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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド
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E90222-01
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20.2 配布XMLファイルの概要

この項では、配布に関連するXMLファイルの使用方法について説明します。

20.2.1 distribution.dtdファイル

配布XMLファイルを作成する際は、WindowsとUNIXの次のディレクトリにあるdistribution.dtdファイルに定義されている構文に従います。

ORACLE_HOME\reports\dtd

次の各項では要素や属性が説明されているので、distribution.dtdファイルを印刷して参照しながら読み進めると参考になります。


注意:

配布XMLファイル内では、データの大文字と小文字が区別されます。各種の要素および属性の大文字と小文字は、distribution.dtdファイルで指定されているとおりに記述する必要があります。

distribution.dtdファイルには、配布XMLファイル内で有効なすべての要素が示されます。これらの要素にはそれぞれ属性があります。デフォルト値がある属性は、その値を変更する必要がないかぎり、指定しなくてもかまいません。

多数の様々な属性に変数値を使用すると、動的な配布を作成できます。変数値は、配布XMLファイルを使用するレポート内の列を参照します。

20.2.2 属性内での変数の使用

属性内で変数を使用するには、静的値の位置に&column_nameまたは&<column_name>を入力します。


注意:

アンパサンド(&)と小なり記号(<)は、XMLで特別の意味を持ちます。また、特定のOracle Reportsコマンドライン・オプションに必要な記号でもあります(たとえば、文字パラメータではアンパサンド記号が必要)。変数を設定する際に、XMLにおけるこれらの記号の意味と競合しないようにするには、エンコード形式のアンパサンド(&amp;)および小なり記号と大なり記号(&lt;&gt;)を指定します。例:

XMLファイル内で間違ってコーディングされた変数は次のようになります。

<mail id="a1" to="&<manager>@mycompany.com" …

XMLファイル内で正しくコーディングされた変数は次のようになります。

<mail id="a1" to="&amp;&lt;manager&gt;@mycompany.com" …>

変数での大なり記号(>)の使用については特に制約がありませんが、一貫性を持たせるために、エンコード形式(&gt;)の使用をお薦めします。


使用する変数の構文は、値が単独で表されるか、または他の値や文字列と組み合せて表されるかによって異なります。たとえば、mail要素のto属性の値は、次のいずれかで表されます。

<mail id="a2" to="&amp;email" …>

または

<mail id="a3" to="&amp;&lt;first_name&gt;.&amp;&lt;last_name&gt;@myco.com …>

最初の例(id="a2")では、変数が参照する列(email)に完全なメール・アドレスが含まれているため、追加情報が必要ありません。2番目の例(id="a3")では、変数値(first_namelast_name)と静的テキストを組み合せて電子メール・アドレスを表しています(静的テキストはfirst_nameの後のピリオドと@myco.com)。どちらの場合も、電子メールのアドレスが動的に指定されます。どちらの例を使用するかは、変数に必要なすべての情報が含まれているか、または補完のための追加情報を必要とするかによって異なります。

さらに複雑なレイアウトの場合は、PL/SQL式で作成したレポート列を参照することもできます。たとえば、レポートの中で次のPL/SQL列を定義するとします。

PL/SQL formula CF_MAILID: return(:first_name||'.'||:last_name)

この列を、配布XMLファイルで次のように参照します。

to="&amp;&lt;CF_MAILID&gt;@mycompany.com"