Oracle R Enterpriseは、Oracle DatabaseおよびOracle Clientに基づくクライアント/サーバー型アーキテクチャを採用しています。
Rエンジンは、サーバー・コンピュータおよび各クライアント・コンピュータ上で動作します。Oracle R Enterpriseでは、これらの主な機能がサポートされています。
Rの透過性
Oracle R Enterpriseのクライアント・パッケージではRの透過性がサポートされており、Oracle表がネイティブRオブジェクトであるかのように「透過的に」表示されます。Oracle R Enterpriseパッケージは、Oracle Database表およびビューへの透過的なアクセスを提供します。これにより、ユーザーに透過的にSQLに翻訳される標準R関数が起動されます。
予測分析と機械学習
Oracle R Enterpriseは、予測分析および機械学習をサポートする広範囲な並列アルゴリズムおよび分散アルゴリズムをサポートしています。これにより、スケーラビリティおよびパフォーマンスの向上が可能になり、インデータベース・アルゴリズムおよびデータベース・サーバー側アルゴリズムに対するRインタフェースの使いやすさも向上します。
埋込みRの実行
サーバー上のOracle R Enterpriseのパッケージ、ライブラリとRおよびSQLのAPIでは、SQL問合せおよびPL/SQL文内でのRコマンドの実行がサポートされています。埋込みRは、パラレルに実行できる、生成されたRエンジンで実行されます。埋込みRを使用すると、大規模データセットでRアルゴリズムを実行でき、DBMS_SCHEDULER
などのデータベース機能を使用してLights-Out処理用のユーザー定義のR関数の実行をスケジュールできます。
図1-1 Oracle R Enterpriseのクライアント/サーバー型アーキテクチャ
この図は、Oracle R Enterpriseのクライアント/サーバー型アーキテクチャを示しています。
Oracle R Enterpriseのコンポーネントは次のとおりです。
クライアントRエンジン
データベース・サーバー・エンジン
Oracle Databaseで生成されたRエンジン