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Oracle® R Enterpriseリリース・ノート
リリース1.5.1
E88295-01
 

 

Oracle® R Enterprise

リリース・ノート

リリース1.5.1

E88295-01(原本部品番号:E83205-02)

2017年4月

これらのリリース・ノートには、Oracle R Enterpriseリリース1.5.1に関する重要な情報が含まれています。

Oracle R Enterprise 1.5.1での新機能

Oracle R Enterprise 1.5.1には、Oracle Databaseリリース12.1.0.2以下と互換性があるいくつかの新機能とOracle Databasリリース12.2.0.1と互換性がある他の新機能が含まれます。

Oracle Databaseリリース12.1.0.2以下の新機能

Oracle R Enterprise 1.5.1には、ore.frameオブジェクトの行の順序付けのパフォーマンスが向上し、Oracle R Enterpriseパッケージのロードが高速になった新しいOREdplyrパッケージが含まれます。

データ操作のためのOREdplyrパッケージ

dplyrパッケージは、data.frameオブジェクトおよびnumericオブジェクト用のデータ操作関数の文法を提供します。新しいOREdplyrパッケージは、ore.frameおよびore.numericオブジェクトのほとんどのこの機能を実装します。これにより、列と行の選択、フィルタ処理、順序付け、グループ化および行の結合、要約、サンプリング、ランク付けなど、dplyr機能のインデータベース実行が可能です。

関連トピック

  • OREdplyrを使用したデータ操作

Oracle Databaseリリース12.2.0.1の新機能

Oracle R Enterprise 1.5.1には、新しいグラフ分析パッケージOAAgraphが含まれ、Oracle R Enterpriseデータ・マイニング・パッケージOREdmの新しい関数が含まれます。

OAAgraphパッケージ

OAAgraphパッケージは、Oracle R Enterpriseおよびデータベース表と組み合せて使用する強力なOracle Spatial and Graph Property Graph In-Memory Analyst (PGX)にRインタフェースを提供します。

このパッケージは、機械学習およびグラフ分析テクノロジの補足的な使用をサポートする単一の統合インタフェースを提供します。

グラフ分析では、データ・エンティティがノードで関係がエッジであるデータのグラフ表現を使用します。機械学習では、記述的分析および予測分析のデータのパターンを識別するモデルを生成します。これらのテクノロジは相互に補完して強化します。

関連トピック

  • OAAgraphを使用したグラフ分析

OREdmパッケージの新機能

OREdmパッケージには、インデータベースOracle Data Miningアルゴリズムを使用してデータベースのモデルを作成するいくつかの新しい関数およびいくつかの関数用の新しい引数が含まれます。

OREdmパッケージの新しい関数

インデータベース・アルゴリズムを使用するOREdm Oracle Data Miningパッケージの新しい関数は、次のとおりです。

  • ore.odmEM, 期待値最大化モデル

  • ore.odmESA, 明示的セマンティック分析モデル

  • ore.odmRAlg, 拡張可能Rアルゴリズム・モデル

  • ore.odmSVD, 特異値分解モデル

ore.odmRAlgにより、ユーザーは、登録済Rスクリプトを使用してOracle Data Miningインデータベース・モデル・フレームワークを使用するモデルを作成できます。

他の新しい関数は次のとおりです。

  • パーティション化されたモデルからパーティション名を返すpartitions

  • モデルの構築に使用されるOracle Data Miningパラメータ設定を返すsettings

Oracle Data Mining Model構築構成およびテキスト処理のためのいくつかの関数の新しい引数

いくつかのデータ・マイニング・モデル関数の新しい引数は次のとおりです。

  • odm.setting

  • ctx.setting

odm.setting

odm.setting値は、Oracle Data Miningパラメータ設定を指定するリストです。Oracle Data Miningグローバル・パラメータおよびアルゴリズム固有パラメータを指定してモデル構築を構成できます。パラメータ設定を介していくつかの新機能を使用できます。たとえば、この引数を使用して、複数のサブモデルで構成されるアンサンブル・モデルであるパーティション化されたモデルの作成を指定できます。パラメータODMS_PARTITION_COLUMNSおよび入力データをパーティション化する列の名前を指定すると、関数はパーティションごとのサブモデルを使用したモデルを返します。パーティションは、列に含まれる一意の値に基づいています。

パーティション化されたモデルでは、最上位モデルのみの参照を可能にして、スコアリングを自動化できます。これにより、スコアリングするデータの行ごとのパーティション化された列の値に基づいて適切なサブモデルが選択されます。

ctx.setting

この引数を使用すると、Oracle Text属性固有の設定を指定できます。テキストとして処理する必要がある列および適用するテキスト変換のタイプを指定します。

この引数は、次の関数に適用されます。

  • ore.odmESA, 明示的セマンティック分析

  • ore.odmGLM, 一般化線形モデル

  • ore.odmKMeans, k-Means

  • ore.odmNMF, Non-Negative Matrix Factorization

  • ore.odmSVD, 特異値分解

  • ore.odmSVM, サポート・ベクター・マシン

注意:

Oracle Textポリシーを作成するため、ユーザーにはCTXSYS.CTX_DDL権限が必要です。

関連トピック

  • Oracle Data Miningモデルの構築

その他の変更

Oracle R Enterprise Release 1.5.1には、Oracle Database 12cリリース12.2.0.1以下のリリースに有効である次の他の変更が含まれます。

  • サポートしているパッケージDBIおよびROracleを更新しました

  • R 3.3.0の要件: Oracle R Enterpriseの以前のリリースと同様に、Oracle R Distributionを使用することをお薦めします。

  • Oracle R Distributionの新しいRPM R-core-extra-3.3.0-1.el6.x86_64.rpm

R-3.3.0は、いくつかのサード・パーティ圧縮ライブラリの新しいバージョンに依存し、バンドルされたコピーを含まなくなりました。これは、これらのライブラリのネイティブ・バージョンがR-3.3.0が必要とするバージョンより古いため、R 3.3.0がそのままLinux 6に対して構築しないことを意味します。

R-core-extra RPMは、これらのライブラリの必要なバージョンを含み、Oracle Linux 6ユーザーの便宜として提供されます。R-core-extraのライブラリの場所をLD_LIBRARY_PATHに追加すると、これらのライブラリを個別に構築する必要がなくなります。Oracle Linux 7はこれらのライブラリの必要なバージョンを導入しますが、必要に応じてR-core-extra RPMが便宜として提供されます。

関連項目:

RPMを使用したOracle R Distributionのインストールの詳細は、『Oracle R Enterpriseインストレーションおよび管理ガイド』のLinuxへのOracle R Distributionのインストールに関する項を参照してください。

Oracle R Enterprise 1.5.1のプラットフォーム要件および構成要件

Oracle R Enterpriseは、64ビットのプラットフォームでのみ動作します。

クライアントおよびサーバー・コンポーネントの両方が、このトピックに示されている各プラットフォームでサポートされています。

表1-1 Oracle R Enterpriseのプラットフォーム要件

オペレーティング・システム ハードウェア・プラットフォーム 説明

Linux x86-64

IntelおよびAMD

  • 64ビットOracle Linuxリリース6および7

  • 64ビットRed Hat Enterprise Linuxリリース6および7

Oracle LinuxはOracle Exadata Database Machine上で稼働している場合があります。

Oracle Solaris on x86-64(64-Bit)

Oracle Solaris on SPARC-64 (64ビット)

IntelおよびSPARC

  • 64ビット版Oracle Solaris 10 Update 11からOracle Solaris 11(SPARCとx86-64 (Intel)の両プラットフォーム)

  • Oracle SPARC SuperCluster

  • Oracle Solaris Studio (旧Sun Studio) 12u3以上

Oracle SolarisはOracle Exadata Database Machine上で稼働している場合があります。

IBM AIX on POWER Systems (64ビット)

IBM社

64ビット版IBM AIX 5.3以上

Microsoft Windows x64 (64ビット)

Intel

64ビット版Microsoft Windows

表1-2 Oracle R Enterpriseの構成要件およびサーバー・サポート・マトリクス

Oracle R Enterpriseのバージョン オープン・ソースRまたはOracle R Distribution Oracle Databaseのリリース
1.5.1 3.3.0 11.2.0.4, 12.1.0.1, 12.1.0.2, 12.2.0.1
1.5 3.2.0 11.2.0.4, 12.1.0.1, 12.1.0.2
1.4.1 3.0.1, 3.1.1 11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1, 12.1.0.2
1.4 2.15.2, 2.15.3, 3.0.1 11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1
1.3.1 2.15.1, 2.15.2, 2.15.3 11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1
1.3 2.15.1 11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1
1.2 2.15.1 11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1
1.1 2.13.2 11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1
1.0 2.13.2 11.2.0.3, 11.2.0.4, 12.1.0.1

注意:

Oracle Database Release 12.1.0.2では、一部の埋込みRの操作を成功させるには、Oracle R Enterpriseリリース1.4.1および1.5の両方で、データベース・パッチ(20173897 EXTPROCによって返された表からのグループ化の結果が間違っています(パッチ))が必要です。

Oracle R Enterprise 1.5.1でのバグ修正

Oracle R Enterprise 1.5.1では、このトピックに示されている問題は修正されています。

表1-3 Oracle R Enterprise 1.5.1で修正されたバグ

番号 説明
18561846 ORE.PUSH: Rオブジェクト名とoreオブジェクト名が混在すると、一時表が削除される場合がある
21901178 ore.frameのore.createで作成されたビューが複数のセッションで保存されない
22198902 ore.stepwiseが0として残差を返し、P-値を返さない
22283078 ORE.DROPがビューを正しく処理しない
22607954 特殊文字を使用したDB表にoreでアクセスできない
23512913 ore.randomforestが単一の独立変数を受け入れない
25417402 stepwiseデモが断続的に失敗する

Oracle R Enterprise 1.5.1へのアップグレードについて

リリース1.5以下のバージョンからOracle R Enterprise Release 1.5.1へのアップグレード

Oracle R Enterprise 1.5.1では、オープン・ソースのRまたはOracle R Distribution 3.3.0以上が必要です。

ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社のアクセシビリティへの取組みの詳細は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docaccを参照してください。

Oracleサポートへのアクセス

サポートを購入したオラクル社のお客様は、My Oracle Supportを介して電子的なサポートにアクセスできます。詳細は、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=infoまたはhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs (聴覚障害者向け)を参照してください。


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