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Oracle Contact On Demandについて

Oracle Contact On Demandを利用すれば、音声通話、ボイスメール、および電子メールを使って、顧客とのやりとりを効率化できます。Oracle Contact On DemandはOracle CRM On Demandと統合されているので、それぞれのやりとりが追跡され、保存されます。この保存場所は、社内で担当者、取引先、解決策などを管理するために使っている場所と同じです。このように統合されていることにより、ユーザーは社内データベースの情報を活用して、顧客の問題に対する解決策を見つけること、担当者情報を更新すること、および、データを分析することができます。

Oracle Contact On Demandは、Webブラウザを使ったコールセンター製品であり、次のチャネルを使用しています。

  • 音声通話

    Oracle Contact On Demandでは、リアルタイム音声コミュニケーションを利用できます。通話はスキルに基づいて適切なエージェントに転送されます。画面上の通話関連項目を使って、通話の受信、外線通話の発信、内線通話(エージェント間通話)の発信、通話の保留、通話の切断(終了)、通話の転送、および会議を行うことができます。音声通話に関する機能は次のとおりです。

    • 着信通話:Oracle Contact On Demandにログインしている場合、電話がある場所ならどこででも、Oracle Contact On Demand画面を使用して着信通話を受信し、処理できます。
    • 発信通話:Oracle Contact On Demandは、米国(国内)への発信通話と国際通話をサポートします。通話を発信するには、Oracle Contact On Demandツールバーを使用します。
    • 通話制御:すべての通話は、アクションバーの[コミュニケーションツール]セクションと[Voice Controls(音声制御)]セクションから処理します。通話と一緒に渡されるその他の情報(発信者名、電話番号、800番サービスの電話番号など)は、設定されている場合にのみ表示されます。
    • 内線通話:Oracle Contact On Demandにログインしている他のエージェントまたはスーパーバイザーに電話をかけることができます。具体的には、有効ユーザーのドロップダウンリストでエージェントまたはスーパーバイザーを選択します。
    • スキルに基づく転送:音声通話は、IVR音声自動応答装置(IVR)に対して顧客が押しボタン式電話で選択した内容に応じて、最も適切なエージェントに転送されます。
    • [統計(Statistics)]ウィンドウ:Oracle Contact On Demandにおける通話進行状況に関する統計情報をリアルタイム表示できます。ウィンドウには、現在の状態、現在の状態の経過時間、キュー内の通話数、およびキュー格納時間が最も長い通話が表示されます。
    • クリックでダイヤル:[詳細]ページまたは[リスト]ページの電話番号のリンクをクリックすると、通話が発信されます。
    • スーパーバイザーによる管理:スーパーバイザーは、品質保証目的で通話を記録したり、以前に記録された通話を聞いたりできます。また、エージェントをリアルタイムで監視し、指示、コーチ、参加、引き継ぎ、エージェントをログアウトなどのアクションを実行できます。
    • コールバック:管理者は、エージェントが通話中の場合に、発信者が次の利用可能なエージェントが空くまで待機し続けることができるように設定できます。また、発信者は、エージェントが利用可能になるとコールバックを受けるように設定することもできます。Oracle Contact On Demandが通話をキュー内に割り当てます。エージェントが空くと、コールセンターのサーバーが自動的に発信者の電話番号にコールバックし、発信者を利用可能なエージェントにつなぎます。そして、エージェントが着信コールを受けます。
    • Webコールバック:Webコールバックは、コールバックと似ていますが、Webコールバックでは、顧客は自分の電話番号を、電話を使ってではなく企業のWebページ上に入力します。たとえば、見込み客が、ある企業のWebページにアクセスしたときに、その見込み客がエージェントからのコールバックを受けたい場合、自分の電話番号をそのWebページ上に入力するように求められます。Oracle Contact On Demand管理者が、顧客に対してこの機能を実施します。Webコールバック機能の設定については、『Oracle Contact On Demand Administration Manager Guide』を参照してください。
    • ボイスメール:Oracle Contact On Demandのボイスメールチャネルでは、スキルに基づいてメッセージが適切なエージェントに転送されます。Oracle Contact On Demandを使う企業では、ボイスメールを発信者に提供する時間帯と方法を定義します。Oracle Contact On Demandの高度な転送機能を利用すれば、音声メッセージを残した発信者に、迅速に応答できます。つまり、通常の通話と同水準の品質と優先順位を確保できます。エージェントは発信者のメッセージを監視し、必要に応じて別のエージェントまたは作業グループに再割り当てすることができます。エージェントは活動レコードを使って、ボイスメールメッセージを再生できます。まとめ完了後のメッセージも再生できます。ボイスメールは、エージェントのコンピュータのメディア再生アプリケーションか電話で再生できます。
  • 電子メール

    電子メールメッセージは、メッセージ内のキーワードまたはエージェントのスキルに基づいて、適切なエージェントに転送されます。電子メールメッセージに対して、返信、破棄、および他のエージェントまたは作業グループへの再割り当てを行うことができます。エージェントが同時に処理できるメッセージ数には制限があります。この制限値を確認するには、アクションバーの[Statistics(統計)]をクリックし、[Offline Messages(オフラインメッセージ)]の行を調べます。

IVRの概要

音声チャネルおよびボイスメールチャネルの基盤となっているのは、音声自動応答装置(IVR)です。IVRでは、プッシュ音認識、および、Oracle Contact On Demandのスキルに基づく転送機能が使われています。

プッシュ音認識機能を使用することにより、IVRでは通話に応答したり、あらかじめ録音しておいたメッセージを再生したりできます。また、顧客に質問の種類を入力してもらい、その種類に応じて、顧客の通話を適切なエージェントに転送することもできます(たとえば、顧客が「1」を押した場合は販売担当エージェントに転送するなど)。企業の管理者が、IVRプロンプトに基づいて画面ポップアップを設定している場合、発信者が押しボタン式電話で入力した値は、「Oracle Contact On Demandでのレコードの照合について」で説明する検索基準より優先されます。IVRプロンプトでは、サービスリクエスト番号、担当者自宅電話番号、およびキャンペーンIDのみがサポートされます。

Oracle CRM On Demandのサービスリクエスト番号にはハイフンが含まれます。ただし、発信者がIVRプロンプトに応答してサービスリクエスト番号を入力する場合、IVRプロンプト内でハイフンを示すためにアスタリスク(*)を使用するよう発信者に通知する必要があります。

:担当者自宅電話番号は、標準の[担当者]ページレイアウトには含まれません。

Oracle Contact On Demandでのレコードの照合について

エージェントが顧客からコミュニケーションを受信すると、Oracle Contact On Demandによって次の処理が実行されます。

  1. Oracle CRM On Demandデータベースの既存レコードが検索され、担当者、見込み客、取引先、サービスリクエスト、キャンペーンの各レコードが照合されます。

    通話の場合、次の情報に基づいて合致レコードが検索されます。

    • 発信者電話番号(顧客がダイアルしたときの発信元電話番号)。この情報は[発信元]フィールドに取り込まれます。キャンペーンでは、発信者電話番号は顧客が発信するキャンペーン電話番号です。

      電子メールの場合、次の情報に基づいて合致レコードが検索されます。

    • 送信者電子メールアドレス。この情報は[発信元]フィールドに取り込まれます。

      合致の判断に使用される電話番号フィールドと電子メールアドレスフィールドをキャンペーンレコードに組み込むには、企業の管理者は、[キャンペーン電子メール]フィールドと[キャンペーン電話番号]フィールドを手動で追加するために、[キャンペーン詳細]ページのレイアウトをカスタマイズする必要があります。

      Oracle Contact On Demandでは、IVRプロンプトが活動用に設定されている場合のみ、サービスリクエストが活動に関連付けられます。たとえば、Oracle Contact On Demand では、企業の管理者が、発信者に自宅電話番号の入力を要求するようにIVRプロンプトを設定している場合、一致する担当者自宅電話番号のみが検索されます。担当者自宅電話番号を照合するには、企業の管理者は、標準の[担当者詳細]ページのレイアウトをカスタマイズして、担当者自宅電話番号のフィールドを組み込み、このフィールドに有効な担当者自宅電話番号を入力する必要があります。ページレイアウトのカスタマイズ方法については、「静的ページレイアウトのカスタマイズ」を参照してください。

  2. 検索が完了すると、コミュニケーションに対する活動レコードが生成され、その活動レコードが、合致するレコードにリンクされます。

    次に、考えられる検索結果を示します。

    • Oracle Contact On Demandでは、サービスリクエストが1件のみ見つかった場合、活動レコードは、サービスリクエストレコードとサービスリクエストのプライマリ取引先の両方と関連付けられます。また、電話番号に対して一意の合致する担当者が見つからない場合、Oracle Contact On Demandによりサービスリクエストの担当者とも関連付けられます。
    • Oracle Contact On Demandでは、合致する担当者が1人のみ見つかった場合、活動レコードは、担当者と担当者のプライマリ取引先の両方と自動的に関連付けられます。
    • Oracle Contact On Demandでは、合致する見込み客が1人のみ見つかった場合、活動は、見込み客と見込み客のプライマリ取引先の両方と自動的に関連付けられます。
    • Oracle Contact On Demandでは、合致する一意のレコードに取引先が関連付けられていない場合、電話番号が一致した一意の取引先が自動的に関連付けられます(電話番号が存在する場合)。
    • 合致するレコードが1件だけ見つかった場合、そのレコードが表示されます。
    • Oracle Contact On Demandでは、特定のレコードタイプに対して合致するレコードが複数見つかった場合、このレコードタイプの特定のレコードに対して活動はリンクされません。

      :特定のレコードタイプに対するアクセス権が必要です。アクセス権がない場合、Oracle Contact On Demandでは、このレコードタイプに活動を関連付けることができません。  

      :あるエージェントから別のエージェントに通話を転送する場合、転送先のエージェントに対して活動が作成されます。


公開日 2018 年 8 月 Copyright © 2005, 2018, Oracle. All rights reserved. Legal Notices.