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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Edition開発者ガイド
12c(12.2.1)
E70041-01
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5 Oracle Business Intelligenceプレゼンテーション・サービスとOracle WebCenterポータル・アプリケーションの統合

この章では、Oracle BIプレゼンテーション・カタログとWebCenterポータル・アプリケーションの統合方法、およびWebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: SpacesへのOracle BIコンポーザ機能の追加方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

5.1 Oracle BIプレゼンテーション・サービスとWebCenterポータル・アプリケーションの統合の概要

JDeveloperを使用して、Oracle Business Intelligenceプレゼンテーション・サービスと統合するWebCenterポータル・アプリケーションを作成できます。実行時に、これらのアプリケーションでは、WebCenterポータル・リソース・カタログにOracle BIプレゼンテーション・カタログが含められます。これにより、ユーザーはビジネス・インテリジェンス分析、ダッシュボード・ページ、ダッシュボードまたはスコアカード・コンポーネント(戦略マップ、戦略ツリー、KPI監視リスト、原因と結果マップおよびカスタム・ビュー)を参照し、WebCenterポータル・アプリケーションのページに追加できます。ビジネス・インテリジェンス・オブジェクトに含まれるフィルタ、プロンプトおよびアクション・リンクは、WebCenterポータル・ページ内で動作します。

実行時に、WebCenterポータル・ユーザーはOracle BIプレゼンテーション・カタログのフォルダを開いて参照し、分析のビューを表示できます。Oracle BIプレゼンテーション・カタログには、次のビュー・タイプが表示されます: 表、ピボット表、チャート、ファンネル・チャート、ゲージ、ナレーティブ、ティッカおよびタイトル。次のビュー・タイプはOracle BIプレゼンテーション・カタログに表示されません: ビュー・セレクタ、列セレクタ、論理SQLおよび結果なしビュー。

ダッシュボードに関連付けられているページをダッシュボード・フォルダから参照することもできますが、ダッシュボード・ページ内を参照してそれらのコンポーネントを確認することはできません(ダッシュボードに埋め込まれた任意の分析など)。スコアカード全体(スコアカードのコンポーネントのみ)をWebCenterポータル・アプリケーションのページに含めることはできません。

詳細は、「Oracle BIプレゼンテーション・サービスと統合するWebCenterポータル・アプリケーションの作成」を参照してください。

5.2 Oracle BIプレゼンテーション・サービスと統合するWebCenterポータル・アプリケーションの作成

Oracle BIプレゼンテーション・サービスと統合するWebCenterポータル・アプリケーションを適切に作成するには、アプリケーションのライブラリ設定を構成し、web.xmlファイルおよびdefault-catalog.xmlファイルを更新し、セキュリティを適切に構成する必要があります。

Oracle Business Intelligenceプレゼンテーション・サービスと統合するWebCenterポータル・アプリケーションの構成方法については、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterポータル開発者ガイドのOracle Business Intelligenceプレゼンテーション・サービスの統合に関する項を参照してください。

5.3 BIコンポーザをWebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: Spacesに追加できるか

BIコンポーザは、WebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: Spacesで迅速かつ容易にOracle BI EE分析の設計を編集または表示するための、使いやすいウィザードです。

構成されている場合、BIコンポーザ・インタフェースにより、WebCenterポータル・ユーザーは分析列の選択または変更による分析の編集、ビューの追加(表やグラフなど)、データのソートおよびフィルタ、表に表示されるデータへの条件付き書式設定の適用を行うことができます。

この統合の設定の詳細は、「WebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: SpacesへのBIコンポーザの追加」を参照してください。

BIコンポーザ・インタフェースの使用については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』の第14章「分析でのBIコンポーザの使用」を参照してください。

5.4 WebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: SpacesへのBIコンポーザの追加

WebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: SpacesにBIコンポーザを追加するには、BIコンポーザ実装ライブラリを含めるようにWebCenterポータル・ドメインを拡張し、ライブラリ・リファレンスをWebCenterポータル・アプリケーションに追加し、WebCenterポータルBIコンポーザのビューアよおびエディタ・コンテナ・タスク・フロー・パラメータを指定する必要があります。WebCenter Portal: Spacesの場合はさらに、タスク・フロー権限セキュリティを追加し、ドメイン拡張テンプレートを適用してBIコンポーザ・ライブラリをデプロイする必要があります。

5.4.1 インストールされているJDeveloper拡張機能の確認

Oracle JDeveloperでは、次のOracle BI EE拡張機能を提供します。

  • ビジネス・インテリジェンスADFタスク・フロー

  • ビジネス・インテリジェンスADFビュー・リージョン

  • ビジネス・インテリジェンス・コンポーザ

  • ビジネス・インテリジェンス論理SQLビュー・オブジェクト

  • ビジネス・インテリジェンスSOAP接続

必要なOracle JDeveloper 11g拡張機能およびOracle BI EE拡張機能があるかどうか不明な場合は、この手順を実行します。

  1. JDeveloperで「ヘルプ」メニューをクリックし、「バージョン情報」をクリックします。表示される「Oracle JDeveloper 11gのバージョン情報」ダイアログ・ボックスで、リリース番号を確認できます。

  2. 拡張機能」タブをクリックして、インストールされている拡張機能のリストを表示します。リストをソートするには、「名前」または「識別子」列ヘッダーをクリックします。

    Oracle BI EE拡張機能にはすべて、「bi-」接頭辞が付いています。「bi-」接頭辞で始まる拡張子がない場合、必要な拡張機能はありません。

5.4.2 必要なJDeveloper拡張機能のインストール

必要な拡張機能をインストールするには、次の手順を実行します。

  1. JDeveloperの「ヘルプ」メニューから、「更新の確認」を選択します。

  2. ウィザードの手順に従って、Oracle BI EE拡張機能を検索、ダウンロードおよびインストールします。Oracle BI EEと統合するWebCenterポータル・アプリケーションを作成する場合は、WebCenterポータル・フレームワークもインストールする必要があります。

    使用可能なOracle BI EE拡張機能のリストは、「インストールされているJDeveloper拡張機能の確認」を参照してください。

5.4.3 WebCenterポータル・ドメインの拡張方法

BIコンポーザ実装ライブラリを含めるようにWebCenterポータル・ドメインを拡張するには、この手順を実行します。この手順は、WebCenterポータル・アプリケーションおよびWebCenter Portal: Spacesに対して実行します。

この手順の実行方法については、「ドメインの拡張方法」を参照してください。

5.4.4 BIコンポーザ・ライブラリ・リファレンスの追加方法

必要なライブラリ・リファレンスをWebCenterポータル・アプリケーションに追加するには、次の手順を実行します。WebCenter Portal: Spacesの場合、この手順を行う必要はありません。

  1. JDeveloperで、アプリケーション・ナビゲータに移動して「プロジェクト」タブを開き、プロジェクトのWEB-INFサブディレクトリに移動してweblogic.xmlドキュメントを開きます。

  2. 次のライブラリ・リファレンスを追加します。

    <library-ref> 
      <library-name>oracle.bi.composer</library-name>
    </library-ref>
    
  3. アプリケーションのweblogic-application.xmlドキュメントを開きます。この手順を実行するには、アプリケーション・ナビゲータに移動して「アプリケーション・リソース」タブを開き、weblogic-application.xmlドキュメントが格納されているディスクリプタのサブディレクトリに移動します。

  4. 次のライブラリ・リファレンスを追加します。

    <library-ref>
      <library-name>oracle.bi.jbips</library-name>
    </library-ref>
    

5.4.5 タスク・フロー権限セキュリティを追加する方法

WebCenter Portal: SpacesでBIコンポーザを構成する場合、次の手順に従って、BIコンポーザ・タスク・フローの権限セキュリティ・エントリを作成します。WebCenterポータル・アプリケーションの場合、この手順を行う必要はありません。

  1. Fusion Middleware Controlで、「WebCenter」ノードを開きます。

  2. WebCenter Spacesを選択し、右クリックして「セキュリティ」を選択し、「アプリケーション・ポリシー」を選択します。「アプリケーション・ポリシー」ダイアログが表示されます。

  3. 「検索」ペインで、「検索するアプリケーション・ストライプの選択」ボックスをクリックします。

  4. リストをクリックして「Web Center」を選択し、「アプリケーション・セキュリティ権限の検索」ボタンをクリックします。検索結果が表示されます。

  5. 検索結果から、権限を追加するプリンシパルを選択します。「編集」をクリックします。「アプリケーション権限の編集」ダイアログが表示されます。

  6. 「権限」ペインで、「追加」を選択します。「権限の追加」ダイアログが表示されます。

  7. 「カスタマイズ」ペインで、権限情報を指定します。次の事項に留意してください。

    • 権限クラス」フィールドに、oracle.adf.controller.security.TaskFlowPermissionと入力します。

    • リソース名」フィールドに、/WEB-INF/oracle/bi/adf/apps/answers/webcenter/flow/BIWebCenterTF.xml#BIWebCenterTFと入力します。

    • 権限アクション」フィールドに、customize,personalize,viewと入力します。

  8. OK」をクリックします。

5.4.6 BIコンポーザWebCenterポータルのビューアおよびエディタ・コンテナ・タスク・フロー・パラメータの指定方法

次の情報を使用し、ページの他の要素に基づいたパラメータ値で、タスク・フローを初期化します。

コンテナ・タスク・フローはエディタ・タスク・フローおよびビューア・タスク・フローを集約し、ユーザーが実行時にエディタ・モードとビューア・モードを切り替えられるようにします。WebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: SpacesでBIコンポーザ・ライブラリが使用できない場合、BIコンポーザのビューアのみが公開され、編集機能は無効になります。しかし、BIコンポーザ・ライブラリが使用できる場合は、コンテナ・タスク・フローを使用してBIコンポーザのビューア機能とエディタ機能が公開されます。

タスク・フロー・ドキュメントの場所は次のとおりです。

WEB-INF/oracle/bi/adf/apps/answers/webcenter/flow/BIWebCenterTF.xml

タスク・フローのIDは次のとおりです。

BIWebCenterTF

タスク・フローへのパラメータの追加の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development FrameworkのためのFusion開発者ガイドの第16章「タスク・フローでのパラメータの使用」を参照してください。

表5-1は、各タスク・フロー・パラメータ、その説明、型、デフォルト値および必須かどうかを示しています。

表5-1 BIコンポーザWebCenterポータルのビューアおよびエディタ・タスク・フロー・パラメータ

名前 説明 必須か デフォルト値

biCatalogPath

表示または編集する分析のカタログ・パス。

String

いいえ

NULL

connectionId

デプロイされているOracle BI EEプレゼンテーション・サービス接続のID。

String

いいえ

NULL

obipsType

表示または編集するコンテンツのタイプ。分析の場合は「biReportContent」、ダッシュボードの場合は「biDashboardContent」、スコアカードの場合は「biScorecardContent」を使用します。

String

いいえ

NULL

subItem

Oracle BIコンテンツのサブアイテム名(分析ビューまたはダッシュボード・ページなど)。このパラメータは、ビューアにのみ適用されます。

String

いいえ

NULL

promptfilterxml

プロンプトまたはフィルタのXML。このパラメータは、ビューアにのみ適用されます。

String

いいえ

NULL

width

Oracle BIオブジェクトの幅。このパラメータは、ビューアにのみ適用されます。

String

いいえ

NULL

height

Oracle BIオブジェクトのコンテンツの高さ。このパラメータは、ビューアにのみ適用されます。

String

いいえ

NULL

viewReportLinks

このカンマ区切りの値は、レポートに表示されるレポート・リンクを示します。

String

いいえ

NULL

有効な値は次のとおりです。

  • r

    リフレッシュ。「リフレッシュ」リンクを表示します。

  • f

    印刷。「印刷」リンクを表示します。

  • d

    ダウンロード。「エクスポート」リンクを表示します。

  • -

    なし。リンクを表示しません。

たとえば、f,r,dを使用して、サポートされているすべてのリンクを表示します。

Nullは、表示しない場合のデフォルトとして扱われます。