B Oracle XML DBの制限

ここでは、Oracle XML DBに関連する制限事項について説明します。

  • 一部のXMLType関数でのThin JDBCドライバの未サポート: XMLTypeメソッドのtransform()は、OCIドライバでのみ機能します。Thin JDBCドライバでは、すべてのoracle.xdb.XMLType関数がサポートされているわけではありません。oracle.xdb.XMLTypeクラスとOCIドライバを使用しない場合、パフォーマンスのメリットを失う可能性があります。

  • NCHAR、NVARCHAR2およびNCLOBの未サポート: Oracle XML DBは、次の操作のためにSQLデータ型NCHARNVARCHAR2およびNCLOBを使用することをサポートしていません。

    • XML ShemaでSQLType注釈を使用して、XML要素または属性をこれらのデータ型にマップ

    • SQL/XML関数XMLElementXMLAttributesおよびXMLForestを使用して、これらのデータ型からXMLデータを生成

    • SQL/XML関数XMLQueryおよびXMLTable内で、これらのデータ型を持つ列を含む表に対してXQuery関数ora:view (サポート対象外)、fn:doc、およびfn:collectionを使用

    マルチバイト文字を含むXMLデータを処理、格納または生成する場合、データベース・キャラクタ・セットとしてAL32UTF8を使用することを強くお薦めします。

  • XML識別子の長さ制限: Oracle XML DBでは、32767または4000バイト(初期化パラメータMAX_STRING_SIZEの値によって異なる)以下のXML識別子のみをサポートしています。『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

  • リポジトリ・ファイルのサイズ制限: Oracle XML DBリポジトリの最大ファイルサイズは4GBです。このため、様々な種類のファイル・データに次のような制限があります。

    • 任意のLOBが4GBということは、データベース・キャラクタ・セットAL32UTF8に格納されるCLOBは2GBということです。

    • エンコードされたバイナリXMLデータが4GBということは、一般に、エンコードされる前の外部XMLデータは4GBを超えているということです。

    • オブジェクト・リレーショナル形式で格納されたXMLデータについては、不確定です。

  • リポジトリ全体のリソース構成ファイルの制限: リポジトリ全体の構成では、125を超えるリソース構成ファイルを作成することはできません。

  • 再帰的フォルダの削除: 再帰的削除のオプションを使用して、50レベルを超えるネストされたフォルダを削除することはできません。

  • XMLTypeの列レベル暗号化の非サポート: XMLTypeの列レベルの暗号化はサポートされていません。表領域レベルの暗号化は、すべてのXMLType表領域モデルでサポートされています。

  • XMLTypeのコンポジット・パーティション化なし: コンポジット・パーティション化は、XMLType表および列に対してサポートされません(XMLType記憶域モデルとは関係ありません)。

  • 階層対応表のパーティション化なし: 階層対応表をパーティション化することはできません。(階層対応表の詳細は、「リポジトリ・リソースおよびデータベース表のセキュリティ」を参照してください。)

  • XMLTypeに対するOracle Real Application Testing (RAT)なし: Oracle Real Application Testing (RAT)はXMLTypeに対してサポートされません。

  • XMLTypeへのデータベース・リンクを介したアクセスの非サポート: リモートのXMLType表または列へのアクセスはサポートされていません。

  • 一部の機能の利用にOracle JVMが必要: 通常、Oracle XML DBの動作はOracle JVM(Java仮想マシン)がインストールされているかどうかに依存しません。ただし、Javaサーブレットを使用する場合は、Oracle JVMをインストールする必要があります。

  • エディショニング・ビューとXMLTypeの非互換性: エディショニング・ビューは、オブジェクト・リレーショナル形式で格納されているXMLTypeデータと互換性がありません。永続オブジェクト・タイプを含むデータベース・スキーマでは有効化できません。

  • トランスポータブル表領域およびデータベース統合: Oracle Database 11gリリース2 (11.2)のOracle XML DBリポジトリ内に既存のデータがある場合は、トランスポータブル表領域を使用してデータベースをコンテナ・データベース(CDB)に直接接続することはできません。かわりに11.2データベースを12.1にアップグレードし、それを切断してから接続します。

  • XMLTypeのオブジェクト・リレーショナル記憶域に対するXMLType仮想列なし: オブジェクト・リレーショナルXMLType表またはオブジェクト・リレーショナルXMLType列を持つ表に仮想XMLType列を追加できません。

  • XMLTypeまたはリポジトリのシャードなし: シャードは、XMLTypeデータまたはOracle XML DBリポジトリではサポートされません。

  • 索引構成表(IOT)ではなくヒープ表を使用: 最適な結果を得るために、Oracle XML DBではIOTではなくヒープ表を使用することをお薦めします。

  • XML Schema URLの一意性でプロトコル部分が無視される: 登録済のXML Schemaの属性schemaurlは、プロトコル部分は別として、一意である必要があります。プロトコル部分(httphttpsなど)は、一意性に関するテストでは無視されます。