイルをステージング・サーバーにコピーします。
初期ロード・オプションを使用する場合:
ggsci
コマンド行を使用して、初期ロード用のJKMによって生成されたOBEY
ファイルをステージング・サーバーで実行します。
ggsci
コマンド行を使用して、初期ロード用のJKMによって生成されたOBEY
ファイルをソース・サーバーで実行します。
最後に、ggsci
コマンド行を使用して、配信プロセス開始用のJKMによって生成されたOBEY
ファイルをステージング・サーバーで実行します。
OBEY
ファイル、ggsci
およびdefgen
ユーティリティの詳細は、OTNにあるOracle GoldenGateのドキュメントを参照してください。
レプリケートされたデータのデータをマッピングのソースとして使用できます。この処理は、一貫性セット・モードでジャーナル化されたソース・データストアを使用する場合と似ています。詳細は、『Oracle Data Integratorでの統合プロジェクトの開発』の変更データの使用: 一貫性セット・ジャーナル化に関する項を参照してください。
この項には、拡張構成に関する次の内容が含まれています。
ステージング表には、構成のレプリカおよびソース表のデータが含まれます。Oracle GoldenGateプロセスでは、ソース表での変更がキャプチャされ、ターゲットに適用されます。ただし、ステージング表には、最初にソース表の元のコンテンツをロードしておく必要があります。この初期ロードは、次の方法で実行できます。
Oracle GoldenGateを使用: 特定のGoldenGateプロセスにより、ソース表のコンテンツ全体がステージング表にロードされます。
Oracle Data Integratorを使用: Oracle Data Integratorの共通フォーマット・デザイナの「インタフェースINの生成」オプション。この方法では、ODIマッピングを使用してデータを転送します。
データベースのバックアップ/リストア・ツールを使用して、データおよび構造をコピー。
次のKMオプションを使用して、レプリケーションのパフォーマンスを改善できます。
COMPATIBLE: このOracle固有のオプションは、PURGEキーワードの使用および統計(DBMS_STATSまたはANALYZEを使用)の収集方法に影響を及ぼします。この値を、使用するステージング・サーバーのデータベースのバージョンに設定します。
NB_APPLY_PROCESS: ステージング・サーバーで作成されるOracle GoldenGateの配信プロセスの数。
TRAIL_FILE_SIZE: Oracle GoldenGateのTrailファイルのサイズをメガバイトで指定します。
NB_APPLY_PROCESSおよびTRAIL_FILE_SIZEパラメータによるパフォーマンス・チューニングの詳細は、OTNにあるOracle GoldenGateのドキュメントを参照してください。
1つのソースと複数のステージングの構成は、オフライン・ジャーナル化モードでのみ行えます。
単一のソースで変更をキャプチャし、複数のステージング・サーバーにレプリケートする構成を設定できます。この設定方法および一般的な構成を次の例に示します。
レプリケーションのソースとしてソース・サーバーSRCを使用し、STG1およびSTG2の両ステージング・サーバーにレプリケートします。
ソース・モデルを編集して、STG1の論理スキーマが選択されていることを確認します。
ジャーナルをオフライン・モードで開始しReadmeの指示に従って、SRCおよびSTG1のOracle GoldenGateのプロセスを設定します。
ソース・モデルを再び編集して、STG2の論理スキーマを選択します。
ジャーナルをオフライン・モードで開始しReadmeの指示に従って、SRCおよびSTG2のOracle GoldenGateのプロセスを設定します。
注意: SRCで構成を再度再生しても、キャプチャ・プロセス、証跡ファイルまたは定義ファイルは再作成されません。単に、新規のOracle GoldenGate Datapumpプロセスが作成され、データがSTG2にプッシュされます。 |
統合キャプチャ・モードでは、Oracle GoldenGateのExtractプロセスでデータベース・ログマイニング・サーバーと直接通信し、データの変更を論理変更レコード(logical change records: LCR)の形式で受け取ります。
統合キャプチャの利点は、次のとおりです。
統合キャプチャでは、データベース・ログマイニング・サーバーを使用してOracle REDOストリームにアクセスするため、アーカイブ・ログの様々なコピーまたはオンライン・ログの様々なミラー・バージョン間の切替えを自動的に行うことができます。
データベースと完全に統合され、Oracle RAC、ASM、およびTDEと連携するために追加の手順を実行する必要がない
表を高速にフィルタ処理できる
Point-in-TimeリカバリとRAC統合をより効率的に処理できる
Oracle Recovery Manager (RMAN)がExtractに必要なアーカイブ・ログを自動的に保持するため、統合されたログ管理が可能になる
マルチテナント・コンテナ・データベースからのキャプチャがサポートされる
統合キャプチャと統合適用は両方ともデータベース・オブジェクトなので、オブジェクトの命名は、Oracle Databaseオブジェクトの場合と同じルールに従う
リリース11.2.0.4以降のソース・データベース(ソース互換性が11.2.0.4以上に設定されている)では、ログマイニング・サーバーによってDDLのキャプチャが非同期に実行され、特別なトリガー、表、またはその他のデータ・オブジェクトをインストールする必要がない
バージョン11.2.0.4よりも前のOracle 11gソース・データベースでExtractが統合モードになっている場合は、DDLトリガーとサポート・オブジェクトが必要になる
Oracle GoldenGateのアップグレードは、ユーザー・アプリケーションを停止する必要なしに実行できる
統合キャプチャには、マイニング・データベースのデプロイ場所に応じて使用されるデプロイメント・オプションが2つあります。マイニング・データベースは、ログマイニング・サーバーがデプロイされるデータベースです。
ローカル・デプロイメント
ローカル・デプロイメントの場合、ソース・データベースとマイニング・データベースは同じです。ソース・データベースは、次の操作が行われるデータベースです。
REDOストリームをマイニングし、変更がキャプチャされる
ログマイニング・サーバーがデプロイされる
統合キャプチャはデータベースと完全に統合されるため、このモードでは、特別な設定が不要です。
ダウンストリーム・デプロイメント
ダウンストリーム・デプロイメントでは、ソース・データベースとマイニング・データベースは異なるデータベースです。ダウンストリーム・マイニング構成を使用する場合は、ソース・データベースとマイニング・データベースのプラットフォームが同じである必要があります。たとえば、ソース・データベースが64ビットWindowsで稼働している場合、ダウンストリーム・データベースも64ビットWindowsプラットフォームで実行する必要があります。
ダウンストリーム・データベースでログマイニング・サーバーを作成します。
REDOログをダウンストリーム・マイニング・データベースに配布して、その場所でキャプチャを実行するために、ソース・データベースでREDO転送を構成します。
注意: キャプチャのオーバーヘッドや変換によるその他のオーバーヘッドおよび本番サーバーの他の処理を軽減するには、キャプチャにダウンストリーム・マイニング・サーバーを使用することをお薦めしますが、これにはログの転送や他の構成が必要です。 |
Replicatプロセスを使用すると、レプリケートされたデータをOracleターゲット・データベースに適用することができます。Oracle GoldenGateプロセスの詳細は、WindowsおよびUNIXにおけるOracle GoldenGateの管理を参照してください。
Oracleターゲット・データベースでは、Replicatを非統合モードまたは統合モードのいずれかで実行できます。次の項では、これらのモードについて説明するとともに、各モードでサポートされるデーターベース・バージョンを示します。
非統合モードでは、Replicatプロセスは標準SQLを使用して、データをターゲット表に直接適用します。
Replicatの調整された構成を使用して、非統合Replicatでトランザクションを並行して適用することができます。詳細は、WindowsおよびUNIXにおけるOracle GoldenGateの管理を参照してください。
非統合Replicatは、次の場合に使用します。
Oracleターゲット・データベースがOracle 11.2.0.4よりも前のバージョンである
統合Replicatモードでサポートされていない機能を広範に使用する必要がある
非統合モードでは、Replicatは次のように機能します。
Oracle GoldenGateの証跡を読み取ります。
データのフィルタリング、マッピング、および変換を実行します。
ソース・データベースのDMLまたはDDLトランザクションを表すSQL文を作成します(コミットされた順に)。
Oracle Call Interface (OCI)を介して、SQLをターゲットに適用します。
統合モードにおいて、Replicatプロセスでは、Oracleデータベース内で使用可能な適用処理機能が使用されます。このモードでは、Replicatは次のように機能します。
Oracle GoldenGateの証跡を読み取ります。
データのフィルタリング、マッピング、および変換を実行します。
ソース・データベースのDMLトランザクションを表す論理変更レコード(logical change records: LCR)を作成します(コミットされた順に)。DDLは、Replicatにより直接適用されます。
軽量ストリーミング・インタフェースを使用して、データベース・インバウンド・サーバーと呼ばれるターゲット・データベースのバックグラウンド処理にアタッチします。
LCRをインバウンド・サーバーに転送し、データをターゲット・データベースに適用します。
単一のReplicat構成内で、適用サーバーと呼ばれるインバウンド・サーバーの複数の子プロセスがトランザクションを並列に適用し、元のトランザクションのアトミック性を保持します。この並列度は、Replicatプロセスの構成時、または必要に応じて動的に、ターゲット・システムのサポートに応じて増加できます。
統合Replicatはトランザクションを非同期に適用します。高速のスループットを達成するために、相互依存性のないトランザクションを安全に実行して順不同でコミットできます。相互依存性があるトランザクションは、ソースと同じ順序で確実に適用されます。
インバウンド・サーバーのリーダー・プロセスでは、ターゲット・データベースで定義されている制約(主キー、一意キー、外部キー)に基づいて、ワークロードのトランザクション間の相互依存性が計算されます。また、バリア・トランザクションとDDL操作は自動的に管理されます。コーディネータ・プロセスでは、複数のトランザクションが調整され、適用サーバー間の順序が管理されます。
インバウンド・サーバーが構成済機能または列タイプをサポートしていない場合、Replicatはインバウンド・サーバーとの通信を停止して、インバウンド・サーバーがキューのトランザクションを完了するのを待機し、その後、OCIを介して、トランザクションを直接適用モードでデータベースに適用します。Replicatは、直接トランザクションの適用後に統合モードで処理を再開します。
Replicatでは、次の機能が直接モードで適用されます。
DDL操作
順序操作
TABLEまたはMAPパラメータ内のSQLEXECパラメータ
EVENTACTIONS処理
UDTに関する注意: ExtractがUSENATIVEOBJSUPPORTを使用してUDTをキャプチャすると、統合Replicatにより、インバウンド・サーバーでUDTが適用されます。そうでない場合は、ReplicatによってUDTが直接処理されます。
注意: トランザクションは、直接適用モードでシリアルに適用されるため、このような操作を多用すると、統合Replicatモードのパフォーマンスが低下する場合があります。統合Replicatは、適用処理のほとんどが統合モードで実行可能な場合に、最高のパフォーマンスを発揮します。ユーザー・イグジットは統合モードで実行されます。ユーザー・イグジットにより予期しない結果が発生する場合がありますが、終了コードは、レプリケーション・ストリームのデータによって異なります。 |
次のキャプチャおよび適用モードを一緒に使用できます。
クラシック・キャプチャ(Oracleまたは非Oracleソース)および非統合Replicat
クラシック・キャプチャ(Oracleまたは非Oracleソース)および統合Replicat
統合キャプチャおよび非統合Replicat
統合キャプチャおよび統合Replicat
統合キャプチャおよびクラシック・キャプチャを同じソースOracle GoldenGateインスタンス内で同時に使用し、統合Replicatおよび非統合Replicatを同じターゲットOracle GoldenGateインスタンス内で同時に使用できます。
クラシック・キャプチャ・モードと統合キャプチャ・モード間、および非統合Replicatモードと統合Replicatモード間では、DDLまたはDMLは調整されないため、この構成では、適切なプロセス・グループ内にオブジェクトを慎重に配置する必要があります。各Extractグループでは、表のデータ型および属性に基づいて、処理モードに適したオブジェクトを処理する必要があります。一方のExtractのオブジェクトに、もう一方のExtractのオブジェクトのDMLまたはDDL依存性を含めることはできません。同じタイプの分離をReplicat構成に適用する必要があります。
Oracleバージョンによってサポートされる場合、推奨されるOracle GoldenGate構成は、1つの統合キャプチャをOracleソースで使用し、Oracleターゲットのソース・データベースごとに、1つの統合Replicatを使用することです。統合キャプチャは、クラシック・キャプチャよりも特定のデータ型を完全にサポートします。インバウンド・サーバーを使用するか、必要時に直接適用に切り替えることで、1つの統合Replicat構成ですべてのOracleデータ型をサポートし、ソース・トランザクションの完全性を保持します。必要に応じて、並列度設定を目的の適用パフォーマンス・レベルに調整できます。
ターゲット・データベースが統合ReplicatをサポートしないOracleバージョンか、Oracle以外のデータベースの場合は、調整済のReplicat構成を使用できます。詳細は、WindowsおよびUNIXにおけるOracle GoldenGateの管理を参照してください。
プロセス・モードを切り替えることができます。たとえば、クラシック・キャプチャから統合キャプチャ、統合キャプチャからクラシック・キャプチャに切り替えることができます。手順は、「WindowsおよびUNIXにおけるOracle GoldenGateの管理」を参照してください。
GoldenGate 11.2.1でIntegrated Extractを実行するには、次の要件を満たす必要があります。
Oracle RDBMSがバージョン11.2.0.3以上である
RDBMS (Database)パッチが適用されている
Integrated Extract 11.2.x向けの、11.2.0.3 Database固有のバンドル・パッチ
REDO互換性を11.2.0.3に設定し、DBバージョンに一致させる必要がある
次の項では、アップグレード手順について説明します。
RAC環境とOGGバージョン11.2.1.0.23+を使用している場合は、手順a~dを実行します。11.2.1.0.23よりも前のOGGバージョンを使用している場合は、これらの手順をスキップし、手順2に進んでください。
実行中のExtractに対して、次のコマンドを発行します。
SEND extract <extract name> tranlogoptions prepareforupgradetoie
Extractが停止している場合、次の行をパラメータ・ファイルに追加した後、Extractを起動します。
TRANLOGOPTIONS PREPAREFORUPGRADETOIE
ggserr.logファイルまたは対応するExtractレポート・ファイルで、変更が有効になったことによりアップグレードの続行が可能になったことを示すINFO GG-01873メッセージを監視します。
注意: INFOメッセージが表示された場合、Extractは、キャプチャされる表のすべてのRACノードでコミット済みトランザクションを処理する必要があります。別の方法として、ダミーの表をExtractパラメータ・ファイルに追加することができ、すべてのスレッドからこの表でDMLを実行すると、すべてのスレッドの現在のチェックポイントがExtractコミット境界に設定されます。 |
Example from report file: 2014-06-05 17:06:09 INFO OGG-01873 The parameter TRANLOGOPTIONS PREPAREFORUPGRADETOIE has taken effect. Proceed to the next step in the upgrade process. Example from ggserr.log file: 2014-06-05 17:06:09 INFO OGG-01873 Oracle GoldenGate Capture for Oracle, src.prm: The parameter TRANLOGOPTIONS PREPAREFORUPGRADETOIE has taken effect.
メッセージが表示された後、Extractを停止してdbloginを実行し、次のように、Integrated Extractへの変換を実行します。
Extractデータベースに接続し、次の権限をGG管理ユーザーに付与します。
SQL>exec dbms_goldengate_auth.grant_admin_privilege('<ggadmin>')
GGSCIにログインします。
アップグレードが可能かどうかを確認します。
GGSCI> DBLOGIN USERID <ID> PASSWORD <PW> GGSCI> INFO <extract_name> UPGRADE
既存のトランザクションがオープンしている場合は、アップグレードに失敗することがあります。
GGSCI>stop extract <extract_name> GGSCI>dblogin userid <ggadmin>,password <password>
データベースにExtractをまだ登録していない場合は、登録を完了します。
GGSCI>register extract <extract_name> database GGSCI>alter extract <extract_name>,upgrade integrated tranlog GGSCI>start extract <extract_name>