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Oracle® Fusion Middlewareユーザー通信プリファレンスの管理
12c (12.2.1.3.0)
E90139-01
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2 ユーザー通信プリファレンスの管理

この章では、ユーザー通信プリファレンス(UCP)について説明します。ここでは、通信チャネルの使用方法、およびメッセージング・フィルタを使用した連絡プリファレンス・ルールの作成方法について説明します。この章では、Webインタフェースからチャネルとフィルタを管理することにより、通信プリファレンスを管理する方法についても説明します。


注意:

Oracle User Messaging Serviceのアーキテクチャとコンポーネントの詳細は、『Oracle User Messaging Serviceの管理』を参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

2.1 通信チャネルの管理

通信チャネルは、メッセージ配信用のアドレス(電話番号など)とタイプ(ショート・メッセージ・サービス(SMS)など)を定義します。

ユーザー通信プリファレンスで(UCP)は、アイデンティティ・ストアのユーザー・プロファイル設定に基づいて、いくつかのチャネルが自動的に作成されます。これらのチャネルは、IDMチャネルと呼ばれ、メッセージ配信用に使用できます。対応するドライバをデプロイすると、POPUPチャネルが自動的に作成されます。このチャネルは、ドライバがアンデプロイされると使用できなくなります。このチャネルのアドレス値は、ユーザーのログインIDです。ユーザーがUCP Web UI経由でこれらのチャネルを変更することはできません。


注意:

メッセージング・ドライバでは、空白を含むチャネル・アドレスを指定できません。チャネル・アドレスの値はログインIDであるため、ユーザーのログインIDを作成する際は、空白を使用しないでください。

かわりにユーザーは、ユーザー定義チャネルを作成、変更および削除できます。これらはUSERチャネルと呼ばれます。ユーザーが作成したすべてのチャネルは、そのユーザーのシステムIDに関連付けられます。Oracle User Communication Preferencesにおけるチャネルは、携帯電話などの物理的なチャネルおよびデスクトップで実行している電子メール・クライアント・アプリケーションの両方を表し、UCP UIで構成できます。

2.1.1 チャネルの作成

USERチャネルを作成するには、次のタスクを実行します。

  1. 「使用可能なチャネル」の下のツールバーにある「作成」アイコン(図2-1)をクリックします。

    図2-1 「作成」アイコン

    この図は「作成」アイコンを示しています。

    「チャネルの作成」ダイアログ・ボックス(図2-2)が表示されます。

    図2-2 チャネルの作成

    図2-2の説明が続く
    「図2-2 チャネルの作成」の説明

  2. 「名前」フィールドにチャネルの名前を入力します。

  3. 「タイプ」ドロップダウン・リストから配信タイプを選択します。

  4. 選択した配信タイプに適したアドレスを入力します。

  5. このチャネルをデフォルト・チャネルとして設定するには、「デフォルト」チェック・ボックスを選択します。デフォルト・チャネルは複数指定できます。

  6. 「OK」をクリックしてチャネルを作成します。「使用可能なチャネル」セクションに新しいチャネルが表示されます。「使用可能なチャネル」ページでは、チャネルを変更または削除できます。

2.1.2 チャネルの変更

USERチャネルを変更するには、「使用可能なチャネル」セクションのチャネル・リストからこのチャネルを選択し、「変更」アイコン(図2-3)をクリックします。

図2-3 「変更」アイコン

この図は「変更」アイコンを示しています。

「チャネルの変更」ダイアログ・ボックス(図2-4)が表示されます。このページでは、第2.1.1項「チャネルの作成」で説明したチャネル・プロパティを変更できます。

図2-4 チャネルの変更

図2-4の説明が続きます
「図2-4 チャネルの変更」の説明

2.1.3 チャネルの削除

USERチャネルを削除するには、「使用可能なチャネル」セクションのチャネル・リストからこのチャネルを選択し、「削除」アイコン(図2-5)をクリックします。

図2-5 「削除」アイコン

この図は「削除」アイコンを示しています。

特定のチャネルは、アイデンティティ・ストアのユーザー・プロファイルから取得される情報に基づきます。これらはIDMチャネルと呼ばれます。ユーザーは、このチャネルをこのインタフェース経由で変更したり削除したりできません。このようなチャネルに対して実行できるのは、これをデフォルト・チャネルに設定する操作のみです。IDMチャネル・アドレスは、アイデンティティ管理システムを介して管理されます。


注意:

フィルタで使用中のチャネルは削除しないでください(エラーが発生する可能性があります)。チャネルを削除する前に、そのチャネルがすべてのフィルタから解除されていることを確認します。

2.1.4 デフォルト・チャネルの設定

1つ以上のチャネルをデフォルト・チャネルとして構成できます。チャネル・リストから直接チャネルを作成している途中、またはチャネルを作成した後に、チャネルをデフォルトのメッセージング・チャネルとして設定できます。

チャネルをデフォルト・チャネルとして設定するには、チャネル・リストからそのチャネルを選択し、「デフォルト」アイコン(図2-6)をクリックします。選択したチャネルの横にチェックマークが表示され、デフォルトのメッセージ受信方法として指定されます。必要な場合は、この手順を繰り返してさらにデフォルト・チャネルを追加します。

図2-6 「デフォルト」アイコン

この図は「デフォルト」アイコンを示しています。

すでにデフォルトとして設定されているチャネルのデフォルト設定を削除するには、チャネル・リストからそのチャネルを選択し、「削除」アイコン(図2-7)をクリックします。

図2-7 デフォルト削除アイコン

この図はデフォルト削除アイコンを示しています。

注意:

アイデンティティ・ストア属性から自動的に作成される「勤務先電子メール」チャネルは、デフォルト・チャネルとして設定されます。「勤務先電子メール」チャネルのデフォルト設定は削除できません。

LDAP設定の構成の詳細は、『Oracle User Messaging Serviceの管理』のユーザー・メッセージング・サービスのLDAPユーザー・プロファイルへのアクセスの構成に関する項を参照してください。


2.1.5 サポートされていないチャネル

特定のチャネルの配信タイプでサービスを使用できない場合(たとえば、その配信タイプに対してドライバが無効な場合)、チャネルがサポートされていない可能性があります。サポートされていないチャネルには、チャネル名の末尾に警告を示す感嘆符(図2-8)が付いています。その配信タイプのサービスが後で利用可能になると、警告マークが消えて、チャネルを再び使用できます。

図2-8 サポートされていないチャネル

図2-8の説明が続きます
「図2-8 サポートされていないチャネル」の説明

2.2 フィルタの管理

フィルタは、条件(「条件」セクション)とアクション(「次を実行」セクション)の2つの主要なセクションで構成されます。各着信メッセージに対してフィルタが評価され、メッセージ処理用に選択する必要のある適切なフィルタが決定されます。条件セクションは、フィルタが選択される状況を決定します。アクション・セクションは、フィルタが選択された場合にメッセージをどのように処理するかを指定します。

図2-9 メッセージング・フィルタ

図2-9の説明が続きます
「図2-9 メッセージング・フィルタ」の説明

2.2.1 フィルタの作成

フィルタを作成するには、次のタスクを実行します。

  1. 「メッセージング・フィルタ」の下のツールバーの「作成」アイコン(図2-9)をクリックします。次の図のような「フィルタの作成」ページが表示されます。

    図2-10 フィルタの作成

    図2-10の説明が続きます
    「図2-10 フィルタの作成」の説明

  2. 「名前」フィールドにフィルタの名前を入力します。

  3. 必要に応じて、「説明」フィールドにフィルタの説明を入力します。

    チェック・ボックスでフィルタを一時的に有効または無効にできます。

  4. 「次のすべての条件に一致」オプションまたは「次の条件のいずれかと一致」オプションを選択して、メッセージがすべての条件を満たす必要があるのか、それともいずれかの条件なのかを選択します。

  5. 次のように、「条件」セクションでフィルタ条件を作成します。

    1. ツールバーの「作成」アイコンをクリックします。「条件の作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    2. 使用可能なビジネス条件のリストが表示される「属性」ドロップダウン・リストからメッセージの属性を選択します。これらの属性のリストは、第3.1項「Oracle Enterprise Managerを使用したビジネス条件の管理」を参照してください。

    3. 選択した属性を、「演算子」ドロップダウン・リストのいずれかの比較演算子と組み合せます。

    4. 「オペランド」フィールドに適切な値を入力します。これは、選択されている属性のファクトが選択した演算子を使用して比較される値です。

      たとえば、「日付」属性を選択する場合は、比較演算子を1つ選択し、次に日付チューザから適切な日付を選択します。「次の間」などの範囲演算を選択した場合、下限値と上限値を入力するための2つのオペランド・フィールドが表示されます。

    5. 「OK」をクリックして、表に条件を追加します。

  6. この手順を繰り返してフィルタ条件をさらに追加します。フィルタ条件を削除するには、表内の条件リストから条件を選択し、「削除」アイコン(図2-5)をクリックします。

  7. メッセージがユーザーにアドレス指定されると、そのユーザーのフィルタの「条件」セクションが、メッセージ内のファクトに対して評価されます。「条件」セクションでフィルタが選択されると、「次を実行」セクションにより、メッセージの処理方法が決定されます。「次を実行」セクションは、アクション・タイプとチャネル・リストで構成されます。次のアクションの1つを選択します。

    • メッセージを送信しない -- フィルタ条件に一致するメッセージの送信をすべてブロックするには、このオプションを選択します。

    • 最初の使用可能なチャネルに送信(順にフェイルオーバー) -- フィルタ基準に一致するメッセージを優先チャネル(上矢印や下矢印を使用して設定)または次の使用可能なチャネルに送信するには、このオプションを選択します。

    • 選択したすべてのチャネルに送信 -- リストしたすべてのチャネルにメッセージを送信するには、このオプションを選択します。

  8. メッセージを送信するアクション・タイプを選択したら、ツールバーのドロップダウン・リストからチャネルを選択して、このフィルタのアクション・チャネル・リストに追加する必要があります。チャネルを選択したら、「追加」(図2-11)をクリックします。チャネルを削除するには、アクション表のチャネル・リストからチャネルを選択し、「削除」(図2-5)をクリックします。

    図2-11 「追加」アイコン

    この図は「add」アイコンを示しています。
  9. 必要に応じて、上矢印や下矢印を使用してチャネルに優先順位を付けます。「最初の使用可能なチャネルに送信」を選択すると、使用可能な最上位のチャネルがフィルタ基準に一致したメッセージを受信します。

  10. 「OK」をクリックしてフィルタを作成するか、「取消」をクリックしてフィルタを破棄します。

2.2.2 フィルタの変更

フィルタを変更するには、メッセージング・フィルタのリストからフィルタを選択し、「変更」(図2-3)をクリックします。「フィルタの変更」ページが表示されます。このページでは、フィルタ名以外のフィルタ・プロパティを追加または変更できます。第2.2.1項「フィルタの作成」を参照してください。

2.2.3 フィルタの削除

フィルタを削除するには、メッセージング・フィルタのリストからフィルタを選択し、「削除」(図2-5)をクリックします。

2.2.4 フィルタの有効化または無効化

フィルタを一時的に有効または無効にできます。無効になったフィルタは、メッセージ処理の際にスキップされます。次のいずれかの方法で、フィルタを無効または有効にできます。

  • メッセージング・フィルタのリストからファイルを選択します。選択したフィルタが有効な場合は、ツールバーにフィルタを無効にするアイコン(図2-12)が表示されます。このアイコンをクリックして、フィルタを無効にします。

    図2-12 フィルタの無効化アイコン

    この図はフィルタの無効化アイコンを示しています。

    選択したフィルタが無効である場合は、ツールバーにフィルタを有効にするアイコン(図2-13)が表示されます。このアイコンをクリックして、フィルタを有効にします。

    図2-13 「フィルタの有効化」アイコン

    この図は「フィルタの有効化」アイコンを示しています。
  • フィルタの作成または変更を行うダイアログ・ボックスからでもフィルタを有効または無効にできます。

2.2.5 フィルタの編成

フィルタを選択したり、ツールバーの上向き矢印または下向き矢印を使用してリスト内のフィルタを上下移動することにより、リスト内におけるフィルタの優先順位を設定できます。メッセージ処理中、フィルタは、条件に一致するフィルタが見つかるまで、リストの上から下へ順番に評価されます。一致するフィルタが見つからなかった場合、「選択したすべてのチャネルに送信」アクション・タイプのメッセージ配信に対してはデフォルト・チャネルが使用されます。


注意:

フィルタ内のサポートされていないチャネルは使用されず、フィルタ内に存在しないかのように扱われます。第2.1.5項「サポートされていないチャネル」を参照してください。

2.3 プリファレンス設定の構成

UCP UIの右上にある「設定」タブにアクセスして、プリファレンス設定を構成できます。次のパラメータを設定できます。

  • ロケール・ソース: 「アイデンティティ・ストアから」または「ブラウザから」を選択します。

  • アクセシビリティ・モード: 「標準」または「スクリーン・リーダー」を選択します。

  • テキストを高コントラストで表示する場合、「テキストの強調表示」チェック・ボックスを選択します。

  • テキストを大きなフォントで表示する場合、「さらに大きいテキスト」チェック・ボックスを選択します。

  • プロファイル名: ドロップダウン・リストからプロファイルを選択します。

  • 変更内容を保存する場合は「変更の保存」をクリックし、デフォルト設定に戻す場合は「デフォルトにリセット」をクリックします。

図2-14 設定の構成

図2-14の説明が続きます
「図2-14 設定の構成」の説明