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分析でのカラムへのフィルターの追加

[基準]タブで、レポート内のカラム用のフィルターを設定できます。フィルターは、レポートを実行したときの表示結果を絞り込み、条件と一致する結果のみを表示します。

カラムフィルターは次の要素から構成されています。

  • 取引先タイプなど、フィルター対象のカラム。
  • 10 など、フィルターを適用するときに使用する値(必要に応じて、値の代わりにSQL 式や変数を使用できます)。
  • 「より小さい」など、値の適用方法を決める演算子。

    たとえば、カラムに販売された数量が含まれていて、演算子が「より小さい」で値が10である場合、結果には販売されたユニット数が10未満であるオーダー数量が含まれます。

また、カラムフィルターには次の機能を持たせることもできます。

  • 他のカラムフィルターと組み合わせて、レポートの結果をさらに限定できます。
  • フィルターをグループ化して複雑なフィルターを作成できます。
  • 以前に保存したレポートの結果によって、その値を限定できます。
  • カラムフィルターはカラムフィルターが作成されたカラムのみに適用されます。他のカラムには影響しません。

フィルターはSQLのSELECT文のWHERE句に変換されます。WHERE句は、返されるロウを、指定した制約条件に適合するロウに限定するために使用されます。フィルターのSQLを直接入力することもできます(上級ユーザー向け)。

注: データのインポート時に新しいピックリスト値を追加するオプションを選択した場合、これらの新しいピックリスト値は24時間が経過するまでレポートに表示できないことがあります。そのため、その時間はフィルターとして新しいピックリスト値を使用できない場合があります。

カラムフィルターの作成

レポートにカラムを追加せずにフィルターを作成するには

  • [フィルター]ペインで、現在のサブジェクトエリアのフィルターを作成アイコンをクリックし、カラムを増やすを選択して、カラムの選択ダイアログからカラムを選択します。

カラムフィルターを作成するには

  1. [基準]タブで、フィルターを作成するカラムで[フィルター]オプションを選択します。
  2. [新規フィルター]ダイアログボックスで、[演算子]ドロップダウンリストから演算子を選択します。

    演算子を選択して値を指定するときは、次の表に記載されているガイドラインに従ってください。演算子の詳細は、この手順の後に表示される「演算子の使用上の注意」を参照してください。

    演算子

    使用方法のガイドライン

    等しい/存在する

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。単一の値または複数の値を指定します。結果には、カラムのデータがフィルターの値に一致するレコードだけが含まれます。

    等しくない/存在しない

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。単一の値または複数の値を指定します。結果には、カラムのデータがフィルターの値に一致しないレコードだけが含まれます。

    より小さい

    数字または日付が含まれているカラムで有効。単一の値を指定します。結果には、カラムのデータがフィルターの値より小さいレコードだけが含まれます。

    より大きい

    数字または日付が含まれているカラムで有効。単一の値を指定します。結果には、カラムのデータがフィルターの値より大きいレコードだけが含まれます。

    以下である

    数字または日付が含まれているカラムで有効。単一の値または複数の値を指定します。結果には、カラムのデータがフィルターの値以下のレコードだけが含まれます。

    以上である

    数字または日付が含まれているカラムで有効。単一の値または複数の値を指定します。結果には、カラムのデータがフィルターの値以上のレコードだけが含まれます。

    間にある

    数字または日付が含まれているカラムで有効。2つの値を指定します。結果には、指定した値とその指定範囲内の値のレコードが含まれます。

    NULL である

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。値は指定しません。この演算子は、カラムにデータがないかどうかだけを調べます。結果には、カラムにデータがないレコードだけが含まれます。

    なんらかのデータが存在しているかどうかを調べることが有用な場合があります。このような場合に[NULL である]演算子を使用します。

    NULL でない

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。値は指定しません。この演算子は、カラムにデータがあるかどうかだけを調べます。結果には、カラムにデータがあるレコードだけが含まれます。

    上位 N 個内にある

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。単一の値を指定します。結果には、上位n件のレコードだけが含まれます。ここでnは、フィルターの値として指定した整数です。

    この演算子は、順位付けされる結果に使用します。たとえば、この演算子を使用して上位10名までのリストを取得できます。

    下位 N 個内にある

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。単一の値を指定します。結果には、下位n件のレコードだけが含まれます。ここでnは、フィルターの値として指定した整数です。

    この演算子は、順位付けされる結果に使用します。たとえば、この演算子を使用して、問題の報告件数が最も少なかった顧客のリストを取得できます。

    すべてを含む

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。単一の値または複数の値を指定します。結果には、カラムのデータがフィルターのすべての値を含んでいるレコードだけが含まれます。

    いずれかを含む

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。単一の値または複数の値を指定します。結果には、カラムのデータにフィルターの値が最低でも1つは含まれているレコードだけが含まれます。

    含まない

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。単一の値または複数の値を指定します。結果には、カラムのデータにフィルターの値がまったく含まれていないレコードだけが含まれます。

    開始文字

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。単一の値を指定します。結果には、カラムのデータがフィルターの値で始まるレコードだけが含まれます。

    終了文字

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。単一の値を指定します。結果には、カラムのデータがフィルターの値で終わるレコードだけが含まれます。

    パターンと一致する

    テキストが含まれているカラムで有効。単一の値または複数の値を指定します。ワイルドカード文字としてパーセント記号(%)を使用する必要があります。値には、パーセント記号文字を最大2個まで指定できます。結果には、カラムのデータがフィルターのパターンの値と一致するレコードだけが含まれます。

    パターンと一致しない

    テキストが含まれているカラムで有効。単一の値または複数の値を指定します。ワイルドカード文字としてパーセント記号(%)を使用する必要があります。値には、パーセント記号文字を最大2個まで指定できます。結果には、カラムのデータがフィルターのパターンの値と一致しないレコードだけが含まれます。

    プロンプトされる

    テキスト、数字、または日付が含まれているカラムで有効。カラムに[プロンプトされる]を設定すると、別のレポートからこのレポートに渡される値によってフィルターされることを示します。

    注: このオプションは、ナビゲーションを介してレポートをまとめてリンクする場合に使用します(「ステップ2: 結果のレビューおよびレイアウトの作成」を参照してください)。親レポートから選択し、ドリルした値だけを行に表示するようにするには、ドリルするレポートの1つ以上のカラムに、そのレポートに対して[プロンプトされる]フィルタが含まれている必要があります。

  3. [値]フィールドに値を入力します。

    [値]フィールドには、式、日付、変数などを入力するオプションがあります。次のステップでは、これらのオプションの一部を説明します。

  4. 式カラムの場合は、[値]フィールドの右側にあるカレンダーアイコンをクリックし、[日付の選択]ダイアログボックスを使用して日付を選択できます。
  5. カラムによっては、[値]フィールドの右側にある下矢印アイコンをクリックし、含めるロウを選択することによって、レポートに表示する特定のロウを選択できます。
  6. カラムによっては、検索機能を使用して([値]フィールドの右側にある検索アイコンをクリックして)、分析に含める特定の値を選択できます。矢印コントロールを使用して、選択した値を[利用可能]カラムから[選択済み]カラムに移動します。
  7. SQL式または変数(セッション、リポジトリまたはプレゼンテーション)を追加するには、次の操作を実行します。
    1. [値]フィールドで、[詳細オプションの追加]をクリックして、SQL式、セッション変数、リポジトリ変数またはプレゼンテーション変数を選択します。

      [値]フィールドに新しいフィールドが表示されます。

    2. 新しいフィールドにSQL式または変数名を入力します。

      SQL式では、カラムの値に対して演算を行う関数呼び出しを使用できます。詳細は、「分析での関数の使用」および「分析でのセッション変数」を参照してください。

      値、SQL式、またはセッション変数を削除するには、その横にある[X]アイコンをクリックします。

  8. このフィルターを別の分析のカラムの値で限定する場合は、このトピックの後にある「フィルターとして保存済みレポートを使用する」を参照してください。
  9. このフィルターをSQLに変換するには、[このフィルターをSQLに変換する]チェックボックスをクリックします。
  10. 終了したら[OK]をクリックします。

    [基準]タブの[フィルター]エリアまたはカタログにフィルターが表示されます。

演算子の使用上の注意

一部の演算子は類似していますが、正確には同じ機能ではありません。次の演算子間の類似点と相違点を考慮してください。

  • 等しい
  • 存在する
  • すべてを含む
  • いずれかを含む
  • 一致する

[等しい]または存在するは、検索基準とデータベースの値との正確な一致を検索します。たとえば、基準がPat Leeの場合は、Pat Leeのみが正確に一致し、フィルターに渡されます。すべての検索で大文字と小文字が区別されるため、pat LeeやPat leeなどの値はフィルターに渡されません。

[すべてを含む]は、AND検索と同様に、基準に一致するすべての値を検索し、フィルターに渡す各値の中には指定したすべての値が含まれている必要があります。たとえば、検索基準が値=Patと値=Leeの2つ値の場合は、Pat LeeとLee Patがフィルターに渡されますが、pat Lee、Pat Smith、およびChris Leeは、基準(PatとLee)のすべてを含まないため、フィルターに渡されません。

[いずれかを含む]は、OR検索と同様に、基準に一致する各値を検索しますが、厳密にすべての値が必要なわけではありません。たとえば、検索基準が値=Patと値=Leeの2つの値の場合は、Pat、Pat Smith、Chris Lee、およびLeeのすべてが「PatまたはLee」の基準に一致するため、フィルターに渡されます。

[一致する]は、パターンを検索するため、1つまたは2つのパーセント記号(%)をワイルドカード文字として使用する必要があります。たとえば、検索基準が値=P%t %eeの場合は、Pat Lee、Pit smee、およびPacket traineeのすべてがフィルターに渡されますが、pat Leeは渡されません。

検索速度を最適にする場合は、[すべてを含む]、[いずれかを含む]、[一致する]などのパターン一致演算子の使用を減らすか、排除します。正確な値で検索する場合は、パターン一致演算子を使用せずに正確な演算子を使用してください。

カラムフィルターの保存

フィルターは、分析の一部として保存したり、他の分析で再利用するために保存したりできます。特定の分析用であるフィルターは、その分析を保存した場合に分析の一部として保存され、その分析が実行されるたびに適用されるようになります。また、フィルターを明示的に保存して、他の分析でそのフィルターを使用できるようにすることもできます。

サブジェクトエリアの保存済みフィルターと、サブジェクトエリアのフィルターが含まれているフォルダが、そのサブジェクトエリアの名前の下に表示されます(該当する場合)。

カラムフィルターを分析の一部として保存するには

  1. [基準]タブで、[保存]をクリックします。
  2. [名前を付けて保存]ダイアログボックスで、分析を保存する場所を選択し、[OK]をクリックします。

他の分析で使用するためにカラムフィルターを保存するには

  1. [基準]タブの[フィルター]セクションで、[その他のオプション](>>)をクリックし、フィルターの保存を選択します。
  2. [名前を付けて保存]ダイアログボックスで、フィルターを保存するフォルダを選択します。
    • 個人で使用するためにフィルターを保存するには、マイフォルダをクリックします。

      マイフォルダに保存したフィルターは、自分しか使用できません。

    • 他のユーザーも使用するフィルターを保存するには、[全社共有フォルダ]を選択します。

      公開フォルダに保存したフィルターは、そのフォルダにアクセスする権限を持っている他のユーザーも使用できます。

  3. フィルターの名前(最大512文字)を入力します。
  4. (オプション)フィルターの説明を入力します。
  5. [OK]をクリックします。

保存済みフィルターのプロパティを表示するには

  • [基準]タブの[フィルター]セクションで、フィルターを選択し、保存済みフィルターの表示アイコンをクリックします。

分析への保存済みカラムフィルターの適用

保存済みカラムフィルターを分析に適用することができます。フィルターの内容またはフィルターへの参照のいずれかを適用できます。

保存済みカラムフィルターの内容を適用すると、フィルターの実際の内容が[基準]タブの[フィルター]エリアにコピーされます。このため、保存済みフィルターを変更せずにフィルターの検索条件を操作することができます。保存済みフィルターへの参照を適用すると、保存済みフィルターはその名前で参照されるだけなので、内容を表示することはできますが変更はできません。

保存済みカラムフィルターを分析に適用するには

  1. [基準]タブの[カタログ]ペインで、保存済みフィルターに移動します。
  2. [カタログ]ペインの上部で、保存済みフィルターを選択し、[詳細オプションの追加]アイコンをクリックします。

    [保存済みフィルターの適用]ダイアログボックスが開きます。

  3. フィルターオプション(適用する前に既存のすべてのフィルターをクリアするおよびフィルターの参照の代わりにフィルターの内容を適用する)を指定し、[OK]をクリックします。

    [基準]タブの[フィルター]エリアにフィルターが表示されます。

カラムフィルターの編集

カラムフィルターを編集して、プロパティを変更することができます。

カラムフィルターを編集するには

  1. [基準]タブの[フィルター]セクションで、フィルター上にポインターを置き、メニューが表示されたら[編集]をクリックします。

    フィルターを編集ダイアログボックスが表示されます。

  2. プロパティの内容を変更して、[OK]をクリックします。

カラムフィルターの削除

分析からフィルターを1つだけ削除したり、すべてのフィルターを削除したりできます。

注:  以前にフィルターを適用して分析を保存している場合は、分析を再度保存してフィルターを完全に削除する必要があります。

分析からカラムフィルターを削除するには

  • [基準]タブの[フィルター]セクションで、メニューが表示されるまでフィルター上にポインターを置き、[削除]をクリックします。

カラムフィルターを他のカラムフィルターと組み合わせる

カラムフィルターを組み合わせる(挿入句フィルターとも呼ばれる)と、SQLの知識がない場合でも、複雑なフィルターを作成できます。

[AND]演算子と[OR]演算子を使って、カラムフィルターを組み合わせることができます。[AND]演算子は、各フィルターで指定した検索条件を満たす必要があることを意味します。これは、カラムフィルターを組み合わせる場合のデフォルトの方法です。[OR]演算子は、最低でも1つのカラムフィルターで指定した検索条件を満たす必要があることを意味します。

カラムフィルターを他のカラムフィルターと組み合わせるには

  1. [基準]タブで、少なくとも2つのカラムフィルターを分析に追加するか、または少なくとも2つのカラムフィルターを保存済みフィルターに追加します。

    [フィルター]セクションにフィルターがリストされて、フィルターの間に[AND]演算子が表示されます。

  2. [AND]演算子を[OR]演算子に変更するには、演算子をクリックします。
  3. カラムフィルターを追加しながら、[AND]演算子と[OR]演算子をクリックしてフィルターをグループ化し、目的のフィルターの組み合わせを構築します。

    組み合わされたフィルター要素は、ボックスで囲まれます。

  4. ボックスで囲まれた要素の複製、削除またはグループ解除を行うには、フィルターグループを編集をクリックして該当するオプションを選択します。
  5. フィルターをコピーまたは貼り付けるには、フィルター上にポインターを置き、フィルターのコピーまたはフィルターの貼付けを選択します。

ナビゲーションおよびプロンプト中のフィルター交換の防止

ナビゲーションおよびプロンプト中に変更されないように、レポート内のフィルターの内容を保護できます。保護されたフィルターは常に結果に対して適用されます。

ナビゲーションおよびプロンプト中にフィルターが変更されないようにするには

  1. [基準]タブの[フィルター]セクションで、メニューが表示されるまでフィルター上にポインターを置き、フィルターを編集をクリックします。
  2. フィルターを編集ダイアログボックスで、フィルターを保護を選択し、[OK]を選択します。

フィルターとして保存済みレポートを使用する

フィルターは、他のフィルターと組み合わせたり、別のレポートによって返された値をその基準にしたりできます。カラムの値を返すすべての保存済みレポートは、レポート内の選択したカラムをフィルターするために使用できます。

別の保存済みレポートの結果に基づいてフィルターを作成するには

  1. [基準]タブで、フィルターを作成するカラムで[フィルター]を選択します。
  2. [新規フィルター]ダイアログボックスで、[演算子]ドロップダウンメニューをプルダウンし、[別の分析の結果に基づく]を選択します。
  3. 保存済み分析フィールドで、[参照]をクリックして、保存済みレポートに移動します。
  4. [関係]ドロップダウンメニューで、演算子を選択します。
  5. [次の列の値を使用]フィールドでフィルターに使用するカラムを選択します。

    フィルターを作成するカラムに一致するカラム名が、保存済みレポートに含まれている場合、[次の列の値を使用]フィールドの値のリストに、そのカラム名が最初に表示されます。別のカラムを使用することも可能です。

  6. [OK]をクリックします。

    [基準]タブの[フィルター]セクションにフィルターが表示されます。

カラムフィルターに使用するSQLの編集

フィルターとして使用される論理SQLのWHERE句を編集できます。これは、一般的な機能ではありませんが、高度なフィルター機能を必要とするユーザーが使用できます。SQL構文の全般的な説明については、SQLに関するサードパーティの解説書、データベースベンダーのSQLリファレンスマニュアル、またはオンラインのリファレンスサイトを参照してください。SQLの使用の詳細は、「分析での関数の使用」を参照してください。

カラムフィルター用に生成されたSQLを編集するには

  1. [フィルター]ペインで、SQLで生成されたフィルター上にポインターを置き、[編集]アイコンをクリックします。
  2. [高度なSQLフィルター]ダイアログボックスが開きます。
  3. テキストボックスに修正内容を入力し、[OK]をクリックします。

    [基準]タブの[フィルター]エリアにフィルターが表示されます。このオプションを選択すると、フィルターの編集時に常に入力したSQLが表示されるようになります。

例:最も販売量の多い顧客の特定

次の例では、2003年に販売量が上位10位以内であった顧客に関するデータをレポートします。

"Close Date"."Calendar Year" = 2003

AND RANK("Opportunity Metrics"."Closed Revenue") <= 10


公開日 2018 年 8 月 Copyright © 2005, 2018, Oracle. All rights reserved. Legal Notices.