他のクラスタ・ノードでの同一データベース・ユーザーおよびグループの作成

Oracleソフトウェア所有者ユーザー、Oracle Inventory、OSDBAグループおよびOSOPERグループは、すべてのクラスタ・ノードに存在し、また同一である必要があります。

他のクラスタ・ノードでユーザーおよびグループを作成するには、各ノードで次の手順を繰り返します。
次の手順は、ローカル・ユーザーおよびグループを使用している場合にのみ実行する必要があります。NISなどのディレクトリ・サービスで定義されたユーザーおよびグループを使用している場合、各クラスタ・ノードのユーザーおよびグループはすでに同一です。
  1. rootとしてノードにログインします。
  2. asmadminasmdbabackupdbadgdbakmdbaasmoperracdbaおよびoperグループ、また、Oracle Preinstallation RPMまたは前のインストールで構成されていない場合にoinstallおよびdbaグループを作成するには、次のようなコマンドを入力します。

    idオプションを使用して、各グループに正しいグループIDを指定します。

    # mkgroup -A id=54421 oinstall
    # mkgroup -A id=54322 dba
    # mkgroup -A id=54323 oper
    # mkgroup -A id=54324 backupdba
    # mkgroup -A id=54325 dgdba
    # mkgroup -A id=54326 kmdba
    # mkgroup -A id=54327 asmdba
    # mkgroup -A id=54328 asmoper
    # mkgroup -A id=54329 asmadmin
    # mkgroup -A id=54330 racdba

    ノート:

    この例では、UIDおよびGIDを使用する必要はありません。グループがすでに存在している場合は、必要に応じてgroupmodコマンドを使用してそのグループを変更します。ノード上の特定のグループに、同じグループIDを使用できない場合、すべてのノードの/etc/groupファイルを表示し、どのノードでも使用できるグループIDを特定します。すべてのノードのグループIDが同じになるように、グループIDを変更する必要があります。
  3. Oracle Grid Infrastructure (grid)ユーザーを作成するには、次のようなコマンドを入力します。
    # mkuser id=54322 pgrp=oinstall groups=asmadmin,asmdba,racdba grid
    • idオプションは、ユーザーIDを指定します。ユーザーIDは、前の項で特定したユーザーIDである必要があります。

    • pgrpオプションはGridユーザーのプライマリ・グループを指定します(このグループはOracleインベントリ・グループ(OINSTALL)である必要があり、OINSTALLシステム権限を付与します)。この例では、OINSTALLグループはoinstallです。

    • groupsオプションは、セカンダリ・グループを指定します。Gridユーザーは、OSASMグループ(asmadmin)およびASM用のOSDBAグループ(asmdba)のメンバーである必要があります。

    ノート:

    ユーザーがすでに存在している場合は、必要に応じてusermodコマンドを使用して変更します。すべてのノードのユーザーに、同じユーザーIDを使用できない場合、すべてのノードの/etc/passwdファイルを表示して、どのノードでも使用できるユーザーIDを特定します。すべてのノードのユーザーにそのIDを指定する必要があります。
  4. ユーザーのパスワードを設定します。

    次に例を示します。

    # passwd grid
  5. Oracleソフトウェアの所有者ユーザーで、CAP_NUMA_ATTACHCAP_BYPASS_RAC_VMMおよびCAP_PROPAGATEが可能であることを確認します。
    1. すでに設定されている権限を確認するには、rootとして次のコマンドを入力します。この例では、Oracle Databaseインストールのユーザー・アカウントはgridです。
      # /usr/bin/lsuser -a capabilities grid
    2. 権限を追加するには、次のコマンドを入力します。
      # /usr/bin/chuser 
      capabilities=CAP_NUMA_ATTACH,CAP_BYPASS_RAC_VMM,CAP_PROPAGATE grid
  6. 各ユーザーのユーザー環境構成タスクを実行します。