レプリケーション・スキームは、オブジェクトでコミットされた更新が実行されたときに、2つ以上のTimesTenデータベース間でレプリケートされるオブジェクト・セットを定義します。レプリケーションは、非同期転送または同期転送による一方向または双方向の形式で、表レベルまたはデータベース・レベルで構成できます。
この章では、サブスクライバ・データベースおよびSTORE
属性を含むレプリケーション・スキームの表示について説明します。また、この章では、レプリケーション・エージェントの起動方法についても説明します。
内容は次のとおりです。
次を含むレプリケーション・スキームの表示
レプリケーション・スキームを作成するには、CREATE REPLICATION
またはCREATE ACTIVE STANDBY PAIR
文を手動で構成して、SQL Developerの外部でttIsql
ユーティリティなどのコマンドライン・インタフェースを使用して実行するか、SQL Developer内部でSQLワークシートを使用して実行します。レプリケーション・スキームの作成後、属するTimesTenデータベースのデータベース名とホスト名や、そのレプリケート・オブジェクトなどのスキームの特性を表示できます。
AWTキャッシュ・グループを作成すると、レプリケーション・スキームが自動的に作成されます。このレプリケーション・スキームはTTREP
ユーザーが所有します。
「レプリケーション・スキーム」ノードの左側にある「+」をクリックして、レプリケーション・スキームのリストを表示します。表示するレプリケーション・スキームの名前をクリックします。
アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームの名前は_ACTIVESTANDBY
で、既存のデータベース・ユーザーの「レプリケーション・スキーム」ノードの下にあります。
自動的に作成され、AWTキャッシュ・グループでの更新が対応するOracle表に伝播されるレプリケーション・スキームの名前は、_AWTREPSCHEME
です。
検索しているレプリケーション・スキームが見つからない場合は、「TimesTenデータベース・オブジェクトの検索」を参照してください。
レプリケーション・スキーマのタブ内にある「サブスクライバ詳細」タブには、マスターおよびサブスクライバTimesTenデータベースのデータベース名およびホスト名、レプリケートされたオブジェクトの型とデータベース名、戻りサービス・タイプなどの情報が表示されます。
レプリケーション・スキーマのタブ内にある「ストア属性」タブには、TimesTenデータベース名、ホスト名、レプリケーション・エージェントのポート番号、レプリケーションのレスポンスのタイムアウト時間およびレプリケーション・スキームに属するすべてのデータベースのトランザクション・ログ失敗のしきい値が表示されます。
戻りサービスのあるレプリケーション・スキームには、戻りサービス失敗ポリシー、確認応答のタイムアウト間隔および再有効化ポリシーが表示されます。
レプリケーション・スキームの作成の詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』のレプリケーション・スキームの定義に関する説明を参照してください。
レプリケーション・エージェント・プロセスでは、マスターTimesTenデータベースのレプリケート表でコミットされた更新をサブスクライバTimesTenデータベースの対応するレプリケート表に転送します。また、レプリケーション・エージェントは、AWTキャッシュ・グループのキャッシュ表でコミットされた更新を対応するOracle表に非同期的に伝播します。レプリケーション・スキームまたはAWTキャッシュ・グループの作成後、レプリケーション・エージェントが実行していない場合は、起動する必要があります。
レプリケーション・エージェントを起動するには、TimesTenデータベースの接続名のノードを右クリックして、「レプリケーション・エージェントの開始/停止」を選択します。図1-7「TimesTen接続の表示」を参照してください。
「レプリケーション・エージェントの開始中/停止中」ダイアログが表示されます。「プロンプト」タブで、「エージェントの開始」を選択します。「適用」をクリックします。
TimesTen接続にレプリケーション・スキームまたはAWTキャッシュ・グループがない場合、レプリケーション・エージェントは起動されません。
実行中のレプリケーション・エージェント・プロセスを停止するには、TimesTenデータベースの接続名のノードを右クリックして、「レプリケーション・エージェントの開始/停止」を選択します。図1-7「TimesTen接続の表示」を参照してください。
「レプリケーション・エージェントの開始中/停止中」ダイアログが表示されます。「プロンプト」タブで、「エージェントの停止」を選択します。「適用」をクリックします。
レプリケーション・エージェント・プロセスの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database開発者および管理者ガイド』の「レプリケーション・エージェントの起動と停止」、または、『Oracle In-Memory Database Cacheユーザーズ・ガイド』の「レプリケーション・エージェントの管理」を参照してください。